ゆずソフトNTRハーレム 天使騒々でNTR報告モノ
星河かぐ耶と高楯オリエが、同じ男と結婚した。
正確には内縁の妻であって、法的に婚姻関係が認められているわけではなかったのだが、そうであったとしても、その情報は多大な驚愕と共にクラス中に広まり、すぐさま話題の中心となった。
男子の間では、あの高貴な美人のハートを射止めた男に対する嫉妬と怨嗟が。
女子の間では、その男との生活に対する興味と関心が、主な内容だった。
そしてその衝撃は、かぐ耶のクラスメイトであり、かつて彼女の興味の対象であった谷風李空にとっても、無視できない衝撃をもたらした。
それからの数週間は、彼にとって違和感だらけの日々だった。
まず、かぐ耶から李空に対する接触が、露骨なほどに減少した。
異世界から来た彼女は、かつて彼女たちの世界に存在した魔王に対するあこがれを抱いていた。その憧れは、魔王の転生先である谷風李空と出会うために、世界の壁すら越えるほど強かった、はずだった。
それが今では、共に行動することはおろか、会話すらほとんどない。必要最低限のことしか話さず、終わればすぐに距離をとる。かつて過密なほどに距離感が近かったことを考えれば、ありえないほどの変化だった。
次に、天使を名乗る白雪乃愛と、妹である谷風天音の帰りが、異様なほどに遅くなった。
夕食までに帰ってこないのは当然で、ここ数日に至っては日付が変わる直前に家に帰ってくることがザラだった。友達付き合いとして出かけることもある天音ではあるが、それにしては頻度が異常過ぎた。普段の彼女はゲーマーで、家にいることが多いはずだった。そんな天音が毎日家を空けていることが、李空には不思議でならなかった。
更には、李空を守ることを最優先して常に行動を共にしていた乃愛までも、家を空けることが多くなった。李空が外出しようとすれば必ず同行しようとしていた彼女が、今では見送りすらもしない。
そして、李空には気付きようもないことだったが、級友である小雲雀来海たちもまた、李空と距離を置いていた。彼女は普段、李空の席の周辺で友人の白石チカや、木下カエデらと談話を繰り広げるのが日常だった。それが最近はかぐ耶たちの近くにいてばかりで、李空とは会話しないことがほとんどだった。それ故に、数日前から来海たちの首元にも絆創膏が多く貼られていたことにも、李空は気付いていなかった。
また、担任教師である百里風実花が李空を頼ることもなくなった。かつては幼馴染として学院内の仕事の手伝いに呼ばれることも多々あったが、今ではその機会は皆無になり、授業以外で接点を持つことは一切ない。
そうして李空が不可解な、しかし確かな孤立感を覚え始めた頃。
久しぶりに、天音と乃愛が早いうちに帰ってきた。
「おかえり。今日は随分早いんだな。夜遊びしすぎだって、オトンもオカンも心配してたぞ」
「あー、うん、ごめん。その事なんだけどさ」
「説明すると長くなるから、李空の部屋で話せるかい?」
2人はバツが悪そうな顔を浮かべながら、李空に問う。彼は怪訝な顔をしながらも首肯し、部屋に迎え入れる。
「お兄ー。LIENに動画送ったけど、まだ見てないよね? 既読ついてなかったから」
「ああ、見てない。悪い、すぐ確認するよ」
「待ってくれ、李空。一緒に見て欲しいんだ、だからここに」
そう言ってベッドに腰掛けた乃愛は、その隣をぽんぽんと叩く。指示の通りに李空がそこに座れば、更にその隣に天音も腰を下ろした。
乃愛と天音、2人の美女に挟まれる形。李空の心拍数が上がりだすが、対する2人は妖しい笑みを浮かべるだけだ。
「これか?」
「うん。ワタシたちからの、最後のプレゼント」
李空は軽い気持ちで、再生ボタンをタップする。だが次の瞬間、彼の顔は動揺の色に染まった。
『瑞花学院1年A組の谷風天音です♡ このおじさんはワタシの彼氏で、かぐ耶さんとオリエさん、来海先輩の旦那さんの片丘太志さんです♡ 今日はワタシがおじさんのお嫁さんに相応しいかどうか、テストしてもらいます♡ 合格したらお嫁さんにしてもらえるそうなので、頑張ります♡ 見ててね、お兄♡ 妹が、お兄以外の男の人のお嫁さんになるところ……♡』
『瑞花学院2年C組、白雪乃愛だ♡ 僕も、こちらの男性とお付き合いをしている♡ 今日は僕も最終テストの日なんだ♡ 僕だって、太志のお嫁さんになりたいからね♡ 全力を尽くすよ♡ 応援してくれると嬉しい♡』
そこに写っていたのは、ベッドに腰掛ける中年太りの汚らしい男と、それに愛おしげに寄り添う、下着姿の天音と乃愛だった。
奇しくも、今の李空と構図は似ている。
「なっ……なんだよこれ」
「見れば分かるでしょ。ハメ撮りだって」
「君も見覚えがあるだろう?」
「そういう事じゃない! いつの間に、この男と付き合ってたんだ!?」
李空の質問に、2人は呆れた表情を隠そうともしなかった。
「……気付いてなかったの? お兄、いくらなんでも鈍過ぎない?」
「かぐ耶が結婚すると聞いた2日後には、僕も天音も彼に抱かれていたよ?」
「前日が来海先輩たちだったからね。ああ、ワタシたちの次の日には、風実花さんも抱かれてたよ」
何事もなかったかのように、李空の周囲の女性が軒並みあの男に抱かれていることを知らされる。
『おほっ、いいよぉ。天音も乃愛も、フェラが上手くなったねぇ』
『れろれろれろ……ちゅっ♡ 散々、仕込んでくれたのはおじさんでしょ♡ おじさんのイイところ、もう全部知ってるから♡』
『れぇー…………ろ♡ ちゅぱっ♡ 君の味がしないと落ち着かないくらい、おちんちんを口に咥え続けたからね。覚えもするさ♡』
『ほーら、おじさんのよわよわおちんぽの先っぽを……れろれろれろれろれろれろ♡』
『いいのかい、天音? 太志の匂いたっっっぷりの根元を僕に譲って。ほら、すぅー……くんくん、くんくん……♡ ああ、これだ、僕が欲しかったのは……♡』
『あっ、乃愛ちゃんズルい。ワタシも……♡ すんすん、すんすん……お゛っほ、くっっっっっっさ……♡ あーヤッバ、一生この匂い嗅いでいたい……♡』
『おや。じゃあしょうがないね、僕が代わりに、太志の亀頭を舐め回そう』
『うひょー、たまらんねぇ。超絶美少女が、オジサンの股間に顔を埋めてるのは、何度見てもチンポにクるよぉ』
下品な声を上げながら、興奮した様子を見せる男の背後から、更に2人の女性が現れる。2人は男に身体を密着させ、男の両の耳元にそれぞれ顔を寄せた。
『ねぇ。乃愛たちに夢中なのはいいけれど……♡』
『アタシらのこと、忘れてない?♡』
それは、李空にとっては見知った顔だった。星河かぐ耶と、小雲雀来海。彼のクラスメイトの少女たち。
『妾たちのことも思い出してもらえるように……♡』
『現役JK2人の生ASMR、味わわせてあげるね♡』
かぐ耶と来海は舌を出して、男の耳を舐め始める。囁きと吐息を交えながら、慈しむように、味わうように耳を貪る。
『ちゅぅっ、れろ、れろれろれろ♡ ふぅー、ふぅー……♡ 好きよ、太志……♡ 妾の旦那様……♡ 好き、好き……♡ はぁむっ、れるれるれる……♡』
『あむっ、ちゅぱ……れるれるれる♡ れぇー……♡ アタシも、太志のこと、好きだよ……♡ 太志のぜぇーんぶを、愛してる……♡ はぁ……むっ♡ ちゅる、ちゅぱ、れろれろ♡』
『この、贅肉がたっぷりついたお腹も……♡』
『毛むくじゃらの手足も……全部好き♡ ~~~~っ♡』
「見てわかるよね、お兄。ワタシも乃愛ちゃんも、かぐ耶さんも来海先輩も……♡」
「皆、彼のことを心の底から愛しているんだ♡ 彼に一生を捧げたいと、そう思っているんだよ♡」
李空の表情がどんどん暗くなる。だがそれと反比例して、彼のペニスはズボンの中で小さく主張していた。
「……うわ。エロ自撮りでも全く反応しなかった癖に、寝取られ報告では勃起するとか……気持ち悪」
「正直、僕も見損なった。君がそんなに情けない男だとは思わなかったよ」
「これを男と呼ぶのはおじさんに失礼だよ、乃愛ちゃん。お兄とおじさんが同じなわけないじゃん」
「それもそうだね。確か、君に似合う言葉が、天音の持ってる同人誌にあったな……」
「そう、お兄は……」
「「寝取られマゾの、雑魚オス……♡」」
耳元で罵倒され、李空の全身が震え上がった。だが罵倒に対する怒りを、この続きを見たいという欲望が上回っていた。
「バカにされて、興奮してる……気色悪」
「反論もしてこない……男としてどうなんだい?」
「ほら、よく見てお兄。これが本物の『男』。メスを従わせて、幸せと歓びを与えてくれる、世界で一番カッコいいオスの姿だよ」
「女子が寝取られているところでしか勃起できない君とは、まさに天地の差だろう?」
動画は既に場面転換していた。
ベッドに膝立ちになった男は、天音の喉奥にペニスを突き入れながら、乃愛にアナルを舐めさせ、更にはかぐ耶と来海に乳首を舐めさせながら、その胸をむぎゅむぎゅと揉みしだく。
『ふぅーっ、むふぅーっ♡ おっご、れろれろれろれろれろ……♡ ぢゅぅぅぅぅ♡ ぢゅるるるるる♡ んっ、んっ、んっ、んっ……ぢゅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡』
『ぢゅぞぞぞぞ……れるれるれるれるれるれるれる♡ 君のお尻の穴、何度舐めても不思議な味だ……♡ いつまでも舐めていたくなる……♡ ぢゅぅぅぅぅぅ……れろれろれろれろ♡』
『ちゅぱ、れろ……ふふふ♡ 太志ったら、乳首で感じるなんて……女の子みたいね?♡ あんっ♡ そうよ……男らしいところも、いっぱい見せて?♡』
『れるれる、ちゅぅぅぅ♡ カワイイところもあるじゃん……♡ どんだけアタシらをときめかせたら気が済むの?♡ ひゃっ♡ うんうん、このおっぱいも、あなただけのモノだから♡ 好きなだけ揉んでね♡』
4人もの美女に奉仕させながら、その肢体を好きなように弄ぶ。オスとしてこれ以上の幸せはないだろうと、誰もが確信できる光景。
だがそれを形作るのは、李空が少なからぬ時間を共に過ごした友人や家族たち。彼が魔王の生まれ変わりと知ってなお、彼を守るべく戦わんとしていた人々。
それら全てが、画面の向こうでほくそ笑む小汚い中年オヤジに奪われたという事実は、彼を絶望させるに足るものだった。
だがそんな状況でも、彼のズボンには小さなテントが張られ続けている。
「これでもまだ勃起してるんだ。最低だね、お兄。オスとして最底辺……」
「というか、これは勃起しているのかい? 彼と違い過ぎて、わからなかったけれど……え、本当に?」
「うん……どうもお兄は寝取られマゾの雑魚オスの上に、粗チンみたい……こんなのを好きだったとか、昔のワタシはどうかしてた」
「え……? お前が、俺を?」
天音の口から思ってもみなかった言葉が飛び出し、李空は更に動揺する。
「……うん、本当によかった。こんなに鈍いお兄が、ワタシの恋人になる未来が来なくて。今日限りでこの寝取られマゾを『お兄』なんて呼ばなくて済むと思うと、せいせいする」
「太志に感謝しなければならないね、天音。彼と出会えなかったら、君は李空のモノになっていたかもしれないんだ」
天音はため息を吐きながら、李空に左手を――その薬指に光る白銀を見せつけた。
「お兄のことだから、ワタシたちが指輪してることも気付いてないでしょ」
「……いや、それはないな。彼の目が、僕たちの左手に向いていたのは確かだ」
「え、ウソでしょ? 気付いてて、何も言わなかったの?」
「恐らくね。李空は薄々分かってはいたが、こうして説明されるために敢えて指摘しなかったんだろう」
「………………キモ」
底冷えするほどの声で、天音は呟く。乃愛もそれに首肯を返した。
「そんなことだから、天音もかぐ耶も奪われるんだ。そう、こんな風に……♡」
乃愛は画面を見るよう、指で示す。
四つん這いになった天音の後ろから、彼女のパンツを顔に被った男が、腰を勢いよく打ち付ける姿が余すところなく写されていた。
『おぐぅっ♡ おじさんのおちんちん、なっっっっっが♡ お゛っ、お゛っ、お゛っ♡ ほぉぉぉ゛っ♡ 深いとこ、抉られてるっ♡』
『奥もいいけど、天音はここを引っ掻かれるのがいいんだよねぇ』
『あ゛ぁぁぁぁぁぁぁっ♡ それらめっ♡ うらがわっ♡ コリコリつぶすのらめっ♡ あたまおかしくなるっ♡ イきっぱなしになるっ♡ あっヤバっ、イっぐぅぅぅぅぅぅぅっ♡』
『いいよぉ、しばらく降りてこれなくなっちゃおうねぇ』
『お゛お゛ぉぉぉぉぉぉっ!?♡ いまイってるからっ♡ 止めてっ♡ おちんちんとめてっ♡ きもちいいの、とまんにゃいっからっ♡』
仰け反りながら絶頂する天音のことなどお構いなしに、男は腰をばちゅばちゅと彼女の尻肉に打ち付ける。
「これ、すっごくいいんだ♡ ずぅぅぅぅぅ…………っと、イった状態が続くの……♡ 敏感なところを全部擦り上げられて、子宮の入り口をグリグリってこねられて……♡ そんな事されたらね、この人が好き、赤ちゃん欲しい、もっと、もっと……って、それしか考えられなくなっちゃうの。お兄の粗チンとじゃ一生かかっても出来ない、獣みたいなセックス……♡ それをね、このおじさんは毎日だってしてくれるんだよ♡」
全身で快楽を享受する天音の顔は、幸福感で埋め尽くされていた。
『ひぐぅぅぅぅぅっ♡ ねぇっ♡ おねがいっ♡ ワタシをっ、アナタのお嫁さんにしてっ♡ 好きなのっ♡ ワタシを幸せにしてくれるアナタが大好きなのっ♡ ねぇ゛っ♡ おねがいだからぁぁぁぁっ♡』
『なら、画面の向こうのお兄ちゃんにサヨナラしろッ! 今日からオレが、お前の夫でお兄ちゃんだッ!』
『わかりましたぁぁぁっ♡ ねっ、お兄っ、見てるっ♡ ワタシ、はっ♡ この人の、お嫁さんになるからっ♡ あ゛んっ♡ はぁぁぁっ♡ 今日からっ、この人がっ、ワタシのお兄ちゃんだからっ♡ バイバイ、お兄っ♡ 今までありがとねっ♡』
一瞬の躊躇いもなく、天音は李空を切り捨てた。兄と妹という関係が、完全に破綻した瞬間だった。
「あーあ。お兄のことが大好きな子、また一人取られちゃった。……よかったね♡」
「寝取られマゾの李空には、最高のご褒美じゃないか」
「……俺は、マゾなんかじゃ…………」
「そう言いながら、手が止まってませんけどー? 折角なら、彼と一緒にイってみる? 格の違い、わかると思うよ」
画面の中の男は、天音の膣内に射精するべく、腰の振りを早くする。
ばちゅばちゅばちゅ!! と、肉を叩く音が高速で連続する。
『いい子だ。オレのモノだって証、刻み付けてやる』
『うんっ♡ ワタシは、お兄ちゃんのモノっ♡ アナタだけのものだからっ♡ おねがいっ、全部おまんこの中で出してっ♡ ワタシのお腹、お兄ちゃんのでいっぱいにしてぇぇぇっ♡』
『おぉぉぉ、出るぞ! 小悪魔妹マンコに出すッ!』
『あんっ、あんっ♡ ひぁぁぁぁぁっ♡ すごいのくるっ♡ イくっ♡ イくイくイくっ、イっ……あぁぁぁぁぁぁぁっ♡』
最後に大きく、腰を打ち付け。
男は天音の最奥で、精液を撃ち出した。それと同時に。
「イけ、雑魚……♡」
天音の声に合わせて、李空もズボンの中で射精した。だがそれは、画面の中の男と比べて、あまりにも弱々しく情けない。オスの匂いすら、まともに漂ってこなかった。
ズボンに小さな染みを作るのが関の山の李空に対し、男の射精は天音の子宮を埋め尽くし、なおも入りきらずに溢れ出てくる。
『お゛ぉぉぉぉぉっ♡ 子宮叩かれてるっ♡ 赤ちゃん作らせろって命令してるっ♡ こんなの絶対従っちゃうっ♡』
『うおおお、まだまだ出るぞ、全部受け止めろ天音っ♡』
『出し過ぎだよぉぉぉっ♡ お兄ちゃんカッコ良すぎっ♡ 射精まで強いぃぃぃぃっ♡』
男の下腹部と、天音の尻が隙間なく密着したまま、数分が経った。
音を立てながら引き抜かれたペニスは、精液と愛液で汚れに汚れきっていた。
『お兄ちゃん、出しすぎ……そんなに妹のおまんこが良かったんだ♡』
『ああ、具合が良すぎて搾り取られたよ』
『ぷふふ、ざーこざーこ♡ 妹の発情ほかほかおまんこに夢中のシスコン♡』
『天音にメロメロなオジサンは嫌いかい?』
『嫌いなわけないじゃん……♡ 愛してるよ、お兄ちゃん……ちゅっ♡』
身をよじりながら男とキスをする天音の姿を、李空は呆然と見ているしかなかった。
「どうだった? 妹だった女の子が、妹じゃなくなる瞬間……まあ、聞くまでもないか」
彼の姿を見て、乃愛は一度動画を止める。
「ふむ。李空のその様子だと、僕が彼の妻になるところを見てオナニーするのは、今日中には無理そうかな?」
「いいんじゃない、見せてあげれば。奇跡の復活、するかもよ」
「そうか? じゃあ、試しに……」
また、再生される。場面が飛び、今度は男が立ったまま乃愛を抱きかかえ、口づけを交わしながらペニスを挿入している。
「駅弁という体位なんだよね、これは。僕はこの体位が好きだな、ずっと太志とキスできるし、彼が強いオスなんだってわかるから……」
その言葉通り、乃愛と男は唇を離そうとしない。時折息を吸ったり、愛を囁いたりはするものの、ずっとキスしたままだ。
『ちゅぅぅぅぅっ♡ ぶちゅぅぅぅぅぅ♡ れろれろれろれろれろれろ♡』
『乃愛はキスが好きだねぇ。そんなにオジサンのキスにハマっちゃったのかい』
『そうだ、ちゅぅぅ……れるれるれるれる……ちゅく、ちゅく……♡ 君の、せいだ……れろれろれろ……♡』
『オジサンのせいじゃないよ。乃愛が変態なだけさ』
『そんなこと……んむぅぅぅっ♡ ちゅるるるる♡ あるっ、かもね……っ♡』
『じゃあ、責任取らなくていいのかな?』
『ぢゅぅぅぅぅ……♡ それは、嫌だ……♡ あむっ、れろれろれろ……僕をこんな風にした責任、取ってくれっ♡』
『じゃあ、乃愛も同じように、魔王様とお別れしようねぇ』
『ああ、わかった……♡』
やはりこちらも、一切淀みなく男の要求を受け入れた。
『李空、見てるかい? あっ、あんっ♡ 僕は今日からっ、この人の隣で生きていくことにした♡ つまりは、結婚だ♡ ふぁぁぁんっ♡ 君に貰った白雪という苗字も、今日で捨てる♡ 僕は、これから未来永劫、片丘乃愛だ♡ もう、前世も魔王も関係ないっ♡ 僕は、太志のためだけに生きていくと誓うよっ♡』
この瞬間、白雪乃愛という存在は、その本質から変性した。彼女が生きてきた理由すら、太志に全て奪われることとなった。
『よく頑張ったねぇ、ご褒美にいっぱい突いてあげるからね』
『お゛ぉぉぉぉぉぉぉっ♡ はげしっ、すぎるっ♡ ダメだっ、イぐっ♡ イぐぅぅぅぅぅぅぅっ♡』
乃愛の身体が痙攣した。だがそれでも、男は抽送を緩めたりはしない。
「凄いんだよ、彼……♡ 僕を抱えたまま、あんな激しいピストンをずっと続けられるんだ……♡ そんなの、好きになるなって方が無理な話だろう……?♡」
『ま゛ってっ゛♡ も、おりてこれなっ♡ い゛っ♡ んちゅぅぅぅっ♡ いまきすりゃめっ♡ しゅきっ♡ とまらなくなるっ♡』
『うおっ、締め付けすごいねぇ。オジサン、また出そうだよぉ』
『あっ♡ うれしっ♡ たのむっ♡ だすときも、ちゅーしてくれっ♡ ひんっ♡ あぁっ♡ はぁっ、うえのくちも、したのくちもっ♡ きみでふさいでくれっ♡』
『欲張りなお嫁さんだ、いいぞ。きつきつマンコでオレの精液、全部受け止めろ!』
『んちゅるるるるっ♡ れろれろれろれろれろれろれろ♡ んんぐっ♡ んんっ、んーっ!♡ んんんんんんんんんんんっ♡ んぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ♡』
男がペニスを最奥に叩き付け、白濁を解き放った。
それと同時に、乃愛の背中から漆黒の翼が出現する。穢れ無き天使の象徴であったはずの白翼は、男の欲望と乃愛の意思によって、黒く変質したのだ。
翼の出現に伴い、天使としての衣装も出現する。だがそれも、変質の影響で暗い色に染まっていた。
『乃愛、綺麗だぞ……うっ、まだ出るっ』
『うれしいっ♡ これがっ、君だけのモノになれた証っ♡ 片丘乃愛の、第一歩なんだっ♡ 好きっ♡ 大好きだよ、太志っ♡』
愛の言葉を囁きながら、全身で喜びをかみしめる乃愛。男はそんな彼女を優しくベッドに降ろし、白濁にまみれたペニスを引き抜いた。
「どうだった、李空。君を守るために来た天使が、君以外の男に全てを捧げた姿は? ……おや、これは……」
「まさか、また射精したの? もう寝取られでしか射精できないんじゃない?」
「かもしれないね。でも、李空のような雑魚オスにとっては幸せな事だろう」
暴発したことすらも認識できないまま虚ろな瞳でいる李空に、天音たちは畳み掛けるように告げる。
「じゃ、そういうことで。ワタシたちはこの家出るから。実際、今日は荷物を取りに来ただけ。お父さんとお母さんにはルームシェアを始めるって話してるけど……もし邪魔したら、どうなるか分かるよね」
「待て、天音――」
「何か勘違いしてない? いまのワタシは片丘天音。片丘太志の妻で妹……アナタは赤の他人」
「そうだよ李空、君に指図する権利はもうないんだ。もちろん、僕に対してもね」
残酷な現実を突きつけられ、項垂れる李空。だがそんな姿を見ても、2人は同情一つ寄越しはしない。
「あ、そうだ。ワタシたち、彼と同じ店でバイトしてるんだ」
「カフェ・ステラと言ってね。僕たち以外にも、多くの女性が働いてる」
「もし興味があったら来てみなよ。あんな綺麗な人も可愛い子も、みーんなあのおじさんのお嫁さんなんだって、鬱勃起できるかもね」
「制服も可愛らしくて、何より夫好みなのがいいんだ。良かったら、お茶でも飲みに来ると良い。お客様として出迎えよう……それじゃあ李空、さようなら」
「じゃあね。好きだったよ――『元』お兄」
引き留めることも出来ず、バタンと音を立ててドアが閉まる。2人との距離が、永遠に開いた。
直後、来海からLIENのメッセージが送られてくる。そこには――
『太志のイケチン最高♡』
という一文と、男の巨根を蕩けた顔で取り囲むチカ、カエデ、来海の姿があった。