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一人称の記事 (36)

官能物語 2020/06/04 14:00

義弟と交わって/5

 わたしがイッたのが雰囲気で分かったのか、浩二くんは、キスをやめると、

「おれの部屋に行こう」

 と小声で誘ってきました。キスのせいで息が荒くなっていて答えられないわたしの手を引くようにして、浩二くんは歩き出します。その男らしさにドキドキしながら、わたしは、逆らえない自分を感じていました。なにか、夢の中にいるような気持ちで、全然、現実感がありません。浩二くんの部屋に入ると、わたしは、彼に一枚一枚、服を脱がされました。
 
 この時点でも、やっぱり現実感がなくて、どこか不思議な気持ちです。下着姿にされたあとに、わたしは、彼の手によって、ベッドの上にのぼらされました。そうして、浩二くんもまた服を脱ぎ、ボクサーブリーフ姿になります。細いのに筋肉質なその体は、まるで光り輝くようで、わたしの鼓動はさらに速くなりました。

 義父母の部屋とはかなり離れているので、音が聞かれる心配はそれほどありませんが、ここまで、二人ともほとんど無言でした。わたしは、ベッドの上にのぼってきた浩二くんに、

「ほ、本当にするの?」

 と今さらながら、訊いてしまいました。いい年の男女が、下着姿でベッドの上にいるというのに、しないで済ませられるわけはありません。すると、浩二くんは、

「兄貴のこと、好きなの?」

 と逆に訊いてきました。「好き」と言えば、もしかしたら、「やっぱりやめる」っていうことになるかもしれないと思って、そう思って、わたしは言葉に詰まりました。つまり、わたしは、このまましてほしいと思っていたということです。でも、さすがに、夫のことを好きではないと言うことはできません。レス気味だとは言っても、それ以外の面では、わたしと息子に尽くしてくれています。それに、堂々と夫のことなんか好きじゃないと、主婦仲間にならともかく、当の夫の弟くんに言えるわけもなく、

「好きだよ、当たり前でしょ」

 と答えたわたしを、浩二くんは、ベッドに押し倒しました。

「きゃっ……こ、浩二くん」
「兄貴に嫉妬した。でも、今夜だけは、おれのことだけ考えてもらうから」

 そう言うと、またわたしにキスをしてきました。すぐに、舌を入れて、わたしの口内をまたかき回すようにします。わたしは、頭の中にもやがかかるようになりました。キスだけで気持ちよすぎて、何も考えられなくなりそうです。そんなわたしに、浩二くんは、唾液を飲ませてきました。嫌悪感を覚えてもいいのに、そんなことは全然無くて、返って、自分が彼のものだという印を刻まれたような気分になって、それによって、わたしはさらに興奮を増しました。

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官能物語 2020/06/03 17:00

義弟と交わって/4

 その晩、夫は、出張で家を留守にしていました。わたしは、いつもの通り、義父母と息子と浩二くんと一緒に、夕食を取りました。夕食を取り終わって、お茶を飲み終えると、義父母と息子は眠りにつきました。わたしも息子と眠ろうと思ったところ、

「少しお酒飲まない? 真由さん」

 と浩二くんが誘ってきました。わたしは、ちょっと迷いましたが、この一週間、特に彼から何のアプローチも無かったので、告白の件はもう気にしなくていいと思っていたところでしたし、以前は、夫が遅い日などは、こうしてよく一緒に飲んでいて、断るのも何だか逆に意識しているような雰囲気を出すような気がして、その誘いに乗ることにしました。

 わたしたちは、飲みやすいフルーティな日本酒を、それぞれ一合半くらい飲んでから、お開きにしようということになりました。酒器をシンクに運んで、洗っていたときのことです。わたしは、後ろから、浩二くんに抱き付かれました。

「あっ……」
 
 とわたしは、声を上げました。

「真由さん……」
「こ、浩二くん、な、何するのっ?」

 わたしは、小声で訊きました。義父母や子どもが起きるといけないので、大きな声を出すわけにはいきません。

「好きだ」
「えっ……」
「ずっと、好きだった」

 そう言うと、浩二くんは、後ろからわたしの乳房を服越しに揉んできました。そうして、わたしのお尻に、硬くなったモノを押しつけるようにしてきます。わたしは、頭がクラクラするような気分でした。はっきり好きだと言われたことが、わたしの気持ちを高めました。この頃……というか、子どもが産まれてからこの方、夫とレス気味であることも関係しているかもしれません。とにかく、このままだとマズいと思ったわたしは、無理やり、浩二くんの方に体を向けました。目を見て、はっきりと断らなくてはいけないと思ったのです。

 すると、途端に、わたしは、彼にキスされました。唇を離そうとしたのですが、浩二くんは、わたしのうなじに手を当てて、逃がさないようにしてきます。すぐに、舌が入れられて、その舌が、わたしの口内を這い回るようにすると、わたしは全身から力が抜けるのが分かりました。浩二くんは、執拗に、わたしの口内をなぶってきました。舌だけではなくて、歯ぐきや上あごなど、いたるところを、舐めてきます。

 わたしは、そのうちに、立っていられなくなりました。浩二くんのもう一つの手は、わたしの尻たぶをがっしりとつかんでいます。股間は、わたしの下腹に押しつけられる格好になっていて、密着されながらキスを続けられたそれだけなのに、そのあまりの気持ちよさに、わたしは軽くイッてしまいました。

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官能物語 2020/06/03 10:00

義弟と交わって/3

 翌日、浩二くんの熱はすっかり治まったようで、元気になりました。

「よかったね、長引かなくて」
「真由さんのおかげかも」
「わたし、タオルしぼっただけよ」
「それだけじゃないじゃん……でも、あれって、おれの夢だったのかな」
「なんのこと?」

 すると、彼は、自分の額をちょんと触るようにしました。あっ、と思ったわたしは、

「あの時、起きてたの?」

 とちょっと焦りながら訊きました。

「半分かな。だから、夢かなって」
「……ごめんね、嫌だった?」
「嫌なわけないじゃん……てか、もう一度お願いしようかな」
「えっ……」
「はは、冗談だよ」

 そう言って笑う浩二くんをあとにして、わたしは、彼の部屋を出ました。彼がわたしにした告白の件については、蒸し返すのはやめておきました。うわごとのようなものだったら恥ずかしいですし、もしも本気だとしたら困ったことになると思ったからです。夫の弟くんにどんなに思われていたとしても、その思いに応えることなどできません。そもそも夫がいる身で、他の男性の思いに応えることなんてできない上に、その男性が夫の弟なのですから、これは、なおさら無理ということになります。

 でも、その無理が、あっさりと通ることになってしまったのは、それから、一週間後のことでした。

 この一週間、わたしは、浩二くんと二人きりになるのをできるだけ避けていました。これは、本能的なものなのかもしれません。なにか、二人きりになることがまずい気がしていたのです。常に、義父母のどちらかとか、あるいは、夫や子どもをはさんで、浩二くんと向かい合っていました。

 浩二くんからも、特に二人きりになりたいというようなアプローチも受けませんでした。わたしは、やっぱり、あのときの告白というのは、熱に浮かされたものだったんだと、ホッとする気持ちでいました。

 ただ、同時に、少し残念な気持ちでもいました。もちろん、そんな気持ちを持ってはいけないことは分かっていたのですが、この頃、子どもくらいしか、わたしのことを好きと言ってくれないなかでの浩二くんの愛の告白は、わたしを少なからず動揺させました。もしもう一度好きだと言われたら、どういう気持ちになるのだろうかと、期待する気持ちもあったんです。思いに応えることはできないのに、そんな期待をするなんて、本当に自分の我がままさには呆れます。
 
 でも、わたしのその期待は、その夜、叶えられることになります。

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官能物語 2020/06/01 14:00

義弟と交わって/2

 それから、わたしたちの間は、少しぎくしゃくしました。酔った上でのことであるし、そもそもわたしは嫌な気持ちになっていなかったわけだから、年上のわたしの方から、

「気にしてないから」

 と言ってあげればそれで済んだかもしれませんが、どうしても気恥ずかしくて、それができませんでした。浩二くんの方も、わたしにキスしたことを覚えていて、それに罪悪感を持っているみたいで、わたしと目を合わせようとしません。
 
 そういう日々が、半月ほど続いたある日のことです。浩二くんが、熱を出して寝込んでしまいました。さすがに恥ずかしがっている場合ではないので、わたしは彼の看病をするために、部屋に行きました。すると、ベッドで寝ていた浩二くんは、無理やりその身を起こすようにして、

「この前は、ごめん、真由さん……あんなこと、しちゃって」

 とキスのことを、謝ってきました。わたしは、彼をもう一度寝かせるようにして、

「もう気にしてないから」
 
 と言ったあとに、

「酔っ払って好きな子と間違えたんでしょ?」

 と笑いながら続けました。すると、浩二くんは、

「間違えたわけじゃないよ」

 と答えてきたのです。

「えっ……」

 わたしは、ちょっと、いえ、かなりびっくりして、どういうことか訊き返すと、

「……兄貴がこの家に初めて真由さんを連れてきたときから、ずっと、真由さんのことが好きだったんだ」

 と言うではありませんか。そんなにはっきりと告白してくるなんて、いつもの浩二くんらしくないのは、熱で朦朧としているからだろうと思ったわたしは、それでも、胸をドキドキとさせて、彼の額に、しぼったタオルを当ててあげました。

「何か欲しいものない?」
「……真由さんが欲しい」
「こ、こら」

 わたしがそれ以上二の句が継げないでいるうちに、浩二くんは、キスの件を謝って、わたしに告白したせいか、穏やかな目をしたあと、眠りにつきました。

 わたしは、少しだけ、彼の寝顔を見ていました。整った顔立ちは、まるで女の子のようで、年よりもずっと幼く見えます。これじゃ、夫が可愛がるわけだ、と思ったわたしが立ち上がろうとすると、

「真由さん、行かないで……」

 うわごとのような声が聞こえます。目は開いていません。わたしは、彼のそばまで行くと、

「また来るからね」

 そう言って、彼の額にチュッと口づけました。自分でもなんでそんなことをしたのか分からないのですが、そのときから、わたしは、彼と関係することを望んでいたのかもしれません。

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官能物語 2020/05/31 14:05

義弟と交わって/1

 わたしは、同い年の夫と3歳の息子を持つ、29歳の主婦です。夫の両親の家で、同居しています。わたしは、今、同じように同居している夫の弟と肉体関係を持っています。そのことについてお書きしたいと思います。

 わたしが夫の家で同居を始めたのは、4年前のことでした。結婚してすぐのことです。同居については、義父母や夫から頼まれたということもありましたが、おおむね自分の意志で決めました。義父母と夫の人となりをみて、多分大丈夫じゃないかと思ったからです。その勘は当たっていました。義父母はとてもいい方で、わたしのことを、自分の娘のように扱ってくださいながらも、相応の距離を取るようにしてくれて、夫も何かあれば常にわたしの側に立ってくれていたので、ストレスなく生活することができていました。加えて、夫の弟である、当時19歳の浩二くんも、わたしのことを本当の姉のように、あるいは年上の友だちのように接してくれて、同居は本当に気持ちよく続いていました。
 
 まもなくわたしは新しい命を授かりました。これに一番喜んでくれたのが浩二くんで、

「おれが面倒見るから。おむつ替えから、ねかしつけまで、何でもやるからね」

 と言って、本当にその通りしてくれました。生まれる前からも妊娠中は常にわたしのことを気遣ってくれて、

「これじゃ、まるであいつがお前の旦那みたいだな」

 と夫が苦笑する始末でした。と言っても、旦那も、6歳年の離れた浩二くんのことを昔から可愛がっていましたので、嫉妬するということでは全然なくて、逆に、息子を可愛がってもらえて、ありがたいと思っているようでした。

 わたしも、本当に彼のことをいい義弟だと思っていたのです。

 その関係性が変わったのは、つい最近のこと、半年前のことでした。ある日の夜のこと、浩二くんは、お酒を飲み過ぎて、リビングでうとうとしていました。わたしは、

「風邪引くよ。自分の部屋で寝たら」

 と言って、浩二くんを助け起こそうとしました。すると、浩二くんがよろけて、わたしに抱き付くようにしてきました。

「きゃっ」
 
 と小さく悲鳴を上げたわたしは、次の瞬間、浩二くんにキスされていました。わたしはすぐに浩二くんを突き飛ばすようにすると、よろける彼を後ろにして、寝室へと戻りました。ベッドでは先に休んでいた夫が寝息を立てています。わたしは、これ以上無いほど、胸がドキドキとしているのを感じていました。反射的に突き飛ばしてしまったものの、浩二くんにキスされて、嫌悪感どころか、幸福感を得てしまっていたわたしは、その晩、なかなか寝付くことができませんでした。

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