-freya- 2023/06/05 14:54

完全拘束して欲しいとお願いしたら、完全拘束じゃなくて永久拘束されちゃう家出少女のお話し

大変長らくお待たせしました!

去年から描こうとしていた永久拘束モノが出来上がりましたので、投稿させていただきます。

以下、登場キャラクターについて

・古川夏希(ふるかわ なつき) 15才の女の子 地元の高校に入学してから間もなく家出をする。地元から離れた都会で所持金を失い、帰ることもできずに困っているところを雪代飛鳥に拾われ、とあることを条件に居候になる。

・雪代飛鳥(ゆきしろ あすか) 15才の女の子 とある大手企業の令嬢で、お嬢様学校に通っている。幼いころから投資を学び、そのころから蓄えた資金で自ら生活費を稼いでいる。可愛いものが好きで、特に「女の子の自由を奪って所有したい」という欲求があり、その衝動を叶えるための方法を模索しているところで、夏希と出会う。

――――――――――――――――――――

「私も鉄の枷で完全拘束されてみたいなぁ」

 タワーマンションの最上階にあるリビング。
 そのソファーの上で私――古川夏希――は、なんとなく呟いた。
 セミロングの黒髪に薄手の白ワンピースを着飾った私の胸の上下には、たわわに実った二つの乳袋が浮き彫りになるように紅い麻縄が施されている。背中では、両手が交差するように組み合わさり、少しでも細腕に力を加えれば、厳しい後ろ手縛りがギシッと鳴いて、身じろぎ一つ許してくれなかった。

「こんな金属のフレームで拘束されたら怖くない?」

 私をこのような状況に陥れ、このタワーマンションに二ヶ月ものあいだ監禁し続けている張本人である雪代飛鳥が何食わぬ顔で問い掛けてくる。
 隣に座る彼女は、ストレートロングの黒髪に、私とお揃いの薄手の白ワンピースを着こんでいるから、傍目から私たちを見るとペアルックを着込んだ百合カップルのようにも見える。
 けれど、彼女の片手には私の喉元に嵌り込む重厚な紅い首輪と繋がっているリードの先端が握られている。
 その様子からもわかる通り、私と飛鳥の間には、確かな主従関係が存在していた。
 
「それがいいんだよ。何一つ抵抗できないように身体を金属で固定されちゃってさ、ゆるしてぇ~って必死に懇願してもおまんことか乳首を気持ちよくされちゃって、観賞用のオブジェみたいに部屋に一生飾られたまま人生終わっちゃうの。絶対最高だよ」

 なのに私は、これまで一度も飛鳥に話してこなかったような要望をあけっぴろげに解き放つ。
 目の前の大型テレビに映るAV女優さんが拘束台に散りばめられている鉄枷によって、オブジェクトのように完全拘束されていく様がそれだけ魅力的に見えたのだ。
 飛鳥と出会ってから二か月ほど経過するが、AVを見ていてこんなにも胸の奥がワクワクドキドキしたのは初めてだった。

「人生終わっちゃう、って……さすがにそれはちょっとヤバくない? 定期的に拘束から解放して、メンテナンスしてあげないとすぐに壊れちゃうと思うよ? 夏希だって縄で縛られてると疲れてくるのは知ってるでしょ?」

 などと言っているが、十五歳という年齢にも関わらず、女の子一人を監禁しても何一つ問題ない財力を持っている飛鳥なら、私を完全拘束する道具など簡単にそろえることができるだろう。
 現にこれまでの生活で、飛鳥は様々な拘束具や大人の玩具を使って私を楽しませてくれた。
 その中で一番思い入れが強いのは、高さ100センチメートルに対し奥行きと横幅が60センチメートルしかない小さな鋼鉄の檻だ。

 あの時は、何も説明がないまま精神科の入院患者が着せられるような拘束衣を着せられて、狭い檻の中で体育座りをするように膝を折り曲げたまま、丸一日閉じ込められたのだ。
 拘束衣を身に着けているだけでも、何もできないのに、狭い檻の中は窮屈で、まともに背筋を伸ばすこともできず、ただただ無意味に退屈な時間を過ごすことしかできなかった。
 鉄格子の隙間から、定期的に水分と食べ物を与えれたりはしたけれど、排泄物はあらかじめ装着されていたオムツにするしかなかったし、生暖かい排泄物がじわじわと冷たくなっていく感触は、自分が人ではない無機物に変えられていくような気がしてマジでヤバかった。
  
「でもでも、短期的に完全拘束するくらいなら問題ないよね? というか、それくらい飛鳥なら簡単に用意できるでしょ?」

「そりゃあ、完全拘束するくらいなら道具があればいくらでもできるから、夏希がやられたいなら用意できるけど……夏希のいうような完全拘束を実現するのはちょっと難しいと思うよ?」
 
 そのときに私が体調を崩してからだろうか。
 飛鳥は、いつも私のことを第一に考えてくれている。
 私の要望に否定的なのは、その所為かもしれない。
   
「それなら、飛鳥が用意できるやり方でいいから、完全拘束されてみたい!」

 だからこそ、私は我を通した。
 あのときに感じた被虐的な倒錯感がどうしても忘れられず、あのまま狭い檻の中に閉じ込められ続けていたら自分がどうなっていたのか、と何度も妄想してしまうのだ。
 きっと、この二ヶ月の監禁生活で、私の性癖は大きく歪んでしまったのだろう。
 
「……夏希がそこまでいうならいいよ。完全拘束するための準備してあげる」

 飛鳥はしばらく頭を悩ませていたけれど、気持ちの整理がついたのか、ニコっと微笑んで承諾してくれた。

「やったー! 嬉しい! 飛鳥のこと大好き!」

 好意と感謝の想いを伝えるべく、飛鳥へ抱き着こうとするが、後ろ手に緊縛されているせいで抱き着けない。
 緊縛された身体をソファーの上でモニョモニョ動かしていると「ほら、おいで」と両手を広げた飛鳥が代わりに私を抱きしめてくれるから、ぷにぷにの飛鳥の乳袋に顔をうずめて甘えまくってやる。

「完全拘束されたい、だなんて……夏希はすっかりドMになっちゃったね? わたしに監禁されすぎて頭がバカになっちゃったんじゃない?」

 私の頭をぽんぽん撫でながら、飛鳥がからかってくる。
 飛鳥は冗談で言ったのだろうけれど、たぶん、マジで私はバカなことを言っているのだろう。
 図星過ぎて何と返すべきか迷ってしまう。
 でも、完全拘束されてみたいというのは本当だし、ここは正直に受け入れることにした。

「どうせ、行く場所なんてないし、飛鳥の傍に居られるなら、私はドMでもバカでもなんでもいいよ?」

「夏希のそういうところ、ホント可愛いから大好き」

 胸にうずめていた顔を上げて、飛鳥の黒い瞳を見つめると、頬っぺたをなでなでされる。
 
「私も、飛鳥のこと大好きだよ」

 それが嬉しくて、飛鳥に思いを伝える。

「夏希……ッ」

 喜ぶ飛鳥の顔が近づいてきて、柔らかい唇が重なる。
 それだけで、飛鳥が私のことを大切に想ってくれてくれていることが伝わってきた。

「夏希のこと、今日もいっぱい可愛がってあげるね」

「うん……っ!」

 その言葉を発端に、再び柔らかい唇が重なり、次は私の口腔へ飛鳥の舌がぬるりと入り込んでくる。
 やり返すように、私も飛鳥の口の中へ舌を潜り込ませて、一生懸命絡ませる。
 お互いに、お互いの温もりを確かめ合いながら、その日は想いを伝えあった。
 
――――――――――――――――――――

 私こと古川夏希が雪代飛鳥に監禁されているのは、自ら監禁されることを望んだからである。

 女子高生にもかかわらず、地元の北海道から都会へ家出をした私は、路銀を使い果たし、行くところも、帰る場所もなく、路頭に迷っていた。
 このままでは餓死してしまうのも時間の問題だろう。と公園のベンチで黄昏ている私に声を掛けてきたのが、雪代飛鳥だった。

 離れたところから家出してきた私の事情を聴いてくれた飛鳥は、同じ女子高生のよしみだから、と何一つ見返りを求めずにマンションへ泊めてくれた。
 最初は数日だけお世話になって出て行くつもりだったのだけれど、飛鳥は私を見捨てるつもりはないらしく、いつまでも居ていいよ。と何度も言ってくれて。
 飛鳥にそうやって諭されてるうちに、私は別れるタイミングを見失ってしまっていた。
 そんな生活の最中で「女の子を監禁したい」という社会に反した飛鳥の性的嗜好を知ってしまったのは、偶然か、必然だったのか、私にはわからない。
 ただ、私は彼女に「恩を返しをしたい」という想いから、自ら監禁されることを願った。
 正直言ってバカなことをしているのは自分でもわかっている。けれども、その頃にはもう、私と飛鳥は普通の女の子同士という枠組みから外れた関係にまで発展していたのだ。

 それから、私は監禁されることを条件に飛鳥のお世話になっている。

 どれくらい本気で監禁されているのかというと、マンションの玄関に電子ロックが掛けられ、私が勝手に外へ出て行かないように毎日暗証番号を変えられているくらいマジで監禁されている。
 もちろん外への連絡手段はすべて飛鳥が管理しているから、私が外部とのコンタクトを取ることは許されていない。
 一度、監禁する。と決めた以上。飛鳥は最後まで責任をもって私の面倒を見るつもりらしい。
 安心できると言えば安心できるし、逆を言えば逃げだす手段がないということになるのだけれど、それはそれだ。
 そもそも、逃げ出す意思が私にはないのだから、逃げられないというリスクよりも、安定した生活と飛鳥のそばにいられるというメリットのほうが大きいかった。
 
 そんな歪んだ日常生活に加え、私は毎日のように何かしらの拘束を施されている。
 
 飛鳥が学校に出かけているときは、手足に装着された革枷などの拘束具を鎖で繋いで、身体の可動域を制限した状態のまま日常生活を過ごしたり、逆に飛鳥がマンションにいるときは、鎖ではなく、南京錠で直接革枷を繋がれたり、さらにはアームバインダーという後ろ手に真っすぐ腕を拘束する逆二等辺三角形の革袋を装着させられたり。
 日によっては、縄で手も足も何もかも緊縛されてベッドに縛りつけられたりすることもある。
 簡潔にまとめると留守の時は軽い拘束。傍にいるときは厳しい拘束。という状況に合わせた拘束をされてしまうのだ。
 それらは私が逃げ出さないため。というよりも、飛鳥の趣味嗜好である支配欲を満たすためだけの拘束であるのは私も理解している。でなければ、こんな監禁生活を続けていないだろう。

 まぁ、その代わりに身の回りのことなどは、飛鳥がなんでもやってくれるから、拘束されていても困ることはない。
 ごはんを食べさせてもらったり、お風呂で身体を洗ってもらったり、拘束され続けて疲れたときは身体をマッサージしてくれたり。
 等身大のお人形さんをお世話するように、飛鳥は私に何でも与えてくれる。
 だから私は、飛鳥の気持ちに応えるように、与えられるものすべてを受け入れていればいい。
 自分のものを何一つ所有していない私にとって、なんでも与えてくれる飛鳥との関係は最高の巡りあわせなのだから。
 
「夏希、そろそろ心の準備はできた?」

「うん、いつでも大丈夫」

 そして、私が完全拘束を望んでから一カ月。
 ついに、その日がやってきた。

 朝風呂からの朝食タイムが終わった私に施されている拘束は、後ろ手の手錠のみ。
 飛鳥がそばにいるから、いつもなら厳重に拘束されているはずなのに、今日は扱い方が違う。
 
 理由は知っている。

 飛鳥の学校が夏休みに突入するのに合わせて、昨日の夕方にリビングの中心部へとあるものが運び込まれたからだ。
 それは、博物館に飾られていてもおかしくない黒くて大きな機械的な台座。
 その台座の上には、人体の形をくり貫いた額縁を作りだすように鋼鉄の柱が二本そびえ立っている。
 簡単に言えば、拘束台というものになるのだろう。
 拘束台には、腕、足、腰、首、などの各部位ごとを固定するためのダンベルの重りのように厚みがある鉄枷が前後左右にいくつも設置されており、幾多にも散りばめられたそれらの鉄枷に彩られた拘束台は、これからそこに嵌り込むであろう生け贄をジっと待ち構えている無機質な処刑台のように見えた。
 
「じゃ、手錠外したら服を脱いで、下着姿になってもらおうかな」

「うん、オッケー」

 後ろ手に嵌められていた手錠を飛鳥に外してもらってから、水色のレース一枚を上下に残して、薄手の白ワンピースを脱ぐ。
 本日の朝一番のお風呂で、飛鳥にされるがままに、肌のケアは済ましてあるから産毛ひとつない白い肌はすべてツルツルだ。
 あとはこのまま、台座の上に乗って、鉄枷に身体を預けるだけで、私はリビングの中心に完全拘束されてしまうのだろう。
 想像するだけで胸が高鳴ってくる。

「まずは足から拘束するね。台座の上に乗ったら、鉄枷に合わせて膝をついてくれる?」
 
「えっと、こんな感じでいいかな?」

 胸のワクワクを抑えつつ、飛鳥に言われた通りに足を肩幅に開き、昔のロボットのアームみたいに口を開いた重厚な鉄枷に足首と膝下を宛がうように乗せる。

「そのままジッとしてて」

 左右に口を広げた鉄枷の口を飛鳥が一つずつ手作業で閉じていく。
 左、右、左。
 右、左、右。
 三分割に分かれた鉄枷の接合部が、左右対象になりながら、スルッ、スルルッ、カチッとリズム良く合わさり、小さな穴をひとつだけ残して、最初から一つの鉄の環であったかのように繋ぎ目一つ見当たらなくなる。

「うわ、すごっ」

 いったいどんな技術を使用されているのかわからないくらい精巧な作りに、感嘆の声を漏らしてしまう。
 これ、外せるよね?

「次は両手をバンザイするように手首を首と同じ高さにある鉄枷に合わせてくれる? あ、もちろん首も一緒に合わせてね」

「う、うん」

 飛鳥の言うとおりに両手を左右に開き、肘を直角にして首の高さと並んだ位置にある鉄枷に両手首と喉元を宛てがう。

「じゃ、閉じるよ」

「ンッ……」

 スルッ、スルルッ、カチッっとリズム良く鋼鉄の接合部が合わさっていくと、手首と喉元にも繋ぎ目一つない重厚な鉄枷がガッチリと嵌り込んでしまう。
 すでに私の身体は、両手を左右にバンザイしたまま、肩幅に股を開く無様な姿で身動きが取れなくなっていた。
 これ、マジで動けない。

「どう? 首とかきつくない?」

「全然大丈夫だけど……ちょっとぴったり過ぎて怖いかも……?」

 極度に締めつけられて痛みがあるとか、肌が擦れて変な感じがするとか、そういうのは一切ない。
 ただ、首から下にある胸からお尻に掛けて身体をクネクネと動かす行為以外は、身動きが取れなかった。
 拘束台に幾多にも存在するうちの、膝下と首の部分の鉄枷を嵌められただけで、処刑される囚人のように、さらし首にされてしまった現実にゾッとする。
   
「前に身体の色んな所を採寸したの覚えてる? 手の指の長さとか、顔の輪郭とか、股下の広さとか。あのとき夏希を採寸したデータをもとに一つ一つ精密に設計させて作らせたから、夏希の身体にピッタリなんだよ」

「へ、へぇ~……そうなんだ?」

 飛鳥は得意げに拘束台の製作事情を教えてくれる。たぶんそれは、知らない人が聞いたら腰を抜かしてしまうほど、ヤバい発言だ。
 だって、飛鳥のその話が本当なら、この拘束台は私を完全拘束するためだけに作られたってことになるのだから。

「でも、こんなのまだまだ序の口だよ? 前に夏希が求めてたみたいにもっともっと夏希から身体の自由を奪い取って、最後には部屋に飾られるだけの生オブジェにしてあげるから覚悟しててね」

「う、うん……楽しみにしてる……っ!」

 そうだった。
 この舞台は私のお願いごとをもとに、飛鳥が私のためだけに用意してくれたものなのだ。 
 そのことを理解すればするほど、鉄枷に冷やされた身体が、胸の高鳴りと一緒に火照っていく。
 
「ねぇ、飛鳥。私は次どうしたらいいの?」

 だから、少しでも早く完全拘束されたくて、私も協力しようとするのだけれど。

「夏希はそのままジッとしてるだけでいいよ。あとはわたしが全部装着してあげる」

 飛鳥は私に優しく微笑みかけながら、「心配ないよ」とセミロングの黒髪をなでなでと撫でてくる。どうやら、私にできることは何もないらしい。

「あ、でもその前に、下着はこのあと邪魔になるから脱がしちゃっていい? ブラはそのまま外すけど、ショーツは脱がせないから切っちゃうね」

「うん、いいよ」
 
 私が頷いてすぐにブラジャーが外され、支えを失った二つのおっぱいが、プルプル揺れる。
 そのあいだにショーツも剥ぎ取られ、お風呂場でツルツルになるように手入れを施された割れ目がリビングに晒された。
 
「じゃ、残りの鉄枷も装着しちゃうね」

 興奮気味の私に応えるように、太ももや、ウエスト。胸の上下に、上腕部などなど、私の身体の輪郭に合わせて設計された各所に残っている鉄枷を飛鳥が一つ残らず閉じていく。

 スルッ、スルルッ、カチッ。

 鉄枷が一つずつ嵌められていくことで、腰や背骨の僅かな可動域さえも、何一つ動かす余地が残らないように、拘束台に完全に固定されていくのがわかる。
 まるで、鋼鉄のコルセットによって、身体の形状を強○されていくような感じだ。

「……ッ」

 そんな異様な状況に私の胸は高鳴って、体温がじくじくと上昇していく。
 鉄枷による完全拘束を施されて、身体の自由が失われていっているというのに興奮してるなんて、やっぱり、私は生粋の被虐体質らしい。
 
「とりあえずこんな感じかな?」

 拘束台にあるすべての鉄枷を装着し終えた飛鳥が、完成させた芸術作品の出来栄えを鑑賞するように、あられもない私の姿を視線で舐めまわす。

「これで終わり……?」

 思っていたよりも早く終わってしまったから、首を傾げるように飛鳥に伺いを立てる。
 傾げると言っても、喉元には重厚な鉄枷が嵌り込んでいるから、頭は何一つ傾いてはいない。

「まだ仕上げが残ってるよ。コレ見えるかな? この細い鉄のピンなんだけど」
 
 飛鳥は私の目の前に細長い鉄の杭のようなピンを見せてきた。

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