トイレットウォーズの開発経緯みたいなもの
お久しぶりです!
いや、その……仕事がなかなか忙しくてですね……更新の時間とかが全然取れなくてですね……。
本当に、本番リリースは地獄だぜ!
トイレットウォーズの体験版公開当初も、連日問い合わせの嵐だったですが、
もうアレの比じゃないですからねぇ……。
障害対応に求められる迅速さも、アレと比べものにならないし……。
まあでも、本番リリース対応はSEや、(趣味とはいえ)クリエイターの宿命だから、仕方ない。
とまあ、愚痴はこれぐらいにして……。
そろそろ、Ci-enも何か更新しておきたいところだと思っているのですが、
紹介したい内容が、まだとっちらかっていて、記事としてまとめるにはもう少しちゃんと考えたいなというところで、
今回は、トイレットウォーズの開発経緯でお茶を濁そうかと……。
というわけで、そんな内容ですがご興味があれば、最後まで見ていって頂けると幸いです!
このゲームの企画の始まりですが……
まあ、何を始まりと定義するかにもよるんですが……
構想以前の妄想も含めるのであれば、20年以上前のことになりますかね。
アレはまだ、自分が小学生の頃でした。
自分は「MOTHER2」をプレイしていたのです。
プレイしたことのある人なら分かると思うのですが、
MOTHERシリーズって、所々にトイレに関するネタがあるんですよね。
トイレそのものも出てくるし、トイレを使っているキャラも居れば、トイレに行きたがっているキャラも居る。
挙げ句、「おしっこしたい!」って叫ぶNPCまで居る。(しかも女性キャラ)
(トイレに行きたいって言ってる女性NPCも居る)
プレイしたことがないと、そんなまさかって思うかもしれないんですが、全部本当のことなんです。
超余談ですが、MOTHERシリーズの作中に出てくる全てのセリフが書かれた、
「MOTHERのことば」って本があるんですが、これにもそれらのセリフが全部バッチリ書いてあります。
って、MOTHERの宣伝してもしょうがないんで、話を進めますが……
自分、この性癖に目覚めたのが幼稚園の頃だったんですよ。
なので、MOTHER2をプレイしていた小学生時代は、とっくに覚醒した後なわけです。
そんな状態でこんなゲームプレイしたら、何を考えるかなんて想像付きますよね?
MOTHERでは、トイレネタはあるものの、当然ながら自分達がそのトイレを使うということはできません。
だからこそ、主人公達に尿意があって、おもらしをしないように時折トイレによっておしっこを済ませつつ、
ストーリーを進めるっていう内容だったら、すごく良いのになって、
その時からずっと妄想していたんです。
でも、その当時は小学生ですよ?
ゲーム制作なんて自分でできるわけもなく、そういうゲームがあったらな、
なんて妄想することしかできませんでした。
そして時は流れて、高校時代。
義務教育も終わって、自分は将来何になりたいか、をぼちぼち考える時期……かな?
まあ、あんまり自分はまじめに考えてなかったですが……。
ただ何て言うか……なんか気が付くと、その頃の自分はゲームというものにとても強い憧れを持っていました。
正直、漫画とかアニメは自分あんまり見ないんですよね。
子供の頃は見ていた気がするけど、いつからかあんまり見なくなった気がします。
気が付くと、とにかくゲームばかりしていた気がするんですよね。
別に漫画やアニメが嫌いって言うわけじゃなく、ただ単にゲームが一番自分に合っていたんです。
あくまで、これは自分の考え方でしかありませんが……
ゲームは他の媒体と違って、自分がその世界に干渉できる唯一の表現方法だと思っています。
自分が物語を進めなければ、自分が敵を倒さなければ、ゲームは進みません。
そして、場合によっては自分の選択によって、物語が変化します。
だから、その世界に一番入り込める媒体は、ゲームなのだと自分は思っていて、だからゲームが好きなんです。
(最も、自分が動かさないと話が進まないのが面倒臭いという理由で、逆にゲームが嫌いという人も居ますが……
まあ、合う合わないはやっぱり人それぞれですね)
というわけで超安直に、将来はゲーム制作をしたいと考えたわけですね。
なので、情報系の学校に行きました。
まあ、情報系の学校に来るのって、みんな大抵ゲームを作りたいからであって、
その内9割ぐらいがプログラミングを勉強していく中で、思っていたのと違うっていって諦めるんですが……。
残りの1割は、学校の勉強だけ聞いててもゲームは作れないと悟って独学でゲームの作り方を学び、
卒業する頃には、これで食ってくのは無理だと悟り、別の職に就きます。
なので、ほとんどゲーム会社へ直行する人は居なかったですね。
まあ、上記のはあくまでも自分の身の回りはそうでしたって話なので、
みんながみんなそうではないかもしれませんが……。
で、自分はゲームの魅力に取り憑かれてしまっていたので、一応独学で色々調べていました。
ただ、ゲームを作りたいだけなら、プログラムの全てをマスターする必要は無くて、
単にゲーム制作エンジンを使いこなせれば良いんじゃないか?
ってことで、プログラムというよりエンジンの使い方を調べていたって感じですが……。
専門用語っぽいものばかりで、よく分からないですかね……?
ざっくり言うと、プログラム勉強するより、RPGツクール買ってツクールの説明書読んでりゃよくね?
ってことです。
もちろん、ツクールを使うにしても、プログラムの基礎知識はあった方が有利なのは事実ですが……。
なんか話が逸れてる気がする?
大丈夫。ここから、おしっこRPGの方へ寄せていきます。
というわけで高校時代になってから、それとなくゲームを作るための技術が少し身についたのです。
それで、色々なゲームを作って楽しんでいたわけです。
その中で、ふと小学生の頃の妄想を思い出したのです。
尿意があって、いちいちトイレに寄らないといけないRPG。
ゲームが作れる様になったのなら、自分でそういうRPGを作れないかって。
でもRPG作るなら、やっぱりRPGツクールを使うのが一番良いと思うんですよ。
ただ、当時自分には金が無くて……でもツクールって高いんですよね。
だから、全く手が出なかった。
結局、他にも作りたいゲームが色々あって、そっちにシフトしていっちゃったから、
おしっこRPGの構想は、またそこで終わってしまったのです。
(余談ですが、この頃は吉里吉里を使ってノベルゲーの制作をしていたので、RPGは全く作っていませんでした)
それから、大学生になってからだったかな?
どうやって見つけたのかは思い出せないのですが……でも見つけたんですよ。
色々な方が作成されたおしっこRPGの数々を。
実際にいくつかプレイさせて頂いて、何て言うかもう、言葉に出来ないほどの感動だったのです。
だって、小学生の頃からずっと有ったら良いなって妄想していたものが、遂に現実にできていたんですもの。
この時点でもう10年以上前からの悲願が叶えられていたわけですからね。
感動しないわけがないのです。
ですが、その一方で少し寂しい気持ちもありました。
いつか自分の手で作ってみたいと思っていたものが、もう既にできている。
しかもこれだけの完成度、これだけの数のゲームが世に出ている。
もはや、今更自分がおしっこRPGなんて作る必要は無いんだな、と思ってしまったのですね。
少なくとも、自分がやりたかったアイディアは全て実現されていたし、
自分がおしっこRPGを作っても、既に他の方々が作成されたものと同じものにしかならない。
そもそも、自分には絵を描く技術も無いので、
内容は同じなのに絵が無いだけのゲームにしかならない……。
など、色々あって夢が潰えたような気分になってしまったのですね。
それからは暫く、長年の夢を失って、放心状態みたいな感じが続きました。
そんなある日のことでした。
おしっこRPGを制作されているある方が、おしっこRPGを作る上でのとある悩みを告白されているのを見ました。
曰く、この界隈で多くの人が望んでいるシチュエーションは「おもらし」である。
まあ、確かに比率で言うと「放尿」より「おもらし」が見たい、という人が多いのは事実だと思います。
ただ、おしっこRPGにおいて「おもらし」とはデバフであり、それを避けるように行動しなければならない。
なので、みんなはおもらしが一番見たいのに、そのおもらしを回避するようなゲームデザインにどうしてもなってしまう、と。
というお話を見て、自分もなるほどと思ったわけです。
おもらしを積極的にするゲームデザインにしたいのなら、単純におもらしをバフにすればゲームとしては解決しますが……
ただこれはあくまで自分の考えですが、「おもらし」の良さは、
恥ずかしいこと、いわゆる羞恥心を女の子が感じることにあると思うのです。
なので、おもらしはあくまでも良くないこと、つまりRPG上はバッドステータスであることが重要だと思うのです。
ただ、デバフって別に使い道が全く無いわけじゃなく、
自分に掛かると厄介だけど、敵が掛かれば有利になるのがデバフです。
なら、敵をおもらしさせることを目的とさせるようなゲームデザインにすれば、この問題は解決するのではないか?
という考えが浮かびました。
そうすると次に問題になるのは、じゃあどうやって敵をおもらしさせるのか?ということでした。
単純に、おもらしをさせる魔法でも使えば良いのか?
でも、RPGである以上は、そこに何らかの戦略性とか駆け引きは欲しい。
とはいえ、おもらしに戦略性ってなんじゃい。
と悶々と考えているうちに、閃いたのですよ!
自分達が我慢したおしっこを敵に送りつけて、おもらしさせればいいじゃないか! と。
まず前提として、敵をおもらしさせるには、主人公達がぎりぎりまでおしっこを我慢しないといけない。
つまり、もし失敗したら自分達がおもらしをして不利になってしまう。
自分達がおもらししないギリギリまでおしっこを我慢して、一気に敵の膀胱へおしっこを転送する。
転送したおしっこが、敵の膀胱の限界を超えたらそこで敵がおもらしして、敵が不利になる。
でも、これだけだとギリギリまで我慢しないで、ちまちま尿意を送っても良いことになってしまうな……。
ならいっそ、おしっこを我慢している時は、アホみたいなバフが掛かるようにしよう。
そうすれば、敵をおもらしさせきれなかった場合、逆にこっちが不利になる。
なので、敵が尿意を我慢できなければ有利になるし、敵が尿意を我慢しきったら不利になる。
これで、少しは戦略性もできるんじゃないだろうか?
後、尿意がある程度溜まっていると強力なバフ状態になるのであれば、
主人公達は常にある程度おしっこを我慢している状態の方が強いことになるし、
気が付くとおしっこを我慢しながらフィールドをうろつく少女達、という光景にもなって、
ある意味ゲームコンセプトとしても良いかもしれない。
ですが、次に問題になるのは、尿意の溜め方でした。
ギリギリまで我慢して一気に転送するということは、
ある程度任意に尿意を溜められる仕組みが無いと戦略的に尿意の転送ができない。
とはいえ、じゃあ戦闘中に水をがぶ飲みして尿意を溜めて転送とかするのか?
となると、戦闘のテンポは悪くなりそうだ……。
その時、ふと目に付いたのがRPGにおけるMPの概念でした。
そもそも、主人公達のパラメータとして、HPがあって、MPがあるのに、更に尿意まである。
最初の構想としては、
HPが減ったら魔法を使って回復→MPが減る
MPが減ったらアイテム(飲み物系)を使って回復→尿意が上がる
みたいな感じで考えていました。
でも、なんかこれが煩わしい気がしてきたのですよね……。
結局、HPを回復させていったら最終的に尿意が上がるのであれば、
最初から、HPを回復→尿意が上昇、にしちゃえばシンプルじゃないのか?
という感じで……。
それで、いっそMPという概念を無くして、MPを尿意としてしまおうと。
そうすることで、MPをわざわざ介する必要が無くなるのと、
魔法を使うことで尿意が上がるので、任意に尿意を上げる方法がこれで確立される。
更に魔法は、RPGにおいて戦闘で頻繁に且つ、必要に応じて使用されるもの。
その魔法と尿意を直結させることで、尿意のコントロールがダイレクトに戦略へ影響を与える形になるはず……。
おまけに、MPが減るものであるのに対し、尿意は上がるものという違いがあります。
これにより、おもらしを覚悟すれば最強の魔法も序盤から使えてしまう。
逆にこれが、また新しい戦略に繋がらないか?
という期待もありました。
これで、尿意が戦略に大きな影響を与えるRPGとして、ある程度成り立ったんじゃないかな?
でも、敵もおもらしさせ続けられたら、何かしら対策って考えてくるよな……。
じゃあ、ある程度物語が進んだら、敵がみんなおむつをするようになったらどうだろう?
おむつおもらしの要素を入れつつ、おもらしのデバフを回避されるので、
戦略要素とフェチ要素がここでも繋がってくるんじゃないか?
などなど……。
「おもらし」というデバフを、どうやって積極的に行なわせるようなゲームデザインにできるか?
という課題から、気が付くとここまで一気に妄想が広がっていったのです。
もうここまで来たら、流石に実際に作ってみたくなりますよね。
ただ、この当時はまだ、他にやることが色々あったのと、
結局の所、絵を用意できないという課題が残ったままだったので、
ここまで思いついたものの、その後しばらくはこの案はしまわれることになりました。
それから暫くして、ようやくやることが色々と片付いていったのと、
前の記事でお話ししたように、色々お手伝いをしたおかげで、
絵を描いていただけることになったのとで、
ようやく、今までの妄想がやっと実現できることになったのです。
小学生の頃の妄想から、実に約20年……遂に夢が叶ったわけですね。
後は、敵キャラをおもらしさせるという性質上、敵キャラの絵とそれのおもらし差分を大量に作る必要があり、
流石にそれを全てお願いするのは無理でしたが、この辺はお金の力で色々な素材を購入しまくって、解決できました。
本番リリース対応とか、社会人は色々大変だけど、こういう時にこの大変さが報われた気がしますね。
他にも、生理の概念や、おもらし等をした時のパンツやおむつの状態遷移の構造とか、
自分の思い描いたフェチ要素をRPGのシステムに落とし込むために
色々なことを考えたのですが、全てを語っていたら、何万字あっても足りないので、流石にこれ以上は書かないですが……
とにかく、表現したいことが沢山あって、とてつもないことになってしまったんですね(苦笑)
とまあ、これが大まかな開発に至った経緯といった感じです。
尿意転送の発想が出てからは、もう本当にアイディアが次々と湧き上がってきて、楽しかったですね。
逆に言えば、このトイレットウォーズという企画は、
「尿意転送」というキーワードから全てが始まったとも言えます。
もし、次にまた機会があれば、今度は世界観やキャラの変遷なんかをお話できればな、と思います。
さて、また随分と長々書いてしまいましたが、
ここまでお付き合い頂いた方、本当にありがとうございました!
次こそは、新しい情報をお届けしたいな……と思っていますので、ご期待頂ければ幸いです!