ダラナ 2022/11/15 20:16

BL短編集「シスターに転生した俺はショタ勇者のために祈らない」試し読み


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【シスターに転生した俺はショタ勇者のために祈らない】



横断歩道半ばにいた子供に、車が迫ったのを見て、咄嗟に走りだし、立ちすくむ体を突きとばした。

思ったより、かるい感触だったのに「吹っとばされて逆に怪我するんじゃないか」と心配しかけたところで、意識がぷっつり。

底なしの暗闇に放られた感覚がしたのは一瞬のことで、瞼を開けると、高々とそびえる十字架を仰いでいた。
やおら見渡したそこは、古めかしい教会のようで、俺はひざまずいて祈りを捧げている最中らしい。
ただ、どうも違和感がある。
よくよく己の体を観察すれば、ロングスカートをはいて、頭にベールのような布をかぶっている。

格好からして、神父や牧師ではなく、シスターだ。
それでいて、胸はつるぺただし、股間には馴染みの重みが。

「どうして性転換しなかった?」と首をかしげていると、背後でけたたましく扉が開けられ「ジーナ!また仲間を死なせちゃった!」と叫ばれた。

振りかえれば、西洋風の甲冑を身につけた男が泣きながら、俺に抱きついてきた。

高校生の平均より背が高い、俺の胸元に顔をうずめる、そのサイズは中学生くらい。
頭を撫でると、見上げたのは、まだまだ、あどけない顔つきの銀髪の少年。

ゴブリンクエストの主人公にして、勇者の「ユ、ユタ・・・?」だ。



ゲームは一貫してデフォルメされたドット絵で進行。
イラストが差しこまれたりと、具体的なエッチ描写はなく「尻を触られた」「胸を揉まれた」「股間を咥えられた」と説明もそっけないもので「あん」「ああん」「ああーん」と喘ぎのバリエーションは少ないし、文字だけで音声なし。

味気なさが、むしろ想像を掻きたてられて勃起すると、評判だったものの、現実的にゴブリンに犯されるなんて、おぞましく不快でしかないと思うところ。
実際、痛みや恐怖、嫌悪感が皆無どころか「はあ、ん・・・」と善がるばかりとなれば、そのほうが地獄だ。

噛む唇の隙間から、喘ぎを漏らしだすと、ウェルシュツアが顎をしゃくってみせ、小柄なゴブリンが四つん這いにはいはいをしてきた。
そのままスカートにもぐりこみ、反応しかけている膨らみを下着ごと咥えこむ。

咥えながら、じゅぶじゅぶと吸いつき顎を揺らして、口が届かないところを小さな手で揉みこみ、連動するように乳首を引っかくのも忙しなくされては「あ、ああ・・・!」と尻を跳ねて、甲高く鳴いてしまう。

すっかり、びしょ濡れになった股は、ウェルシュツアの目に晒されていないが、スカートで覆い隠したまま、頬を赤らめ水音を立て身もだえて喘ぐほうが、恥ずかしいよう。






【死んでもキミの肌を口器で吸いたい】



二十七歳の若さで、飲酒運転の車にひき殺された、哀れな青年。
彼を弔う葬式で、最期のお別れに、皆が棺桶を覗いたところ、両目から涙をこぼした。

周りがぎょっとする間もなく、咳きこみ起き上がったという。
棺桶の中で生き返った彼は、これまでの記憶がなく、赤ん坊にもどったように、ろくに話せないどころか、排尿の仕方も忘れていた。

どうして蘇生したのか。本人の負担にならないよう、調べられたものの、謎のまま。
研究が行きづまった一方で、一年のリハビリを経て、人並みの能力を取りもどした彼を、ルポライターが取材して、その本が出版され。

これが空前のベストセラーになった。
というのも、一風、変わった臨死体験が描かれていたからだ。

棺桶で目覚める前の記憶で、一番古いのは、卵からかえって「ぼうふら」でいたときのもの。
汚く臭いドブに、大量の兄弟姉妹と押し合いへし合いをしながら、脱皮を繰り返し「蚊」になると、ある家に入りこんだ。

部屋にいたのは、しなやかな体に瑞々しい色白な肌をしたを少年。

見た目も文句なしだったが、体の表面から、うっすら立ちこめる、得もいわれぬ匂いに誘われ、肌に身を寄せ、血を吸ったところ、とたんに、蚊の彼は酔いしれて、少年に恋をした。




それにしても、本には、それほど生々しく、少年の血を吸う描写はされていなかったはず。
はずなのに。

「やっぱり、首はおいしいから、いっぱい刺しちゃったなあ」と、とっくに消えた点々とした跡を示すように、人差し指を小刻みに揺らし、向けてくる。

「二の腕の柔らかさは、格別」

「脇の下は、汗の匂いもして酔った」

「シャツがめくれて覗くお腹は、ご褒美」

「鎖骨付近は刺さりにくいけど、悪くない」

「ビキニラインのあたりは、むさそうな匂い」

「おへその近くは、とくに痒そう」

「膝の裏とか、掻きむしるのがかわいい」

「足の指を刺すのが、お気に入り」といちいち指を差すのが、消えた跡と一致するように思え、寒気を覚える。

インチキ預言者のはったりのようなもので、あくまで、錯覚させられているのだ。
と、飲まれそうな自分を叱咤しながらも、指を差されるにつれ、身を震わせ、火照らせていった。





【転生したから女王様におしおきを】



これといって、スポーツや学問に秀でていなく、夢や野望があるでもなく、そう、こだわりを持たず就職活動をして、大学卒業後は、はじめに内定をもらった会社の事務職に就いた。

が、入社早々、パートの女子を庇ったことで(加害者のセクハラモンスターの)上司に目をつけられ、二十代前半にして窓際族に。

それから三年は、下請け業者がやるような事務処理に、その膨大さからして、朝から晩まで追われる日々。

もちろん、昇給や出世は望めなく、いくら出世欲も野心もないといって、やってもやっても終わらない雑用で三年も棒に振っては「生きるとはなんだ」と哲学をするというもの。

「辞めるか、でもなあ」と休日出勤の帰り、遊びの帰りの人で混雑する地下鉄のホームで、ため息を吐いた。

就職してから、万年こっている肩を揉んでいると、背後で押し問答する物音が。

振りかえる間もなく、人混みがドミノ倒しになって、端っこにいた俺が突きとばされたのは線路内。
ちょうど電車が走ってきて、その速度では、線路に降りる前に衝突するだろう。
若くして窓際族になり、再起をはかる暇もなくお陀仏になるとは、なんと不憫な。

我ながら、他人事のように哀れみつつ、早々、諦めて、瞼を閉じ、体が粉砕される、そのときを待った。

が、いつまでも電車にぶっとばされず、どころか、浮遊感がなくなって、全身が包まれているような安定感が。

おそるおそる目を開けると、薄暗く煙たかった地下鉄はどこへやら。
ブルーライトに害された眼球が洗われるような、 澄みわたった青空と色彩豊かな庭園が目の前に広がっている。

「は?」とおもむろに椅子から立ち上がると「カリン様、ポプトロ仕官がお見えです」と背後から声をかけられた。

振り返れば、これまた、せせこましい都会らしからぬ、広々として風通しがいい、乳白色の石壁と石畳の部屋。

開けっ放しの観音開きの戸の向こうには、髭面の男が佇み、傍に若い男が控えている。青年には見え覚えがないが、丸ぶち眼鏡をかけ、サンタクロースのように髭をたくわえた顔と「ポプトロ」の名前は記憶にあった。

海外ドラマ「Blood Rebellion(血の反逆)」の登場人物だ。

虚しい窓際族の日々にあって、頭を空っぽにして現実逃避させてくれる、唯一の癒し。



が、女王たる己をひざまずかせた、万死に値する失礼無礼な男に、先っぽをほじくられて、とめどなくお漏らしをして、あんあん腰を揺らめかしているのを見るに、大当たりだろう。

巨体にして、ごついピンヒールをはいて、さらなる頭上から王を見下ろし、刃向かった者をひざまずかせ、背中にヒールを食いこませていた女王とはいえ、おそらく、生粋のドM。

なにせ、従兄の剣士長は散々、相手を痛めつけてセックスをし、射精すると共に殺す、病的なドSなのだから。

「あなたが入れるほうか、入れられるほうかは、分かりませんけど、体に聞けばいいでしょう」

股がびしょ濡れになったところで、滴るのを指ですくい、股間の奥まったところに指を挿入した。

このときのために、あえて、練習はしていなかった。
痛みを与えたかったからで、そういう系統の魔術もかけていないとなれば、濡れたちんこを、ひくつかせながらも「う、ん、ぐう、う・・・!」と眉をひそめ、呻く。

野太い呻きは聞き苦しいとはいえ、かまわずに、無茶苦茶に指を暴れさせた。
ほぐれたところで、二本目、すぐに三本目を突入。
相変わらず「ぐ、ぐが、がああ・・・!」と○問を受けているような呻きをあげ、顔面蒼白でいるものの、勃起したままで、どころか、先走りを散らしている。





【転生してもイケメンに迷惑しています!】



俺の口癖は「イケメン死ね」。

というのも、生まれてから二十五年ずっと、イケメンのせいで割を食ってきたからだ。

ゼロ歳児からの幼馴染、小中高、大学の同クラス、社会人になっても同じ部署の同期と、身近にいつもイケメンがいた。

おかげで、なにかと比べられ、必要以上に卑しめられ「ブス」呼ばわりされるは、引き立て役を担わされるは、といって、報われることなく、逆に「目障り」と女子に中指をおっ立てられるは。

いやいや、自分で豪語するのもあれだが、俺は可もなく不可もないような男だ。
やや出っ歯とはいえ、平均的日本人的顔立ちに、無個性で人畜無害な性格。

その他大勢に埋没するタイプのはずが、イケメンの後光に照らされ、人目についてしまうらしい。

目立つのを望まない俺には、いい迷惑である上に、不当な扱いを受けることが多いとなれば、そりゃあ「死ね」と舌打ちしたくもなる。

さらに、憎たらしいことには、どのイケメンも、美貌をちゃらにするほどの欠陥がなく、なんなら、いい奴だということ。

救いようのないお馬鹿さんだったり、手に負えないほど性格が悪かったり、懲りない女たらしだったりすれば、まだ溜飲が下がるものを。

といって「イケメン死ね」を口癖にしつつ、まさか、天下のイケメン様に喧嘩を売るわけがなかった。




下にはズボンをはいていなく、肌を隠すのは、褌のような下着だけ。

催淫効果が効いているのを、分かっているのか。

時間をかけ、ねっとりと足を舐めあげ、付け根までくると、もう、ぐっしょりの膨らみを、とたんに咥えこんだ。
ラッキースケベの犠牲になった体では耐えられず「はあ、ああ、あん!」と達してしまう。

もちろん、勃起はおさまらず、ギルハートもとどまらず、精液まみれの固いのを、ぺろぺろと舐める。
しつこく下着越しに舌を這わせ、はみでたところを、たまに食んで。

「あ、や、だあ・・・あ、ああ、はあん」と腰を揺らしだすと、舌を退け、手で強く扱きだした。
上体を起こしながら、布をめくりあげて、そこを剥きだしにする。

こもっていた水音がダイレクトに聞こえるようになり、頬を熱くしつつ、あんあんへこへこしてしまう。

みっともなく善がる、ブサイクなモブキャラの俺に、ご満悦そうに笑いかける美貌の主人公。

「ね?ほら、濡れたちんこを、ぐちゃぐちゃにされるの、いいでしょ?」

ゲームの設定上、完全無欠イケメンのギルハートは、声優の仕事ぶりも文句なし。

熱に浮かされたように、青い瞳を揺らめかせ、プロのイケボでエッチな囁きをされては、男でも、挿入されなくても、孕みそう。

「ファンタジーの世界ではありえなくないな!?」とぞっとなり、この期に及んで、思いとどませる術はないかと、頭を巡らす。



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