大決壊!~おもらしカノジョが妊娠するまで8~
いつもあたたかいご支援ありがとうございます!
今日は金曜日なので小説を更新する日です。
スバルから告白を受けたけど返事をすることができずに1週間。
しかし2人は以前と同じようにゆったりとした日々を過ごしていた。
だけどこのままの関係を続けるわけにもいかない。
大和は、意を決して、スバルの換えのショーツを用意すると――。
※この小説は、順調にいけば今年の5月→4月末のGW前に配信を開始する同人誌の小説です。
また、今年か来年の暑くなってきたころか寒くなったころか、僕が面倒臭く感じないときにブログのほうで無料公開していく予定ですので、バックナンバーを購入するさいはご一考頂けたらと思います。
なお、めんぼーさんに描いてもらったラフは、無料ブログには載せる予定はありません。
登校中におもらし!
●4章目 初体験は保健室で
全校朝会でのうんちおもらし事件から一週間の時が流れていた。
幸いなことに、あのとき全校朝会で、まさかスバルがうんちをおもらししているだなんて思っている生徒はいないらしく、実に平穏な日常が流れていた。
ちなみに、スバルにはまだ返事をしていない。
大和はそれも無理もないことだと言い聞かせているうちに、一週間があっという間に過ぎ去っていた。
いまの時代、告白を受けるということは、イコール結婚を意味していると言っても過言ではないのだ。
特に、大和やスバルくらいの年頃だと。
(スバルとお付き合い……できるのか? 俺が)
朝の通学路を歩きながら、大和はこの一週間と同じことを自問自答している。
すぐにおもらししてしまうスバルとお付き合いということになると、覚悟が必要かもしれない。
そう思ってかばんには3日ほど前から換えのショーツをこっそりと忍ばせているのだった。柄はスバルのお気に入りのピンクと白のしましまにしておいた。
「おはよ」
「ああ、おはよ」
スバルの家の前にまで差し掛かると、やはりというかスバルが待っていてくれた。
あの日以来、スバルとは一緒に登校することにしていた。
スバルが待っていてくれるから、大和も自然とスバルの姿を探すようになっていた。
いつものように短い挨拶を交わすと、隣り合って歩きはじめる。
「いつも待っててくれなくてもいいのに」
「きみを近くに感じていたいから」
スバルは頬を赤らめながら指を絡ませてくる。
クールビューティな見かけによらず、内気なアプローチ。
その内気さが本当のスバルの性格なのかもしれなかった。
だけど、今日のスバルは手を繋ぐだけでは気がすまないようだ。
「んー……」
「どうした、朝から難しそうな顔をして」
「……いいかな」
「お、おおう?」
大和はついつい疑問形になってしまう。
なにしろスバルが大胆なことに腕を組んできたのだ。
だが、こうしているとスバルの柔らかい感触が二の腕に感じられてしまうのは、一応伝えておいたほうがいいのだろうか。
「……当たってるぞ」
「ん。こうすると、なんか安心できるから。きみは……嫌なのかな?」
「いや、嫌な気分はしない」
「よかった。それじゃあ、学校まで」
周りには二人と同じ制服を着ている生徒たちもたくさんいる。
だけどなぜか照れや恥ずかしさは感じなかった。
こういう関係になるまでに、スバルのいろいろな恥ずかしい姿を見てきたからかもしれない。
(俺も、このまえは全校朝会のときに一肌脱いだしなー)
その甲斐もあって、スバルがうんちをおもらししたということは隠し通すこともできたから、結果オーライだ。
これからもスバルが困ったことがあったら、どんなことがあっても助けてあげよう――。
腕を組んでいるスバルにさえもわからないように、心のなかでこっそりと誓う。
こうしてしばらく2人きりの世界を味わいながら歩いていると。
不意に、そいつは忍び寄ってきた。
ぶるるっ。
腕を組んで歩いているスバルの身体が、切なげに震えたのだ。
これは、も・し・か・し・て……?
「お、おい、いまの前兆は、もしかして」
「う、うう~……」
スバルは頬を赤らめて、視線を下に落としている。
この仕草は間違いない。
尿意がこみ上げてきてしまったのだ。
「スバル……、もしかして、漏れそう、なのか……?」
「う、うん……。ちょっと、ピンチ、かも……っ」
「学校まで保ちそう?」
「むりぃ……」
「そ、そうか」
どうやら危機はすぐそこにまで迫ってきているようだ。
スバルの尿道の緩さを舐めてはいけない。
「どこか、どこかトイレは……!?」
とっさに周囲を見回すも、そこはいつも通りの通学路。
公園はおろか、公衆トイレさえもないのは知っている。だけど、せめて身を隠せそうなところは……!
「スバル、こっちだ」
「えっ?」
スバルを連れて大和がやってきたのは……、
通学路と沿うように流れている川にかかっている、橋の下だった。
そこは陰になっていて、入り込んでしまえば死角になっている……はずだ。
「あっ、あああ!」
そのことをスバルも本能的に察知してしまっていたのだろう。
橋の陰に入った瞬間、煮込みすぎてふやけきったマカロニのような尿道が緩み、その場にしゃがみこむと、
プッシャアアアアアアアアア!
ショーツを穿いていないのではないか?
そう思えてしまうほどの勢いで、おしっこが噴き出してきた。
しゃがみこんだことによって、スバルの膀胱が圧迫されてしまったのだろう。
おしっこの勢いたるや、クロッチを突き抜けて1メートル先のコンクリートの床に飛沫を散らすほどだった。
「はぅぅ……っ。ううぅ! いやなのに……っ、見られながらおしっこするなんて……っ」
しゅわわわわわわわわわわわわわ!
口では言いながらも、おしっこの勢いはとどまるところを知らない。
男のものとは比べものにならないほどのおしっこが、ショーツを貫いて噴出していてきた。
「ううぅぅっ、止まらない、止まらないよぉ……っ」
しゅいいいいいいいいいいいい……。
女の子にはちんちんなんてついていないから、ただでさえ尿道が短い。
さらに言えば、男よりも尿道が太いし、おしっこを我慢するための尿道括約筋も弱いのだろう。きっと。
だからすぐにおしっこを漏らしてしまうし、テレビのコマーシャルでも尿漏れ関連の商品がたくさん放送されている……のだと思う。
(女の子って、大変なんだなぁ……)
しゅいいいいいいいいいい……。
ショーツを脱ぐことさえもできずにしゃがみこんでおもらししているスバルを見下ろしながら、大和はそんなことを考えていた。
せめて通行人に見つからないように陰になるようにして立つことにしておく。
「はぁぁぁぁぁぁ……」
しゅわわわわわわ……。
やがて、派手な水飛沫の音も控えめになり、終わる。
橋の下の陰になっている空間には、ツーンとしたアンモニア臭が蒸れ返っている。
「ううぅ……。出ちゃった……。全部、出ちゃった……」
スバルは自ら作り出した大きな水溜まりを見つめ、涙声で呟く。
どうやらおしっこは全部出し切ることができたようだ。
「ちゃんとおしっこできて偉いぞ」
「な、なにも偉くない……っ。我慢できないなんて……っ」
「そういうことは……俺にカバーさせてくれ。ほら、ちゃんと用意してきたから」
「えっ?」
大和が颯爽とカバンから取り出したのは、1枚の布切れ。
それはスバルが愛用しているピンクと白のしましまショーツ。
「サイズは……この前の保健室のときと同じサイズを選んどいたから。色は……これで大丈夫だったか?」
「私に……ぱんつ?」
「ああ。なにかあったら渡そうと思って。余計なお世話だったら受け取らなくても良いんだが……」
「ううん。大切に、する……ありが、とう……」
スバルはしゃがみこんだままでショーツを受け取ってくれる。
それとおまたを拭くためのハンドタオルと、汚してしまったショーツを入れるためのビニル袋も渡す。
「誰かこないか見てるから、パパッと着替えてくれ」
「うん……ありがと」
よろめきながらも立ち上がったスバルは、スカートを汚さないように捲り上げ――一瞬だけ見えてしまったのは、ピンクと白のしましまショーツだった。どうやらデザインに間違いはなかったらしい。
(女の子って、大変なんだなぁ……)
橋の下に誰かが入ってこないようにと、通行人に目を光らせる。
けれど、誰もスバルと大和に気づく者はいなかった。
こうして待つこと5分ほど。
たった5分だというのに、同じ制服を着た生徒たちは嘘のようにいなくなっていた。
どうやら、スバルのおもらしを見つめているうちに意外なくらいに時間が経っていたらしい。
(今日は遅刻でいいか)
そんなことを考えながらも、大和は覚悟を決める。
一週間前に受けたスバルの告白を、このまま返事待ちにするのも酷というものだ。
大和が人知れずに覚悟を決めて、更に5分ほど待っていると。
「綺麗にできた。ありがと」
「気にするなって。歩けそうか?」
「うん。平気そう」
「そっか。それじゃあ、行くか、学校」
「うん」
大和が歩き出すと、スバルも並んで歩き出す。
だけど腕を組んでくるということはなかった。微妙な距離感。
もしかして、おもらししてしまったことを気にしているのだろうか?
「……手、繋いでもいいか?」
「……でも」
「俺が繋ぎたいと思ってる。スバルはいやなのか?」
「いやじゃ……ないけど」
「それじゃあ我慢する必要ないよな」
スバルの華奢な指先に、指を絡めるように繋ぐ。
最初は遠慮がちだったスバルだけど、大和に躊躇がないことを悟ると、キュッと手を握り返してくれた。
すぐに小さな手のひらは熱くなってくる。
(切り出すなら、いま、だろうなぁ)
通学路には2人の他には誰もいないし。
よし。
そうと決めたら。
「あー……、あんまり返事を先延ばしにするのも悪いし、な」
たったその一言で、ピクンッ、スバルの身体が電流に貫かれたかのように痙攣して、表情が硬く強ばる。
――いや、そんなに緊張されると、こっちまで緊張するんだが。
だけどいまの時代、告白すると言うことは結構な覚悟を必要とすることなのだ。
特に、スバルと大和くらいの年頃の男女には。
少子高齢化対策で国から潤沢な補助金や住居も支給されるから、すぐに結婚を連想してしまう。
それでも。
「俺は……、スバルがいい。スバルとなら……一緒にやっていけるような気がするから。だから、これからもずっと隣にいて欲しい」
手を繋いで歩いている少女に、ゆっくりと告白していく。
だけどスバルは不意に立ち止まる。
なにか変なことを言ってしまっただろうか?
スバルの表情を伺うと……、大和は慌ててしまった。
なにしろ、スバルが言葉を発することなく、碧眼から大粒の涙をこぼしていたのだ。
「ちょっ、おいおい、泣くことないだろ!?」
「だって……、だってぇ……っ、こんなにすぐおもらししちゃう私なんて、絶対に嫌われてると思ったんだもん……っ」
「なんで俺がスバルを嫌いにならないといけないんだよ。そりゃあ、急に漏らされたらびっくりするけど」
「私のこと……嫌いじゃないの?」
「ああ。だからなくなって」
「うん。でもこれはうれし涙だから、しばらく止まらないと思う」
「それじゃ、ゆっくり行くか。どうせもう遅刻だし」
「うん……」
小さく頷くスバルの手は、溶けそうなくらい熱くなっていた。
大和はそんな小さな手を取って、遅刻確定の誰もいない通学路を2人きりで歩き出した。
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