芽生え12
更なる刺激を求めるために、学校でおもらし遊びをしようと思いつくイリア。
授業中におしっこを我慢しているショーツはじっとりと湿っている。
(あんなに我慢して、勢いよく出せたのに……)
イリアがため息をついたのは、もうすぐ6時限目の授業が終わろうかというときだった。
窓から見える景色は抜けるような青空だというのに、イリアのパンツのなかは、ジトジトの梅雨のような雨模様だった。
あのあとトイレから出て、たくさん水を飲んだ。
イリアの膀胱は、早くも水風船のように硬く膨らんでいる。
(あと、数分で授業が終わる……)
時計を見ると、授業が終わるまであと数分だった。
この授業が終われば、帰りのショートホームルームをやって、あとはもう放課後だ。
イリアの他の生徒たちも何度も時計を見て、そわそわと落ち着かなくなっていた。
ジュワリ……。
(あっ、まだ、ダメ……)
ショーツのなかが生温かくなって、イリアはキュッとおまたに力を入れる。
まだだ。
まだ出したらいけない。
(もう、思いっきり出しても気持ちよくなれない……。それに家に帰ってパンツを穿いたまま出しても気持ちよくなれないんだもん)
それなら。
イリアには、一つの考えがあった。
人知れず、公園で漏らしてしまったときにはドキドキして気持ちよかったのだ。
それなら、人がいる学校のおトイレで漏らしたら、どんなに気持ちいいことだろうか?
(誰かに見つかったら大変なことになっちゃうけど……)
それでも、イリアの秘筋はそのことを考えただけで熱く濡れてきてしまう。
(イケナイことを考えると、おまたが熱くなってきてしまうの?)
それはイリアには分からないことだった。
性教育の授業では、男の人から精子が出て、女の子は卵子を持っていると習ったけど……。
それとなにか関係があるのだろうか。
学校で習ったことだけではわからないことばかりだけど、それでもイリアの身体は戸惑いながらも性徴していた。
(学校でパンツを穿いたまま……おもらししたら、どんなにドキドキするだろう?)
たったそのことを考えただけで、頭がボーッとしてきて、授業なんかに集中できるはずもなくて。
気がつけば帰りのショートホームルームが終わり、ザワザワと落ち着かない放課後になっていた。
(しちゃう……? 私、学校でおもらし、しちゃうの……?)
頬を桃色に染めたイリアはカバンを持って、ゆっくりと席を立つ。
トイレへと向かうその足取りは、熱病に浮かされたかのようにおぼつかなく、スカートのお尻の部分には、ジットリと暗い染みが滲み出していた。
☆
「人、誰もいない……」
幸いなことに、放課後の女子トイレには誰もいなかった。
いつもだったら女子たちが鏡の前でおしゃべりしているものだけど、今日はいないようだ。
放課後の学校のトイレで、おもらし遊び。
もしも誰かに音を聞かれて勘づかれたら大変なことになってしまう。
だけど、『してみたい』という欲求には敵わなかった。
イリアは一番奥の個室に入ると、静かにドアを閉める。カバンはドアのところにあるハンガーにかけておく。
こうしてカバンを持ってきておけば、教室に戻らずにそのまま帰ることができる……。
(私、しちゃうんだ……。学校で、イケナイこと、しちゃうんだ)
目の前にある和式トイレを見つめて、最後の自問自答。
極度に緊張しているせいか、今にも漏らしてしまいそうなはずなのに、おまたはキュッと閉じていた。
(ここでぱんつを降ろせば、まだ間に合う……。けど……、だけど……、我慢、できない……っ)
イリアは意を決すると、スカートを捲り上げ、和式トイレに跨がった。
……もちろん、ショーツも、タイツも穿いたままで、だ。
座った瞬間――、
ジョッ!
「あっ!」
太股に膀胱が圧迫されて、勝手におしっこが噴き出してきてしまった。
じんわりと生温かい感触がクロッチに染みこんでいき、それはお尻へと広がっていく。
「あっ、あっ、あああぁぁ……」
学校なのに……。
取り返しのつかない、温もりがおまたに、そしてお尻へと染みこんでいく。
未成熟な、それでいてプリッと膨らみ始めた思春期特有のお尻が、甘温かい手に愛撫されていく。
「あっ、あぁぁぁ……、あったかい、よぉ……」
じゅもも……、じゅもももも……。
ぽた、ぽたた……。
緊張していたのが嘘のように、イリアの尿道はすぐに緩みきっていた。
黒タイツから滲み出してきたおしっこは、プリッとしたお尻の双丘から黄金の雫となって落ちていく。
「んっ、んああっ」
――ヒククッ!
ぷしゅうっ!
性に目覚めようとしている少女の秘筋が震え、宝石を包み込んでいるつぼみが剥けていく。
(なんか、おまたがチリチリして、変な気持ちになって来ちゃってるかも……。なんか、エッチな感じ……?)
しゅいいいいいいい……。
股間からこみ上げてくる未知の感覚に戸惑いながらも、イリアは身体から力を抜いていく。
お尻から落ちていく黄金水は、尿意を普通に放ったときとは明らかに違うくぐもった水音となって、和式トイレの水面へと落ちていった。
「はふう」
安心しきったイリアは、つい熱い吐息を漏らしてしまう。
だが、そのときだった。
「……誰も、いないみたい?」
トイレと廊下を隔てるドアが開く音がすると、誰かが入ってきた気配。
足音からして……一人、だろうか?
だがそれでもイリアの緊張感は一気に高まってしまい、
プシュウ!
びっくりしてタイツとクロッチという三重布で覆われているというのに、おしっこを噴き出してしまう。
(ううっ、水音でバレちゃうかも……ッ)
慌てておまたに力を入れるけど、ただでさえ女の子の尿道は太くて短いし、しかもイリアのふっくらとしたおまたの尿道括約筋は、度重なるおもらし遊びによって緩みきっている。
それにいっぱい水を飲んで、膀胱は水風船のように膨らんでいた。
おまたに力を入れたくらいで、弾けるレモネードを止められるはずもなかった。
(指で、抑えないと……、止められない……ッ)
咄嗟の判断で、両手を秘筋に食い込ませる。
その瞬間、
キュン!
「はっ、はうう!?」
指を食い込ませたおまたから電流が走り、下半身を駆け抜けていく。
タイツに覆われた、少女の青尻が快楽に波打った。
「あっ、あっ、あひぃ!?」
イリアは堪えきれずにソプラノボイスを漏らしてしまう。
それでも痙攣は止まってはくれなかった。
(あっ! あっ! あっ! あっ! あああ! おまた、痺れて……ッ、ううっ! な、なんか……くる!)
きゅうううう!
指を食い込ませている秘筋が痙攣し、黒タイツから蜜が滲み出してくる。
だがそのことをイリアが気にしている余裕はなかった。
「んうっ、ううう! ふうう!?」
イリアは抑えきれぬ熱量に、小動物のように身体を丸めガクガクとお尻を震わせることしかできない。
「んああ、あふう……。ふぁああああぁ……」
イリアの碧眼から大粒の涙が溢れ出し、頬を濡らしていく。
口元からは、一筋のヨダレが垂れてきていた。
キュンッ! キュンッ!
秘筋が痙攣し、熱い蜜が溢れ出し、イリアの指先に絡みついてくる。
ショーツを穿いたままの小さなお尻がプルプルと震え、タイツ越しだというのにムッと甘い香りを漂わせていった。
イリアは、生まれて初めて絶頂してしまったのだ。
「んっ、おっ、おおおぉぉぉ……ッッッ!」
それでも声を出すわけにはいかなかった。
こんな声を聞かれてしまったら、それこそ恥ずかしすぎて学校に来れなくなってしまうことだろう。
(お、おさまってえぇ……! おまたがジンジンして、ううっ、痺れる、よぉっ)
プチュリッ!
秘筋に指を食い込ませていくと、熱い蜜がタイツから滲み出してくる。
それでもなんとか痙攣を堪えていると、少しずつ落ち着いてきてくれた。
(スズムシが、鳴いてるの……)
落ち着いてくると、イリアは夏虫の鳴き声の海に包まれていた。
リンリンと鳴り響き、興奮に火照ったイリアの身体を包み込んでくれている。
(寒くなってきたのに……、それに、まだ明るいのに、なんで虫が鳴いてるの?)
疑問に思ったけど、なんのことはない。それはただの耳鳴りだった。
初めての絶頂に、イリアの脳は痺れていた。
「はぁ……、はぁ……、はぁ……。す、凄い……。なんか、凄いのきちゃったよ……。ううっ、おまたジンジンする? お小水を途中で止めちゃったから?」
戸惑いながらも、しかしここで尿意を放つわけにはいかなかった。
個室の外には、なにも知らない女子生徒がいるのだ。
(変な声出しちゃったけど……大丈夫、かな?)
そう思って息を潜めていると、どうやら幸いなことに女子生徒には気づかれていないようだ。
『はぁ……危ないところだったよ……』
イリアに聞かれているとも知らずに独り言を漏らし、微かな衣擦れの音ののちに水音が聞こえてきた。
しゅいいいいいいい……。
くぐもった、控えめな水音。
イリアは指を食い込ませて我慢しているとも知らずに、女子生徒の放尿はなかなか終わってくれない。
(ううう~。お願いだから、早く終わってぇ……っ)
指を食い込ませているおまたがキュッと痙攣すると、熱い聖水が漏れ出してきてしまう。
それでも我慢していると、膀胱がジンジンシクシクと痛くなってきた。
でも、出すわけにはいかないのだ。
ここで我慢していたものを解き放ってしまうと、イリア自身、黙っていられる自信はない。
エッチな声を上げてしまうに違いなかった。
(お願いっ、早く出てってよ~っ)
声も、小水も出してはいけないと分かっているけど、人間というものは不思議なもので、ダメだと分かっていると余計にやりたくなってしまうものだ。
(も、もう……、我慢できない……っ)
クロッチに食い込ませている指先から、ちょっとでも力を抜けば、おしっこが噴き出してくることだろう。
きっと、気持ちいいに違いない。
ちょっとくらいなら……。
どうせ、些細な水音の違いなのだ。
分かるはずなんて、ないさ。
耳元で悪魔の囁きが聞こえてくる。
(ぜっっったい、だめえ!)
そんな悪魔の誘惑に、イリアは首を横に振って、ギュッとおまたに指を食い込ませた。
だけど、それがまずかった。
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