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2020年 10月の記事 (5)

おかず味噌 2020/10/29 16:00

ちょっと悪いこと… 第二十六話「私の視点 ~因果と応報~(5)」

(第二十五話はこちらから↓)
https://ci-en.dlsite.com/creator/5196/article/379840


「駅」に着いて「時計」を見る。時刻は「一時半前」。
 待ち合わせ時間は「二時」だから、まだ三十分以上ある。
――さすがに早すぎたかな…。
「余裕」をもって家を出たつもりだったのだが――、それにしてもここまでの「道程」で「早歩き」になってしまったのは、やはり「焦燥」と「期待」の「表れ」なのだろうか。

 それでも――。「待つ」方が「待たせる」よりはずっといい。私にとって「人を待つ」というのはそれほど「苦」ではなかった。「遅れる」なんてのは以ての外だし、それに「待ち時間」というものはいわば「相手」に捧げる「気持ち」であり、あるいは最低限の「礼儀」だというのが私の「考え」だった。

 彼を待つ間、私は「最終確認」をする。今日の「服」は「ヘン」じゃないだろうか?「髪」は、「メイク」は、「地味」過ぎたり、逆に「派手」過ぎたりしないだろうか?
 とはいえ、すでに「手遅れ」なのだが――。それでも「最後」まで「気になる」というのが、やはり「乙女心」というものだった。

 今日は「黒タイツ」を穿いて来なかった。無論、「濡れる」ことを懸念してのことだったが――、それならばいっそ「そちら」の「替え」も持ってくれば良かっただろうか。
 彼は「がっかり」するだろうか。彼は私の「黒タイツ脚」が「好き」だと言っていた。彼は「脚フェチ」なのかもしれない。「好き」という言葉には色んな「意味」が含まれるが、ここでいうそれは単に「嗜好」というものだろう。彼の「興奮」を高め、「劣情」を煽るため、それは必要な「装備」であり「小道具」だったのかもしれない。

 私の「バッグ」の中には、ショーツの「替え」が入っている。「丸められた」それは「ハンカチ」くらいの「大きさ」で、ほとんど「場所」を取ることはなかった。あるいは「着替え一式」持ってきていたなら、もう少し「大きめ」のバッグになっていただろう。

「待つ」こと、およそ「十五分」――。ようやく彼が現れた。それでも「予定時刻」より随分と「早い」。あるいは彼もまた「逸る気持ち」を抑えきれなかったのだろうか。
 簡単な「挨拶」を交わし、私達は「並んで」歩き始めた――。

「券売機」で彼は「切符」を買う。私は通学用の「定期」があったので必要なかった。
「改札」を抜け、「ホーム」で「電車」を待つ。その間、彼は「一言」も喋らなかった。果たして彼の「脳内」には、どのような「想像」が渦巻いているのだろう。どのような「プラン」で、これから私を「羞恥」へと誘い、結果「失禁」へと追い込むのだろうか。
 それはともかくとして――。私としては、少しくらい「今日の服装」に対する「言葉」が欲しかった。「可愛い」とか「似合っている」とか何でも良いから何かしらの「感想」を言ってもらいたかった。

「電車」がホームに「停車」し、それに乗り込む。「休日」のせいか、「満員」とはいかないまでもそれなりに「混んで」いた。私達は「扉」付近で留まり、私は「車窓」に向かって立ち、彼は私の「後ろ」に陣取った。やがて、すぐに電車が動き始める――。

「降り立つ駅」までは、ものの「二十分」。出来ることなら「座り」たかったが、別に「わがまま」を言うつもりはなかった。途中の駅で「停車」する度に、私はわずかに身を躱し、降りる「乗客」のために道を空けた。その時、ふと――。

 私の「お尻」が彼の「前」に当たった――。

 それは「不可抗力」であり、いわば「仕方のない」ことだった。だけど、確かに私は「お尻」に当たる「感触」に気づいたのだった。「固く」、けれどどこか「柔らかい」彼の「一部分」に――。

 彼はすでに「勃起」していた――。

「スカート越し」の私の「割れ目」に、彼の「ペニス」が突き立てられる。いや、彼にそのつもりはなかったのかもしれない。やはりあくまで「不可抗力」であり、それはほんの「一瞬」のことに過ぎなかった。
 だがそれでも――。私に「感触」があったように、彼にもまたその「感覚」はあったのだろう。やがて訪れる「未来」に至る、「予感」をはっきりと抱いたのだろう。

 次に電車が「揺れた」時、私は「わざとらしく」彼の体に「背中越し」にもたれかかってみた。再び「固い感触」がもたらせられる。彼は「腰を引く」ことなく、あくまでバレない程度にむしろ腰を「突き出し」、そこにある私の「お尻」に押し当てた。
 それだけで、私は少しばかり「ショーツ」の中が「湿る」のを感じた。私の「花弁」が今はっきりと「開かれる」のを悟った。

 出来ることならば、もう「今すぐ」にでも「入れて」欲しかった。「スカート」を捲り上げ、「ショーツ」をずり下げ、「準備万端」の私の「ヴァギナ」に彼の「ペニス」を「突き入れて」もらいたかった。だが、ここでそんなこと出来るはずもない。
 であれば、いっそここで「お漏らし」をしてしまおうか。「外」といっても「屋外」である必要はなく、あくまで「公衆の面前」で「粗相」をしてしまう。「我慢」できるのに「我慢」せず――、「我慢出来ませんでした」という「設定」だ。
 だけど、それも出来なかった。もしもここで私が「お漏らし」なんてしようものなら、きっと他の「乗客」は大いに「戸惑う」ことだろう。もしくは予期せぬ「事故」のため、「一時運休」となってしまうかもしれない。あるいは本当にどうしても「無理」だったのなら、致し方ないことなのかもしれない。いくらか「同情」の余地だってあるだろう。だけど私は――、「故意」にその「行為」をしてしまうのだ。
 それはもはや「事故」ではなく「事件」だ。自らの「過失」によって、一般の方々に多大な「迷惑」を掛けてしまう。あるいは電車を「止めた」ことへの「賠償金」は、果たして「いくら」くらいになるものなのだろう。あまり考えたくはない「想像」だった。
 それに――。「現時点」で私は、少しも「尿意」を感じていなかった。やはり、家で「してきた」せいだろう。私の「膀胱」はすでに「カラ」であり、「下腹部」に力を込めてみたところで「気配」すら「微塵」も感じられなかった。

 それでも。「ムズムズ」とする「尿意」とはまた違う「焦燥」によって、私の「股間」は「疼き」を覚えていた。「おしっこ」ではない「液体」によって、確かに「アソコ」は「湿り気」を帯びていた。まるで「痒み」を感じるように。だから私は――。
 次に電車が大きく「揺れた」時、私はまたしても自らの「体」を彼に「触れ」させた。出来るだけ「自然」に、けれどやや「不自然」になりながらも尻を「突き出し」、彼の「股間」にぶつけた。それから――。

 私はスカート越しの「お尻」を、彼のズボン越しの「ペニス」にこすりつけた。

「円を描く」ように――。ちょうど「尻文字」で「の」を描くみたいに――。私は自分の「柔らかい部分」を彼の「固い部分」へと「なすり付けた」のだった。
 まるで「マーキング」でもするが如く。それはある種の「求愛行動」ともいえた。
――うっ…。
 その「瞬間」、彼は思わず「感じた」ような「声」を発した。小さく抑えられた「音」はけれど、私の「耳元」にしばらく残り続けた。

 私はふと、今自分が「穿いている」ショーツの「状態」を思う。今朝の「排泄」の後、一度「穿き替えた」ばかりのそれを――。
――きっと、「大丈夫」なはずだ。
 今ばかりは「ウンスジ」は付いていない。だから「臭い」もないはずだ。だからこそ、彼の「ズボン」に「うんちクサさ」を付けてしまう心配はない。そして、私の「アナル」も今はまだ「キレイ」なままなのだ。

 私の「お尻」に、その「割れ目」に、彼の「ペニス」が当たる。まるで「挿入」を待ちわびているかのように。そして私は「かつて」のあの「瞬間」を思い出す。すでに彼に「犯された」、そちらの「穴」のことを。だけど今日は――、

――「そっち」じゃない!!

 私が「入れて」欲しいのは――、「犯して」欲しいのは――、あくまで「こっち」なのである。今やすっかり「準備万端」となりつつあり、わかりやすく「涎」を「ダラダラ」と垂らしている「性器」の方なのだ。
 たとえ今は「汚れていない」とはいえ、「不浄の穴」と呼ぶべき「アナル」ではなく――、やがて「おしっこ」によって「汚れる」ことになろうとも、「清浄」であるべき「ヴァギナ」の方なのだ。

 果たして、彼に私の「想い」が通じたのだろうか。あるいは「フリフリ」と「しっぽ」を振るみたいに「お尻」を擦り付けたことで、「今日も『そっち』に入れて欲しい」と、彼にあらぬ「誤解」を与えてしまったかもしれない。
 昨夜の「やり取り」の中でも彼は終始、私の「お尻」に「執着」していた。「執拗」なまでに私のお尻の「汚れ具合」に、ショーツに付けた「ウンスジ」についての「話題」が上げられた。彼はすでに「気づいて」しまっているのだ。私の「うんちクサさ」を――、「乙女」にあるまじき「羞恥」の存在を――。
 彼は今日、本当は私に「うんち」を「お漏らし」させたかったらしい。「おしっこ」より遥かに「恥ずかしい」、あるいは「絶望」を私に与えるつもりだったらしい。
 それについては当然、私は断った。だが昨夜「絶頂」を迎えた直後、私が「おしっこ」のみならず「そちら」さえも「チビって」しまったことを彼は知らない。「純白」のショーツに「くっきり」と描かれた「ウン染み」を――、より「はっきり」とした「うんち」「痕跡」を――。
 たとえ彼に一度は「知られて」しまっているとしても――。「見られ」、「嗅がれ」、「舐められ」ているとはいえ。だからといって「平気」なはずなどなく。
「うんちお漏らし」だけは――いくら彼が「望もう」とも――それだけはどうしても「嫌」だった。私にとって、その「未来」だけはあり得なかった。


 ようやく「駅」に「到着」し、私達はホームに降り立つ。階段を上り、改札を抜けて、「街」に出る。
 ここに来て、やっと彼と「会話」が生まれた。それは今日の「行先」を確認し合うものであり、今日の「目的」についてはあくまで互いに口を「閉ざした」ままだった。
「車内」での「行為」についても、彼はその「意図」を尋ねはしなかった。きっと彼は「解って」いるのだろう。私の抑えきれない「発情」を――。あるいは私からのちょっとした「サービス」くらいに思っているのかもしれない。

「ここ、です…」
 街を「数分」歩いた後、私が足を止めたのは――、ある「カフェ」の前だった。
「黒」と「暖色」を基調とした「店構え」。店先には「テラス席」もいくつか並んでいる。そしてそこで「くつろぐ」人々はというと――、皆一様に「流行」を身に纏い、まさに「お洒落感」丸出しであった。
「ノートパソコン」を広げ、さらに片手で「端末」を操作する「スーツ姿」の男性。「着る」のか「脱ぐ」のかはっきりしない、肩だけで「ジャケット」を羽織っている女性。
 ただ「お茶をする」というより、ただそこに存在しているという「スタイル」自体が彼ら彼女らにとっては意味を持ち、ある種の「ステータス」を主張しているように思えた。

 私にとってあまりに「無縁」とも感じる、まさしく「リア充」達の「世界」に――。
 私は一瞬、店に入るのを躊躇い、臆してしまう。あるいは「お一人様」ならば「無理」だったかもしれない。だけど今日は彼と「二人」。「実情」がどうであれ、「一見」したところ間違いなく「デート」である。「遥か彼方」に居ると思っていた「リア充」達――。だがこれにて私も、めでたくその「仲間入り」を果たすわけである。だからこそ、私は今や「大手」を振って「入店」したのだった――。

 すでに「雑誌」で「予習」は済ませてある。問題は「注文の仕方」だった。「L」とか「M」とか、そういう「表記」ではないかもしれない。あるいは「ホット」や「アイス」にも、この店ならではの洒落た「言い回し」があるのだろうか。全然分からない…。
 だが私の「杞憂」は「取り越し苦労」に過ぎず、ごく「普通」に「注文」を終えることが出来た。というか「メニュー」は当たり前に置いてあったし、そもそも「注文」自体は彼がしてくれた。

 彼は「ホットコーヒー」を、私は「アイスコーヒー」を頼んだ。滅多に来ることもないのだし、せっかくなら「期間限定メニュー」の「マロンなんとか」にすれば良かったが、私は「カフェイン」の「利尿作用」に期待することにした。彼のように「ホット」ではなく、「アイス」にしたのも同じ「理由」からだった。

 空いた「席」を見つけてそこに座り――、それからしばらく私達は「談笑」に耽った。「会話」は「バイト先」のちょっと変わった「社員さん」や、面倒くさい「お客さん」に始まり、やがて私の「大学」での「専攻」についてなど、「話題」には事欠かなかった。
 話の合間にふと「店内」を見回すと――、ほとんどは「女子会」らしき「若い女性達」か、「カップル」ばかりだった。あるいは傍から見れば私達も、「平凡」な「恋人同士」に見えているのだろうか。私がこれから「しようとしている事」を思うと、あまりの「場違い」さに「不安」になりつつも――。まさかそれを「気取られる」心配はないだろう。

 会話が「一段落」する度、私は何度も「おかわり」をした。「過剰」に「水分」を摂取し「催す」ためだったが、だが別に意識せずとも「喋る」ことで、自然と「喉が渇いて」くるのだった。

 やがて――。およそ「二時間」ほどが経過した頃、私は「下腹部」に鈍い「違和感」のようなものを抱いた。
――もしかして、この「感じ」は…。
「日常的」に、もはや慣れ親しんだ「感覚」。そこに少し力を入れてみると、すぐに鋭い「痛み」のようなものへと変わる。
――ようやく「溜まってきた」みたいだ。
 私は「会話」を止め、それから彼の「耳元」に顔を寄せて「他の客」に聞こえないよう「小声」で呟く――。

「あの…。『おしっこ』したくなってきちゃいました…」

「尿意」の「訪れ」を告白する。「いよいよ」である。果たして、彼の「反応」は――。

「そろそろ、出よっか!」

 彼は言い放ち、席を立った。私も立ち上がり、彼に連れて店を後にするのだった――。


「カフェ」を出て、彼の「後ろ」を歩く。彼はひたすら「無言」で歩き、「尿意」を抱えた私は彼に「ついて行く」のがやっとだった。
 一体どこに「向かって」いるのだろう?少なくとも「トイレ」ではないはずだ。彼が「行かせてくれる」とは思えなかったし私自身「行きたい」けど「行きたくなかった」。

 やがて。彼が「裏路地」に入ったことで、私は「覚悟」を決める。
――まさか、ここで「しろ」ということか…?
 確かにそこは紛れもなく「屋外」であり、であれば「目的」とも合致する。
「外でお漏らし」。これまで幾度となく「室内」及び「彼の前」でしてきた「その行為」を今度は「野外」で、より「大勢の人」に見られながら――。
 だがしかし。「この場所で」というのは果たしてどうなのだろう。「日の光」すら差し込まない「路地裏」に、「衆人環視」が届くことはない。相変わらず彼の「視線」はあるけれど、あくまで「それだけ」。せいぜい「鼠」か何かの「気配」を感じるのみだった。
 それだと、これまでと何ら「変わらない」、その程度の「刺激」ではもはや私の心は「満たされなかった」――。
 それでも。私は「消化不良」ながらも、「下腹部」に力を込めた。「尿意」を「解放」するべく、再び自らに「羞恥」を与えるべく。だがそこで――、

「結衣には、これを『入れて』歩いてもらいます!!」
 そう言って彼は、「小石」くらいの「大きさ」のものを取り出す。
「何ですか…、それ?」
「真面目」ぶって私は訊き返す。だが本当は――、それが何であるかを私は知っていた。
「『ローター』だよ!」
「予想通り」の「答え」が返ってくる。
「『ローター』…」
「名称」を聞くのは「初めて」ではなかったが、目にするのは「初めて」だった。そして口に出すのもやはり「初めて」のことだった。
「こうやって、スイッチを入れると、ほら!」
 彼の手の中で「振動」する。「ブィィン…」と「モーター音」を立てながら、小刻みにその小さな「物体」が揺れ動く――。
「『どこに』ですか…?」
 訊き返して、すぐに「マズった」と思った。これでは「答え」を知っているみたいではないか。そして、当然のように彼は「答え」を示す――。

「結衣の『オマンコ』に、だよ」

「はっきり」と、私の「陰部」の卑猥な「俗称」を口にする。分かりきっていたことだった。だが改めてそう言われると――いくら「人が来ない」とはいえ、ここがまだ「外」であることも相まって――私の体は(「ローター」ほどではないにせよ)わずかに震えた。

「分かりました…」

 そこで「拒否」の「演技」を、「八百長」の「ラリー」を何度かすることも考えたが、私は素直に彼の「提案」を飲むことにした。もはや「抵抗」したところで無駄なのだろう。すでに私の「運命」は決まっているのだ。
 それに。私としてもその「未知」の「道具」に――、あるいはそれを「使用」することによって、やがて私が行き着く「末路」に――、「興味」がないわけではなかった。

 彼の手から「ローター」を受け取る。いざこうして改めて「手に取って」みると、それなりの「大きさ」に思える反面、「それ」はとても「軽かった」。何だか「玩具」みたいだ。「見た目」もなんだか「可愛らしく」、どこか「児戯」じみた「印象」すら与える。
 果たして彼は「どこで」こんなものを手に入れてきたのだろうか。元々「持っていた」ものなのだろうか、あるいは――。今日の「デート」のために、わざわざ「買ってきた」のだろうか。だとすると彼はあまりに「用意周到」というか、今日の「プレイ」に賭ける彼の並々ならぬ「意思」を垣間見たような気がした。

 今はまだ単なる「プラスチックの塊」に過ぎないそれを――、私は「スカート」の中に手を突っこみ、指で「ショーツ」をめくって「陰部」にあてがう。
「ひんやり」とした「無機質」な感触。その「冷たさ」だけで、また不意に私の「尿意」は高められる。その「予感」をすんでのところで「押し留め」、徐々に「体温」に馴染ませたそれを「ゆっくり」と少しずつ、「中」へと「押し込んで」ゆく。
 さすがに体が少しばかりの「抵抗」を示すと思っていたが、すでに「濡れ」「潤った」私の「蕾」に、それはやがて「ヌルリ」と滑り込んでゆく――。

 確かな「異物感」と同時に私は、今はっきりと「挿入感」を抱いた。
「それ」は私の「ヴァギナ」に「入って」いる――。ここ「数日」、「数週間」あるいはもっとずっと「前」から、私が「求めて」いた「場所」に。自分の「指」ではないものが――自らの「手」によるとはいえ――今確実に「挿入」されている。
 だけど「それ自体」は、私の「求めた」ものではなかった。決して「男性のモノ」ではなく、「柔らかさ」も「温かさ」も、あるいは「愛」すら感じられぬ「それ」は――、私にとって「望む」べくものではなかった。

 私はここである「危惧」を抱いた。あるいはこれで「喪失」とならないだろうか、と。私にとっての「初めて」を――、「二度」とは訪れない「一度きり」を――、こともあろうに「無機物」などに「奪われて」なるものか、と。
 私は「挿入部」に「意識」を集中し、「感覚」を尖らせる。「痛み」はない。であれば「ノーカン」なのだろうか。私の「処女膜」は「破れたり」していないだろうか。
 ここまで来て、まさか「人ならざるモノ」によって「姦通」に至るなど。これほどまでに「情けなく」「哀れ」なことはない。「経験談」として後に語られる際に――、

――私の「初めて」の「相手」は「彼」です…。

 などと言って、「ローター」を見せろとでもいうのだろうか。それではあまりに――、「あんまり」だった。
 私はどこかの「ハンチョウ」さながらに、往生際悪く「主張」し「連呼」したいところだった。

――ノーカン!ノーカン!!

 と。

 それにしても――。彼は私にこれを「入れさせて」、次にこれから「どうする」つもりなのだろう。「最初」こそ「異物感」もそれなりであったが、今では徐々に「同化」し、もはや私の「一部」となりつつある。このまま「入れ続けて」いたとして、あるいはその「存在」すら「忘却」してしまいそうだった。
 やはり「振動」こそが「重要」なのだ。彼の手の中で「震えた」それ。あの時みたいに「刺激」を与えれなければ――、「それ」は単なる「凡庸」な「物体」に過ぎない。

 果たして「スイッチ」はどこにあるのだろう。先ほど私が「見た」ところ、「表面」に「突起」のようなものはなく、「ツルツル」とした「手触り」があるのみだった。
 もし「本体」自体に「電源」があるならば、今一度「取り出して」から改めて「起動」させなくてはならない。そしていざ「振動」が加えられたそれを、再び「挿入」するとなると――、今度ばかりは巧く「入れる」ことが出来るだろうか。
 だがそんな私の「疑問」と「懸念」は、やがてすぐに「解消」されることになる――。

 私が「挿入」を終えたのを見て取って、彼はまたしても「別の機械」を取り出した。
 それは、一昔前に流行った「小型音楽プレーヤー」を思わせる「見た目」だった。
「簡素な造り」のその「中央」には、大きく目立つ「ボタン」が「一つ」だけ「配置」されている。そして彼はおもむろに――、「お試し」とばかりに「スイッチ」を入れた。

――ブゥゥゥン…!!

「くぐもった音」を立てて、「ローター」が「振動」し始める。彼の「掌」にあった時とは違い、「モーター音」はいくらか抑えられている。だけど、その「刺激」は――。

「一瞬」にして、私は「異物感」を取り戻す。「そこ」にある「それ」を、はっきりと「意識」する。私の「膣内」で確かに「小刻み」に「動く」それ――。その「直撃」に「下腹部」はおろか「全身」さえも揺さぶられ、やがて「脳」すらも「支配」される。

――あっ…!!ウソ…、何これ!?こんなに、「激しい」ものなの…?

 私の「驚き」も「喘ぎ」も、けれど「声」にはならない。思わず「スカート越し」に「股間」を押さえながら「葛藤」と「衝動」を必死で堪える。この「姿」はまるで――。

――こんなの、されたら…、私もう…。

――「お漏らし」しちゃいそう…!!

「身体」の「力」が抜ける。「意思」が失われてゆく。それと同時に「筋肉」が――、「括約筋」が緩められる。

――もうダメ!!出ちゃう…!!

「覚悟」を決めた次の「瞬間」――、「羞恥」と「快感」の到来を「予感」して、やがて私は「足元」さえおぼつかなくなる。そして――。

「倒れそう」になった私を、彼の腕が「支えて」くれる。尚も彼の腕の中で「震える」私をしばらく「観察」した後――。それから、ようやく彼は「ローター」の「スイッチ」を切ってくれた。

「大丈夫?」

「心配」そうに彼は私に訊く。「振動」と「尿意」、果たしてその「問い」は「どちら」に掛かるものなのだろうか。

「なん…とか」

「二つの意味」を込めて、私は答える。「幸い」というか「惜しい」というか、まさに「ギリギリ」のところで私は何とか「決壊」を免れたのだった。

「良かった」

「安堵」したように彼は言う。それはどういう「意味」なのだろう。だが、どちらにせよ――。
 優しげな「声音」。あるいは彼の「善意」。だがそれとは裏腹に「悪意」に満ち満ちた彼の「表情」。私の「命運」は、今や彼の「手中」に「握られて」いるのだった――。

「歩けそう?」

「たぶん…」

 少なからず「不安」を感じつつも私は答え、彼の腕を離れてかろうじて「自立」する。
 再び「尿意」を「堪える」体勢を整えつつ、すでに歩き出した彼の「後ろ」に連れる。
 次に「いつ」、「スイッチ」が入れられるかは分からない。だが、今はまだ「静か」なままの「それ」。それでも――。

 私の「股間」は確実に、「振動」の「余韻」を覚えていた――。


続く――。

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おかず味噌 2020/10/19 16:00

ちょっと悪いこと… 第二十五話「私の視点 ~因果と応報~(4)」

(第二十四話はこちらから↓)
https://ci-en.dlsite.com/creator/5196/article/381523


「昼前」に起きて、「支度」を始める――。

「休日」といえども、いつもなら「九時前」には起きるようにしているのだが――、今朝はどうしても目を覚ますことが出来なかった。きっと「夜更かし」のせいだろう。
 昨夜はなかなか「寝付け」なかった。「ベッド」に入ったのがそもそも遅かったせいもある。彼との「やり取り」を終えて、「二度目」の「おやすみなさい」を返した頃には「深夜三時」を回っていた。

――こんな事なら、いっそ「電話」にしておけば良かったな…。

 彼からの「返信」は早かったが、それでも。「文字を打つ」時間を考えれば、やはり「直接」話していた方がいくらかの「短縮」にはなっただろう。
 いやむしろ、昨夜の「目的」とは、一体何だったのか?ただ今日の「予定」を話し合うだけならば、別に「メッセージ」だけでも良かったはずだ。早々に「切り上げて」、明日に「備えて」ゆっくり「眠る」ことだって出来たはずなのだ――。

「寝惚け」た目をこすりながら「辺り」を探り、手繰り寄せた「スマホ」を開く。その中には昨夜の「やり取り」が「そのまま」残されている。「寝起き」の頭にその「内容」は少々「刺激」が強すぎた。

 恐る恐る「見返して」みると――。彼からの「返信」は「一夜」明けた「今」となっても、「赤面」したくなるものばかりだった。そして問題は、私の「送信」だった。
 あくまで彼の「期待」に応えるためとはいえ――、私の送った「文章」は、あまりに「馬鹿げている」というか、「羞恥」にまみれたものだった。
 その上私は、あろうことか「自撮り」を――しかもただの「自撮り」ではなく、いわゆる「エロ写メ」を――彼に送り付けたのだ。
「メッセージ」を閉じて、今度は「画像フォルダ」を開く。そこには「昨夜の私」が自ら「撮影」し「保存」し「送信」した「画像」が残っている。「一枚目」は「ショーツ」の上からの「陰部」、「二枚目」は「ショーツ」をずらした「お尻」。そして「三枚目」はというと――、自らの手で「尻肉」を拡げ、晒した「アナル」が写っている。
 主に「空」や「風景」や「食事」からなる「フォルダ」の中で、その「三枚」だけ一際「異彩」を放っている。幸い「顔」が写り込んでない「匿名」の「画像」は、紛れもなく私の「一部」であるはずなのに、どこか自分と「切り離された」ものであるように感じられて、あるいは「ネット」から拾った「赤の他人」の「エロ写真」のようにも思えた。

――昨夜の私はどこか「オカシかった」のだ…。

 少々「調子」に乗り過ぎたことを「反省」しつつ――。「画像」を「拡大」することなく「選択」し、「自戒」を込めてまとめて「削除」する。だがすでに「送信済み」のものについては、どうしようもなかった。
「会話」自体を「消去」することは出来る。だがそれでもあくまで私の「スマホ」からは「見れなくなる」というだけで、昨夜の「やり取り」そのものが「無かったことになる」わけではなく。相変わらず、彼の「スマホ」に「履歴」は残ったままなのだ。
 彼もそれを「見返した」りしているのだろうか。あくまで彼に「乗せられる」ことで、すっかり「その気」になってしまった私。「羞恥」と「エロ」にまみれた、その「発言」一つ一つを切り取り。あるいは昨夜の「興奮」そのままに、「臨場感」たっぷりに、何度だって「反芻」しているのだろうか。
 彼は私の送った「写メ」を「保存」したのだろうか。そうだとしたら、その「画像」はやはり彼の「フォルダ」の中でも「異質」なものとなりながらも。彼にとって「定番」の「オカズ」になり得たのだろうか。彼は「あの後」も、何度か私で「ヌいた」りしたのだろうか――。
「想像」しただけで、また顔が「熱く」なってくる。私を「慰みモノ」にして、それを「滋養」に変えつつ、「おちんちん」を「しごく」彼。「嬉しい」ような「恥ずかしい」ような、「複雑な気分」だった。

 だが、あくまで「ヌキ過ぎ」には「注意」。彼にはちゃんと、「今日の分」の「精子」は残しておいてもらわなければ――。
 もし今日会った時。「僧侶」のように「落ち着き」払い、「賢者」のようにすっかり「為し終えた」彼だったら――、私はこの「感情」を一体どこに持っていき、誰にぶつければいいのだろう。

 そう私は「今日こそ」――、「処女」を「捨てる」のだ。
 相変わらず彼の前で「お漏らし」をして、その「羞恥」に身を焦がし、その「興奮」の冷めやらぬまま――、その「体のまま」で、彼に「抱かれる」のだ。
「今度こそ」は――、「非正規」ではなく「正規」の穴で。「肛門」ではなく「性器」を「姦通」されるのだ。

 私は「ベッド」からようやく起き上がり、「彼に会う」べく「準備」を始めた――。

 まずは「洗面所」に行き、「顔」を洗い「歯」を磨く。「休日」であり、もう「昼前」だというのに、「家の中」は「静か」だった。

「そういえば――」と。昨晩「夕食」の時、「両親」が「明日は朝が早いから」と言っていたことを思い出す。どうやら「父親」の「部下」の「結婚式」らしい。
「父親」だけならまだしも――、あくまで「他人の結婚式」に、わざわざ「夫婦」揃って「出席」する必要があるのか、と少し「疑問」に思った。だが聞くところによると――、「新郎」は「社長の息子」らしく、「新婦」は「重要な取引先」の「専務の娘」らしい。
 だからそこには色々と「付き合い」なんかもあるのだろう、と。「事情」は分からないまでも、私は「察する」のだった――。

 それにしても。若い「カップル」が「門出を迎える」という「記念」すべきこの日に。私はといえば――、「恋人」ですらない「相手」と「逢瀬」を重ね、あまつさえ「処女」を「捧げよう」としているのだ。なんだか「不思議」な気分だった。
 彼らにとっての「結婚」がそうであるように、私にとっての「それ」もいわば「儀式」であることに違いはないのかもしれない。だが、「あちら」は「大勢」に「祝福」されるのに対して――、「私の方」はあくまで「二人だけ」で「ひっそり」と執り行われるものであり、果たしてそこに「福音」があるのかさえ「不明」である。
「両者」のあまりに異なる「通過儀礼」に思いを馳せたとき。私はなんだか自分がひどく「穢れて」しまったような――、もはや「正常」には「戻れない」ような――、決して「普通」に「帰れない」ような――、ある種の「怖さ」のようなものを抱くのだった。

 幸いなことに、私に「お呼び」は掛からなかった。(「誘われた」ところで「断る」つもりだったのだが…)
「純君」も家で「お留守番」のはずだ。まだ寝ているのだろうか。「ママ」が居ないのをいいことに、きっと思う存分「惰眠」を貪るつもりなのだろう。ここは「姉」として「弟」にビシッと言ってやらなくては、と思いつつも――。正直、今は彼が「眠った」ままでいてくれる方が都合が良かった。

 そういえば昨夜、純君は「ママも行くのよ」と言った「母」に対して、
「ママとも『知り合い』なの?」
 と、「無邪気な質問」をしていた。「中学生」の彼には、「大人の事情」というものが分からないのだろう。「『付き合い』よ」と母は苦笑しつつ答え、会話を聞いていた私は思わず「吹き出して」しまった。彼の「発言」に私が「リアクション」するのは、随分と「久しぶり」な気がした。
――そうだ、純君はまだ「そんなこと」知らなくて良いのだ。
 未だ「無知」な彼を――、そんな「純粋」な「弟」を――、私は「愛しく」思った。

 ひと通りの「作業」を済ませ「洗面所」を後にし、次に「メイク」に取り掛かるべく「部屋」に戻る――。
 その「途中」、私はふと「廊下」で足を止める。眼前には「トイレ」のドアがあった。

 それもまた私の「モーニングルーティン」に含まれている重要な「儀式」だ。あるいは「動画」にする時なんかは「省かれる」のだろうが――、紛れもなくそれは私にとって「日常」の「一部」となり、もはや「習慣」と化している。

 私は「毎朝」、「用を足す」ことにしている――。

 これまで「意識」したことなどなかったが。思えば――、「顔を洗う」→「歯を磨く」→「用を足す」という「一連」の「流れ」が、すっかり「自然」のものとなっている。
 本来ならば「朝食後」に「出した」方が「効率が良い」のだろうが。私の「健康な体」は「夜」の内に存分に「消化」を進め、「起きた」頃にはすでに「腸内」に「それ」が「蓄積」され、「食べる」よりもまず「催して」しまうのだった。
 そして「今朝」も――。

 私は「ドア」の前で「逡巡」する。
――果たして、「出して」しまっていいのだろうか…?
「便意」はある。「尿意」についても「そこそこ」に。あるにはあるのだが、そこで私は彼との「約束」を思い出す――。

「じゃあ、今から『トイレ禁止』ね!」

「無邪気」な、彼の「命令」。だがその「無邪気さ」は純君の「純粋さ」とはかけ離れたものだ。彼は「何も知らない」で言っているのではなく、「全てを分かった」上で言ったのだ。その後に待ち受ける、彼の「願い」を――、私の「望み」を――、二人の「願望」を――、あくまで「熟知」した上での、多分に「邪気」の含まれたものなのだ。

 私は今日、彼の前でまた「お漏らし」をする――。

「我慢」に「我慢」を重ねた上での「失禁」。「耐え」に「耐えた」末の「解放」。
 だからこそ、私は「溜めて」おかなければならないのだ。「おしっこ」を――、そして「尿意」を――。もはや自分の「意思」では「抗えなく」なるほどに、「堪えきれなく」なるくらいに――。
 いわば、この「忍耐」もまた「プレイの一環」なのかもしれない。全てはある「瞬間」のために――、「私の」あるいは「二人の」、「未来」のために――。

 あるいはそれが「尿意」だけであったなら――。私は彼の「指令」に「従って」いただろう。彼に言われた通り、きちんと「トイレに行かず」に、その場から歩き去っていたことだろう。

 私は「ドア」を開けた――。
「カギ」を掛け、それから「下着」を下ろし、「便座」に腰かける。

――そう、「したい」のが「おしっこ」だけだったなら…。
 私は「お腹」に「力」を込める。

――プスゥ~。

 と、まずは「出口付近」の「ガス」が「放出」される。そして――、

――メチチチチ…。

「お尻の穴」が拡がり、そこから「物体」が生み出される。「太く」「固い」ながらも、私の「意思」のままに「押し出される」それは――、「うんち」だった。

――ボチョン!!

 まるで「しっぽ」みたいに――。私の「お尻」から伸びた「それ」はやがて「重力」に「耐えきれず」に「切れて」、「便器内」に「産み落とされる」
 跳ね返った「水」が「お尻」に当たる。思わぬ「冷たい感触」に思わず声を出しそうになりつつも堪え、それから「深い息」を吐く。

――「うんち」、気持ちいい~!!

「快感」の「歓声」は上げずとも、「達成感」が込み上げてくる。

――まだ、出そう…。

「巨大」な「一本」を「ひり出し」ながらも、「便意」は未だ収まることなく――。
「注意深く」力を込めて、「次々と」生み出してゆく――。

――ブチッ!!
――メリメリメリ…。
――ピチョン!

「初発」には及ばないまでも、それなりの「塊」が「落下」する。
 ようやく「便意」が鎮まりつつも、だがまだ「半分」といったところだった。「股間」に「ムズムズ」とした「気配」がある。

 私はやや「迷い」ながらも、やがて「そちら」さえも「解放」してしまう――。

――ショロ…。シュイィィィ!!

「勢い」よく「放たれた」のは――、「おしっこ」だった。昨晩から「溜め込まれ」、「満タン」となった私の「尿」だった。

――やってしまった…。

 これにて、彼との「約束」を完全に「破って」しまったことになる。彼から与えられた「命令」を、私は「守る」ことが出来なかったのだ。
 出続ける「放尿」の「感触」を得ながらも――。あるいはこれが「便器」にではなく「ショーツの中」に「放たれて」いたなら、と想像する。
 きっとすぐさま「ショーツ」を突き破り、脚を「伝う」ことさえなく、「直接」足元に「水溜まり」を形成していたことだろう。それを「眺める」彼の「視線」を思う――。私に「与えられる」限りない「羞恥」を想う――。

 だが「後悔」はそれほどなかった。「安直」に私は考える。
――きっと、すぐにまた「したくなる」だろう…。
 と。「時間」が経てば――、それなりに「水分」を摂取すれば――。また何度だって「自然」に「催す」に違いない。それこそが「生理現象」というものなのだから。
 だから私はあくまで「スッキリ」としたまま、「排泄」を「終えた」のだった――。

 最後まで「出し切った」ことを「確認」しつつ、「ペーパー」に手を伸ばす。
「カラカラ」と手でそれを「巻き取り」、そして「お尻」にあてがう。

「一回目」は――、当然の如く「べっとり」と「付く」。「ペーパー」が「うんち」で「茶色」く染め上げられる。それを「便器」に捨てる。
「二回目」も――、やはり「それなり」に「付く」。「うんち」で「汚れた」ペーパー。少しばかり「マシ」になりつつも、まだ「拭い」きれていないことを報せる。
 そして「三回目」――、「微か」だが「付く」。私の「肛門」はまだ「汚れて」いる。
 さらに「四回目」――、ここにきてようやく「ほとんど」付かなくなった。とはいえ、「ペーパー」には「わずか」ながらも「痕跡」が刻まれている。薄く、茶色い「線」。

 さすがに、これ以上「消費」するのは「もったいない」という「節約心」が、私の中に生じる。「もういいだろう」と半ば「妥協」気味に「諦め」つつ「ショーツ」を上げる。だが――。

――ヌチャ…。

 確かな「感触」が与えられる。微かな「予感」が「的中」する。
 慌ててもう一度「ショーツ」を脱ぎ、確かめてみる。よく見てみないと分からないが、そこにはやはり「ウンスジ」が付いていた。ちゃんと「拭いた」にも関わらず。あれほど入念に「気を付けていた」というのに――。
「ショーツ」に刻まれた「排泄の痕跡」。「尻の部分」に――、その「中央」に描かれた「形跡」に鼻を近づけ、「匂い」を「嗅いで」みた。

「案の定」というか、やっぱり「クサい」。「ショーツ」から紛れもなく「うんち」の「ニオイ」がした。「清浄」であるはずの「乙女」とは、あまりに「かけ離れた臭い」。
 またしても私は「ショーツ」を「ウンスジ」によって「汚して」しまったのだった。

――どうして…。

「疑念」と「憤慨」を抱きつつ、けれど私には「心当たり」があった。
 それもまた、きっと「彼のせい」だ。彼が私の「お尻の穴」を「弄ったり」するから――、指を「突っ込んだり」、ペニスで「犯したり」するから――。だから私の「穴」は、すっかり「拡げられて」しまったのだ。
 もはやきちんと「閉じられなく」なるほどに、拭いても拭いても「拭き残して」ほどに――。だから「ショーツ」に「うんち」が「付いてしまう」のだ。

 私は「嘆息」しつつ、レバーを「大」の方に向かって捻る。「便器」の中の「モノ」が「水流」によって押し流されてゆく。それで「便器内」はすっかり「キレイ」になった。だが私の「肛門」はそうはいかなかった――。

「トイレ」を出て一度「部屋」に立ち寄り、「着替え」を持って「浴室」に向かう。
 汚れた「お尻」を「シャワー」で洗い流す。「指」には、未だに「ヌルヌル」とした「感触」があった。しつこいそれを何度も指で「拭い」「確かめて」、ようやく「感触」が無くなったところで水を止め、「清浄」な下着に穿き替えて、「浴室」を出る。

 そこで「純君」と鉢合わせた――。

 私は「驚き」のあまり、一瞬「声」を失う。彼は一体いつからそこに居たのだろう。
 私の――「姉」の再びの「失態」を、その「一連」を、「目撃」していたのだろうか。
 あるいは彼はまたしても「姉の下着」を「拝借」しようと企てていたのだろうか。ついさっき私が脱いだ「下着」を、またも「ウンスジ」の刻まれた「下着」を――。

「純君、起きたの?」

「疑い」を抱きつつ、彼の「真意」を探りつつ、私は「平静」を装って訊ねる。

「うん、さっき起きたところ…」

 純君は答える。「さっき」とは果たして「いつ」なのだろう。

「てか、お姉ちゃんどうしたの?」

 今度は純君に訊ねられる。「どうして、シャワーなんか浴びてるの?」と、確かに彼の「疑問」はもっともだった。

「いや、なんか『汗』かいちゃって。昨日の夜、ちょっと『暑く』なかった?」

 とっさに思いついた「返答」だった。あまりに苦しい「言い訳」。実際、昨夜はむしろ「肌寒い」くらいだった。「汗をかく」なんてことは全くない。
 それに第一、私は「服」を「着たまま」なのである。「下」はもちろん「脱いだまま」だが(「ショーツ」だけは穿いている)、「上」は「着たまま」だった。

――と。そこで私は自分の「下半身」が「下着姿」であることを思い出す。

「!!!」

 慌てて、手で「下」を隠す。「パジャマ」の裾を引っ張り、露わになった「ショーツ」を隠そうと試みる。だけど「無駄」だった。全てを「覆う」には、「両手」と「裾」だけではやや「物足りず」、あまりに「心許なかった」。
 私は純君に、穿いている「下着」を――、「ショーツの色」を知られてしまう。

「穿き替えた」私の下着は「水色」だった。「引き出し」から「選ぶ」とき、どうせなら「汚れ」の目立たない「黒」にしようかとも考えたが、それだと「お漏らし」の「染み」まで埋もれてしまう。それはなんだか「もったいない」ように思えた。
 あるいは今日は「デート」なのだから――、とせっかくなら「勝負下着」にでも穿き替えたいところだったが。あいにく私は「そんなもの」は持っておらず、「形」については「一定」のものばかりで、せいぜい「色」を選ぶくらいが関の山だった。
「Tバック」でも持っていたなら――、と思ってもみたが。ただでさえ「ウンスジ」を付けてしまう私が、そんな「お尻に食い込む」ような下着を穿こうものなら――、もっと「悲惨」なことになるのは目に見えていた。
 だからこそ私は、持ち得る「選択肢」の中で――。なるべく「淡い色」の、出来るだけ「可愛らしい」ものを選ぶことにしたのだった。

 私が「慌てた」様子を見て取って、純君も少しばかり「動揺」したらしかった。私から目を背け、「見ないように」と「視線」を逸らす。

「あっ、ごめん…!!」
「ごめんなさい…!!」

「謝罪」の言葉がぶつかりつつも、私は純君の横をすり抜けて自分の部屋へと向かう。
「後ろ」に純君がいることを感じながら、彼は果たして私の「後ろ姿」を目で追っているのだろうか。未だに「パンツ剥き出し」のままの私の「お尻」を――。

――お姉ちゃん、純君の言ってた通り。また「パンツ」を「汚し」ちゃったよ…。
――でも、これは「お漏らし」とは違うんだからね!!
――「ウンスジ」が付いちゃっただけなの!!

「ツンデレ」かどうかも分からない、あるいは「告白」とも取れる「台詞」を「心中」で発する。またしても私の新たな「秘密」を彼に「知られていない」ことを願いつつ――。

 ようやくパジャマの「下」を穿き終えた私は、再び「洗面所」に戻る。純君はまだそこにいた。どうやら顔を洗っているらしい。

「今日は『パパ』と『ママ』、居ないみたいだね」

 分かりきったことを、純君の「背中」に向かって語り掛ける。ついさっきの「出来事」をまるで「無かったこと」にするみたいに――。

「うん。『結婚式』って言ってたよね」

 純君は答える。水を止めて、私の方を振り向いた。

「純君、今日は何するの?」

 それもまた「普通」の「質問」。だけど彼は少しばかり「身構えた」らしく――。

「べ、別に…!!『ゲーム』でもしようかなって…」

 そっか。あるいは私が彼の「犯行」を悟ったとでも思っているらしい。そんなつもりはなかったのだが、そこまで「動揺」されると逆に怪しい。彼はまたも私の居ない間に、「洗濯機」を「漁る」つもりなのだろうか。
 彼のすぐ横には「それ」がある。そして「中」には、私の「脱ぎたてホカホカ」の、「汚したてホヤホヤ」の「うんすじショーツ」が入っている。彼にそれを見られてしまうことに「抵抗」を覚えつつも、どこか彼を「信じたい」気持ちがわずかに上回り、私はそれを「そのまま」にしておくことにした。(というか、一度脱いだ下着を再び「回収」するのはどう考えても不可解で、それではまるで彼を「疑って」いるみたいだった)
――きっと「大丈夫」だ。
 それは「汚れ」についてではなく、あくまで「純君」についてだった。彼は「あの晩」ちゃんと「約束」してくれたのだ。「もうしない」と――。「返事」はやや曖昧だったが、「彼との約束」を「守れなかった」私と違って、「純粋」で「真面目」な彼はきっと「姉との約束」を「守って」くれるはずだろう。

「そっか。ちゃんと『勉強』もしなくちゃダメだよ?」

 全ての「期待」と「信頼」を込めて、私は言う。

「お姉ちゃんは、今日も『アルバイト』?」

 今度は私の「予定」について、純君に訊ねられる。

「うん…、そうだよ」

 私は「嘘」をつく。本当は「デート」なのだが。
「お姉ちゃん」も「年頃」なのだから、それくらい別に「普通」なのだろうし、あえて「隠す」必要もなかったのかもしれないが、それでも。純君の「嫉妬」と、今日私がしようとしていることを思えば――、どうしても「正直」に答えることは出来なかった。

――今日、お姉ちゃんはまた「お漏らし」をしちゃうんだよ…。
――男の人の「前」で。自分の「意思」で。
――「わざと」お漏らしをして、その「姿」を見られちゃうんだよ…。
――しかも今日は、ついに「外で」お漏らしをしちゃうの!!
――きっと、すごく「恥ずかしい」だろうな。

 そんなこと言えるはずもない。そして――。

――お姉ちゃんは今日、やっと「処女」を奪われちゃいます!!
――純君はきっとまだ「童貞」だよね?
――分かるよ。ツラいよね?苦しいよね?
――本当は純君も、「女の人」の「中」に「入りたい」んだよね?
――でも、まだ「我慢」だよ。
――きっと、いつか純君にも「そういう相手」が現れるから。

「一足先」に、と。私は自分だけが間もなくそれを「終える」ことを思う。「姉弟」であることと「年齢」を考えればまさしく「順当」なのだが、なんだか少し「申し訳ない」気持ちになる。

――もし、純君が「したい」と思って…。
――それでも、「相手」を見つけられなくて…。
――もしも、純君がどうしてもって「望む」なら。
――「その時」は…。

――「お姉ちゃん」が「相手」になってあげる!!

 なんて、そんなことを言えるはずもない。それこそ彼に消えない「トラウマ」を植え付けてしまうことだろう。「初めて」を「お姉ちゃん」と「してしまった」という、決して癒せぬ「瑕」を与えてしまうだろう。それでも、いざとなったら私は――。

「遅くなるかもしれないから、『晩ごはん』一人で食べられる?」

 私はあくまで「面倒見の良い姉」として、純君に訊く。

「ママは『そんなに遅くはならないから』って言ってたよ」

 確かに、わざわざ「他人の結婚式」でまさか「二次会」に参加したりはしないだろう。「式場」はやや遠方にあるらしいが、それでも「夕方」くらいには帰ってくるはずだ。

「ちょっと待ってて」

 私は今一度部屋に戻って、「財布」を持ってくる。

「はい、これ!」

「千円札」を取り出し、純君に渡す。

「いいよ。ママに貰ったから」

 純君は「遠慮」する。

「いいから、もし使わなかったら『漫画』でも買いなさい」

 私は半ば強引に、純君に「お小遣い」を託す。それが「姉」として私に出来る、せめてもの「償い」のつもりだった。

 純君は知らない。私が「バイト」ではなく、本当は「デート」に行くことを――。
 今日また「新たな経験」をすることになるだろうことを――。帰ってくる頃には、あるいは「違う私」になっているかもしれないことを――。
 いや、彼は「知る必要」などないのだ。

「ありがとう…」

 そう言って、渋々純君は「お金」を受け取る。私は「笑顔」で頷きそれに応え、少しばかり「満たされた」ような気持ちになる。わずかばかり「罪悪感」が拭えたような、そんな気がした。

 純君との「会話」を終えて。早速、私は「準備」の「続き」に取り掛かる。「メイク」を済ませ、「髪」をセットし、「服」を着替えて、それからほぼ「予定通り」に家を出たのだった――。


続く――。

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おかず味噌 2020/10/15 16:00

ちょっと悪いこと… 第二十四話「私の視点 ~因果と応報~(3)」

(第二十三話はこちらから↓)
https://ci-en.dlsite.com/creator/5196/article/378969


「『お漏らし』しちゃっていいですか?」

 彼に「許可」を求める。

「ダ~メ!」
「お願いします!!」
「自分の部屋の中で『お漏らし』する気?」
「そうです!『トイレ』に行きたいけど、もう『間に合わない』です!!」
「床、汚れちゃうよ?」
「はい…。『ショーツ』もビショビショになっちゃいます!!」
「『お漏らしパンツ』だね」
「はい!結衣はまた『お漏らしパンツ』をこしらえちゃいます…」
「結衣の『おしっこ』はどんな色?」
「いっぱい我慢してたから。きっと『真っ黄色』です…」
「『匂い』は?」
「すごく『クサい』です!!『アンモニア臭』たっぷりの『激臭おしっこ』です!!」
「結衣の『パンティ』、『おしっこクサく』なっちゃうね!」
「はい…。今日は『白』だから、『ション便染み』が目立っちゃいます…」
「恥ずかしいね?」
「すっごく!!でもすでにもう、ちょっと『黄色い』です…」
「あれっ?『茶色』いんじゃなくて?」

 ここに至っても、彼はあくまで「そっち」を「指摘」する。
 彼の「根気」に折れて、そして私は――。

「『うんち』は漏らしません!!でも、『ウンスジ』は付いちゃってるかも…」

「告白」してしまう。自らの「恥ずべき汚れ」を――。だがそれも「嘘」だった。「今」は付いてなどいない。あくまで「今だけ」は――。

「だと思った!」

――ん?それは「どういう意味」だろうか…?
 彼はまるで「予想」が「的中」した、というような「反応」を示した。それはあたかも「知っていた」というような――。だがそれはおかしい。あくまで、彼は私に「羞恥」を与えるため、「当てずっぽう」を述べていただけではないのか。そこには「確信」に至るべき「核心」など、彼がそれを「知り得る」はずなど――。「まさか」――。

「だって、結衣の『アナル』舐めた時、正直めっちゃ――」

「『付いてた』よ?」

 ついに、「指摘」されてしまう。「何が?」とは今さら問うまい。もはや分かりきったことだ。「あの時」、やはり私は「汚して」いたのだ。

「ちゃんと『拭いた』のかって思うくらい、『うんち』が付いてた」

 私が「言わず」とも、彼からそれが「報せられる」。私が「忌避」し、「懸念」したものが、紛れもなく「そこにあった」のだと――。

「ねぇ、あの時実は…『大きい方』も漏らしてた?」

 私の「返答」を待つことなく、次々と彼は私を追い込んでいく――。

「『パンティ』にも『ウンスジ』付いてたし…」
「『お尻の穴』の『周り』も『ヌルヌル』したよ?」

 やっぱりそうだったのか。でも、だとしたら彼はどうして――。「舐める」のを止めなかったのだろう。そんなに「汚かった」なら――、「クサかった」なら――、たとえそうじゃなくとも、私は止めて欲しかったのに。

「『おなら』だってしたしね?」

 それについては「周知」の事実だ。その「羞恥」は「既知」のものとして――、すでに私の中に刻まれている。

「結衣は『お尻の穴』も『緩い』のかな?」

 そうなのかもしれない。「普通の子」はきっと、こんなにも「ショーツ」を「汚した」りしないのだろう。

「そんな事ないです!!」

 そう「返す」のがやっとだった。というより、他に返すべき言葉を私は持たなかった。

「ねぇ、明日は『おしっこ』じゃない方を『漏らす』ってのは?」

 彼の言わんとしていること――、私にもそれが分かった。だけど「そっち」は、それだけはどうしても――。

「それはイヤです!!」

 何の「工夫」も凝らさず、ただただ私は「拒絶」する。
「駄目」なのだ、どうしても――。そちらについては、私の「羞恥」の「許容」を越えている。というよりもはや「羞恥」ですらない。いや紛れもない「羞恥」には違いないのだろうが、そこに「興奮」の介在する余地はない。ただ「絶望」があるのみだ。
 いやそれは「小」の時も――、「最初」はそうではなかったか。「初めて」の「瞬間」その「直後」、私の眼前には「暗い色」をした「それ」があるだけだった。それが「今」となっては――。
 それでも。やっぱり「うんち」は駄目だ。今度こそ本当に、私は「終わって」しまう。「処女」を終える前に――、それ以前に「女子」として終わってしまう。
「真面目」とか「不真面目」とかの問題ではない。「変態」もここに極まれり、である。
 だが彼は――、あるいは「そっち」さえも私に「求めて」いるのだろうか。だとしたら私は――。

「どうしても?」

「駄目押し」とばかりに彼が「もう一度」だけ訊いてくる。私に明日、「おしっこ」ではなく「うんち」を「漏らせ」と――。

「『どうしても』です!!」

 やっぱり「無理」だった。これについては彼に「諦めて」もらう他ない。彼は「残念」に思うかもしれない。だが私は彼の「期待」に応えることより、ここでは自らの「尊厳」を優先することを選ぶのだった――。

「そっか、残念…」

 まさしく彼は、私の思った通りの「反応」をする。わずかな「申し訳なさ」を感じつつも、それでも私の「答え」が覆ることはなかった。

「じゃあ、いいよ」

――えっ…?

 一体何に対する「許可」なのだろうか。あるいは「いいよ」というのは「もう結構」という意味なのだろうか。彼に「見放されて」しまったのだろうか。たかだか一度「拒否」したというだけで、もう「これっきり」なのだろうか。それではあまりに――。
 だが、彼の「意図」は違った。
 
「『おしっこ』。『そっち』は漏れそうなんでしょ?」

――そうだった…。

 思わぬ「寄り道」のせいか、私自身「忘却」していた。そちらの「羞恥」については、まだ「有効」であったことを――。

「はい…。もう出ます!」

 私は「宣言」する。「解放」を「宣告」する。
 そういえば、少しばかり「尿意」を「催して」きた気もする。今ならば、「出る」かもしれない。「わずか」とはいえ「漏らして」しまうかもしれない。

「俺ももう『出そう』だから…」

 彼が言っているのは恐らく、「白濁」の「液体」のことなのだろう。私がそうであったように、彼も自らを「慰めて」いたのだ。私の「偽装お漏らし」によって――。

「私も、もう『イッちゃいそう』です…」

 それは「本当」だった。というより、さっきから何度も「イキ」掛けていた。「背中」を這い上がる「ゾクゾク」とした「気配」と、「脳」にもたらせられる「ふわふわ」とした「予感」を抱いていた。あとは――ほんの少し、「きっかけ」を与えてやるだけだ。
 その「感覚」は、あるいは「お漏らし」する時にも「似て」いた。私の中で、目の前に「薄い膜」のようなものがあって、それが「鼻先」にまで迫っている。「通り抜ける」ことそれ自体は容易い。ほんのちょっと、足を「踏み出す」だけだ。
 そして私は。ついにそれを「越える」べく、「追い越す」べく、指を「加速」する。「ズボズボ」と幾度となく指を「出し入れ」し、そこから「快感」だけを取り出す。次々と「溢れ出す」、私の「愛液」。今や「お漏らし」とそう大差ない。あるいは「水分」には「おしっこ」だって含まれているのかもしれない。

「いいいよ。いしょにいこう!」

 再び「承認」が与えられる。文章が「乱れて」いるのは、彼の指が「ブレ」ているからだろう。自らの与える「振動」によって――。彼自身の「衝動」によって――。

「結衣の『お漏らし』、みてください!!」

「震える」指で私も返す。すでに「変換候補」にある「単語」は「ブレ」ようがない。

「みてててあげるから。いぱい出して!」

 相変わらずの「乱れっぷり」。彼も「限界」が近いのだろう。何だかちょっとばかり「可愛く」思えてくる。

「結衣の『ウンスジ』ショーツに、『おしっこ』もいっぱい付けちゃいます…」

「最期」の「大サービス」だ。さらに彼の「射精」を後押しする。「不本意」ながらも、それで彼が「気持ちよく」出してくれるのなら――。

「結衣の『うんち』にいぱいかけてあげるよ!」

 彼の「変換候補」にも、その「単語」はあるらしい。

「こんなにカワイイ結衣が、まさかあんなに『ウンスジ』つくてたなんて」

――それほどまでに「付いて」いたのか。

 確か「あの日」は「黒」のショーツを穿いていたはずだ。にも関わらず、そんなにも「はっきり」と分かるくらいに、私は「茶色」い「スジ」を描いていたのか。

「結衣の『うんち』、すごくくさかたよ!」

――そりゃ「クサい」だろう。「うんち」なのだから…。

「でも、めちゃこうふんした!」

――それは良かった。

「結衣の『うんち』で、いっぱい出してください!!」

――私は、あくまでも「そっち」は出さないけど…。

「ダメだ、もう出る!!」
「私も出ちゃいます!!」

 来る「衝撃」に備えて、「脚」に力を込める。「つま先」が「ピン」と「上」を向く。そして――。

――ビク、ビクン…!!!

 私の体は大きく「脈打った」。それと同時に、「膣」が激しく「痙攣」する。それから間もなく――。

――チョロロ…。

 何かが「溢れ出す」のを感じた。ショーツの中に「わずか」だが「水流」が迸る。そう間違いない、この「感じ」は――。
「おしがま」でもするみたいに、「突っ込んだまま」の「掌」に「おしっこ」が当たる。その「灼熱」の「液体」は、少しも「受け止められる」ことなく、掌から「零れ落ち」、やがて「穿いたまま」の「ショーツ」へと滲んでいく――。
「ショーツ」の中が「温かい感触」に包まれる。「あの夜」ほどではないにせよ――、だが確実にショーツを「濡らす感触」。もはや「慣れ親しんだ」「懐かしい感覚」だった。

――私、また「お漏らし」しちゃった…。

 少なからず「後悔」はあるつつも――、もはやそこに「罪悪感」はなかった。ただ、「快感」があるのみだった。

「少量」の「おしっこ」はすぐに「出終えた」らしい。それでも「余韻」の残った私の「部分」は相変わらず「麻痺」したままだった。
 やがて「麻痺」は「全身」へと――、主に「下半身」全体へと「波及」する。
「腰」に全く「力」が入らない。試しに「立とう」としても「無駄」だった。あるいは「腰が抜ける」というのは、こんな感じなのだろうか。

 私は「無力」だった。「精神的」な意味においてではなく、あくまで「肉体的」に。体に「力を込める」ことが出来なかったのだ。だが、それでも――。
 ある「一か所」だけはなぜか、私の「意思」に反して――、まるで私を「あざ笑う」かのように自然と力が込められるのだった。
 その「一か所」とは「括約筋」であった――。

――プスゥ~。

「間抜け」な音が文字通り「漏れる」。まるで「呼吸」をするみたいに、「天然ガス」が漏れ出す――。

――プゥ~!
――プッ!!
――プピ…。

「可愛らしい音」に笑いそうになり、さらに力が抜ける――。

――ブチィィ!!!

「可愛げのない音」。「はっきり」と、「気体」ではない何かが「出た」感触があった。「まさか」――。

 恐る恐る「尻」を浮かしてみる。思わぬ「衝撃」によって、私は「自由」を取り戻していた――。

――ヌチャ…。

「嫌な感触」がもたらせられる。「お尻」と「ショーツ」が「ひっつく」ような――。
 慌てて「ショーツ」をめくり「裏側」を――「お尻の部分」を確認する。

――「べっとり」と、「うんち」が付着していた。

 とはいえそれは「固形物」では決してない。あくまで「液状」のものに過ぎなかった。
 それでも私は――。

――「うんち」を「チビって」しまったのだ!!

 もはや「ウンスジ」などではない。「拭き残し」などではなく、それは今まさに私の「肛門」から「漏れ出た」ものだ。ごく「少量」であるとはいえ、私は―。

――「うんち」を「漏らして」しまったのだ!!

「白い」ショーツに描かれた「茶色」。より「はっきり」とした「便跡」。
 ショーツを「揺すった」ことで、やがて「ニオイ」が漂い始める。明らかな「不快感」をもたらす、私の「うんち」の「匂い」――。

――ついに、「やってしまった」!!

「おしっこ」のみならず、私は「うんち」を漏らしてしまったのだ。

「確かめる」ように、恐る恐る私は「指」を「肛門」に近づける。そして――、そっと「触れる」。確かな「異物感」。「ヌルッ」とした感触。再び「戻した」時には――、「指」に「うんち」が付いていた。
 その指を「鼻」に近づけることを――、私は「躊躇い」つつも、決して「抗う」ことは出来なかった。鼻を鳴らして、「匂い」を嗅ぐ。

――クサい!!!

 私の指はとんでもなく「クサかった」。だが「当然」だ。そこに「コーティング」されているのは、「うんち」なのだから――。

「燻製」のような、濃い「芳香」がまずは鼻腔を満たす。「本能的」に顔を背けたくなるような――、鼻をつまみたくなるような、圧倒的な「不快感」。だがそこには何かしら、私を「惹き付ける」ような「魅力」が含まれている。
 あるいは「香水」がそうであるように。確か、「製造過程」において、あえて「悪臭」を「調合」するのだという話を聞いたことがある。それにも似ていた――。
 私は「勇気」を出して、「決意」を込めて、今一度自分の「指」を嗅ぐ。そこに付いた自分の「うんち」の「匂い」を「確かめる」――。

 やはり「クサい」!!紛れもない「悪臭」。――だが、その「奥」に、「微か」だが「別の匂い」を嗅ぎ取る。「排泄物」となるべく「老廃物」に至るまでの「歴史」――、その「名残」を「わずか」ばかり「覚えて」いる。
 それは例えば、かつて「夕食」として「食卓」に並んだ「食材」たち――。「消化」の「過程」において、けれど「かき消される」ことなく「残った」彼らの「成れの果て」。
 あるいは、いよいよ「排泄」の段階において、共に「排出」された「腸液」――。少し「酸っぱい」ような香りのする、私自身の「体液」。

 それらが「幾重」にも混ざり合った――、「クサい」けれど、どこか「落ち着く」ような、「名残惜しさ」さえ思わせるような、不思議な「匂い」。
「おしっこ」とは比べ物にならないほどの「情報」が――、そこには「詰まって」いる。
「嗅ぐ」度に少しずつ「形を変える」それは――、あるいは「万華鏡」みたいだった。
 私は自らの「出したモノ」に、その「芳香」にしばらくの間「夢中」になり、「脳」を「痺れ」させていた――。

 床に投げ出された「スマホ」には、彼からの「射精報告」が届いているのだろうか。ならば私もきちんと「報告」しなければ――。
 そう思いつつも、私は今それどころではなく。今はただ自分のしてしまった「行為」、「うんちお漏らし」の「余韻」に浸っていた。
 それはごく「少量」であったが、それでも限りなく私を「穢し」、あるいは「蝕んで」いた――。

 ふと、自ら「汚して」しまった「ショーツ」を想う。かつて「純白」だったそれには、もはや「おしっこ」や「愛液」の「染み」ばかりではなく、「ウンスジ」よりも明らかな「ウン染み」が刻み付けられている。
 本来であれば明日、彼の前で「染め上げられる」ことになるはずだった「お気に入り」は、惜しくも「志半ば」で潰えることとなった。「予定調和」の「黄色」ばかりでなく、もはや「予期」せぬ「茶色」にさえ「その身」を染めながら――。

 まさか、これをそのまま明日「穿いていく」わけにはいかないだろう。それどころか「今夜」を乗り切ることさえ叶わないだろう。
 早く「穿き替え」なければ――。あるいは「床」を汚してしまうかもしれない。
 そして――。

「あの晩」の私がそうであったように、「彼」が――、「純君」が私の部屋を訪ねてくる「可能性」だって否めない。もし、「この姿」を見られでもしたら――、一体どう言い訳すればいいのか。次は「私の番」かもしれない、「秘密」を暴かれるのは。私にとって、それは「二度目」となる――。ふと「弟」の顔がよぎったことで、彼を思い出す。

――純君。お姉ちゃん、ついに「うんち」を「お漏らし」しちゃったよ…。

「姉」の情けない「告白」はけれど、誰にも聞かれることなく。それはあくまで「独白」に過ぎなかった。けれどその「事実」は、決して消えることなく私の中に残り続け――。
 新たな「示唆」を与えるのに十分なものだった。

――私はいつか「彼の前」で、「うんち」さえも漏らしてしまうのだろうか…?

 不意に浮かんだ「疑問」は「問い掛け」となる。だがそれを「聞く者」も今は居なかった。

 私は尚も、「股間」を弄り続ける。「うんち」の付いた「指」で、それに構うことなく自らを「慰め」続ける。私の「愛液」と「うんち」とが混じり合う。「ヌチャヌチャ」とした音は、果たしてその「どちら」からもたらせられるものなのだろうか。

 未だ彼への「返信」をすることもなく、私は開きかけた「扉」の前でそのまましばらく「佇んで」いた――。


続く――。

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おかず味噌 2020/10/14 16:00

ちょっと悪いこと… 第二十三話「私の視点 ~因果と応報~(2)」

(第二十二話はこちらから↓)
https://ci-en.dlsite.com/creator/5196/article/375084


「約束」の「前日」。いつも通り、彼から「メッセージ」が送られてくる――。

「明日、どうする?」

 その「文章」だけ見れば、実に「他愛のない」――、あるいは「カップル同士」が、「デート」の「予定」を話し合っているような――、まさに「リア充爆発しろ」といった「やり取り」である。
 だが「実際」は――、「デート」といっても、私達は「恋人同士」なんかではなく。「予定」といっても、それは単なる「遊び」の「約束」などではない。
「do」を言い換えたところの「play」。多様な「用法」を持つその「動詞」はけれど、ここにおいては「遊ぶ」という意味ではなく。「訳される」ことのなくそのままの、いわゆる「プレイ」なのである。

「そうですね~。とりあえず、お洒落な『カフェ』とか行きたいです」

 それでも、私はあえて「普通」に返す。「とぼけた」ように、「知らないフリ」を、「気付かないフリ」を装う。だがとっくに、彼には「見抜かれて」いるのだろう。

「そっか。『カフェ』で『水分』をたくさん摂って、それからどうするの?」

「なるほど、そう来たか」と、彼の「発想」に純粋に「感心」する。私としては別にその「提案」に、あまり「深い意味」はなかったのだが(本当だ)。けれど、あくまで彼は「それ」に「繋げる」つもりらしい。(確かに「前回」は「飲み過ぎた」ことがそのまま「命取り」となったのだが――)

「その後ですか?う~ん、『映画』とか?」

 それでも私はあくまで「デート」らしい「予定」を返す。本当は「映画」なんて、それほど観たい気分ではなかった。それに。もし「上映中」に「トイレ」に行きたくなったら――、それはそれで「惜しい」気もするし、何だか「勿体ない」ような気もする。
 と。私の中でもいわゆる「尿意の問題」は、その「発想」はすでに出来上がっていた。

「映画か~。それもいいけど、でも『我慢』出来そう?」

 彼の「にやけた」ような「意地悪」な顔が浮かんでくる。もはや「何を?」と問うつもりはない。彼の「加虐」じみた「笑み」を想像する。私は「股間」がじんわりと「熱く」なるのを感じた――。

「もう『お漏らし』はしませんよ!」

 私は「宣言」する。だが、その「言葉」を持ち出すこと自体がつまり――、少なからず私にその「意思」があることを告げているようなものだった。

「とかいって、また『我慢』できなくなるんじゃない?」

 彼は私を「揺さぶる」。きっとまた、いつもと同じように。私が「耐えきれなくなる」ことを暗に「予想」するように――。

「そんなことないです!『恥ずかしい』ですもん…」

 それでも私は「否定」する。「羞恥」を告白しながらも、もう「しない」と。「今度」こそ「失態」を重ねることはないと「表明」する。
 私が「返信」を送ってから、暫くの「間」が空いて、後――。

「そっか。じゃあ、また明日」

「素っ気ない返事」で打ち切られる。彼は「諦めた」のだろうか。明日の「プレイ」を――、私に三度「お漏らし」をさせることを――。
 あまりの「呆気なさ」に、私は何だか「拍子抜け」した。

「おやすみなさい」

 真っ当な「挨拶」を私は返す。「既読」は付かなかった。彼は「がっかり」したのだろうか。私との「やり取り」に。私に「そのつもり」がないことを知り――、あくまでも「拒絶」を重ねる私の「態度」に、あるいは「気分を害した」のかもしれない。
 それならそれでいい――。私自身も何だか「投げやり」な気持ちになる。もはや、これまで。彼がその気なら、もはや「そのつもり」がないのならば。私だって、彼の「期待」に応えてやる「義理」はない。私としても、別に「どうしても」というわけではないのだ。私だって、本当は「お漏らし」なんて――。

 彼との「会話」が「終わった」ので、私は「お風呂」に入ることにした。「着替え」と「バスタオル」を持って、「浴室」に向かう――。「部屋」を出る間際、もう一度だけ「確認」する。だけどやはり「既読」は付かないままだった。

 幸い「順番待ち」することなく、すぐに「お風呂」に入ることができた。服と「下着」を脱ぎ、もはや「習慣」となった「チェック」も欠かさない。今日はあまり「汚れて」いないみたいだ。出来ることなら「明日」も、こんな「状態」であれば――。

 ふと。ここに来てさえ、「明日」の「デート」を思い浮かべてしまった自分に――、「自己嫌悪」。いかに「真面目ぶった」ところで、「カマトトぶってみた」ところで。「建前」を並べてみたところで、隠し切れない私の「本性」。彼が私に「期待」するように――、私もまた彼に「期待」してしまっている。決して「人に言えない『自分』」を、その「羞恥」を晒し、それを「受け入れてくれる」彼を――、その「行為」を――、私は「求めて」しまうのだった。

 彼は私を「どう思っている」のだろう――。単なる「性欲の捌け口」なのだろうか。「変態的行為」を「共有」する、その「相手として」なのだろうか。おそらく、そうなのだろう。そうとしか思えない。
 彼は私を「愛して」いるのだろうか。そうでなくとも、私の事を「好き」でいてくれているのだろうか。少なからず、私を「大切」に思ってくれているのだろうか。

 いや、そんなはずはない。もしそうだとすれば「あの夜」――、私が初めて「粗相」をしてしまった夜。彼は私にトイレを「禁止」することなく、普通に「行かせてくれた」はずだ。私の「懇願」を聞き入れ、「尊厳」を「守らせて」くれたはずだ。だけど、彼はそうさせてはくれなかった――。
 あるいはその時点で、彼に「そんなつもり」はなかったのかもしれない。「まさか」「本当に」、私が「間に合わない」などとは思わなかったのだろう。だが「結果的」に――、あくまで私は「彼のせい」で「お漏らし」させられたのだ。
 私が「粗相」をした後、彼は「優しかった」。私の「失態」を咎めることはなく、彼の家の「浴室」を「汚してしまった」にも関わらず、彼が私を「責める」ことはなかった。
 そもそも「彼のせい」なのだから、というのはもちろんであるが。それを「抜き」にしても――、彼は「いつも以上」に優しくしてくれた。

「トイレに行かせてくれなかった彼」と「『ごめん』としきりに謝りながらも、手厚い『フォロー』をしてくれた彼」。果たして、どちらが「本当の彼」なのだろう。私には分からなかった。
 それでも。「一つ」だけ言えることがあるとすれば――。私の「性癖」は「その瞬間」にこそ、まさに「発露」したのだった。自らの「失態」を――、その「羞恥」を――、彼が「受け入れ」、「受け止めて」くれたことにこそ。私は限りない「愛」を感じたのだ。
 あるいは私が「お漏らし」というものに「魅入られた」のは――。その「行為」自体にではなく、むしろ「彼の前で」というその「状況」においてであり。それから幾度となく「無意味」に「尿意」を「我慢」することになった時も、私の「想像」の中には常に彼の「視線」があったのだ。

 それでも尚、私は「惑う」。やはり彼は私のことを、「パートナー」とは決して見てくれていないのではないかと。もしもそう思ってくれていたのなら――。
「あの晩」――、私が「初めて」を捧げるべく「覚悟」を決めた晩。彼は私の「アナル」ではなく「性器」にこそ「挿入」を試みたはずである。
 あくまでそれも、私が「初めて」であることを彼が「知らなかった」だけなのかもしれない。あるいは彼がそうであるかもしれないように、私にとっても「ありふれた経験」の「ほんの一つ」に過ぎず。だから彼はそこに「変化」を加え、私に「特別」を刻み付けるが如く、「異常」なる「行為」に及んだのかもしれない。
 もしも私が、「初めて」であることを「正直」に「告白」していたなら――。果たして彼は「面倒臭がらず」に、あるいは私の「処女」に「価値」を見出してくれていたのだろうか。「ありふれた経験」などではなく、私にとってまさに「一度きり」の「最初」であることに、それを「奪う」ことに何らかの「思い」や「感慨」を抱いてくれただろうか。
 それにしては彼は「終始」、私の「そっち」に「執着」していたような気もする。私に悉く、また違った「羞恥」を与えるように――。私の「アナル」を「舐め」、「弄り」、本来「不浄の穴」であるべく「そちら」にこそ、彼の「焦点」は定められていたのだ。

 そこにおいて、私はやはり「懸念」を感じずにはいられなかった。すなわち、私のそこは「汚れて」いないかと――。
 あくまで「そこ」は「出す穴」であり「入れる穴」ではない。「ペニス」の通るべき「場所」ではなく、もっと「別のモノ」が通過するべく「場所」なのだ。「ショーツ」に幾度となく描かれていた私の「ウンスジ」。拭いても拭いても決して「拭いきれない」、まさに「羞恥の跡」。
 果たして、「あの晩」は「大丈夫」だっただろうか。彼の「鼻」に、私の「うんち」の「ニオイ」を「嗅がれたり」していないだろうか。彼の「舌」に、私の「ウンカス」を「付けたり」していないだろうか。私は「不安」で仕方ない。
 彼の「反応」から、「きっと、大丈夫だろう」と私は「判断」した。その日は一度も「していなかった」し、「恐らく付いていないだろう」と高を括っていた。だが実際は――、どうなのだろう。

 もし万が一にでも、私の「そこ」が「汚れて」いたとして――。にも関わらず、彼が「構わず」に舐め続けていたのだとすれば――、それはつまり「そういうこと」である。彼は私の「小」のみならず、あろうことか「大」さえも「受け入れて」くれたのか。
 いや、そんなはずはない。それらは同じ「排泄物」でありながら、「似て非なる」ことさえなく、完全に「別物」なのだ。
 だから私はあくまで「帰納法」的に、彼がまだ少なからず「正常」に踏み留まっていることを「論拠」に、自らの「潔白」を「証明」するのである――。

 軽く「シャワー」で体を流し「風呂」に浸かる。「髪」を洗い「体」を洗い、もう一度「湯舟」に入ってから出る。「清潔」な「タオル」で体を拭き、「清浄」な「下着」に「穿き替える」。「浴室」を後にし、自分の「部屋」に戻る。
「もう一度だけ」と、大して「期待」もせずに「スマホ」の「画面」を開く。

 彼から「返信」が届いていた――。


「『残念』とか、思ってたりして…?」

「挑発」するような「文面」はけれど、まさしく私の「本心」を言い当てていた。
 とはいえ、ここで「白状」するのは何だか「癪に障る」。あるいは、彼の「掌の上」にいるのだとしても――。

「何のことで――」

 打ち掛けた「文字」を途中で「消去」する。もはや今さら「核心に迫ることのない」、「差し障りのない」、「やり取り」を重ねたところで何になるだろう。
 私は文章を「打ち直し」、「決意」を込めて「送信」した――。

「私の『お漏らし』、見たいですか?」

 ついに。私は言ってしまう。自らの「口」ではなく「指」で、「本心」を語る――。
 彼の「返信」は「すぐ」に来た。

「もちろん!(≧▽≦)」

「待ってました」とばかりに、彼は答える。もはや完全に彼の「思う壺」であり――。「嬲る」ような、幾度となく「ジャブ」を打ち続けながらも、まるで「挑発」するようなこれまでの「やり取り」は全て――、私のその「言葉」を待ち、あくまで「私の方」からそれを「言わせる」ための、彼によって張り巡らされた「伏線」であり、あるいは盛大な「焦らし」だったのだ。
 それを踏まえた上で。そこで「改めて」、「もう一度」だけ彼は私に訊く――。

「明日、どうする?」

 それこそまさに「核心」と呼ぶべき「問い掛け」だった。
 しばし「逡巡」しながらも、「考えるフリ」をしつつも。あるいは「最初から」、自らの中に「密か」にあった「計画」を、私は打ち明ける。さらなる「刺激」を与えられるべく、まだ見ぬ「興奮」を享受するべく。それは私の秘めたる「願い」であった――。

「『外でお漏らし』とか…?」

 私は一体、何を言っているのだろう。自分で送っておきながら、激しく「後悔」する。まるで「タイトル」を与えるみたいに――、私は「プレイスタイル」を指定する。次なる「変態的行為」を――、「加速」し「加熱」され、「膨張」し「助長」され、「過剰」に「異常」に、より「過激」に「刺激」に満ちた「羞恥」を――、「演出」を要求する。

 もはや私は、ただの「お漏らし」では「満たされなく」なっていた。かくなる上は――、より「大勢の前で」、例えば「往来」で。自らの「痴態」を晒してこそ、より多くの「羞恥」と「興奮」を得られるのだ。
 もちろん、人に「知られる」わけにはいかない。そこまでの「覚悟」は私にない。あくまで「バレない」ように。けれど「彼だけ」が、私のその「秘密」を知るのだ。

「なるほど!」

「了承」ということだろうか。彼の「返信」は恐らく「同意」を示すものでありながら。あるいは今もまだ彼の「想定内」なのだろうか。それとも、もはや私の「変態性」は彼の「想定外」であり、もはや「手に負えない」ものなのだろうか。
 だが、続く彼の「命令」はまさしく、私にとって「予想外」のものだった――。

「じゃあ、今から『トイレ禁止』ね!」

「無邪気」に彼は言う。「禁止」という強い言葉の割に、何だか「愉しそう」な気配さえ伝わってくる。私は背筋に「ゾクゾク」と這い上がるものを感じた。
「替えた」ばかりの「ショーツ」に、私の「期待」と「興奮」がまた少し滲む。せっかく「キレイ」になったばかりだというのに、またしても私は「汚して」しまう。

「え~、そんな…」

 頭の悪そうな「返し」をしつつも、

「わかりました」

 と答える。もはや私は「従順」な「子羊」であった。(「子猫」の方が、「カワイイ」だろうか…)

「実はもう『漏らして』たりして?」

 続いて、彼は問う。あくまで、私の「羞恥」を煽る。

「そんなわけないじゃないですか~!」

 やはり「低能」な「返答」。だが「否定」自体はまさしく「真実」のものであった。
 私は「現在」、全くといっていいほど「尿意」を感じてはいなかった。実はさきほど、「シャワー」を浴びる前に「済まして」おいたのだ。せっかく体を「キレイ」にするのだから、と「不浄」なる「手続」については「事前」に終えておいたのである。

「本当に?結衣のことだから、また『ヤッちゃった』のかなって!」

 そんな私の「事情」を彼が知る由もなく。あくまで彼は私に「嫌疑」を掛け「冤罪」をもたらす。私は「潔白」を「証明」するより、ここではむしろ自ら「偽証」を試みた。

「ほんのちょっと『チビ』ってるだけです…」

 実際は「微塵」もそんな事はなかった。強いていうならば、「愛液」が「滲んで」いるくらいだろうか。けれど「おしっこ」については、まだ私の「ショーツ」を「濡らして」はいなかったのだ。
 それでもあえてそう「告白」することで、彼の「期待」を煽り。私としても、まるで自らの「羞恥」を暴かれるような「感覚」に揺さぶられる。

「やっぱり!」

「短く」、彼は予想が「的中」したことを喜ぶ。きっと「喜んで」くれているのだろう。今は私が「チビった」という「既成事実」が完全に出来上がりつつあった。

「もしかして、『ウンスジ』も付いてたりする?」

 そこでもまた「あらぬ疑い」を掛けられる。だが、それについては――。

「いや、それはないです」

「冷淡」に、あっさりと「否定」し、打ち切る。
 なぜ彼がその「秘密」を知っているのだろう。やっぱり「あの時」、私の「アナル」は「クサかった」のだろうか――。
 いや、さきほどの「疑惑」がそうであったように。あくまで彼は私に「羞恥」を与えるため、何の「根拠」もない、「突拍子」もない「からかい」を述べているだけなのだ。
 一応、念のため。「ショーツ」をめくって「確認」してみたが――、やはり「大丈夫」だった。「付いている」はずがない。私はさっき「お風呂」に入ったばかりなのだから。「ショーツ」も「肛門」も、今はまだ「キレイなまま」なのだ。(あくまで「現時点は」であるけれど――)

「じゃあ、『大きい方』も我慢ね!」

 何が「じゃあ」なのか。「そっち」については「関係ない」だろう。

「それは『イヤ』です!」

「きっぱり」と私は断る。少しの「恥じらい」も、「弱味」も、「付け入る隙」すら与えないほどに「断固」として――。

「じゃあ、今からするって事?」

 だから何が「じゃあ」なのか。「便意」についても今のところはまだない。それでも「デート」までには、「きちんと」済ましておくことだろう。あくまで明日の「プレイ」について「問題」となるのは、「尿意」の方なのだから――。

 どうも「やり取り」が「ヘンな方向」に行きつつある。その「気配」を私は悟った。
「求めて」いるのは「そっち」ではない。もはや「小」については「大歓迎」だが、「大」についてはあくまで「願い下げ」である。
 私が彼に「見られたい」「知られたい」の望むのは「おしっこ」であり、「うんち」はさすがに…。

 私の「無反応」から察したのか――、「手」を変え「品」を変え、彼は次なる「一手」を講じてくる。

「結衣の『お漏らしパンツ』、ハァハァ…(*´Д`)」

「脈絡」も無しに、その「一文」が「顔文字」付きで送られてくる。「興奮」を吐露し、「性癖」を暴露するように。あくまで「記号」なのだろうが、本当に彼も今「そんな顔」をしているのかもしれない。

「だから、『まだ』お漏らしはしてないですって…」

「事実」を述べつつも、私は段々と「高まって」いく気がした。「あの夜」と「あの晩」みたいに、まるで彼に私の「お漏らしショーツ」を見られているように――。

「結衣の『お漏らし』が見たい!!」

 ここにきて、彼の「リクエスト」。もはや「明日」を「待ちきれなくなった」のだろうか。私としても出来ることなら、本当に「してやろうか」さえと思った。彼の「願い」を叶えるべく、「禁」を「失」うべく、その「行為」を――
 だが、あいにく「全然したくない」のである。試しに「腹部」に力を込めてみたが、「一滴」たりとも出ることはなく。「代わりに」とばかり「愛液」だけが「ショーツ」を濡らすのみだった。

 私は考える。彼の興奮を「持続」させ、期待に「応える」ために、果たしてどうするべきか、を――。そして私自身においても、どうすれば「お漏らし」をせずに「別の羞恥」を与えられるか、を――。

「今はこれで我慢して下さい!」

「試行錯誤」の末、「画像」を「添付」する。いわゆる「自撮り」というやつだ。だがそれは、単なる「プロフィール写真」などではなかった――。

 スマホを傾け、「脚の間」に持っていく。「画面」に映るのは、私の「股間」だった。「ショーツ」に包まれ「クロッチ部分」がちょっぴり「濡れた」、私の「肖像」である。
 時を「止める」ように、羞恥を「切り取る」ように「ボタン」を押す。室内で響いた「シャッター音」は妙に大きく感じられた。
 それを「保存」し、ろくに「加工」もせず、「そのまま」彼に送りつける――。

「うわ!めっちゃエロい!」

 どうやら「喜んで頂けた」らしい。彼に今日の私の「下着」を知られてしまう。本日は「白」だった。私としてはそれなりに「お気に入り」で――、それは明日の「デート」に「穿いていく」つもりのものだった。あるいは彼の「楽しみ」を一つ奪ってしまったのかもしれない。私がどんな「ショーツ」で「お漏らし」をするかにさえ、彼の「興味」は及ぶのだろうか。

「明日、穿いていく」というのはつまり、そういう事である。もはや「お気に入り」の「運命」は「決定」しているようなものだ。

――私は明日、この「ショーツ」で「お漏らし」をする。

 今はまだ「清浄」であるそれを、やがて「おしっこ」にまみれさせてしまう。「抗う」ことが出来るはずなのに、いくらでも「回避」することは可能なはずなのに。けれど、そうすることなく――。自らの「意思」によって「穢して」しまうのである。
「白」だからきっと、「汚れやすい」だろう。いや正確には、「シミ」がより「目立つ」というべきか。かつて「純白」だったそれは、私の「ションベン」によって「黄ばんで」しまうかもしれない。「無地」であるそれに、「おしっこの跡」が描かれることだろう。そして、間違いなく「ニオイ」を発することだろう。私の「体内」で「濾過」された「証」である、紛れもない「アンモニア臭」を――。

 だけどその前に――。私にはある「気掛かり」があった。もはや「汚される」運命にありつつも、けれど抗うべき「宿命」が残されている。
 それはやはり――、「ウンスジ」の問題だ。同じく「羞恥」の「跡」でありながらも、似て非なる存在。「ショーツ」に描かれる「茶色いスジ」。そちらも「白だからこそ」、より「くっきり」と「目立つ」に違いない。
 それだけは何としてでも避けなければ――。少なくとも明日「行為」を終えるまでは、いつも以上に「念入り」に「拭こう」と私は決意する――。

「ちょっと『濡れて』ない?」

 彼に「指摘」される。「気付かれちゃったか…」と思いつつも、それは私にとって何ら「手痛い」ものではなかった。
 それについては「疑惑」などではない。まさしく「その通り」なのだった。確かに、私は「ショーツ」を「濡らして」いた。だが一つ付け加えるとすれば、それは残念ながら「おしっこ」によるものではなく、私の「愛液」による「シミ」なのだった。

 気が付くと――、私は「股間」を弄っていた。最初は「ショーツ」の上から「撫でる」のみだったが、私の指はさらに「その奥」へと伸びていた。
「クチュクチュ」と、いやらしい音が聴こえる。粘つくような「水音」。あるいはもはや「お漏らし」と見紛うほどに、私の「陰部」は潤っていた。
 それでもあくまで「おしっこ」ではない。だが――。「ちょっと『チビった』って言ったじゃないですか…」

 私は「嘘」をつく。その方がより彼を興奮させるだろうと、私自身をより高めるだろうと思いながらの「方便」だった。これは「小便」なのだ――、と。

「てか、言わせないで下さいよ~。恥ずかしいです…」

 ここにおいても私は「恥じらい」を示す。それもまた「燃料」となり「材料」と化す。

「結衣、チビっちゃったんだね」
「そうです。ちょっとだけ出ちゃいました…」
「恥ずかしい?」
「すごく恥ずかしいです。あんまり見ないで下さい…」
「大きい方はどう?」
「――」

 私は「無視」した。

「結衣の『お尻』も見たい!」

 次なる彼の「リクエスト」。「部位」の「指定」。「某鶏肉ファーストフード店」であれば――、「丁重に断られる」ところである。
 私は今一度「スマホ」を自らに向ける。「片手」をつき、「尻」を突き出して――、「ショーツ」を少し「ずり下げて」、「半ケツ」を晒す。
「角度」を「微調整」しつつ、あくまで「肝心な部分」だけは映らないよう気をつけながら、「シャッター」を押す。

「画面」いっぱいに映し出された、私の「お尻」。「他者」との「比較」は定かではないが――、それでもやや「小振り」で「褐色」じみている。「穿いていた」ことにより、肌に「ゴムの痕」が付き、「穿き続けた」ことによる「日焼の跡」が微かに「ショーツ」の「形」を作っている。「お尻」自体を見られることより、そうした「特徴」を「観察」されることがより「恥ずかし」かった。

――私は一体、何をやっているのだろう…。

 一瞬「冷静」になりつつも、熱に浮かされたまま「送信」する。またしても「すぐ」、彼からの「返信」が届く。

「『アナル』が映ってない…(-_-)」

「不満」そうな「咎める」ような「顔文字」が添えられる。私の「渾身」の「エロ画像」は、どうやら彼のお気に召さなかったらしい。
――いくら何でも、それはさすがに…。
 もはや「付き合いきれない」と、「打ち切る」ことだって出来たはずだ。けれど、私はそうしなかった。

「片手」で「尻肉」を掴み「割れ目」の「隙間」を拡げる。その奥に隠された「アナル」を晒し出す。まるで「座薬」を入れる時のような「体勢」のまま、「もう一方の手」で「スマホ」を持ちながら「後方」へと持っていき、「カメラ」を向ける。

――パシャ!!

「三度」響く「シャッター音」。「レンズ」自体が「彼の目」になったような「錯覚」。「見られている」という「感覚」に、「写っていない部分」がまた「濡れる」。
 もはや「画面」を「確認」することさえ「恥ずかしく」、見ないまま彼に送りつける。

 送った後になって、私は「懸念」する。
――「大丈夫」だったな…?
 私の「アナル」は「汚れて」いなかっただろうか。「うんち」なんて「付いて」いなかっただろうか。いや、きっと「平気」なはず――、と信じつつも。念のため、「指」で「お尻」を触って「確かめて」みる。幸い、指には何も付かなかった。

「うわっ!結衣の『肛門』、めっちゃ『汚れて』るじゃん!!」

 彼の「返信」。「そんなはずない」と今は――、今だけは自信を持って言うことが出来る。きっと、それもまた私にあらぬ「疑い」を掛け、「羞恥」を与えるためのものなのだろう。もう「その手」には乗らない。

「私の『お尻の穴』、舐めたいですか?」

 私は訊く。(いやだから「そっち」じゃなくて…)

「うん、『キレイに』してあげたい!」

 あくまで「上から目線」で彼は答える。「キレイに」とはどういう意味なのか。それではまるで私の「お尻」が「汚い」と言っているみたいではないか――。

「次は『オマンコ』も舐めてください…」

 それには「応えず」、私はようやく「本音」を言うことが出来た。とはいえ、「入力」の「予測変換」に「卑猥な言葉」が追加されることに、少なからず「抵抗」を覚える。

「もちろん!結衣のオマンコも舐めたい!!」

 彼の「予測変換」にも「同じ隠語」がしばらく「表示」され続けることだろう――。(ざまあみろ!!)

 私は次なる「返信」を考える。果たしてここから、どう「展開」したものか――。
 そして、「思いつき」をそのまま「送信」する。

「なんか『おしっこ』したくなってきちゃいました…」

 やはり「それ」しかなかった。
――選ばれたのは、やっぱり「おしっこ」でした!!

「まだしちゃ『ダメ』だよ。!」

 彼からの「無情」なる「命令」。あくまで私に「我慢」を強いる。だけど私としては――未だに「尿意」は少しも感じていなかった。

「え~、でも。もう『限界』で…」

 それでも、あくまで「プレイ」を「続行」する。そう、私は「漏れそう」なのだと。

「たくさん『我慢』した方が『出す時』気持ち良いから!」

 それは「その通り」なのだが――。

「本当にもう『我慢』できなくて…。『お漏らし』しちゃいそうです」

 続けて――。

「あっ…。またちょっと『チビ』っちゃいました…」

 それも「嘘」だ。けれどもはや私の「アソコ」は同じくらい「湿って」いた。

「『悪い子』だね!」

 彼が私を「責め」立てる。確かに私は「悪い子」だ。たとえ「チビって」などいなくとも。こんな「やり取り」をする私は――、今も指で「オマンコ」を弄っている私は――、もはや決して「良い子」でも、「真面目な子」でもなかった。

「『結衣』のこと、そんなに『苛め』ないで下さい…」

 自分の名前を「一人称」に用いたことなど、これまで一度もなかった。それはまさしく「偽り」の「自分」であることの「証明」だった。そして、「苛めないで」というのも「嘘」だった。本当はもっと――。

「この『お漏らし女』!!いい歳して『恥ずかしく』ないの?」
「恥ずかしいです…。もう『大学生』なのに『お漏らし』なんて…」
「何度も『お漏らし』するなんて、結衣の『アソコ』は『緩々』なんだね!」
「そんなことないです。ちゃんと『キツキツ』の『オマンコ』です!」
――本当にそうだ。何たって私は「処女」なのだから。
「『我慢』できずに、また『漏らし』ちゃうの?」
「はい…。だってもう『膀胱』が『パンパン』なんです…」

 私の「演技」は「迫真」だった。まさに「緊迫さ」を「演出」していた。本当は少しも「出そう」にないのに、「漏れそう」なのを装っていた。
「おしっこ」が出る穴の「やや下」を、私は弄り続けている。もはや完全に「開き」、「準備」を整えたその「部分」に、自らの「指」を迎え入れる。
 それは「私の指」であってそうじゃない。これは「彼のペニス」なのだ。
――少し「細すぎる」かな…?
 と、「本数」を増やす。「二本」、「三本」と、それが「限界」だった。

「『お漏らし』しちゃうイケない『オマンコ』には『お仕置き』が必要だね!」

――ついに「来た!!」。
 そうだ「こっち」なのだ。私が「欲しい」のは。本当に「入れて」欲しいのは――。

「結衣の『お漏らしオマンコ』を『成敗』して下さい!!」

 なんという「表現」だろう。自らの「語彙力」に驚く。幼いころから「読書」をしてきた「お陰」だろうか。まさか、こんなところで「役に立つ」なんて――。

「わかった。明日はいっぱい『突いて』あげるから『覚悟』してろよ!!」

 なんという「男らしい」、「宣言」だろう。そうだ「明日こそ」は――。けれど今は、あくまで指で「代用」する他なかった。

「てか、もう本当に出ちゃいそうです…!!」

 そして、いよいよ「最終局面」に入る――。


続く――。

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おかず味噌 2020/10/10 16:00

ちょっと悪いこと… 第二十二話「私の視点 ~因果と応報~(1)」

(第二十一話はこちらから↓)
https://ci-en.dlsite.com/creator/5196/article/374094


 新たな「刺激」を、私は求めていた――。

「この期に及んで」と思われるだろうが、まさに「その通り」である。
 ここ「数か月」――、ぎゅっと凝縮すれば、ほんの「数日」のこと。私が「経験」したことはあまりに「不真面目」というか――、「悪いこと」の連続だった。

 全ては「あの夜」から始まった――。
 そう言えば、いくらか「聴こえ」は良いかもしれないが。要は「初めて」「お漏らし」をしたというだけの話である。
 だがその「体験」は、「退屈」だった私の「人生」に、新たな「彩り」をもたらせた。
 主に「羞恥」からなる「一度目」の「失態」は、私から多くのものを「奪い去り」、「失わせ」つつも、同時に何かを「与えた」のだった――。

 それから「二度目」の「失禁」。直後「アナル」による「性行為」。そして、ついには「弟」である「純君」とも――。「姉弟」として「あるまじき行為」。「不可侵」であるべき互いの「性器」を慰め合い、「秘密」の「告白」と「共有」により、あまつさえ彼を「射精」へと導いてしまった。と、同時に私自身も「絶頂」を迎え、彼の顔の上で――、彼の顔めがけて「放尿」するという、さらなる「醜態」を晒したのである。

 あれ以来、純君と「会話」と呼べるようなものはしていない。「同じ家」に暮らしている都合上、最低限の「言葉」を交わす必要はあるが。それでもやはり「仲の良い姉弟」という、これまで通りの「関係性」を保つにはいささか無理があり。「気まずさ」を抱えたままお互いに「避け合う」ことがむしろ、「男女」をより「意識」させるのだった――。

 全ては私が「イケない」のだ。純君の「せい」ではない。確かに彼のしたことは――、抱えていた「秘密」は――、「褒められる」ものでは決してなく、むしろ「責められる」べきものであり。あくまで「たまたま」「あの夜」が「不覚」となっただけで、もし彼が「懲りず」に「繰り返して」いたならば――、やがていつかは「発覚」したことだろう。
 それにしたって。私はもっと「上手く」やることだって出来たはずだ。きちんと優しく「間違い」を「諭す」ことで、「弟」である純君を「正しく」「導いて」やることこそが「姉としての責務」だったのだ。けれど私は――。

「姉の下着」に、「姉の体」に、「姉のお漏らし」に興味を抱き、興奮を覚えること。
 果たしてそれが「正常」であるかは分からない。「男の子」における「思春期」とは、あるいは「そういうもの」なのかもしれないが。やはり「最後」に至っては「異常」だと言わざるを得ないのだろう。
 それは「性的興味」と呼ぶには、あまりに「回りくどい」「屈折」したものなのだ。「恥じらい」といえば確かに――、「異性間」における、あらゆる「行為」に付随する「感情」という見方も出来るのだろうが。問題はその「原因」となる「行為」なのだ。
「排泄行為」。「人」として、「動物」として当然の「行為」。「生理現象」の一つ。
 あるいは「動物」であれば、まさしく「人目」を憚らずする「行い」なのだろうが。「人」であれば、そこに「恥じらい」が生まれ、だからこそ「隠そう」とする。その本来「秘めたる」べきものを「見たい」「させたい」と願い、さらにはあくまで「人」としての「羞恥」を保たせたまま、それを「冒したい」と思うその「感情」は。もはや相手の「体」ではなく「魂」を穢し、「尊厳」を弄び、「○す」という意味では、「レ○プ」に近いものなのかもしれない。

 どうして純君が――、まだ「中学生」であり、ほんのつい「最近」までは私の後ろを「付いて回っていた」、愛しい「弟」であるはずの彼が。私がちょっと「目を離した隙」に、「正常」たる「成長」の道から外れ、「異常」なる「性癖」を「獲得」するに至ったのだろうか。あるいはそれも、私の「せい」なのだろう――。

 そもそも、その「前段階」ですでに私は「過ち」を犯していた。いや、「悪意」はなく「善意」もない、「故意」ではないそれは――、「過失」と呼ぶべきなのかもしれない。だがそこに――「故意」と「過失」に――果たして、どんな「違い」があるというのだろう。どちらにせよ、私は彼に「きっかけ」を与えてしまったのだ――。

「深夜」の「洗面所」で私は「下着」を「洗って」いた。人に見られたくない、誰にも知られたくない姿。純君はそれを「目撃」し、私の「秘密」を知ってしまったのだという。
 あくまで、その時点では「傍観者」でありながらも。その「事件」は、彼を「目覚め」させるのに十分なものだったのだ。

「姉の下着」に――。「姉のお漏らし」に――。

 私は純君がまだ「小学生」の頃から「気を付けている」ことがあった。それは、彼の前で不用意に「下着姿」になったり、「着替え」を見せたりしないことだ。
「低学年」の頃までは、一緒に「お風呂」に入っていたこともあったが。「高学年」ともなるとそれも無くなり。それからは彼の前で「裸」になることはおろか、「下着」になることさえもなるべく控えていたつもりだ。
 いくら「家族」であっても「男女」である。たとえそこに「劣情」の介在する「余地」がなくとも、むしろ「無いからこそ」、余計な「不快感」を与えてしまう。
 いくら「姉」であっても「女」である。「母親」を含めて「二番目」に――、「母親」除けば「初めて」――、彼が接する「女性」が私なのだ。
 もしそこで私が、最低限の「恥じらい」もなく暮らしていれば――、純君がその「姿」を見て、それに「慣れて」しまったとしたら――。私は彼に誤った「女性認識」を与えてしまうかもしれない。
 すなわち――、「女性」というものは「だらしない」ものなのだと。「憧れ」には遠く及ばず、むしろ「軽蔑」の対象なのだと。
 過度な「神聖視」はそれはそれで問題だが。かといって「軽視」もまた問題である。
 だから私は、純君の「情操教育」のため――。なるべく「羞恥」と「慎み」をもって、努めてきたつもりだ。

 けれど、あるいはそれが「良くなかった」のかもしれない――。

 彼は私の「ショーツ」を「盗んだ」のだという。「枕の下」から出てきたものが――、まさしく「それ」だった。だが私はそこで、ある「違和感」を覚えたのだ。
 私はてっきり、彼が「洗濯機」から下着を「拝借」したものだと思っていた。
 もし彼が単なる「姉の下着」にではなく、そこに含まれる「情報」に、あくまで「私」が「穿いた」という「事実」に興味を抱いているのだとすれば――、その「犯行」こそ、より自然のものだといえる。実際、彼自身もそう「表現」していた。「おチビりパンツ」「お漏らしパンツ」と――。

 だが。「行為」の後で私が「没収」した下着は、「真っ新」な「洗い立て」のものだった。そこには危惧すべき「染み」も、忌避すべき「汚れ」も付いてはいなかったのだ。
――にも関わらず、彼は「熱」に浮かされ興奮のままに「告白」した。私が「ショーツ」に付けた「小便染み」も「ウンスジ」も彼は知っていたのだ。それこそまさに「連続犯」としての「自供」、「確信犯」たる確固たる「証拠」だった。

 彼の「初犯」がいつ行われたのかは定かではない。というか、それについてはあまり「知りたくなかった」。やがていつ、「再犯」に至ったのかも――。
 それでも。彼は少なくとも「二度」以上は「犯行」を重ねていたことになる。そして、最低でも「一度」は――、私の「穿いて」「脱いだ」下着を見たのだろう。
 その時の私の「下着」は、果たしてどれだけ「汚れて」いたのだろう。私は「あの夜」以来――「洗面所」でまじまじと「観察」してからというもの――自分の下着には最大限「配慮」し、その「汚れ」に「デリケート」になっていたつもりだ。 
 それでもやはり「汚して」しまう。「ショーツ」に「ウンスジ」を付けてしまう。何度「拭いて」も――、きちんと「拭けた」と思っていても――。
 トイレに行った時、お風呂の前、ほぼ毎回、必ずといっていいほど「チェック」する。
「白」「ピンク」「黒」と、下着の色は様々だけれど。そこには紛れもなく、「茶色」が描かれている。私の「お尻の穴」は、そんなに「緩い」のだろうか?

 だからきっと「その時」も――。彼が「くすねた」私の「ショーツ」は「汚れていた」に違いない。「クロッチ」の部分に染み込んだ「ションベンジミ」も、「お尻」の部分にこびりついた「ウンスジ」も、見られてしまったに違いない。だとしたら、果たして彼はそこにどんな「想像」を描いたのだろう――。

 もはや姉としての「威厳」も、女性としての「尊厳」もなく。「シミ」と「スジ」の「創造主」たる私。つまりは「お漏らし姉ちゃん」なのである。
 そんな私を、純君はどう思っているのだろう。さらに「羞恥」はそれだけに留まらず。
 私は彼に「尻」と「性器」さえも晒し、「おなら」までもかましてしまった。「挿入」こそなかったものの、結局は「最後まで」してしまったのだ――。
「あの晩」の私は「どこかオカシかった」のだと、あくまで「一時」の言い訳にしてみたところで、もはや決して「弁解」できないほど――、「取り返しがつかない」ほど――、私は「狂って」いたし。その「結果」こそが、今の私と彼との「現状」であり、気まずい「関係性」であった。

 彼の「射精後」、私の「放尿後」。彼と私は「ベッド」に並んで横になった。互いに「裸」であることを除けば、何とも「懐かしい」風景である。一体いつぶりだろう?純君とこうして「一緒」に緩やかな「時の流れ」に身を任せるのは。ずいぶん「久しぶり」である気がした。それは「遥か遠く」に「置き去り」にされた「記憶」であり。彼と私が、とっくの「昔」に「失って」しまった「過去」だった。
 私の「掌」と彼の「掌」とを「重ね」ながら――、昔に比べて、もう随分と「大きく」なったな、と思った。少し「ゴツゴツ」とした彼の「指」と、今や「長さ」で追いつかれつつある私の「指」とを「絡めて」。それから私は純君を「抱き寄せた」。

――私の「たった一人」の、愛しい「弟」…。
 純君の「髪」は「シャンプー」の「香り」がした。それは「家族共有」のものであり、だから私の「髪」からもきっと、同じ「匂い」がするのだろう。でもそれ以外の「部分」はもう――、私は「穢れて」しまっているに違いない。
「成長した」としても、未だ「幼い」純君の体を抱きながら――。願わくば「この時」が「ずっと続けばいい」と、儚い「想い」を私は抱き続けていた――。

 だがそれもあくまで「一時」のものであり。やがて彼が「身を起こした」のと同時に、やがて「姉弟」の「団欒」は失われた。
「これ、どうしよう…」
 純君は自分の「ベッド」を見て「困り果てた」ようにそう言った。「シーツ」は当然、私の「おしっこ」で濡れている。もはや「世界地図」とさえ「比喩」し難い、あるいは「パンゲア」とも呼ぶべき「超大陸」が出来上がっている。
 今夜、彼は「このベッド」で寝るのだ。私の「温もり」に包まれながら――、私自身の「匂い」に抱かれながら――。「拡張」された、あるいは私の「一部分」と「一夜」を共にし「眠る」のだ。
「問題」は「翌朝」である。果たして彼はこの「染み」を、どう「言い訳」するつもりなのか。まさか「お姉ちゃんが来て『おしっこ』をした」なんて言えるはずもない。かといって「『おねしょ』をした」なんて、彼の「年齢」にしてはあまりに恥ずかし過ぎる。
 だけどあくまで「問題」は「先送り」にして――というよりそれは、彼が越えるべき「試練」であり、私自身のものではない――私はベッドから立ち上がり、服を着直す。

「今日のことは誰にも『内緒』だからね」
 純君の部屋を出る間際、私は彼に「釘を刺す」。またしても、私に「秘密」が生まれ、それは彼と「共有」するべきものだった。
 ドアのところで振り返り、「思い出した」ように再び彼の元に行き、床に落ちたままの「ショーツ」を「回収」する。純君が「盗んだ」ものだ。全ての「元凶」。彼はそれを、「今晩のおかず」にするつもりだったのだろうか。だが彼にとっては「思いも寄らぬ」、「ご馳走」にありつけたらしい。

「もうこんな事、しちゃダメだよ…?」
「ショーツ」を取り上げながら「最後」に、「今更ながら」私は問う。ここに来て、私は「姉としての責務」をわずかに取り戻したのだった。だが果たして、その「説教」が今や「何を」差し、「誰に」向かって言っているのか、それは私自身にも分からなかった。
「うん、わかった…」
 と、純君は「渋々」というか、「一応」ながらも「返事」をしてくれた。「今夜限り」「改心」するつもりなのかは分からないが、それでも私はあくまで「姉」として「弟」に「微笑み」掛けたのだった。それは実に「姉らしい」、「弟」に向けるべき「微笑み」に違いなかった。

 だが。とっくに私は「姉失格」なのである――。


 大学の「キャンパス」で「同年代」達とすれ違いながら――。
「彼達」ないし「彼女達」がしてきたであろう、「経験」について「想像」する。
 皆が「十代」ないし「二十代」であることを思えば――、「未熟」もしくは「途上」であろうとも、きっとそれなりの「体験」を経てきたに違いないだろう。そこには当然、「性体験」も含まれる。「能動的」あるいは「受動的」、そのどちらにしたって「行為」に違いはなく。果たして、その内の「幾人」がすでにそれを「終えて」いるのだろう。

――私は未だに「処女」のままだった。

「彼」が「犯した」のは、私の「ヴァギナ」ではなく「アナル」だった。「どうして?」「なんで?」と疑問符ばかりがいくつも浮かぶ。一体どこに、「初めて」を「そっち」で「済ませた」者がいるというのか。
 そういう意味では、私はもう「処女」ではないのかもしれない。「姦通」においては「まだ」でも、「貫通」についてはすでに終えている。あるいは「広義」の範囲でいえばそれもまた「性行為」なのかもしれない。

 だが、それを一体誰に「話せる」というのか。

 そもそも、私が「早く『処女』を捨てたい」と願ったのは――。「大学生にもなって」未だに「『処女』である」という現実に「後ろめたさ」を感じ、その事実を「隠蔽」するという「沈黙」に耐え兼ねたからだ。あるいはそれが「よくある事」だったとしても、それくらい「普通」であったとしても。まるで自分だけが「遅れている」ような、周囲から「取り残されている」ような「孤独」を味わったからだ。
 ところが、今の私は――。「予期せぬ形で『処女』を終える」ことによって。さらなる「秘密」を抱える事となった。決して人に言えず、打ち明けることのできない「性体験」は新たなる「沈黙」を私に与えたのだった。

 こんなことなら、あの夜「強引」にでも「○○さん」に「抱かれて」いれば良かった。そこに彼の「意思」などなくとも、あくまで私の「事情」で「正当なる行為」を済ませておけば良かった。
 あるいは「純君」でも良かったのだ。いや、それはダメだ。「初めて」の相手が「弟」など――、それこそ「初体験」について、「生涯」誰にも話せなくなる。

 とにかく、早く「『処女』を捨てなければ」――。
 そう思いながら、「今度こそ」と願い、私は○○さんとの「逢瀬」を重ねる。たとえ「初めて」が「羞恥」にまみれたものであれ「二度目」を、本来の意味での「初めて」を重ねることで「上書き」出来る。そうすることで、私は晴れて「正常の身」となることが叶うのだ。
 だが、もはやそれ自体「正常」とは言い難かった。彼と「逢う」時、私が決まってする「行為」――、今や「当然」のものとさえなりつつある「習慣」――、「お漏らし」。
 彼はそれを「期待」し、私自身もどこかでそれを「望んで」いる。まさに「異常」なる「性癖」。彼と逢い続けることは――、彼の元に通い詰めることは――、そうした私自身の「異常性」を「告白」することに他ならず。それこそ「恥の上塗り」に違いなかった。

 それでも。まるで「転げ落ちる」ように、「坩堝」に飲み込まれるように――。
 私は、今やすっかり「羞恥」と「興奮」の「虜囚」となっていた。もはや「正常」では飽き足らず、さらなる「異常」へと足を踏み外し。新たなる「刺激」にこそ身を焦がし、「焼かれる」ことでしか今の私は「満足」を感じることが――、「快楽」を得ることさえ出来なくなっていたのだ。
 とはいえ、真の意味での「快楽」。私は「まだ」それを知らないのである――。


続く――。

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