ぶるがり屋 2014/07/04 21:42

今週の へうげもの 感想 2014年 7月第1週

あらすじ

 加藤清正の死を機に、少しづつ緊張が高まっていく徳川と豊臣。
だが淀の方は、それすらも自分を中心に回っていると、更にはそれを利用して自分の世が始まると考え始め、より深みに嵌まっていく…
 龍涎香を盗み出し、妻お江との仲直りを企む徳川秀忠は、遂に…!


へうげもの(18) (モーニングKC) (コミック)
山田 芳裕
講談社
2014-04-23

感想

 大久保長安の暴走が、こういう風に来ましたか…
困った事に茶々の考えも、全部妄想じゃないんですよねぇ。
家康が茶々を手に入れる為に戦争も政略もする訳は無いけど、長安は割と本気っぽいですし、今家康が死んで戦争になったら、まだ未熟で敵を作るばかりの秀忠の方が厳しいんですよね。
次代の徳川家光・忠長も戦国の英雄ではないしなぁ。

 そして前回龍涎香を盗み出した秀忠。
ああもう何て愛すべきダメ男だ!
最後のスッキリした顔は、性欲が放出されたのが一番の理由じゃないけど、2番目の理由だよなぁ(笑
ちょっと前に金時様が屹立したコマが有るのがヒドい(笑

 ついに、やっと笑ったお江。
前回、おぼつかない縄使いまで笑わなかったお江が。
秀忠の一生懸命故に歪んだ顔が、プライドを壊して突き出た想いが笑いに通じる。

 ああ、へうげものらしいなぁ。
お江が自分の優位が決定したので「笑ってあげた」可能性はまぁ、考えないでおきます。
それだと秀忠が可哀想過ぎる(笑

 秀忠が、石田三成のように、愛すべき人物に育ってきました。
光成は忍城、関ヶ原で負ける度に人としての魅力を増していきましたが、秀忠はお江との恋に負けて成長するんだなぁ(笑

 前回では気付きませんでしたが、古田織部ののろけ話の「モノを盗んで好きな女の為に命とプライドをかけて挑む」事を真似ているんですね。
秀忠が意識してるかどうかはちょっと不明ですが、豊臣秀吉を真似て、織部を真似て、望みのものを手に入れた。
この事は大きいように感じます。

 人の欲、愚かさをここまで愛おしく可笑しく描く漫画、大好きです。

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