RPGツクールでのマップの設計から制作まで
こんにちは。
今回はマップ制作のお話です。
というのも私としては今回初めてツクールのマップを自分で作ってみたところ、まず何から手を付けていいのかさっぱりわからなかったため、自分への備忘も兼ねて残しておきたかった、というのがあります。
同じように困っている人の参考にもなれば幸いです。
RPGにおけるマップの役割
RPGにおいてマップは単にプレイヤーの目を楽しませるだけのものではなく
- メインシナリオの進行
- サブイベントのトリガー
- フラグ管理
に密接に関わってきます。
マップの構造をあまりにも複雑にしてしまうとプレイヤーが迷いやすいだけでなく、スイッチや変数の管理がしにくくなり思わぬバグを生む原因になってしまうこともあります。
また、想定するゲームのボリュームとマップの大きさや構造がマッチしていないと、小さなマップにマップ間移動イベントをぎゅうぎゅうに敷き詰めることになったり、十分なスペースを確保するために移動元のマップを作り直すハメになったり、逆にマップがスカスカになってしまい必要以上にサブイベントを考える必要に迫られます。
そこで、ある程度規模の大きい作品を作る時は、実際にマップを作り始める前にマップの設計を行います。
マップの全体像を設計する
まずはじめに、このゲームにおいてどのようなマップが必要になるのかを羅列します。
例えば本作は「妖怪に攫われた小夜が、妖怪屋敷からの脱出を目指す」のがストーリーの大筋なので、妖怪屋敷がメインになることはわかりますが、
これだけで妖怪屋敷1~50みたいにマップをひたすら作っていくと、どのマップとどのマップがどこで繋がっているのか、このマップの役割は何なのか、など、わけがわからなくなってきます。
- 大きなくくりとしては妖怪屋敷だけでいいのか
- 妖怪屋敷内にいくつか施設があるのか
- 妖怪屋敷の敷地内を彷徨う感じなのか
- どのマップには何があるのか
- それは探索が必要なダンジョンなのか、ショップなのか、サブイベント用の施設なのか
こういったことを詰めていきます。
今回は妖怪屋敷の前半部分をワールドマップ的な扱いとして、屋敷内の施設としていくつかのダンジョンを置くことにしました。
※いや今思いついたことがあって変わるかもw
そして本作のメインシナリオは4段階を想定しています。
少々ユーザーが現在位置を認識しづらいマップ構成ではありますが、小夜自身が攫われて屋敷に軟禁されている、と考えるとむしろ整合性が取れます。
となると、屋敷やダンジョンを自由に行き来できるよりは、最初に行けるダンジョンは1つだけで、ダンジョンをクリアするごとに次のダンジョンが開放される、という形式にした方が、開発面でスイッチや変数の管理がしやすそうです。
マップ全体のレイアウトを練る
実際にマップ制作に入る前に、ワイヤーフレームでレイアウトを練っていきます。
個別の小さなマップならぶっつけ制作でいいのですが、今回のワールドマップやダンジョンのような、個別のマップがひと繋がりになっているものはおおよそのレイアウトを決めておいたほうが矛盾が生じにくいだけでなく、マップ制作の際に位置関係をイメージしやすいので作業が捗ります。
このように
- 用意する施設(回復スポットなど)
- おおよその大きさ(ここでは全部いっしょになっちゃってますが)
- マップ同士のつながり
を簡単に描いた見取り図を用意すれば、実際にマップを制作する前に問題点に気づきやすく、この時点ならば修正も容易です。
また、マップを制作する際はこの見取り図を見れば「このマップの右隣には何があったっけ」といった疑問を一瞬で解消することができます。
実際に各マップを制作する
ざっくり全体構成ができたら実際に各マップを制作していきます。
主要なチップセットを選ぶ
最初に、それがどのようなマップなのかに基づいて
- 道
- 壁
- 天井
といった主要なチップセットを決めていきます。
なにか特定のメインオブジェクト(神社とか屋敷の入口とか)のあるマップであれば、それを表現するチップも決めておく必要があるでしょう。
それらを仮置きしてみて思っている雰囲気に合うかどうか見定めます。
ツクールにはサンプルマップも多く用意されており、それ以外にも有償無償含め多くのマップが配布されていますので、その中から自分が求めている組み合わせがないか探すのが最初はおすすめです。
使用するタイルセットを決める
ツクールの仕様上、1つのマップで使えるタイルはA1~A5とB,C,D,Eの9種類。
Aは少々特殊なので、配布やオリジナルのタイルを自由に使えるのは実質B~Eの4種類となります。
もちろん使えそうなパーツだけ抜き出してオリジナルのタイルを作ることもできるのですが、使うパーツを最初にすべて決めるのは実際困難です。
作っているうちに
「あ、このチップいいな」
とか絶対出てきます。
なのである程度良さそうなチップが含まれるタイルをいくつか選んだら、それでタイルセットを作成します。
道を引く
マップの大きさを決めたらざっくり道を引いてみます。
マップの大きさは結構難しいのですが(ゲームの画面サイズによっても変わってくる)、実際にテストプレイをしてみたり、サンプルマップを参考にして決めましょう。
この時点では本当にざっくり線を引くだけでOKです。
壁と天井を付ける
さきほど作成した道に壁と天井を付けてみます。
これだけでもけっこうそれっぽく見えてきました。
整形する
このマップは日本風のお屋敷、つまり人工物なのできれいに整備された道や壁のままでOKですが、洞窟や森など自然のマップであればもっとガタガタしている方がそれっぽくなります。
で、ガタガタさせていると
- このままだと道が狭いな
- ここのスペースもっと広く取りたいな
とか出てくるので、それに基づいて形を整えていきます。
装飾する
最後に小物を置いてマップを装飾していきます。
まだちょっと物足りないですが、だいぶそれっぽく見えてきたのではないでしょうか。
こんな感じで概ねマップが出来たので、次回からはそろそろ本格的な制作に入っていけそうです。
引き続き制作頑張ります!