義弟と交わって/20
でも、そういうわけにはいきませんでした。二回目の交わりから、一ヶ月半くらい経ったころ、義両親が旅行で出かけ、夫も出張でいない、わたしと息子と浩二くん、三人だけの夜がありました。夕食後、浩二くんは、息子を上手にあやしてくれて、寝かしつけてくれました。わたしは、お風呂に入りました。その時点で、期待していなかったと言えばウソになります。わたしは、心のどこかで期待していました。浴室のドアを開いて、浩二くんが入ってくるのを。
だから、ドアに鍵はかけておきませんでした。逆に言えば、これでもし浩二くんが来なかったら、二人の関係に終止符を打てるような気もしたのです。つまり、これは賭けでした。
わたしは賭に勝ったと言うべきなのか、あるいは、負けたと言うべきなのか、分かりません。浩二くんは、浴室のドアを開いて、全裸で浴室へと入ってきました。そうして、ごく自然に、シャワーを浴びているわたしを、抱き締めるようにしました。
シャワーを止めたわたしは、
「ダメよ、浩二くん……こんなことをしたら」
わたしは、形だけ、彼をたしなめました。そんなわたしを、浩二くんは、ギラギラとしたオスの目で見つめてきます。前シたときからずっと放出していなかった精を今こそ出し尽くそうと思っているような、強い視線です。わたしは、その目を受けて、体の奥が熱くなるような気がしました。
「そんなこと言って、真由さんだって、おれとシたかったんだろう? 鍵だってかかっていなかったじゃないか」
そう言うと、浩二くんは、わたしのうなじに手を回して顔を固定すると、わたしにキスしてきました。唇を奪われたわたしには、もちろん、嫌悪感なんて微塵も無くて、ただただ心地よさしかありません。わたしは、体から力が抜けるのが分かりました。浩二くんは、もう一方の手で、わたしの腰をしっかりと抱き寄せるようにしました。わたしは、下腹のあたりに、浩二くんのペニスを感じました。熱く硬いそれを感じると、わたしは、とろりとした蜜液が、秘唇から滲み出すのを感じました。そのうるおいに、浩二くんの指がかかります。唇を離した彼は、わたしの秘所を探るようにしながら、
「めちゃくちゃ濡れてるよ、真由さん。欲しいんだろ?」
と余裕の笑みを浮かべてきます。欲しいことは欲しかったのですが、そう正面切って言われて、欲しいと答えられる女性がどれくらいいるでしょうか。わたしは、浩二くんから顔をそらすようにしました。すると、浩二くんは、
「壁に手をついて、尻を突き出すようにするんだ」
とわたしに命じてきました。