ぶるがり屋 2020/10/25 22:01

麒麟がくる 29話の感想

麒麟がくる 29話「摂津晴門の計略」の感想ですよー。


NHK大河ドラマ「麒麟がくる」オリジナル・サウンドトラック Vol.2
ジョン・グラム
2020/9/2

麒麟がくる

 今回のテーマは、日本の古き永き京都・京都、そして権威と権力と金、でしょうか。
それらが織田信長や明智光秀、伊呂波大夫の生き方、生き様も含め、"御所の壁"で描かれる。
『バンデット』を読んだ者としては、室町武士なのに「ナメられたら殺す」も信長や光秀の苛烈さを分かってない摂津晴門の、死亡フラグばっかり見えましたが(笑

 そんななので、今回はあんまり「京都の政治怖い」とは感じませんでした。
摂津晴門の陰謀というよりは、あれ以外の方法で新しい禄を作る方法、多分無いですよね…
権威は有っても権力の範囲は乏しく、幕府の中でも自分たちの派閥だけでも足りないくらいでしょう。
反対に光秀としては、幕府の権威・正しさを害し、その復権の障害であり、忠義を捧げていた足利義輝を助けなかった、唾棄すべき敵。

 信長にとても廃した方が権力増しますし、光秀が奉行としての権力なくても、
光秀が晴門を殺して、誰が罰するのか。
諸問題起きますけど、信長と秀吉が居るのでもうなんとかなっちゃう気しかしません(笑

 鼓を借り、返す所作、御所の壁を越ようとせず越える時には一礼、
父の言葉を話す時の大事そうで愛しいそうで誇りにしているような声音。
 明智光秀が道理と秩序を何より重んじ、織田信長が父を愛し信じ、織田信秀が道理を教えるよき父だったと、何度も何度も描写されて、丁寧に作っているなぁと感じます。
あと、信長が光秀LOVEなところとか、木下藤吉郎が有能で胡散臭いとかも(笑

 光秀が「正直気分が悪い」とその上司に言っちゃうとか、ダメな所もちゃんと描いていて好きです。
東庵先生が賭け事の為だけはホントクズな所とか(笑
キャラが生きてますね〜。

 お駒ちゃんと伊呂波大夫の比重が増してきました。
武家や公家だけでなく、また大商人でも無い、乱世に生きる市井の者の視点。
 明智光秀はこの後ずっと京都付近ですし、この京都がいかなる所か、歴史的にも京都人の意識としても体現する人物としては、伊呂波大夫は最高の人物でしょう。
 美しき人、美しき都を守る為に。
過去に嘘はないと思うけど、光秀に一番刺さると分かってはいるよね(笑
女性の切なる思い、上下の分、正しき秩序と正しい報い。
全部入ってましたからね〜。

 時代の転換点、信長の戦略的状況の大きな変化、全てが危うい中での光秀の選ぶ生き方。
そして次回は久々の帰蝶様も登場!
いやぁ、面白いなぁ。
 

 どうでも良い話ですが、この記事書く為に調べるまで、鼓をずっと「つつみ」と読んでました(笑
勘違い恥ずかしい!

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