TS俺が女の子のレッスン!?41
いつもあたたかいご支援ありがとうございます。
今週もなんとか木曜日。
あとは金曜日を乗り越えれば週末です。
せめて週に1日は休日を取りたいところですね……!
さて、今日は木曜日と言うことで、同人誌の既刊を更新したいと思います。
少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです。
そこからが大変だった。
まずは晶に肩を貸してもらいながらも保健室に連れて行ってもらってショーツを脱がされることになる。
白と水色の可愛らしいショーツは、この前まで男だった司から見たら、スプラッターなことになっていた。
「こ、これは……。本当に俺から出てきたのか!?」
「驚くことはない。女ならみんなこうなること。早く洗わないと」
「お、おう」
いつものように落ち着いている晶。
そのおかげで司も少しだけ冷静さを取り戻すことができた。
「まずはぱんつを洗う。お湯で洗ったらダメだからね。血が固まっちゃうから。水でしっかり洗うこと」
「お、おう」
保健室の水道を拝借して、手早くぱんつを洗っていく。
その横で晶は戸棚をごそごそと探し回り……取りだしたのは、一枚のショーツだった。
一体どこで売っているのか不思議に思えるくらいの、真っ白で飾り気のない木綿のショーツ。
「なんだ……その、真っ白なぱんつは」
「失敗しちゃった女の子のために用意してあるぱんつ。真っ白でダサくて評判悪いけど」
司自身、ぱんつの色は何色が好きだと聞かれたら、たぶん白だと答える。
だけどいざ自分が穿くとなったら話は別だ。
こんなにダサいぱんつは穿きたくない。
「こんな真っ白なぱんつなんて穿きたくないぞ」
「もっと可愛いぱんつのほうがいい?」
「ああ。もっと可愛い……って、俺は男だぞっ」
「ちっ、引っかからなかったか」
「危ないところだったぜ……」
なんとか穿いていたしましまショーツを綺麗に洗ったら、晶から真っ白な木綿のぱんつを受け取る。
おまたも綺麗にティッシュで拭いてから、そのぱんつを穿こうとして――、晶からストップがかかった。
「待って。そのまま穿いたらすぐに駄目にしてしまう。ナプキンもあててあげないと」
「うへぇ……」
「そんな嫌そうな顔しない。使い方、教えてあげるから」
こうして幼なじみから紙ナプキンの使い方という性教育を受けること数分後。
保健室から出てきた司は、壊れたロボットのような動きになっていた。
「あ、あの、ぱんつのなかがごわごわしてとても落ち着かないんですけど……!?」
「すぐに慣れる。そんなにガチガチに固まってたら男子たちにバレるから自然にしてないと」
「そんなこと言われても……っ」
授業中の静まりかえった廊下。
司はめでたく(?)大人の女性の階段を一つ登ることができたのだった。
☆
「今日は……、大丈夫、だな」
司が大人の女性の階段を登ってから数日後のこと。
体調のほうは落ち着いてきてくれたようだ。
早朝。
司は布団に丸まったままで自分の身体と相談。
どうやら股間の修羅場は終わってくれたようだ。
寝ているあいだにショーツから横漏れしてきている様子もない。
恐る恐る、三分丈のスパッツごとショーツを降ろして確認してみると……、紙ナプキンは無事に一夜を明かすことができているようだった。
「なんとか終わってくれた……のか?」
ショーツのなかに入れてあった紙ナプキンを外して、再び布団のなかへと潜り込む。
体調は上向いてきたみたいだけど、だけど気分が晴れやかになっているかと聞かれたら、決してそうではなかった。
今日は休みたい。
学校を休みたい。
人生を休みたい。
「とりあえず、こいつとはおさらばだぜ……」
ショーツから取りだした紙ナプキンは丸めてゴミ箱に捨てておく。あとでゴミを出すときにまとめて捨てることにする。
こうして布団に丸まっていること数十分。
いつもの時間になると、玄関が開く気配がする。
晶が迎えにきてくれたのだ。
もういろいろ考えるのも面倒だったから、合鍵を渡してすべてを任せることにしていた。
玄関から階段を上る音が聞こえてくると、部屋に入ってきたのはいつものように制服に身を包んだ晶だった。
「おはよ。司。気分はどう?」
「たぶんもう大丈夫だけど、今日はずっと寝ていたい。布団から出たくないでござる」
布団にくるまって徹底抗戦の構えでいると、しかし、晶は無言。
こちらのことを無表情に見下ろしてきている。
それでも布団から出る気はサラサラない。
「今日は休み! 閉廷!」
「ふーん。そういうことを言うんだ。それなら私にも考えがある」
晶は呟くと、ゆっくりと布団の縁を掴む。
そして。
「私も一緒に寝ることにする」
晶は平然と呟くと、なんと司の布団に潜り込んできたではないか。
「なにやってるんだよ。恥ずかしいだろ」
「私も恥ずかしい」
「意外だな。子供のころは一緒に昼寝とかしてたから、今さら恥ずかしがらないと思ってたのに」
「私は……子供のころからあなたと寝ているときはドキドキしていた。今もそれは変わらない」
「それは大変だ。早く布団から出てくれ」
「やだ。司が起きてくれるまでは」
「意地でも起きないぞ。俺は」
「そう。それなら作戦Bプランに移行する」
同じ布団に包まっていると、晶は司のショーツをスパッツごと降ろそうとしてくる。
「ちょっ、なにするんだよ」
「ぱんつを脱がせてあげている」
「それはわかるが……ああっ」
「よし、脱げた」
「むぅ」
布団のなかで下半身がスッポンポンという状態で気まずくなっていると、晶は身体をくねらせながらごそごそとしている。
その数秒後には、
「ほら、私の脱ぎたてぱんつ」
「……それがどうした」
「一人で起きることができないあなたには、わたしがぱんつを穿かせてあげる」
「ちょっ!?」
「問答無用」
「ああっ、そこはダメッ」
「なに言ってるのよ」
おまたとお尻を、温かくて柔らかい感触に包まれていく。
かすかに湿っているその生地は――、晶の脱ぎたてのぱんつなのだろう。
「このぱんつは元気が出るおまじない。いや?」
「……いやじゃ……ない」
「元気出た?」
「出た」
「そう。それはよかった。じゃ、私は朝ご飯作ってくるから」
晶は布団から出ると、司から脱がしたショーツを穿いてから部屋を出ていく。
ここまでされて寝ているわけにもいかなかった。
「……起きるか」
むくり。
身体を起こすと、制服へと着替えていく。
まだ身体に馴染みきっていない、女物の制服へと。
……晶のぱんつは穿いたままで。
☆
ここまで読んでくれてありがとうございます。
少しでも楽しんでもらえたら嬉しいです!
この作品は同人誌『TS俺が女の子のレッスン!?』に掲載されているものです。
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