「音リテラシー」ってなんぞや
うちのOrderページでも発注のヒントとしてお勧めしているのがゲームオーディオ開発などを担う会社「CRIミドルウェア」の川口さんによるコラムです。
- より伝わるサウンド発注リストの書き方(ゲームの楽曲編) | CRI ADX2 Portal
- よくない発注リスト、足りない情報について(効果音 前編) | CRI ADX2 Portal
- リアル系、電子音系、ファンタジー系のサウンド発注のポイント(効果音 後編) | CRI ADX2 Portal
この方が旗揚げしたDiscordサーバー「ゲームサウンド制作よろずチャット」に自分も初日から参加しておりまして、楽曲制作/音響効果/発注管理などゲームの音作りのことを勉強させていただいている次第です。
そんな折、川口さんとこんな話に。
川口さん「サウンド系に関してセオリーはあれど正解は無いと思っているので、各自の判断規準を身につけていくための手助けがしたいです。どんな職種の人でも、ユーザーでも。」
川口さん「先生と生徒、みたいな感じになってしまうと正解(答え)を求めてしまう人が多いんじゃないかなーと思っていて、音楽ってそんな事ないじゃないですか。」
くらびすた「これホント大事ですよね。『音リテラシー』がないと、(ユーザーさん)どんなふうに味わえばいいのか、(開発チーム)どんなふうに音屋さんを頼ればいいのかがわからない」
くらびすた「好きな小説を見つけようとなれば普段使いに加えて「もう一声」のボキャブラリーと漢字能力が必要になりますけど、それと似たようなことが音にもいえますね」
川口さん「音リテラシー、わかりやすくて良いですね。キーワードっぽい。」
そもそも「リテラシー」(literacy)ってなんだっけといいますと、これは単独で「言葉の読み書き能力」を指します。これに音が付くわけですから、音リテラシーは「音の読み書き能力」のことを指します。とはいえ(念押ししておりますが)これは作曲スキルを意味するわけではなく、「ある音(音演出)がどういう意味を持っているかを読み解くことができ、どういう配置(発注)をすれば意図していることが伝えられるかを考える」チカラのことなのです。
※大前提として音楽用語や楽器名、各種コンピューター用語への理解も必要です。
これは川口さんの受け売りなのですが、「イケていない音はセオリーから外れているものだから、セオリーを学べば回避できる。イイ音は業界人、先輩、詳しい人、いい作品と接する中で自分の『好き』を分析していけば作り出せる。こうしているうちに各自の判断規準ができてくる」はずです。
これからしばらくのうちのCi-en記事が、同人/インディーゲーム界隈の音リテラシーの向上の役に立てば幸いです。もっともっと濃い議論の様を覗いてみたい方は冒頭のリンクからサーバーに参加してください。ROM専の方も多いですから、お気軽に。