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一人称の記事 (36)

官能物語 2020/06/18 23:00

義弟と交わって/20

 でも、そういうわけにはいきませんでした。二回目の交わりから、一ヶ月半くらい経ったころ、義両親が旅行で出かけ、夫も出張でいない、わたしと息子と浩二くん、三人だけの夜がありました。夕食後、浩二くんは、息子を上手にあやしてくれて、寝かしつけてくれました。わたしは、お風呂に入りました。その時点で、期待していなかったと言えばウソになります。わたしは、心のどこかで期待していました。浴室のドアを開いて、浩二くんが入ってくるのを。

 だから、ドアに鍵はかけておきませんでした。逆に言えば、これでもし浩二くんが来なかったら、二人の関係に終止符を打てるような気もしたのです。つまり、これは賭けでした。

 わたしは賭に勝ったと言うべきなのか、あるいは、負けたと言うべきなのか、分かりません。浩二くんは、浴室のドアを開いて、全裸で浴室へと入ってきました。そうして、ごく自然に、シャワーを浴びているわたしを、抱き締めるようにしました。

 シャワーを止めたわたしは、

「ダメよ、浩二くん……こんなことをしたら」

 わたしは、形だけ、彼をたしなめました。そんなわたしを、浩二くんは、ギラギラとしたオスの目で見つめてきます。前シたときからずっと放出していなかった精を今こそ出し尽くそうと思っているような、強い視線です。わたしは、その目を受けて、体の奥が熱くなるような気がしました。

「そんなこと言って、真由さんだって、おれとシたかったんだろう? 鍵だってかかっていなかったじゃないか」

 そう言うと、浩二くんは、わたしのうなじに手を回して顔を固定すると、わたしにキスしてきました。唇を奪われたわたしには、もちろん、嫌悪感なんて微塵も無くて、ただただ心地よさしかありません。わたしは、体から力が抜けるのが分かりました。浩二くんは、もう一方の手で、わたしの腰をしっかりと抱き寄せるようにしました。わたしは、下腹のあたりに、浩二くんのペニスを感じました。熱く硬いそれを感じると、わたしは、とろりとした蜜液が、秘唇から滲み出すのを感じました。そのうるおいに、浩二くんの指がかかります。唇を離した彼は、わたしの秘所を探るようにしながら、

「めちゃくちゃ濡れてるよ、真由さん。欲しいんだろ?」

 と余裕の笑みを浮かべてきます。欲しいことは欲しかったのですが、そう正面切って言われて、欲しいと答えられる女性がどれくらいいるでしょうか。わたしは、浩二くんから顔をそらすようにしました。すると、浩二くんは、

「壁に手をついて、尻を突き出すようにするんだ」
 
 とわたしに命じてきました。

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官能物語 2020/06/17 17:00

義弟と交わって/19

「う、奪うって、そんなこと……」
「できないと思ってる?」

 浩二くんは、微笑みました。それが、余裕の笑みで、すでに覚悟を決めているような凄みがありました。わたしは、怖くなるよりも、うっとりとしてしまいました。本当に、浩二くんに奪われてしまったらどうだろうか、と。そんなことを、一瞬、想像しました。夫とも子どもとも、義父母とも別れて、どこか誰も知らない土地で、浩二くんと二人で、いえ、生まれてくる子どもを含めて三人で暮らすのです。浩二くんは、毎晩、わたしのことを愛してくれて、わたしは、生まれてきたことを心の底から感謝して、眠りにつくのです。

 そんなことを妄想して、わたしは、すぐに我に返りました。そんなことは、やはりできるはずがありません。今の生活を全て捨てて、新しい生活をすることなど。それは、おとぎ話の世界の話です。今度は、うっとりとした気持ちはなくなって、逆に、ちょっと怖くなりました。浩二くんに対してではなく、今の家庭に不満が無いにも関わらず、そんなことを夢想してしまった自分自身に、恐怖を感じたんです。

 何だか快感の余韻がいっぺんに醒めてしまったわたしは、浩二くんに一言断って、下着と服を身につけると、彼の部屋を出ました。そうして、浴室に行って、シャワーを浴びて、交わりのあとを洗い流すようにします。

 細かな水流を体に受けながら、わたしは、もうこれ以上は、浩二くんと関係してはいけない、と思い定めました。一度ならず、二度までもしてしまって、三度目は本当にダメだと自分に言い聞かせました。しかし、言い聞かせた瞬間から、また、あの快感が蘇ってきて、もう浩二くんに抱かれたい気持ちになってしまいます。わたしは、深呼吸をして、気持ちを落ち着けました。今のこの家庭を壊すようなことは絶対にできません。

 しっかりとした決意を胸に秘めて浴室を出たわたしは、それから、再び浩二くんと距離を置き始めました。折良くというかなんというか、夫が気まぐれを起こして、翌日の晩に、わたしを求めてきたこともあって、夫を迎え入れたわたしは、何とか浩二くんのことを、少なくともしばらくの間は、忘れることができるだろうと、思いました。

 そうして、それは、半ば当たりました。というのも、それから、三週間のあいだ、わたしは、浩二くんと、必要最低限の接触以上の接触をしなかったからです。このまま、三週間が一ヶ月になって、さらに二ヶ月になってという具合に、時が過ぎていけば、いずれは、二回の過ちも風化することになると、わたしは高をくくっていました。

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官能物語 2020/06/17 16:00

義弟と交わって/18

 わたしは、お腹の中が温かくなるような感覚を得て、幸福感でいっぱいでした。浩二くんに子種を注がれて、彼のものになってしまったような気持ちになり、それが幸福感につながっていたとしたら、やっぱり、わたしは、彼のことを愛してしまっているのかもしれません。そんなことをうっすらと思うでもなく、感じながら、しばらくは、快感の余韻に浸っていました。

 どのくらい時間が経ったのか、気がつくと、浩二くんが隣にいるのが分かりました。男性の方が快感が引くのが早いということでしょう。わたしはうずくまった状態からごろんと仰向けになりました。わたしの目に、浩二くんの部屋の天井が映ります。

「ごめん、真由さん……」

 浩二くんが、隣から、申し訳なさそうな声を出すのが聞こえます。何を謝っているのだろうと思ったわたしは、

「ナカで出しちゃって……」

 と続けられた言葉を聞いて、ハッとします。そのときまでわたしは、浩二くんに中出しされたことを、すっかりと忘れていました。そうでした、中出しされていいかどうか聞かれて、わたしは、いいと答えたのです。わたしは、素早く、今日が安全日かどうか計算しようとしましたが、そもそもいつが安全日でいつが危険日だったか、この頃、夫とレスだったため、そういうことさえ気にしなくなっていましたので、すぐには思い出せませんでした。それでも、

「大丈夫だから、気にしないで、浩二くん」

 とわたしは、精一杯虚勢を張りました。いいと言ったのはわたしですし、今さらどうすることもできないことですし、少しは年上の余裕を見せたいということもありました。

「兄貴にさ……嫉妬したんだ」

 浩二くんが、ぼそりと言いました。

「えっ、嫉妬?」
「そう。だって、兄貴は、真由さんに中出し、し放題だろ」

 そんな「し放題」と言われるほど、してもらったことはありません、最近は特に。

「だからさ、おれもさせてもらいたいって思って、真由さんのこと好きだから」

 浩二くんの告白に、わたしは頬が火照るのを感じました。「好き」という言葉で舞い上がるほどの若さではないはずなのに、その言葉には、確かな言霊がありました。

「もしもできたりしたら、おれ、責任取るから」

 浩二くんは、わたしのことを真顔で見つめます。

「せ、責任?」
「うん。兄貴から真由さんを奪うよ」

 その言葉に、わたしは、心臓をつかまれたような思いでした。

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官能物語 2020/06/17 15:00

義弟と交わって/17

 れっきとした夫がいる身で、他の男性を、しかも夫の弟を好きになるということが、どういうことか。でも、わたしは、そのとき、そこまで頭が回りませんでした。

 浩二くんが、腰を振って、わたしのお尻に股間をぶつけるようにします。そのたびに、ペニスが前後に動いて、わたしの奥を刺激しては、膣ひだをからめて引っ張るようにします。わたしは、その快感に、声を上げることしかできませんでした。

「すごいよっ、真由さん、ああ、本当にすごい」

 性感の嵐の中でも、浩二くんの声は、ちゃんと聞こえます。彼の悦びの声を聞いていると、わたしまで嬉しくなり、性感はさらに増します。

「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ!」

 わたしは、突かれるたびに声を上げました。
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ、といういやらしい音が室内に響き、ギシギシというベッドのきしむ音、わたしの喘ぎ声とともに、三重奏が奏でられます。

 わたしは、全身に熱を感じました。この熱が一気に放出される瞬間が迫っています。そのときこそ、最高の快楽が得られるとき……わたしは、それを待ちました。

「もう限界だよ、真由さん……出すよ!」

 そう言って、浩二くんは、今までのペースをやめて、ガシガシと思い切り腰を振り始めました。そのあまりの気持ちよさに、

「あ、あ、あ、あ、あーーーーっ!」

 わたしもいっそう声を上げました。

「真由さん!?」
 
 呼びかけの声に、わたしは声を出すことができません。
 いったい、フィニッシュのときに、何の用があるのかと頭の片隅で思ったわたしは、

「ナカで出していい? 真由さん!?」

 続けられた言葉を聞いて、さすがにハッとしました。つまり、浩二くんは、生でわたしに挿入していたのです。この前はゴムをしてくれていたのに、今日はどうして……という疑問の前に、とりあえず、彼に応えなければいけません。そうして、その答えは、もちろん、NOしかありません。中出しは、夫にしか許してはいけないことであることは火を見るよりも明らかです。万が一、妊娠してしまったら、目も当てられないことになります。しかし、そのとき、わたしは、

「出してっ! ナカで出してっ!」

 と叫んでいました。思い切り、わたしのナカで出してほしいという欲求が、わたしの奥からわき上がっていました。その次の瞬間――

 最後に一突き、思い切りわたしの奥の奥まで、打ち込まれたペニスから、どくどくどくどくっ、と精液が撃ち出されるのが分かりました。

「ああっ、イクッ……イクーーーーッ!」

 わたしも思い切り声を上げて、絶頂に達しました。

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官能物語 2020/06/17 14:00

義弟と交わって/16

「真由さんの、お尻の穴もよく見えるよ」

 浩二くんは、そんなことを言いながら、わたしのアナルに指を当ててきました。瞬間、奇妙な感覚がわたしの背筋に走ります。これまで、アナルに指を当てられたことなどないわたしは、その怪しげな感覚に、スリルを覚えました。それは決して嫌な感覚ではなかったのですが、かと言って、積極的に求めたくなる快感というわけではなくて、結果、わたしは、お尻を振るようにして、彼の指を拒絶する振りをしました。

「ふふっ、お尻はしない方がいいのかな。じゃあ、やっぱり――」

 そう言って、浩二くんは、わたしの秘唇にもう一度キスして、じゅるじゅると、ナカからあふれ出る蜜を吸うようにしました。わたしは、まるで浩二くんに食べられているような感覚になって、びくん、びくんっ、と体を震わせながら、もうイキそうでした。浩二くんのペニスをしゃぶることなど、もう頭の中にありません。

――イキたい……イカせて……。

 と切実に思っていたところ、浩二くんの舌がピタリと止まります。

――どうして!?

 とわたしが彼の方を振り返ろうとしたところ、

「もう我慢できないよ、真由さん」

 そう言って、浩二くんは、わたしの下から抜け出ると、わたしを四つん這いにして、お尻だけ高く上げさせて、

「いくよ」

 そう一声、宣言すると、後ろから、わたしのナカに挿入を開始しました。浩二くんのペニスの圧倒的な感覚が、わたしを支配します。

「あ、あ、あ、あ、あっ!」

 わたしは、声を上げざるを得ませんでした。硬くたくましいペニスが、後ろからわたしの奥深くまで挿入されます。正常位よりもずっと奥まで届いているような感覚は、あるいは錯覚かもしれませんが、仮にそれが錯覚であれ何であれ、そう感じたことに違いはなく、わたしは、奥の奥を刺激されて、何も考えられなくなりました。この前したときでさえ、相当に気持ちが良かったのに、さらに、その上があるなんて、セックスがここまで気持ちがいいものだったなんて、と、この前に続いて、再認識した思いでした。

「ああっ、すごく気持ちいいよ、真由さん、最高だ」

 浩二くんのうわごとのような声が聞こえます。

――嬉しい……。

 愛する男性に、自分の体で気持ちよくなってもらえるなんて、女としてこれ以上の幸せは無いのではないでしょうか。……そう、愛する男性。わたしは、また、浩二くんのことをそんな風に考えてしまっていることに気がつきました。

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