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2022年 04月の記事 (20)

レモネードオアシス 2022/04/24 07:20

芽生え9

学校で便意に襲われる恐怖。
トイレを前にして、もりもりと盛り上がっていく黒タイツ。


目次

芽生え(カテゴリー)

この小説を最初から読む!




「あと、もうちょっとぉ……っ」

 額に脂汗を浮かべているイリアが公園に辿り着くころには、すっかり顔は青ざめていて、整った顔も苦痛に歪んでいた。
 それでもなんとかイリアがなんとか苦痛を我慢できていたのは、少女としての最後のプライドが勝ったからだった。

(誰にも見られてないからって……、こんなに恥ずかしいことできないんだから……っ)

 その一心が、イリアの最後の関門だった。
 幸いなことに公園には誰もいなかった。
 小さい公園の隅にある公衆トイレまで、あともうちょっとだ。
 トイレへと続く地面は、秋風に白く乾き、つまづくということもなさそうだ。
 あとは、ゆっくりと慌てずにトイレへと向かえばこの苦痛から解放される。
 楽に、なることができるのだ。

「あと、もうちょっと……っ」

 その小さな建物へと、あと数十歩――。
 だが。

 ぎゅるるるるるる!
  メリメリ、メキキッ!

 トイレの建物を視界に入れて、身体のスイッチが入ってしまったとでもいうのだろうか?
 腸が波打ち出すと、お尻を塞いでいるコルクが内圧に飛び出しそうになった。

「うっ、ううううう!」

 獣のように低い声を漏らし、少女としてはあまりにも恥ずかしすぎるへっぴり腰になりながらも、イリアはなんとかお尻の穴を閉じる。

 もう、すでにショーツの中にはミッチリと硬質便が詰まっているというのに――。
 それでもイリアは、あまりにも小さな歩を重ねていく。
 ……が。

 メリリ……メキリ、メキメキ……ッ。

「あっ、ああぁ……。固いのが、お尻のあいだから……ううっ」

 ぷりっと膨らみ始めた少女のお尻では、固いものを抑えきることはできなかった。
 プリンのような柔尻のあいだを、コルクのような硬質便が押し出されていく。

「んおっ、おおぉぉぉ……。だめ、だよぉ……。すぐそこにトイレがあるのに、出てきちゃ……んっ、おおお! あああ!」

 短い悲鳴。
 その悲鳴が終わる前に、

 チュポンッ!

 イリアのお尻から、コルクが噴き出していた。
 そのコルクの奥に詰まっていたものは、どんな濃い酒よりも熱く、熟成された危険物だ。
 だがイリアが酒を飲んだことがあるはずもなく、火傷しそうなほどに熱い流動体に、少女の括約筋はあっさりと屈していた。

「あああああ! だめっ、だめぇぇぇぇ!!」

 にゅるるるるるる!

 熱く取り返しのつかない感触がお尻に広がると、うっすらとお尻が大きくなっていく。
 ニュルニュルと出てくる軟便はお尻のあいだに食い込んで、それでも直腸から溢れ出してくる。

「あっ! あっ! あっ! うんち、熱いの、んあっ、あああ!」

 突き出されているお尻がもこもこと膨らんでいき、尻の割れ目が汚泥に満たされていく。
 割れ目だけでは収まりきらなくなった汚泥は溢れ出してきて、尻房を蹂躙していった。
 
「うっ、ううううう! 熱い、よぉぉ……っ」

 それは、イリアの小さなお尻が、スカートの上からでもうっすらと大きく膨らんでいくのが分かるほどの量だった。
 だがその大量の未消化物を、女児ショーツという極小の布で押さえ込めるはずなど、なかった。

 ニュルルルルル!
  ブリュリュ! ブボボ!

「んああ!? ま、前のほうにまで、広がってきて、る!?」

 イリアは今にもしゃがみ込んでしまいそうになった。
 お尻が未消化物でパンパンに膨らむと、今度は脚のあいだを這ってきて、おまたの方にまで広がってきたのだ。

「あっっっ! あっっついのぉ……!! だめっ、前に、広がってこないで……っ」

 ブボボボボ!
  ニュルルルルルル!!

 イリアの願いも虚しく、少女のふっくらとした美丘は、茶色いマグマで蹂躙され、焼き尽くされていく。
 その破壊衝動に、少女の貧弱な秘筋が耐えられるはずがなかった。

 プシュッ!

 マグマに蹂躙された割れ目に、聖水が弾ける感触。
 熱いマグマに覆われているというのに、おまたの部分がジンワリと、確かに生温かくなった。

「ああっ、うそ……っ、だめ、だよぉ……っ」

 プシュ、
  しゅいいいいいいいいい……。

 ジンワリと生温かい感触は、おまたを広がっていき、タイツの外側にまで広がってくる。
 未消化物に満ちあふれたショーツで濾過された聖水は、茶色く穢れていて濁っていた。

「ううっ、あったかいの……、滲み出してきてる……いやっ、止まって欲しいのにぃ……っ」

 キュン!
 どんなにおまたに力を籠めても、生温かいせせらぎは止まってはくれなかった。
 こうしているあいだにも、イリアの黒タイツに覆われている内股は、黒よりもなお暗い黒へと染め上げられている。

(このままだと、靴も汚しちゃう……っ。ううっ、こうなったら……こうするしか……っ)

 逡巡しているあいだにも、生温かいせせらぎは膝小僧をくすぐっている。
 このままだと、ローファーまでもグショグショにしてしまうに違いなかった。
 どんなに止めようとしても聖水は止まってはくれない。
 少女の縦筋が未消化物に押し広げられているとき、尿道も一緒に広げられてしまうのだ。

「こ、こうするしか……はううっ!」

 イリアはついにその場にしゃがみ込んでしまう。
 その瞬間――。

 プッシャアアアア!!
  ニュルニュルニュルニュル!!

 しゃがみ込んだイリアの前に、黒タイツと未消化物の層を突き破って、勢いよく聖水が噴き出される。
 その飛距離たるや、1メートルはある。
 秋の乾いた白砂に、恥辱の暗いラインが引かれ、そして色濃く広がっていく。
 しゃがみ込んだ瞬間、膀胱が圧迫されたのだろう。
 女の子の太くみじかい尿道からは為す術もなくおしっこが噴き出してきていた。
 それに圧迫されているのは膀胱だけではない。
 大腸も圧迫されて、その内圧が一気に高まっている。

 ニュルルルルル!
  ぼふっ、ぶぽぽ!

 ショーツの中へと汚泥が噴出すると、柔らかくも甘美な感触にショーツがもっさりと重たくなった。
 その甘い感触に、イリアの括約筋が耐えられるはずもなかった。
 それに腸内の奥のほうにあるチョコレートは、まだ水分が残っているぶんだけ柔らかい。
 それだけ易々と直腸をくぐり抜けてきてしまう。

「そこに、おトイレがあるのにぃ……っ」

 すぐそこにトイレがあるというのに。
 あと歩けることができれば数秒のところにトイレがあるというのに。
 イリアは、トイレを目前にして大決壊してしまうこととなった。

 ニュルルルル! ぼふっ!
  ブボボボボ! ぼふふっ!

 ぷっしゃあああああああああ!

 マグマと空砲。
 そこに生温かい聖水の愛撫が重ねられる。
 ショーツの内側が自らの失敗で満たされていき、パンパンに膨らんでいく。
 それを止める術は、漏らし始めてしまったイリアにはなかった。
 ただ、身体の毒素を吐き出そうとする本能に従うしかないのだ。

「ス、スカートだけは……守らないと……っ」

 お尻から垂れてくるおしっこは、イリアを中心として大きな湖になろうとしていた。
 少女としての、最後の理性の一欠片がイリアにも残されていたのだろう。
 イリアはスカートを捲り上げて、滲み出してくる聖水からスカートを死守する。
 だが、それは自らの未消化物でモコモコに膨らんでいるお尻を晒すと言うことでもあった。

 それは少女として……、いや、人として屈辱的な姿。
 だが、ここでスカートを濡らしてしまえば、イリアの失敗を隠してくれるものは、なにもなくなってしまうのだ。
 それはここから帰ることができなくなるということを意味している。
 それだけはなんとしても避けなくてはならなかった。

「お腹痛い、お腹痛い、痛いよ……、早く、終わってぇ……ッ」

 ゴポッ、ゴポポ……!
  ニュルルルルルルル!

 噴火口が開かれると、柔らかいものが溢れ出してきてショーツへと放たれる。
 だが、それは今までの無様な失敗とはやや様子が違っていた。
 イリアは、ついに自らの意思でお腹に力を入れ始めてしまっていたのだ。

「はううう~! 早く、終わって……んんう!」

 この我慢が、そもそも無駄ではないのか?
 そう思ってしまった瞬間、イリアの心はあっけなく折れていた。
 それにもしもこんな痴態を誰かに見られてしまったら、それこそ恥ずかしすぎて外に出られなくなってしまうに違いなかった。

 イリアが導き出した答え。
 それは、自らお腹に力を入れて、早くすべてを放つ――。
「お願い、早く終わって……! ふっ、ふううう!」

 ニュルルルルル!
  ブリュ! ブリュリュ!

 プッッッシャアアアアアア!!

 乾いた白砂に、目を疑うほどに広大な湖が広がっていく。
 イリアの小さな身体のどこにこんなにも大量のおしっこを溜め込んでいたのかと疑いたくなるほどだった。

 それに大量なのは聖水だけではない。
 ショーツをモリモリと膨らませている未消化物の量も、目を覆いたくなるような様相を呈していた。

 ブリュリュ!
  もりもりもり……ぶぽっ、ブポポ!

 もしも黒タイツを穿いていなければ、女児ショーツの足口から大量のチョコレートフォンデュが溢れ出してきていたことだろう。
 だがそれは失敗の重みのすべてを受け止めなくてはならないと言うことでもあった。
 黒タイツに覆われたお尻は、もっさりと重たくなっていく。

「い、いやぁ……っ、ぱんつ、重たい、よおぉぉっ」

 こうしてすべての重みを受け止めているからこそ分かる。
 いつもはなにも考えずにトイレで出しているものが、こんなにも質量を持っていただなんて。

 食べたご飯をミキサーにかけて、グチョグチョにしてショーツに詰め込めばこんな重さになるだろうか?
 だが実際にはそこには更に腸の老廃物が混じり合って茶色く染まり、食べた量よりも多い排泄物がショーツの中へとぶちまけられることになる。
 十日間の重みに、前のほうまでショーツがパンパンに膨らみきっていた。

「もう、パンパンだよ……ううっ」

 小さな女児ショーツはパンパンに膨らみ、足口からは柔らかいフォンデュが溢れ出してきている。
 だが黒タイツを穿いているから、地面に落ちず、その過ちはベッタリと内股に張りついてくることになった。
 だけど、どんなに無様な失敗にも終わりはあるらしい。

 ぶぽ、ぶぽぽ……もわ……っ。
  プシュッ!

 ブルルッ!
 イリアは大きく身震いをする。
 いくつかの空砲が放たれ、聖水の最後の一滴が噴き出し……、イリアの大決壊は終わりを告げた。
 この大決壊は、イリアの心に一生ものの傷となって刻まれることだろう。
 だが、その失敗こそが少女を大人へと成長させる。
 ……とはいえ、今のイリアにこの現実を受け止めきれるはずもなく……。


「ぐす……っ。もう、出ない……。全部、出ちゃったよぉ……っ。ううっ、ぐすっ」

 このまま、座り込んで泣き続けられたら、どんなに楽だろうか?
 そんなことさえも、今のイリアには許されていないのだ。
 こんなにも醜悪な香りを漂わせ、羞恥の湖に沈んでいるところを誰かに見られるわけにはいかなかった。

(おトイレに行く……?)

 目の前にあるトイレに入ろうかと思うが、ここまで漏らしてしまったらどうすることもできないに違いなかった。
 あのトイレは汲み取り式だし、水道さえもない。
 しかもトイレットペーパーもないから、漏らしてしまったうんちを拭くことさえもできなかった。
 一応イリアはポケットティッシュを持ってきてはいるけど、パンパンに膨らんだショーツの中身を拭き取るにしては焼け石に水だろう。

(家に帰ったほうが、いいよね……)

 こうなったら誰にも会わずに祈りながら、家に帰るしかなかった。
 大丈夫。
 昨日だって家に帰ることができたのだ。
 きっと今日も上手くいってくれる……はずだ。

「どうか誰にも会いませんように……」

 よろめきながら立ちあがると、パンパンに膨らんでいるショーツは思っていたよりも重たくなっていた。



芽生え10につづく!

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レモネードオアシス 2022/04/23 16:54

芽生え8

学校で便意に襲われる恐怖。
もりもりと盛り上がっていく黒タイツ。


目次

芽生え(カテゴリー)

この小説を最初から読む!



(せめて、あの電柱まで――)

 本当なら学校のトイレを使いたかったけど、うんちをしていると知られるのは恥ずかしかった。
 仕方がなくイリアは通学路の途中にある公衆トイレを使おうと思ったのだが――。

 校門を出ると、もう後戻りできない長い道のりが続いている。
 公園までのたった十分の道のりが、イリアにはとても長く感じられた。
 電柱を目印に歩き、そこまで歩くと次の電柱を目指して歩き出す。
 こうすると長い道のりも、ちょっとは苦しさを紛らわせることができた。
 それでも、小さな身体は悲鳴を上げてしまう。

 ギュルルルル……。

「はぁう!? おおぉぉ……、お腹、痛いぃ……っ」

 腸のなかを、少しずつ固いモノが進んでいる感触。
 お尻にかかっている圧力が高くなり、お尻のあいだから固いものが出てきてしまいそうだった。

「だ、だめぇ……っ」

 脂汗を浮かべたイリアは、苦しげに呟く。
 周りに人がいないのが不幸中の幸いだっただろうか。
 イリアは便意のあまりにへっぴり腰になり、その様子はお尻を振っているようにも見える。

「ふぅ~っ、ふぅ~っ、ふぅぅ~~ッ」

 なんとか呼吸を整えて、お腹の痛みを我慢する。
 こうして三十秒ほど立ったままで我慢していただろうか。
 なんとかお腹の痛みは治まってくれた。

「あ、危なかった……。漏らしそうだったよ」

 だがまだ油断はできない。
 腹痛には波があるのだ。
 一度波を越えたとしても、次の波が必ずやってくる。
 そしてその波は、乗り越えるほどに大きくなっていく。
 
「早くおトイレに行かないと……」

 額には脂汗。
 背筋には滝のような冷や汗を流しながら、イリアは遅々とした足取りで進み始める。
 ――が。

 ゴポ、ゴポポッ!
  ギュルルルルルル!!

「はうう! だ、だめぇ……っ」

 耐えがたい腹痛に、イリアはすぐに足を止めてしまった。
 黒タイツに覆われた太股を、秋風が撫で回していき、お腹を冷やしていく。
 冷たい秋風に撫で回されては、イリアのお腹もこれまでだった。

「あっ、あっ、ああ! だ、だめ……っ。まだ、おトイレじゃないのに……っ、こんなところで……うっ、ううう!」

 メキ、メキメキメキ……。

 固く棒状のものが、お尻をこじ開けていく感触。
 十日ものあいだイリアの腸内にあった排泄物は、水分を吸い尽くされて石のようにカチカチに固くなっていた。
 思春期を迎えてプリッとしてきたイリアのお尻に、それを止める力は残されてはいなかった。

「おっ、おおぉぉ……っ」

 メキメキメキ……もこり。

 黒タイツに覆われたお尻……。
 その真ん中の部分が、歪に膨らんだ。
 イリアは、ついにうんちを漏らしてしまったのだ。

「い、いやぁ……。まだトイレじゃないのに……! せめてパンツ下ろしたい……ううっ」

 しかし取り返しの付かない感触に、イリアの心は折れかかっていた。

 もこり、もりもりもり……。

 静かに、だが確実にイリアのお尻は大きくなり、更には饐えた茶色い香りが漂いだす。
 イリアのお腹に十日間も眠っていたのだ。
 少女の深部体温で温められ続けた食べ物は発酵し、醜悪な香りを放つようになっていた。

「あうっ、うううっ。臭い、よぉ……っぱんつがパンパンになって、盛り上がっちゃ……いや……、嫌だ、よぉ……っ」

 メリメリメリ……ぷすす。

 どんなに力を入れても止まってくれなかった失敗だが、空気が混じったものが出てくると、終わってくれた。
 だがまだこれはほんの序章に過ぎないのだ。
 イリアのお腹には、まだまだたくさんの『食べ物だったモノ』が詰まっている。
 
(ぱんつ、こんなに重たくなるなんて……。早く、おトイレ行きたい……ううっ)

 スカートに覆われたイリアのお尻は一回りほど大きくなっていて、スカートの裾が踊るたびに醜悪な香りを漂わせている。
 だがここで立ち止まっているわけにも行かなかった。

(カチカチうんちがっ、ぱんつに当たって……ううっ、膨らんでる……重いよぉ……っ)

 皮肉なことに、ちょっと出してしまったことによってお腹は楽になっている。
 イリアは自らの排泄物が詰まって重たくなったショーツに顔を歪めながらも、ゆっくりと歩を重ねていく。

        ☆

 小さな身体のイリアとすれ違えば、きっと誰もが饐えた茶色い腐敗臭に顔をしかめることだろう。
 それほどまでにイリアのスカートの裾が踊るたびに、耐えがたい匂いが撒き散らされていた。

 短くしてあるスカートは、もはや大きく盛り上がったお尻を隠しきることができずに、少しでも風が吹けば盛り上がったショーツが見えてしまうほどだった。

 なんとか黒タイツで分かりにくくはなっているが、イリアの小さなお尻は、モッコリと歪に膨らんでいた。

 それでもイリアは一生懸命歩いた。
 ショーツの中に詰まった固いものが、一歩進むたびにお尻に食い込んできて気持ち悪いけど、ここで立ち止まっているわけにはいかないのだ。
 それにいつ再びお腹が痛くなるか分からない。
 今度漏らしてしまえば、本格的に決壊してしまうことだろう。
 なぜかは分からないけど、イリアには確かに不吉な予感がしていた。

 そしてその予感は、後もう少しで公園に辿り着こうかというときに的中してしまうことになる。

 ぐるる……。
  ごぽぽっ。

「はうぅ!? ま、だ、だめぇ……っ」

 急に襲いかかってきた腹痛に、イリアは腰を引いてしまう。
 ただでさえ歪に盛り上がっているショーツの輪郭が、極小の腰布に浮き上がった。

「せめて公園まで……、あと、もうちょっとなんだから……っ、ううっ。おトイレ以外でするなんて……」

 まだおねしょは治っていないけど、イリアにも羞恥心はある。
 人前でうんちやおしっこを漏らすなんて……、そんなことは思春期を迎えた少女として、あってはならないことだった。

 ……が、思春期というのは、心と体の成長があまりにもアンバランスすぎる。
 どんなに恥ずかしがっていても、イリアの小さな身体は、ついてきてはくれなかった。

 ゴポポポポ……。
  ぷす、ぷすす。

「あっ、ああぁ……っ!」

 直腸を熱いものが抜けていく感触。
 一瞬、漏らしてしまったのかと思って立ち止まってしまう。

「おなら……、出ちゃった……?」

 スカートの上からお尻を撫でてみて、その感触を確かめる。
 固く盛り上がっているものの、熱いものが溢れ出してきている感触はなかった。
 幸いなことにやわらかうんちは出てきていないようだ。
 気体で済んでいたらしい。
 だが、それは崩壊への序章でもある。
 ホッとしたのも束の間、

「うっ、ううう!? 固いのもダメッ」

 今にも出ようと押し寄せてくる、コルクのような硬質便。
 それがミッチリと直腸に詰まり、お尻の穴を内側からこじ開けようとしてくる。

 イリアには確かな予感があった。
 これが出てしまったとき、すべてが終わり、そしてすべての悲劇が始まる、と。

「こんな道ばたで……っ、ぱんつ穿いたままなのに、できない、んだからぁ……っ、せめて、せめておトイレまで……っ」

 ぎゅるるる~~……。
  ごぽ、ぐぽぽ……ッ。

 鈍い音を響かせているお腹をさすりながら、イリアは公衆トイレを目指して歩を重ねていく……。



芽生え9につづく!

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レモネードオアシス 2022/04/22 07:45

芽生え7

学校で便意に襲われる恐怖。
イリアはトイレまで辿り着くことができるのか!?


目次

芽生え(カテゴリー)

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「なんでおまたのところがヌルってしてるんだろう?」

 なんとか学校から帰ってきて、部屋に戻ってきたイリアはショーツを脱いで両手で広げていた。
 クロッチの裏側には、小水とは違うヌルッとした粘液がこびりついている。
 血でもないし、おまたの汚れでもなさそうだ。

(なによ、これ。なんか変な感じ! 明日には良くなるよね!)

 イリアは目を逸らすと、ベッドの下から今朝汚してしまったショーツも取りだす。
 それと一緒におもらしショーツと黒タイツもまとめて洗濯機に放り込んだ放り込む。
 これで一時間後には綺麗さっぱり証拠隠滅できているはずだ。

「はぁ……なんだか疲れてきちゃった……」

 外でおもらしして、なんとか帰って来れて気が抜けてしまったとでもいうのだろうか?
 イリアは急に眠くなってきてしまう。

「ちょっとだけ寝よう……」
 
 部屋に戻ると、制服から部屋着の三分丈のスパッツと洗い晒しのTシャツに着替える。
 このてるてる坊主スタイルが、イリアの家でのスタイルだった。
 最近肌寒いからそろそろ長袖が欲しくなってきてるけど。


「夕飯までおやすみなさい……」

 イリアは天蓋付きのダブルベッドに仰向けになると、すぐに寝息を立て始める。
 よほど疲れていたのだろう……。

        ☆

「……あ、あれ……?」

 ちょっとだけ眠るつもりだったのに……。
 ずいぶん寝てしまった気がする。
 それなのに外は明るくて、まだ夜にはなっていなかった。
 時計を見ると――、

「五時?」

 アナログ時計なので、一瞬わけが分からなくなってしまう。
 帰ってきたのが夕方の四時ごろだったから、一時間しか寝ていなかったのだろうか?

 それにしてはたくさん寝てスッキリしてるような気がするし、外も静かだし、小鳥もチュンチュン鳴いている。
 それにスッキリしたといえば、膀胱にも同じことが言えるような気が……?
 そのときになって、お尻に張り付いてきているひんやりとしたショーツにイリアの意識は急速に覚醒していく。

「はっ!? この感覚は……ッ」

 もしかして、この感触は……!!
 慌ててお尻を撫で回してみると……、やはりだった。

 スパッツに覆われたお尻は、ジットリと冷たく湿っていたのだ。 この感触は間違いない。
 イリアは、おねしょをしてしまったのだ。
 シーツにはイリアのお尻を中心として大きな世界地図ができあがっていて、ツーンとしたアンモニア臭を漂わせている。

「と、言うことは……。今は、朝の五時……、なの?」

 小鳥だって元気に鳴いているし、それにこんなに超大作な世界地図を作り上げている。
 イリアは、学校から帰ってきて、あまりの疲れにぐっすり熟睡してしまったようだ。
 黄金色の太陽は、夕日ではなく朝日だったのだ。

「うう……。起こしてくれてもいいのに……」

 思いながらもベッドサイドのテーブルにはサンドイッチと、メモ用紙が置いてあって、

『お嬢様、気持ちよさそうに寝ていたので起こさないでおきますね。夕飯は軽めのをご用意しておきました。
 マリア』

 と、書き添えられていた。
 ちなみにマリアというのはメイド長さんだ。

 昨日は夕飯を作りに来てくれたのに、悪いことをしてしまった。 イリアはサンドイッチを食べながら、マリアが残してくれたメモ用紙に小さく頭を下げる。
 ちなみにサンドイッチは玉子サンドで、絶妙な塩加減で美味しかった。

「さて、と……。やっぱり脱がないと、ダメ……だよね……」

 どんなに目を逸らそうとしても、おもらししてしまったショーツからは逃げることはできないのだ。
 イリアはスパッツごとショーツを降ろしていくと、時間が経ったおしっこは、目に染みるほどにツーンとした刺激臭になっていた。

「ああ、やっぱりだ……」

 濡れそぼったスパッツとショーツを脱いだイリアは、クロッチの裏側を見つめて呟いた。
 そこにはヌルッとした粘液がこびりついていて、お尻の方にまで広がっていたのだ。

「なんでだろ、このお汁……。匂いも、お小水の匂いしかしないし……でも、ちょっとだけ酸っぱい……? 磯臭い……かも?」

 深く考えていても仕方がないので、濡れそぼったショーツはスパッツごと丸めるとベッドの下に隠しておくことにする。
 いつものように、帰ってきたら洗濯コースだ。

「はぁ……。いったい、なんなんだろう……。私、変な病気なのかなぁ……」

 母に相談したほうがいいだろうか?
 でも、おもらし遊びをしているとバレてしまうかもしれない。
 おもらしをしたときに、ぱんつがヌルッとしているだなんて、怒られてしまいそうで、とても言えなかった。

「帰ってきたら考えよ……」

 イリアは憂鬱げに呟きタンスを開けると、黄ばんだネコさんショーツがお出迎えしてくれる。
 その中から一番綺麗なショーツを選ぶと、

「んっ」

 おへそが隠れるほどにショーツを上げると、おまたに食い込んできてピリリッと静電気が走った。

(この変な感覚はなんなの?)

 首をかしげる暇もなく、イリアは黒タイツを穿いて制服に着替えていき……、
 戸惑う少女をよそに、緩やかに時が流れていく。

        ☆

(学校でおもらし遊びしたら、どれだけ気持ちいいんだろ……)

 六時限目の授業中、イリアは窓の外の景色を眺めながら、そんなことを考えていた。

 昨日は公園の公衆トイレでおもらしをしてしまったけど、家でおもらし遊びをするよりも、ずっと気持ちよかった。

 それだけじゃない。

 帰るときもドキドキして身体が熱くなって堪らなかった。
 何人かの人とすれ違ったけど、バレているのかと思うと、気が気じゃなかった。
 あの時のスリルを思いだしただけで、また身体が熱くなってきてしまう。

「あっ……」

 イリアは切なげな短い声を上げてしまう。
 幸いなことに、誰にも聞かれていないようだ。みんな、一生懸命にノートを取っている。

(みんな勉強してるのに……)

 イリアはもじもじと黒タイツに覆われている内股を擦り合わせる。
 昨日のことを思いだしただけなのに――、
 なぜかおまたが熱くなって、ヌルッとした感触がクロッチに広がってきたのだ。

(だめ、垂れてきちゃう)

 おまたから漏らしてしまったヌルヌルは、会陰を伝ってお尻のほうへと広がってきてしまう。
 ショーツに染みていくと、なんとも言えない気持ち悪さが残った。

(このままだとお尻に染みになっちゃうのに)

 イリアの『初めて』がきたときは、今みたいな授業中、座っているときだった。
 お腹が痛くて我慢していると勝手に漏れ出してきて、気がつけばスカートのお尻の部分に血が広がっていたのだった。

 それでもお腹が痛くないふりをしていたけど、ふと消しゴムを落としてしまった時に立ちあがり、そのときに男子に血を見つけられてしまった。
 イリアにとっての初潮は、記憶から消したいほどに恥ずかしい経験だった。

(やだ……、お尻にヌルヌル、広がってきてる……)

 気まずくなって身じろぎするけど、一度漏らしてしまった背徳的な感触はなくなってはくれない。
 ただ、じわじわとイリアの敏感な秘筋をくすぐり、蒸らしていく。

(学校でおもらししたいなんて考えたバツなんだ……。エッチなこと考えたらおまた、熱くなってきちゃうの……?)

 キュンッ、
 おまたが痙攣し、ショーツの内側が蒸れ返っていく。

(学校はだめでも、公園は……いいよね)

 昨日の快楽に、イリアは虜になっていた。
 外でおもらしをするのが、あんなにも気持ちよかっただなんて。それにいつバレるかも知れないというスリルも堪らなかった。

 だがそのことを考えていると、すぐにイリアの柔裂は熱く濡れ、得も言われぬ蒸気に燻されていく。
 お尻へと、背徳的で取り返しの付かない感触が染みこんでいった。

(お勉強に集中しないと、だよね……)

 イリアは自らの身体の変化から目を逸らすかのように、意識を授業へと向けていく。
 女の子は、少しぐらいショーツを汚してしまっても澄ました顔をしていないといけないのだ。

 ……が。

 ぎゅるるるるるるるる……。

(はうぅ!?)

 腸が雑巾のように絞られるような痛みに、イリアは青ざめてしまった。
 この痛みは間違いない。
 便意だった。

(う、うそ……っ。こんなときに急にくるなんて)

 最後にイリアが『出す』ことができたのは、確か十日前の夜中だった。
 あの時は深夜に急にお腹が痛くなったから、トイレに行ってたくさん出すことができたのだ。
 もちろん、おむつを下ろして、だ。
 何度もおもらし遊びをしてきたイリアだけど、うんちまでおもらししたことは一度もない。

(うんちはだめっ。ちゃんとおトイレでしないと!)

 時計を見ると、あと五分ほどで授業が終わってくれるようだ。
 そうなったらすぐに帰りのショートホームルームが始まって、下校することができるはずだ。
 だけど、学校でうんちをするのは、恥ずかしくて嫌だった。

(学校じゃ無理っ。せめて公園まで我慢しないと……っ)

 歩いて十分。
 その公園に辿り着くまでの我慢だ。
 額には脂汗が浮き上がってきて、背筋にも滝のような冷や汗が落ちていき、ショーツやスカートに染みこんでいく。

(ううっ、お腹、痛い……っ。十日ぶりの痛さ……!)

 いつも本ばかり読んでいるイリアは、重度の運動不足でいつも便秘気味だった。
 あまり出ることもないし、出すときもお腹に力を入れないと出てきてくれないくらいだ。
 それでもうんちが溜まっている感覚に馴れてしまって、普段はあまり気にしないようになっていた。

 それでも十日ぶりというのは最高記録だ。
 いつもだったら一週間くらいで出てきてくれるというのに。

(お腹、苦しい……っ。ううっ)

 イリアのお腹には、ミッチリとうんちが詰まっている。
 十日間、大腸によって水分を吸われ続けてきたうんちは、石のようにカチカチになっているに違いなかった。

(大丈夫、大丈夫……。絶対間に合うんだから……間に合ってくれるんだから……)

 額に脂汗を浮かべながら、机の木目を数える。
 少しでも便意のことを忘れていないと、今すぐにでもお尻から棒状のものが飛び出してきそうだった。

(我慢、我慢、公園まで我慢……っ)

 その願いが通じたのか、やっとのことでチャイムが鳴ってくれる。
 幸いなことに今日の最後の授業は担任だったので、すぐに帰りのショートホームルームが始まってくれた。
 前からプリントが配られていき、イリアは綺麗に折りたたんでカバンに入れていく。
 だけどその僅かな時間でさえも、イリアにとっては○問のような責め苦だった。

(う、うんち……っ、で、出そう……っ)

 ぎゅるるるる~~。

 腸が捻れそうな痛みとともに、少しずつ直腸の圧力が高まっていく。
 ちょっとでもお尻の力を抜けば、カチカチの『モノ』をショーツのなかに出してしまいそうだった。
 なんとかお尻に力を入れていると、やっとのことでホームルームが終わってくれる。
 あとはトイレに行って楽になるだけだ。

(でも、学校のトイレは無理ィ……っ)

 放課後の女子トイレは、なぜか分からないけど女子たちがよく集まっておしゃべりをしているのだ。
 その横で十日間、イリアのお腹のなかで発酵されていたものを出すなんて恥ずかしすぎる。

(せめて、公園まで我慢しないとっ)

 お腹が痛いことを誰にも悟られないように、イリアは席を立つとカバンを持って放課後の教室を後にする。
 だけどイリアは知らない。

 イリアのお尻には、大きな暗い染みが広がっていることに。
 うなじからは、微かに甘い香りが漂っているということに。
 思春期を迎えて大人へと性徴しているイリアの身体は、苦痛さえも快楽と認識するようになっていた。


芽生え8につづく!

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レモネードオアシス 2022/04/20 15:26

芽生え6

下校中でのおもらし。
生温かく濡れていく黒タイツ。


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(あれ、ちょっとピンチ、かも……?)

 イリアが下腹部に冷たい感触を覚えたのは、校門を出て五分ほど過ぎたところだった。
 この感触は間違いない。
 尿意だ。

(最近急に冷え込んできたからお腹冷えちゃった? 帰るときに学校でしてこなかったから……ううっ)

 一度尿意を意識してしまうと、なぜか分からないけど急に苦しくなってきてしまう。
 今から学校に引き返すというのも、誰かに見られたら恥ずかしい。
 かといって、家から学校までは歩いて二十分くらいの距離がある。つまり、あと十五分は歩かなくてはいけない。尿意を我慢して歩けば、もっと時間がかかることだろう。

(あんまり好きじゃないけど……、公園にある、あのおトイレ使うしかない、よね)

 気が進まないことだが、ここから歩いて五分くらいのところに小さな公園があって、その隅っこに古い公衆トイレがあるのだ。
 小さくて、古くて暗いし、そしてお世辞にも綺麗とは言えない。むしろ汚いと言える。
 そんな怖いトイレ。
 だけどイリアはたまにピンチなときは、この公衆トイレに駆け込むことにしていた。

(嫌だなぁ……あのトイレ)

 嫌々ながらも歩いてやってきた公園。
 その隅っこには古くて電気さえもない公衆トイレがある。
 もちろん、トイレットペーパーなんてものもあるはずがなくて、もしも漏らしてしまったりなんかしたら一環のお終いだ。
 ポケットティッシュを持っていなければ、小用を足すことさえもできない。

 大丈夫、今日はしっかりとティッシュを持ってきてある。
 だが、そのプレッシャーが重荷になってしまったとでもいうのだろうか?

 じゅわわっ。

「あっ、だめっ」

 公園に踏み込んだときに、あまりにも貧弱過ぎるイリアの尿道が決壊しそうになる。
 ジンワリとおまたが温かくなって、

「出てきちゃ、だめぇ……っ」

 イリアは慌てて前抑えする。
 それは女の子にとって、あまりにも屈辱的なポーズだった。
 どんなに尿道を締めても漏れ出してきてしまうから、こうして指で尿道を塞ぐしか最後には残されていないのだ。
 だが、それは指を離したら決壊するということでもある。

 ただでさえ冷たい秋風が脚を冷やしていく。
 それに何度もおもらし遊びをしてきたイリアの尿道は、他の女の子よりもユルユルになっている。

「あっ、あああ……っ。まだ、ダメ……っ」

 前抑えしながら、よろよろとトイレへと歩いて行く。
 もしも公園に誰かいたら、イリアが決壊間近なのは一目瞭然だっただろう。
 それ以前に、イリアは恥ずかしくて前抑えなんてできずに、公園の入り口で失禁していたに違いなかった。

「あ、後もう少し……うううっ」

 よろめきながらも、イリアはなんとか公衆トイレに辿り着く。
 一歩踏み込むと、なんとも言えぬ悪臭と、薄暗い空間がお出迎えしてくれる。
 正直なところ、あまり入りたくはなかったけど、背に腹は代えられない。

「なんとか間に合った……」

 個室のドアを閉め、目の前にはぽっかりと暗い口を開けた、汲み取り式の和式便器。
 底の見えない縦穴からは、換気扇が回る低い音が聞こえてきている。
 あとはショーツを降ろして尿意を開放すれば――。

「えっ……、どうしよう……」

 和式の便器を前にして、イリアはフリーズしてしまう。
 どうやって、このタイツとショーツを脱げばいいのだろう?
 ギュッとおまたに食い込ませている右手を離せば、その瞬間におしっこが噴き出してきてゲームオーバーだ。

 だけど左だけでショーツを脱ぐことなどできるはずがなかった。
 それに黒タイツにはイリアの冷や汗が染みこんでいて、脱げにくくなっている。
 ジットリと湿ったタイツは、脱げにくいのだ。左手だけでは脱げないだろう。

「やだ……。わたし、ここで漏らしちゃう……の?」

 どう考えても絶望だった。
 右手を離せば漏らしてしまうし、手を離さなくてはタイツを脱げない。
 こうなってしまった以上、イリアに残された道は一つしかなかった。

 ――無様な、決壊……。

(ぜっっったいダメ! お外でおもらしなんて、恥ずかしすぎるのに!)

 ジワリ。

「あっ! あっ! あっ! だ、だめぇ……ッ。おしっこ、出てこないで……うう!」

 ジュワ……ジュワワ……。

 指のあいだから黄金水が漏れ出してきて、内股をイタズラっぽくくすぐっていく。
 右手の掌に、生温かいおしっこがポシャポシャと弾けた。

 なんとか堪えていたイリアだが、トイレを前にして、無様にも決壊してしまったのだ。
 こうなってしまうと、もはや出し尽くすまで止めることなどできるはずもなかった。
 イリアにできること。
 それは……。

(もう、我慢しても……ううっ、こうなったら仕方ない……んだから……っ。被害を少しでも抑えるために、座るしか……っ)

 イリアに残された道。
 それはスカートを捲り上げて和式のトイレに跨がって、はしたない放尿をすることだけだった。
 立ったままだったら、ローファーまでも汚してしまうことになる。
 右手を離し、しゃがみ込んだ瞬間――、

 ぷっっしゅああああああ!!

 その勢いたるや、クロッチと黒タイツという障壁を突き抜けていくほどだった。
 金隠しにイリアの黄金水が弾け、花火のように散っていく。

「あっ! あっ! あっ! あっ! あっ!」

 どんなにおしっこを止めようとしても、ヒクヒクとおまたが痙攣するばかりだった。

 外なのに。
 ショーツばかりか、タイツを穿いたままだと言うのに。
 イリアは、自らの恥水によって股間を愛撫されていく。

「やだ……よぉっ。外なのにっ、ああっ、あったかいのがお尻に広がってきてる……っ。拭けないのにぃ……っ」

 こんな3Kトイレにトイレットペーパーなんてあるはずがない。
 ポケットティッシュを持ってきてはいるが、おもらしをしてしまえば焼け石に水だ。
 取り返しのつかない温もりが、お尻へと広がっていった。
 それは、イリアがいつもやっているおもらし遊びそのものの感触だった。
 それもわざとではなく、我慢の限界を迎えた本当の失禁。
 いやでも鼓動が早くなってきてしまう。

「あっ! あっふう! おしっこ、勝手に出てきちゃって……ううっ、んんっ、ふうううう!」

 ヒククンッ!
 おまたが痙攣するたびに、

 プシュアアア!
   プッシャアアアアア!

 おしっこが噴き出してきた。

「ああっ! ああんっ! おまたがムズムズして……! んっ、はぁん! なんか、なんか変になっちゃう……っ」

 シュイイイイイイイイイイ……。

 おもらしをしながら、イリアは未知の感覚に身体を丸める。
 それでもおしっこは溢れ出してきて、イリアの小さなお尻を撫で回していくのだった。
 そしてついにイリアは呟いてしまう。

「ああぁ……おしっこ、気持ちいい……よおぉ!」

 お尻が冷えていたぶんだけ、おしっこがあたたかく、心地よく感じられる。
 ショーツとタイツがペッタリとおまたとお尻に張りついてきてくれて、生温かい手で愛撫してくれる。
 それはオナニーという行為も、言葉さえも知らぬ無垢な少女にとっては極上の感触だった。

「あったかい……。おしっこ、あったかぁぁい……。気持ち、いいよぉ……はっ、はふう~……」

 しゅいいいいいいいいい……。

 黒タイツに覆われているおしっこの勢いは少しずつ弱くなっていき、やがてじわじわと滲み出してくるほどになると、お尻を最後の仕上げといわんばかりに撫で回していってくれる。

「は、はふう……うっ、んんん!」

 ブルルッ!
   プシュウ――!

 イリアは身体を大きく震わせて残尿を噴き出すと、初めての制服を着て、外での失禁は終わりを告げた。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁぁぁぁ~~~」

 個室にはイリアの低い吐息と、ムッとした尿臭に満ちている。

「はぁ、はぁ、はぁ……耳鳴り、凄いの……」

 興奮の坩堝にあるイリアには、確かに聞こえていた。
 鼓膜が細かく振動し、それはまるで夏虫の大合唱のようにリーンリーンと耳鳴りが。
 たくさんのスズムシの声が、幾重にも重なっていた。

「おしっこ、全部出ちゃったんだ……。こんなにぐしょぐしょになっちゃってるよ……あはっ」

 恐る恐る、しゃがんだままでお尻を撫でてみると、そこはおしっこでジットリと濡れそぼっていた。
 お尻でさえもこんなに濡れているのだ。

(おまたはどれくらい濡れてるの?)

 思いながらも、黒タイツに浮き上がっている縦筋に指を這わせていくと――、

 チリリッ、

「んう!?」
 下半身を駆け抜けていく電流に、イリアはお尻を震わせてしまう。
 数秒遅れて、ジュワッとおまたが熱くなった。

「まただ……。このおまたが痺れる感触。なんなんだろう」

 とは思うけど、怖くてこれ以上おまたに指を食い込ませることなんてできるはずがなかった。
 それに温かいということは、冷えてくるのも早いということだ。

「ぱんつ、冷たくなってきちゃってるよ……」
 秋の風に、早くもショーツは冷たくなってきている。
 ペッタリとお尻に張り付いてきて、失禁してしまったイリアを責め立ててきているようでもあった。

「ぱんつ、気持ち悪い……。でも、拭けないし……」

 こんな古くて汚いトイレに紙なんて置いてあるはずがなかった。
 一応ポケットティッシュは持ってきてるけど、こんなにグショグショに濡れてしまったのだ。
 ポケットティッシュで拭いたくらいでは、もはや拭いたくらいでは綺麗にはなってくれないだろう。

「スカートで隠せば、気づかれない……よね」

 おもらしショーツを穿いたまま立ちあがると、スカートの裾を整える。
 内股を何滴かの小水がくすぐっていくけど……、うん、大丈夫そうだ。

「よし、これで私がおもらししたなんて、誰も思わない……」

 イリアはツンとした済ました表情を浮かべて、暗いトイレを後にする。
 よほど長くトイレにいたのか、日が傾いて黄金色になりつつあった。
 これならちょっとくらい赤面しても誤魔化すことができそうだ。

(やだ、ドキドキしてきちゃうよ……っ)

 誰かに会ったらどうしよう?
 もしも、おもらししていると気づかれたらどうしよう?
 そう思っただけで、鼓動が早くなって身体が熱くなってきてしまう。

(なんで……? なんか、おまたが熱くなってきてる……? それになんかヌルってしてる気が……。な、なんで……?)

 一歩進むたびに、ヌルヌルになったクロッチがおまたに擦れてきてイリアのことを責め立てる。
 そんなイリアは気づいてはいなかった。
 イリア自身、首筋から発情したミルク臭を漂わせ、黒タイツに覆われた内股には、蜘蛛の巣のような銀糸が張っていることに――。


芽生え7につづく!


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レモネードオアシス 2022/04/19 18:31

芽生え5

学校でのおしっこ。
おまたを拭くときに感じる違和感。


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「やだ……。湿ってる……」

 ショーツを降ろしてクロッチの裏側を見詰めてみると、そこにはシュッとイリアの縦筋が刻まれていて、レモン色のグラデーションが滲んでいた。
 それに、目を凝らしてみると透明な粘液が付いているような気がする……?

「なんだろ、これ」

 不思議に思ってクロッチに触れてみると、透明な汁はヌルッとしていて指に絡みついてくる。

「朝も似たようなお汁がぱんつに付いてたけど……。なに、これ」
 首をかしげてみるも、尿意には敵わなかった。

 プシュッ!
 和式便器に跨がったままで緩んでいるおまたから、聖水が漏れ出してきてしまう。
「あっ。まだ出てきちゃ、ダメ……っ」
 慌ててしゃがみ込むと、

 プシュッ、
  しゃあああああああああ……。

 圧迫された膀胱から勢いよくレモネードが噴き出してきた。
 女の子の尿道は、太くて短い。
 だから膀胱を押せば簡単に噴き出してきてしまうし、勢いだって男よりも激しく、飛び散ってしまう。

「ふぁ、ふぁあああああああ……」

 ジョボボボボボボッ!
  プシュウウウウウウウウウ!

 勢いよく小水を放ちながら、イリアは陶然としたため息をついていた。
 碧眼は潤み、まなじりはトロッと下がっている。
 イリアは、放尿の快楽に身体を震わせながら黄金水を放ち続ける。

 ビシャビシャと、和式トイレの金隠しに弾けるほどの勢いで、イリアははしたなく尿意を解放していく。

「我慢してから一気に出すのって、凄く気持ちいい……」

 ブルルッ!
 イリアが快楽に身体を震わせると、プリッとしたミルクプリンのようなお尻の両側にえくぼができあがった。
 キュッとおまたが引き締まり、小水の弧がうわずる。

(おしっこを我慢して、おまた汚しちゃうなんて、なんて私は変態なんだろう)

 とは思うけど、しかし目覚めてしまった性癖は留めることはできなかった。

 シュイイイイイイイイ……。
  ぽた、ぽたた……ぽた。

「はふう……。全部出ちゃった……」

 ヒククンッ、
 名残惜しそうにおまたが痙攣すると、プシッと残尿が噴き出してきた。
 一気に出したぶんだけ、快楽のときは早く終わってしまう。

(本当なら、ぱんつを穿いたままおしっこしたいけど……)

 いつも学校でトイレに行くたびにそう思うけど、さすがに理性がブレーキをかけてしまう。
 替えのショーツもないし、タイツも持ってきていない。
 なにしろ学校でおもらし遊びなんかしたら、おしっこで汚してしまったショーツとタイツを隠しようがなかった。
 だから、イリアは学校ではおしっこを我慢して放つだけにしている。

(おまた、拭かないと)

 気怠げにトイレットペーパーに手を伸ばして取る。
 勢いを失った小水は、縦筋を伝って会陰のほうへと垂れてきていた。

「……んっ」
 微弱電流が走ったのは、イリアが秘筋を拭いたそのときだった。

「……んううっ! な、なに、この感じ……。おまたが、くすぐったい……痺れる……っ」

 おまたを拭くと、なぜかムズムズしてきてしまう。
 最近はおしっこを拭くときに、なんか変な感じがする。

 おまたを拭いた紙を見てみると、そこにはカスタードクリームのような汚れとともに、おしっこが染みこんでいる。

 女性器からは色々な恥ずかしいものが出てきてしまうのだから仕方がない。
 少女の身体は、そういう風にできているのだ。

「もう一回拭いたほうがいいかな……」

 呟きながら、新しい紙を手に取って、縦筋へと指を食い込ませていく。すると、
 ――チリリッ!

「んんっっ!」

 ムズムズしていたおまたに、なぜか静電気が弾けたかのような痛みが広がっていった。

「おまた、変な感じする……。なんだろう……?」

 首をかしげながらティッシュを見つめてみると、そこにはトロッとした透明の粘液がこびりついていた。
 朝のショーツに付いていたものと同じだし、いま太股まで降ろされているショーツにもこびりついていた。
 と、言うことは。

「このお汁、おまたから出てるんだ。だけど、なんで……?」

 その答えを、今のイリアが知るはずもなくて。

「変な病気じゃ、ないよね……」

 不安になりながらも、イリアはティッシュを和式トイレの水面へと落とした。
 ネバッとした粘液をまとったティッシュは、黄金に染まった水面へと沈んでいく。

 イリアはそのティッシュから目を逸らすかのように、トイレの水を流してしまった。
 勢いよく水が流れてくると、イリアの穢れとともにティッシュが流されていく。

「なんだったんだろ……。あのネバネバしたの」

 だけどここで考えていても仕方がないことだった。
 イリアは黒タイツごとショーツを上げると、お腹を冷やさないようにと、しっかりとおへそまで覆い隠す。
 ……が。

「はうう!」

 おまたから走る電流に、イリアはへっぴり腰になってしまった。
 ジンワリと、クロッチの裏側が生温かくなる。
 恐らく、ネバッとしたものが滲み出してきているのだろう。

(やだ、なんなの? この変な感じ……。おまたが痺れて、勝手に熱くなってきてる……?)

 今ここでショーツを降ろして確認することは容易いだろう。
 だけど、それは自らの身体の変化を認めてしまうと言うことになる。
 もしかしたら、死んでしまうかも知れないほどの、おまたの病気かも知れないのだ。

(なにも変なところ、ないもん……。大丈夫だもん……)

 イリアは自分に言い聞かせるようにして、スカートの裾を整える。
 そして澄ました顔で個室を出ると、まさかイリアのショーツが黄ばんでいて、しかもクロッチには粘液がベッタリと塗られているだなんて、誰も想像さえもしないに違いなかった。

 そもそも――、
 イリアがこんな性癖に目覚めたのは、学校での失敗がきっかけだった。

 あれは数年前の、夏の日。
 プールの授業中のときだった。
 お腹を冷やしてしまい、トイレに駆け込んだものの、水着を脱げずに漏らしてしまったことがあった。

 そのときにお尻が生温かくなり、包まれているような気がして……それ以来、イリアはおもらしの魅力に取り憑かれている。
 イリアは、気づいてしまったのだ。

(おしっこを我慢して、おもらしするのって、気持ちいい……)

 プールの授業ででおもらししてしまったときは水着ということもあってシャワーを浴びて隠し通すことができたが、イリアはイケナイ感触を知ってしまった。

 それからというもの、お尻を撫で回される感触がやみつきになり、人知れずにショーツを穿いたまま尿意を解放してきた。

(水着よりも、ショーツのほうがペッタリお尻に張り付いてきて気持ちいい……。ブルマでおもらししたときも、あったかくて気持ちよかったな)

 イリアはあのときのことを、そして今まで何回もしてきたイケナイ遊びを思いだしながらも教室に帰り席につく。
 澄ました顔をして文庫本に視線を降ろすイリアの秘筋は、人知れずに熱く濡れていた。

 その染みは、ショーツと黒タイツを滲み出し、スカートのお尻に染みを作るほどだったが……、
 イリアはそのことから目を逸らすかのように読書へと意識を沈めていく。

        ☆

「うーん。やっと今日も一日終わってくれた……っ」

 六時限目の授業を終えて、帰りのショートホームルームを終えるころには、イリアのショーツはジットリと湿っていた。
 おしっこを我慢してチビってしまったということもあるけど、ネットリとした蜜のような粘液が勝手に滲み出してきている。

 身じろぎをすると、お尻にはショーツがペッタリと張りついてきて気持ち悪かった。
 おまたもムラムラするし、身じろぎをするとヌルッとする。
 もしかしたら、スカートには尻染みができているかも知れない。

(早く帰ろ。ベッドの下のぱんつ、早くお洗濯しないと)

 もしもおねしょショーツを母に見つかったら怒られてしまうに決まっていた。
 その前になんとしても証拠隠滅しなければ。
 幸いなことに、今日の午後は母もメイドもいない日だ。
 帰って洗濯機を回せば証拠隠滅は容易いだろう。

(ママに見つかる前にお洗濯しないと、ね)

 イリアは教科書をカバンに詰めると席を立つ。
 放課後が始まったばかりの教室では女子たちのグループがおしゃべりをしたり、男子たちが走り回ったりしていたが、イリアは澄ました顔で教室を後にした。

 だがイリアは気づいていなかった。
 澄ました顔をしているイリアのスカートのお尻の部分には、大きなハート型の染みができていると言うことに。
 イリアは、まだ知らない。


芽生え6につづく!


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