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おっぱいの記事 (6)

ダラナ 2023/06/11 20:48

BL短編集「欲情する獣人におしおきを」販売中



2000字前後のエッチでやおいなショートショートを十作収録したBL短編集です。R18。
ゲーム転生、フェンタジー、コメディっぽいの、学生ものなどいろいろ。


【欲情する獣人におしおきを】
派手に女遊びする剣士×生真面目な獣人

【発情期の獣人は恋焦がれて魔物とまぐわう】
触手×獣人

【俺が男子校に潜入する男装女子になっただと?】
アニメの男子生徒×おっぱいのある男の保険医

【俺のちんすこうを食べてくれ】
見よがしいちんすこうを食べる男子高生×齧られたい男子高生

【暗殺者だって男に愛されたい】
ターゲット×暗殺者

【グラビアアイドルの俺はエロカメラマンに弄ばれる】
有名なカメラマン×副業でグラドルをする社会人

【夜○いしにきたお前は、どちらさま?】
恋人?×夜○いを心待ちにする男子高生

【大型犬のように愛くるしい男に食い散らかされました】
やりチンの大学生×童貞の大学生

【白魔導士の回復で俺はエッチになる】
白魔導士×武闘家

【乙女ゲーに勝ったらヤれるはずが、悪役王子にヤられてしまった俺の話】
悪役王子×彼女とやりたいプレイヤーの男

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ダラナ 2023/06/11 20:46

BL短編集「欲情する獣人におしおきを」試し読み

2000字前後のエッチでやおいなショートショートを十作収録したBL短編集です。R18。
ゲーム転生、フェンタジー、コメディっぽいの、学生ものなどいろいろ。





【欲情する獣人におしおきを】



俺が剣士としてお供をする勇者一行には獣人がいる。
銀髪に銀の毛並みの三角耳と尻尾を生やし、精悍な顔つきをした男前だ。

その正体は合成獣の実験体という。

合成獣はふつう動物や魔物を二体以上、錬金術で合体させたもの。

人体を使うのは禁忌とされているし、これまで秘密裏に実験されたのは、すべて失敗。

そう、唯一の成功例がこの獣人、ギンジュなのだ。

研究所の地下で日々、データをとるため実験体として虐げられていたのを、その噂を耳にした勇者が単独で侵入し、救出。

以降、勇者一行に加わり、命の恩人に一生、忠誠を誓うとばかりつき従っている。

そりゃあ勇者には尻尾をぶんぶんふるし、仲間にも懐いて健気に戦闘のサポートをしているし。

俺以外に、はだ。

初対面から、ギンジュは俺と目を合わせないし、口も利かなければ、寄りつきもしない。
切迫した戦闘中でも、仲間を通して伝達するほどの徹底ぶり。

いやいや、きらわれる理由に心当たりがなく、勇者や仲間に聞いたにしろ「ほかの人よりギンジュには気をつかっているように見える」とのこと。




【発情期の獣人は恋焦がれて魔物とまぐわう】



動物や魔物を錬金術で合体させて、あらたな生物をつくりだす研究所。
地下深くのそこでは禁止されている組みあわせの実験がされ、生みだされた一例が俺だ。

魔物の銀狼と売られた奴○の俺。
しあがったのは、意識の主体が俺、姿形も基本が俺という、銀に髪が染まって、三角耳と尻尾が生えた程度のもの。

それでも狂喜した博士は「さらに実験の精度をあげるぞ!」と息巻いたものを、以降は失敗ばかり。

このままでは自分が生きているうちに奇跡の二例目を拝めないかもしれない。

そう心配したらしく、いよいよ博士は禁忌を犯し、俺の体を妊娠できるように改造。
錬金術でだめなら、交配によって奇跡の獣人の後継を得ようとしたわけだ。

体が改造されてからは地獄だった。
定期的に発情期がくるたび、興味本位の研究員たちに犯されたし、外からつれてきた男たちをあてがわれたし、あらゆる魔物に凌○されたし。

動物と性行為できなかったのは、せめてのもの救い。





【俺が男子校に潜入する男装女子になっただと?】



訳があって女子が男装をして男子校に潜入。
なんて、少女漫画あるあるなアニメに妹は無我夢中。

居間の巨大なテレビで、暇さえあれば視聴していたので、たびたび目にした俺は、おおまかな内容やキャラ、流れを把握。

案外、おもしろくなくはないし。
ただし、あくまで男目線で視聴してのこと。

たとえば、自分がヒロインの正体に唯一気づいているルームメイトだと想像。
なにも知らない男どもに囲まれながら、ひそかにヒロインといちゃいちゃするのとか。

過激なのだと、ヒロインの正体がばれて、複数の男に犯されるのとか。
夜のおかずにもさせてもらっている次第。

もちろん、妹にはそのことを明かさず、居間に流れっぱなしのアニメを見ては、よからぬ妄想をしていたのだが。

高校で友人とじゃれあっていて、開けっ放しの窓から落下し死亡。

首を折って即死したはずが、すこしして目が覚め、ベッドに横たわっていた。
真っ白な布団に枕、ぐるりは白のカーテン。





【俺のちんすこうを食べてくれ】



ただの地方色の強いお菓子ながら「ちんすこう」は響きからして下ネタにされやすい。
小学生なんて格好の餌食に。

給食の時間、担当教師がお土産を配ったとき、そりゃあ、男子はどんちゃん騒ぎ。
下ネタを喚きちらすものだから、女子や混ざらない男子たちも食べることができず。

甘いもの大好きな俺は、そりゃあ、食べたくてしかたなく。
が、標的になるのを避けて、がまんをしたのだが、向かいの席には猛者が。

まわりの目を気にせず、もくもくと食べる霜月。
もちろん、すぐに男子に囲まれて「エッチ!」「助平!」と囃されたのを、どこ吹く風で食べきったもので。

おもしろがって男子たちが、自分のを献上し、それを食べづつけるのを、向かいの俺は口を開けたまま凝視。

そして「うまいか!」と肩を叩かれて、思わず噛みちぎったのを目にした瞬間、ある扉を開けてしまったらしい。

自覚したのは、思春期に突入した矢先。





【暗殺者だって男に愛されたい】



幼いころから英才教育を受け、今日、いよいよ俺は暗殺者のデビューを。

仕事にむかうまえ、伝説の暗殺者と称される父が俺の肩に手を置き、告げたもので。

「わたしの血を受け継いだ最高傑作のおまえを誇りに思う。
見事に仕事を完遂してみせ、その崇高なる遺伝子を、おまえもまた後世にのこしてほしい」

神妙にうなずきつつ、内心は複雑。
「俺は」と口を切ろうとしたのを飲みこみ、ターゲットの元へ。

俺の初仕事のターゲットは、若く有望なエンジニアだ。
効率的に電気を供給できる革新的な火力発電のシステムを開発したという。

依頼者については、詳細が知れないものを、おそらく外国勢力。
今、日本に太陽パネルを売りつけようとしている某国。

もし、例の火力発電がお披露目されれば、電力不足の救世主としてもてはやされ、国中に建設されるだろう。
そうなっては、太陽パネルがお役御免となり、某国の商売はとん挫。

ので、まだ火力発電が試験中で、発明者なしには開発がままならない段階でつぶそうというわけ。

そう予測したところで、なおのこと気が重くなったが。
俺は犯罪者の息子だし、愛国者だと胸を張れる立場にないとはいえ、外国に加担して自国を貶めるなんて、気がすすまない。





【グラビアアイドルの俺はエロカメラマンに弄ばれる】



世の中には想像もつかない趣味趣向の人がいる。
女物の水着を装着した筋肉質な男に惹かれる男とか。

そういった性的倒錯者が意外といて、雑誌も存在。
男版のグラビアアイドルの写真が掲載され、袋とじもあるのだ。

その雑誌に載る常連のグラビアアイドルの一人が俺。
いや、本職はサラリーマンで、副職でしていること。

大学まで水泳をして、今も仕事おわりや休日にプール通いしているとあり、競泳選手独特の筋肉美を誇っている。
それを売りにしたグラビア写真で稼いだ分を、世界のアマチュア水泳大会に出場するための資金に。

会社にはもちろん、副業のことは隠しつつ、水泳人生を歩みつづけるため、地下系の雑誌の仕事に励んでいたのだが。

ある日、撮影にむかうと、雑誌編集者から「あらためて撮影の訓練をしない?」と打診が。

「雑誌としてはきみを、もっと推したいんだけどさ。
カメラを向けられると、どうしても緊張するのかな?

せっかくの柔軟性のある筋肉や、しなやかな体の輪郭が、思ったより映えない。
もうすこしカメラに慣れてくれれば、十分、表紙を飾れるし、写真集だってだせるかも」

個人的に世界の水泳大会を出場してまわるには、ひどく費用がかかる。
多少、むりしてでも稼げるなら稼ぎたいところで「こちらこそ、お願いします」と頭をさげたもので。





【夜○いしにきたお前は、どちらさま?】



エッチがマンネリ化していたので恋人のナオキと「夜○いごっこ」とすることに。

俺は寮暮らし、ナオキは実家暮らしで、なかなか夜を長く共に過ごでなかったし。
寮生や管理人にばれないよエッチするのは、さぞ燃えるだろうと。

春休みにはいり、みんなが実家に帰っていき、同室のやつと隣の住人が不在となったところで決行。

十一時に消灯し、俺はベッドイン。
「教えた警報システムや監視カメラをかわして、俺の元へこれるかな」とわくわくしながら待つことしばし。

長かったような短かったような、ひそかにドアの開く音が。
足音を忍ばせて近より、とうとう布団をめくりあげて。

こんなにも胸を高鳴らせて、肌を熱く痺れさせるのは久しぶり。
生唾を飲みこんで、寝たふりをする俺を犯してくれるのを待ったのだが、一向に動きなし。

どうも焦らしているようでなく、なにか不都合があった?
そう考えて、すこし瞼を上げたなら、目にしたのは見知らぬ男。




【大型犬のように愛くるしい男に食い散らかされました】



大学の友人の桜庭は、見境がないやりチンだ。

気にいった女の子とは絶対エッチをし、そのくせ交際せずに一晩過ごして、おさらば。
彼氏持ちだろうと、かまわず。

おまけに病的なやりチンでありながら、天性の人たらし。

ふつうなら男女ともに刃物に刺されそうなものだが、愛くるしい大型犬のような見た目をし、底なしの愛嬌も備わっているので、結局、みんな許してしまうらしい。
そんな神から愛されたような天下の陽キャラと、対照的に死神をつれて歩いているような底辺の陰キャラの俺が、よく親しくなったのだと思う。

人間不信で疑い深い俺には、桜庭の人たらしオーラが効かないのに。
俺にしろ、桜庭のような人生を舐めているチャラ男は疎ましいはずなのに。

どれだけ多くの人に囲まれていようと桜庭は、尻尾をふるようにして俺の元に走ってくるし。
「おまえといると目立ってやだ」と憎まれ口を叩きながら、桜庭がくっついてくるのを拒めないし。

そうして、つかず放れずの距離感で桜庭とキャンパスライフを送っていたのだが。

ある日のこと、背広姿の男が構内に突進してきて、桜庭を殴り倒した。
どうやら、桜庭が人妻に手をだしたせいらしい。





【白魔導士の回復で俺はエッチになる】



新しく加入したパーティーの剣士にしてリーダーに、まず忠告された。
「白魔導師の回復魔法を受けるな」と。

白魔導師はサポート役であり、仲間を回復するのも仕事だ。

その仕事をさせないとはどうして?と首をひねるも、剣士は目を逸らして、だんまり。
ほかの仲間に聞いても、はっきりとは応えてくれず。

皆の態度が意味深だから、本人に聞くのもためらわれて。

まあ、回復魔法が使われない分、回復アイテムが支給されて、困りはしなかったのだが。

ある日のこと、魔物の多数の襲撃があり、乱戦となって、気がつけば、俺と白魔導師は仲間とはぐれていた。

襲ってきた魔物は倒したとはいえ、危険な森のど真ん中。
「早く合流せねば」と白魔導師を護衛しながら仲間の捜索を。

疲れてきたころ、開けた場所にでて川を発見。
ほっと一息つき「休憩しよう」とふりかえったら、藪から魔物が跳びでてきて。

巨大な手が、白魔導師に襲いかかったのを、とっさに庇い。
上半身に深く爪がのめりこむもかまわず、血反吐を吐きながら、鉄拳を繰りだし、波動で魔物の腹に風穴を開けた。





【乙女ゲーに勝ったらヤれるはずが、悪役王子にヤられてしまった俺の話】



熱烈なアプローチをして交際に至った彼女だが、なかなかエッチをさせてくれず。
奥ゆかしいのではなく、じりじりする俺の心を弄んでのこと。

やっとOKをもらえたと思ったら「条件があるの」とにんまり。

彼女が今、はまっている乙女ゲームで、悪役王子を攻略したら、やらせてくれると。

乙女ゲー愛好家の彼女にして、難攻不落の悪役王子とは。

親馬鹿の王に甘やかして育てられ、根性が腐りきった、絵に描いたような悪役。
はじめて主人公のヒロインに会ったときは「俺の愛人にしてやろうか。週一回の性処理にはちょうどいい」と侮辱を。

対して、逆に恥をかかせてヒロインがふったことで、権力をふるってのいやがらせがはじまるわけ。

ふつう、こういう悪役は、引き立て役にすぎないが、このゲームでは攻略相手の一人。
ゲームでいちばん落とすのが難しいキャラでもあるという。

ネットでは、攻略をあきらめた人が続出していたが、念願の彼女とのエッチのためなら、なんのその。
スマホを片手に情報収集しながら、レッツプレイ。

コツは、媚びすぎず、突き放しすぎず、微妙な加減の選択をすること。
具体的なやり方は、攻略した人も言語化できないとかで、そりゃあ、俺は大苦戦。



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ダラナ 2022/11/16 20:40

BL短編集「男でもいいから最期におっぱいを」試し読み


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【男でもいいから最期におっぱいを】



働く工場に友人が押しかけ「借金の保証人になってくれ!」と仕事仲間が注視する中、渾身の土下座をされては、断れなかったとはいえ、まさか、逃げられようとは。

さらに一週間後、紫のスーツに金のネックレスをした、いかにもな、その筋の人が「こちらに、尾竹さん、いますかねえ?」と乗りこんでくるとは思わず。

「これが、尾竹です」と生け贄を差しだすように、工場の仕事仲間に引き渡され、雑居ピルの一室に連れていかれた。
虎の頭がついた絨毯を見ながら、紫スーツから、友人が期限を守らず逃げたことを知らされ、「で、あんたに代わりに、返せる見込みあんの?」と聞かれた。

「ないですね。親戚にあたっても無駄ですよ。
小学生のころ、両親がいなくなってから、俺の身内は、同居する婆ちゃんだけですから」

「ふうん?けど、工場長に聞いたぜ。
お前は中卒から働いて、無遅刻無欠席の十年皆勤賞だってな。

おまけに、酒も女もギャンブルもやらないとか。
だったら、ちまちまと結構、金、貯めてんじゃねえの」

「婆ちゃんに、何かと金がかかるんで」

そう応じたら、しばし静かになって「そんだけ?」と首を傾げられる。
「そんだけ?」と聞き返したら「ふつー、ここは、婆を一人にはできないとか、どうとか、同情を誘って泣きつくところだろ」と眉をしかめながらも、苦笑した。



うだうだ説明するのが、終わるのを待っていられずに、人差し指でなぞった。

男だからこそ、なのか。
写真や映像で見るのより、胸周りの輪郭がくっきりと浮きでている。

話の途中で触れだしたのに、怒られるかと思いきや、存外、口を利かない。
先のやり取りからして、義理堅そうな人だから、男に二言はないとばかり、おっぱいを差しだしているのだろうか。

と、考えながらも、思いのほか、輪郭をなぞるのが快くて、じっくり味わうように指を滑らせる。
とくに、張ったおっぱいの谷間の溝が深いのに、舌なめずりして、指を捻じ込んだら「っう」と胸が跳ねた。

ぎくりとして、谷間から指を抜こうとすれば、「だ、大丈夫、だ」とか細い声が降ってくる。
つい見上げようとしたところ、「あ、か、顔だけは見るな」と制されたので、おっぱいに視線を戻す。

と、ちょうど、目の前に乳首が。






【おまえの婚約指輪が錆びればいい】



高校のころから彼女と交際し、遠距離含め八年を経て、フラッシュモブをかましてプロポーズ。
ひざまずき、差しだしたエンゲージリングを受けとってもらい、プロポーズ大作戦は大成功。

が、とんとん拍子に入籍したがったのに対しては「遠距離が長かったから、その分の埋め合わせをしたい」と半年の同棲期間を踏まえることを、彼女が望み「だよねー」と水島も了承。

二人で暮らす物件を探しだし契約。
それぞれ、今住んでいるところを引き払い、さあ、いざ同棲生活スタートというときに、引っ越し先のマンションで、欠陥工事が発覚。

マンションの修復が終わるまで三か月。
さて、どうしたものかと、じっくりと話し合いたいところ、二人ともアパートを解約してしまったので、とりあえず、彼女は実家に。
水島は実家に戻りたがらず、俺の事務所兼住居のマンションにころがりこんできた。

「親戚の不動産から安く借りてんだから、別にいいだろお」と家賃も生活費も払わず、すでに二週間経ち、彼女と話し合いはすすんでいるのやら、いつまで居座っているか知れない。

「在宅勤務だったら、暇あんだろお」と家事を押しつけ「飯作って待ってられると、なんか重い」とけちをつければ「飯を一人で食えってのか!」と怒鳴りつけ「先に寝てろよ。恩着せがましい」と鬱陶しがれば「人が忙しいときに、すやすや寝やがって!」と蹴りつけるという。

同棲生活の先行きが不安になるような、理不尽極まりない亭主関白ぶりを、見せつけていた。
まあ、昔から、こういう奴なのだ。




ベッドを見やれば、「やっぱり」と爛々と目を光らせていたからに、待ち伏せしたのだろう。
「いや、この、これは」と慌てるも、「かわいい奴」と引っ張られた。

倒れるまま、衝突しそうになったのを、踏ん張って、ベッドの上に四つん這いになる。

図らずも、水島に覆いかぶさる形になったのに、つい喉を鳴らしてしまって、すぐに、どくことができず。
こちらが惑っているうちに、手を伸ばしてきた水島は「前から知ってた」と頬を撫で、顎、首へと、語りかけながら、やおら掌を滑らせていった。

「高校のころから、彼女がわがままだとか、ヒステリックだとか、神経質で扱いにくいとか、愚痴るのを聞いてきて、お前は、そんな彼女とは真逆に接してきたんだろ。

そしたら、俺が、お前を求めつづけて、いつかは、面倒な彼女から、健気なお前に乗り換えるかもしれない、とか思って」

返事をせずに、目を逸らせば、さすっていた胸の乳首を、Tシャツ越しにつまんだ。

「っん!」と頭を跳ねたのが、肯いたようになって「そうそう、この期に及んだら、素直になんなきゃ」とくつくつと笑われる。





【竹刀でかわいがっても貴様は】



太平の世にあって、往来で武士は帯刀しながらも、抜刀することがなくなった。

むしろ、迂闊に刀を抜けば、罰せられるという、本末転倒な世情。

理不尽な窮屈さにより、行き場を失くした武士たちは、道場で木刀をかち合わせることに心血を注いだ。
との時代の流れにより、我が名家「斑木家」の道場は、弟子入り志願が絶えず、多くの門下生を抱えることになった。

当主であり師範でもある父上。
その息子にして、立場に笠を着せず、腕前でもって名家の子息たる威光を放っていたのが私だ。

跡取りとして、親戚は元より、藩主にも見込まれ、門下生からも、慕われていたのだが、あるとき、波風立たせる人物が道場に舞い込んできた。

父上が連れてきた、私と同年の忠志だ。
父上曰く「恩義のある友の忘れ形見」という。

どれだけの恩義があるというのか。

私に対してより、礼儀作法から学術、華道や茶道、歌の嗜みまで、叩きこんだ。
当然、剣道もだ。

元より、器量よしの忠志は、打てば響くように、父上の教えを身につけ、とくに剣道で頭角をあらわしていった。

物心ついたときから、一心に剣の道を歩んでいた私には、勝らなかったが、人徳では拮抗していたやもしれぬ。




「どうか、こんなこと・・・・なにか、気の障ることをしたのでしょうか」

道場で、稽古着に袴を身につけた忠志は、後ろに手を縛られ、開脚している。
倒した木刀に、両足首を紐でくくられて。

「父上の名誉を汚すような噂が流れておるのだ。貴様にその真偽を問いたい」

「その体に」と木刀の先を、頬から顎、首へと滑らせていく。
頬を染め、目を伏せつつ、身を震わせる忠志。

「本来、木刀とはいえ、その切っ先を向けられれば、身構え、奮い立つものを、そなたはここを充血させ、腫らしておるではないか」

稽古着の襟をめくり、胸の突起に木刀を擦りつける。
肩を跳ね、「は、あっ・・・!」と甲高くあげた声を、咄嗟に飲んだが、聞き逃さない。

「女のように、喘ぐな。
日ごろ、清廉潔白にふるまっているよう、見せかけて、中々、そなた、卑しく淫乱なのだな」





【死にたがりの少年セックスロイド】



ノストラダムスが人類滅亡の大予言をしてから、百年経って、むしろ人は死ななくなった。

医療の発達が極限まで達したとあって、ほぼ心身の病気や障害は治るし、皮膚や内臓、細胞、神経など、あらゆる人体を構成する機関が、人口で製造され、不具合が生じれば、取り換えられ、老いることもない。

死なず、老いない人が溢れる社会を「人の最高到達点のエデン」と信仰する人も「生きた死者の地獄」と皮肉る人もいる。
これといって俺は、この世を賛美も、けなしもしないが、生まれて物心ついてから、閉塞感を覚えていた。

気が塞がったのを、政府機関から送られる薬を飲んでも取り除けない。
そう、今の社会は、死ななくなったというより、死なせてくれなかった。

生まれた時点で体内にチップを埋め込まれ、自殺か他殺か、しそうになったときは、政府機関に探知され、実行前に意識を奪われる。
そこまで、死を厭い遠ざけると、諸々、問題が起りそうなものを、出産のコントロールをはじめ、人口爆発を避ける対策がとられていて、抜かりはない。

見た目は、ニ三十代ばかりで、誰も彼も健康的で肌艶がいい人間が、この世を埋め尽くしている。




「は、あ・・・」と熱くて息苦しいのに、目を覚ましたら、いつの間にか、うつ伏せになって、腰を揺らしていた。

現状を把握する間もなく、今まで覚えたことがない、胸とアナルにもたらされる刺激に「あ、や、ああ、あ」とむせび泣く。

シャツとズボンをすらされ、粘着質な液体にまみれた蠢くものに、乳首を揉まれ、アナルに突っ込まれているらしい。
家に不法侵入されたのでなければ、俺の背中に跨っているのは、白人少年のセックスロイドだ。
まあ、誰にしろ、狂っているか、回路がいかれている。

胸は女が愛撫され、アナルは排泄するところ。
この時代の平均的な、俺の知識からして、男が性的興奮や快感を得られる手段ではないはずが。

薬が効いて萎えているものの、アナルに突っ込まれるたび、背筋を這い上がってくる、甘い痺れを含んだ悪寒に、あんあん腰を振るのをやめられない。



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ダラナ 2022/11/16 20:40

BL短編集「男でもいいから最期におっぱいを」販売中


コメディっぽいのからシリアスでSMチックな時代物、SF、複雑な恋愛模様、四作のBL小説短編集。
描写少なめながらエッチです。

「男でもいいから最期におっぱいを」友人の借金沙汰に巻きこまれて、「や」のつく人と関わることになる、おっぱい星人の話。

「死にたがりの少年セックスロイド」人が老いず死なない近未来。少年アンドロイド×齢八十にして二十代の肉体を持つ大男の話。

「竹刀でかわいがっても貴様は」江戸時代のプライドが高い跡取りの武士×対照的な居候の武士の息子の愛憎いり乱れる話。

「おまえの婚約指輪が錆びればいい」友人の婚約をきっかけに、長年、腐れ縁だった関係に変化の兆しが見られる、すこしサイコな話。




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ダラナ 2022/11/12 20:11

BL短編集「俺のおっぱいを吸わないで」紹介動画

エッチなBLショートショートだけを集めた短編集、第七段。
描写がメインのやおいな小話だけ。すべてR18です。

短編集の一作「俺のおっぱいを触らないで」から派生した小話四作。

全102ページ。
読書時間の目安は50分です。


【俺のおっぱいを吸わないで!】
双子の従兄×大きいおっぱいの男子高生


【俺のおっぱいで搾乳しないで】
牧場を営む義父×巨乳の男子高生


【俺のおっぱいに一生貢いで】
それなりのおっぱいの男子高生×おっぱいオタクの羽振りがいい同級生


【俺のちっぱいに筆を走らせないで】
ショタ顔でロリコンの年下×ちっぱいの男子高生


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