UIに関する考察(第1回)
ゲームのUI(ユーザーインターフェイス)について私なりの考えです。この話には出典や根拠がありません。話半分で見てください。
1回と書いてますが別に続かないかもしれません。
仮に、こういうシューティングゲームがあったとします。
で左下の×3というのがボム的な用途に使うミサイルの残弾数とします。
いきなりですが、このミサイルの弾数表示って直感的ではないと思うんです。
こういう風にミサイルを自機が持っていて、一発撃つごとに一本ずつ減った方が直感的ですよね?
でもこれじゃもうUIとは言えないですし、こんな風に表示されてたら邪魔だし見づらいし当たり判定は分かりにくいしで困ります。
しかし、じゃあ最初の左下に×3と出ているのが良いUIなのか?と考えると、何とも難しいと思うんです。
なぜなら直感的ではない。画面中央の自機とミサイルが3本ある、が情報として繋がっていないのです。
何言ってんだコイツと思われるかもしれませんが、左下の×3が自機のミサイルの数を表している、というのはプレイヤーの認識によって補完されているから成り立つものなのです。
説明されたりミサイルの形をした絵だからミサイルの数だ、と思っているわけです。
しかし実際は、自機がミサイルを何本持っているかは画面には(直接的には)表示されていません。例えるならモニターの端に『ミサイルは残り3発』という付箋やメモを貼っている状態で、ゲーム側でそれを表示しているだけなのです。
プレイヤーは左下の表示はミサイルの数であるという前提をゲーム中、頭の中で保持し続けることになります。
こういったプレイヤー側の補完を必要とするUIが増えると、ゲームへの没入感が減ってしまうのではないか。私はそう考えています。
ということで、ちょっと表示の仕方を変えてみます。
こんな感じでミサイルを撃つと少しの間、残りの弾数が表示されるようにします。
これはわりと直感的だと思います。ただ時間が経つと見えなくなるので自分で残りの数を覚えておく必要が出てきます。それはそれで不便でしょう。
不便ですが頭の補完を必要とするものは表示されません。しかしミサイルの数いくつだっけ?と困惑することが起きます。
プレイヤーに補完力を使わせるけど最初の例のように常にミサイルの数を表示するか、直感性を失わない範囲で何か見せる案を考えるか、きっとゲーム次第で最善は異なります。
UIにも、たとえばメニュー画面とか進む方向を選ぶものとか色々あります。
でもステータスなどを特に表示の対象と切り離した形で出すに限るなら、それはゲームへの没入感を失わせるという危険性を含み、言うなれば仕方がなく作られるべきだと思うのです。
今回の例がミサイルじゃなく自機のヒットポイントだとしたらUIは必要でしょう。
でも敵の弾一発でやられてしまうなら要りませんし、固定回数の場合でも何か他の表現にできるかもしれません。
たとえば手前がコックピット視点なら、ミサイルの数でも何でも計器類に直感的に表示できると思います。
しかし完全に切り離されてポンと表示されたUIは情報として繋がっていないため、プレイヤー側で補完が必要なのです。
プレイヤーに情報を伝えるUIを作れば作るほど、なぜかゲームに魅力が無くなっていく気がする。
何も分からなくなるけど、あえてUIを全部取っ払ってみると不思議と面白そうに思えてくる。
もしそんな経験をしたことがあるのだとしたら、その理由の少なからずはこれじゃないかと思うのです。