先週の へうげもの 感想 2016年 2月第4週
あらすじ
老い、年経て新しい演出にたどり着いていたおくに。
だがその傾奇もの好みは、徳川家康の嫌う反風紀、そして豊臣家に付き、最後の徒花を咲かそうとする浪人たちの心を鼓舞するものでもあった。
古田織部はこれを疎い、おくにに内容変更を示唆するが…
へうげもの(21) (モーニング KC) コミック
山田 芳裕
講談社
2015-12-22
感想
踏まれ捨てられ、最後に咲く大輪の、意地の徒花。
丸々おくにに一回使うとは思いませんでした。
伊達政宗に捨てられたこと、恨んでるんだなぁ(笑
そして名古屋山三郎のことを…
山三郎と復縁したのか!
と思ったら似た役者を使ってるだけなのですか。
これも芸の為、かと思ったら…
似た後姿にすがるおくにの泣き顔が、本当にもう醜く滑稽で残酷でね。
そして何より愛しいですよ。
本当に、本当に好きだったのだなぁ。
時の移ろい、人の縁の儚さ、人の生きていく色々のものが透けて見えるような夕暮れの風景でした。
なんだか、このシーンだけは実写で見たいなぁ。
たとえ目的や主義は違えど、己の数寄に命を捧げる思い。
織部が止める訳がないですね。
悲しく醜く、それでもなお美しい人のおかしさ。
『へうげもの』での彼女の物語はこれで終わりなのでしょうか。
織部とはさほど関係の薄い彼女の存在、数寄でしたが、同じ時代に生き、侘び寂び、華、ひょうげに時に魅せられ、時に挑んだ深みのある役所でした。