ぶるがり屋 2020/12/06 22:11

麒麟がくる 35話の感想

麒麟がくる 35話「義昭、まよいの中で」の感想ですよー。


NHK大河ドラマ「麒麟がくる」オリジナル・サウンドトラック Vol.2
ジョン・グラム
2020/9/2

麒麟がくる

 室町幕府、その時代の終焉。
時代の変わり目には動乱がつきもの、というかそのものが動乱ですが、大胆で激しい、目を離せないドラマですね!
簡単に人が死ぬ時期でもあるので、体現は御免被りたいものですが。
 結果として光秀は、幕府そのものの実力を削ぎ、その死を早めてしまった訳ですが…
敬愛する足利義輝の死、その時にはすでに死んでいたと、いつか知るのかな。

 摂津晴門は思ったより実力ある策謀家でしたが、やっぱり覚悟は無かったですね。
そして何より敗因は、言葉ばかりおもねってその実侮り蔑み、人を軽んじること。
光秀の情熱を愛する人の多さ、足利義昭の誇りを測らなかった。
優しい義昭の命に従ったら放免ぽかったので、抵抗してくれた時には「やった!」と声を上げてしまいました(笑

 今回の主人公は、足利義昭ですね。
信長は寺であり幕府の形を変えようとし、晴門は幕府を恣にし、それでも幕府の存続を願えば従う以外に無く。
三淵藤英も明智光秀も、本当は頼るのでは無く、彼らの立派な主君をしたいのに。
こめかみの歪な皺も元通りに、駒ちゃんに縋る姿も、光秀に答える様も、あまりに悲痛で。
 挟まれる光秀の苦労をずっと見てきて同情してきましたが、挟む以外の道を自分で選ぶことさえ出来ない義昭の苦労を、今回は痛く感じました。

 なか様喧しい(笑
でもだからこそ本当のことだと伝わってきます。
明智家は一家どころか郎等ごと真面目過ぎるので、これから彼女たちと仲良くなってくれるといいなぁ。

 教養高い公家でオタクで博士で、三條西実澄いいキャラだ。
あのまま何も答えず、そして多分光秀に嫌われず追い返し(ちゃっ)た人柄が憎めず、
彼をして分からないと言った正親町天皇、情報網とその見識の深さが怖いですよ〜。

 光秀もお駒ちゃんも、大夫も化粧と撮り方が中年らしくなってきましたね。
久々、見たかったよ伊呂波大夫!
金さえあればちゃんと動いてくれると信用されてて、お駒ちゃん分かってるなぁと(笑
光秀、天皇様Loveな大夫を連れて言って上げてー!
と思いましたが、大夫は遠くから推すタイプなのかも。

 そして、動乱と暗殺を真っ直ぐ走りきった我らが明智十兵衛光秀。
お前もういい年だろ!
今も若い頃のまま、無鉄砲で正直で頑固で、その呆れ笑ってしまうほどの真っ直ぐさで。
ああ、光秀ですよ。
そのままに、思いと願いと苦労を背負うのですね。
 ただ実澄の前での「帝は〜」の部分は「自分にとっては将軍ですが」と言わないあたり、やっぱり歳をとって"言わない"ように成長してるのですね。

 義昭が、正解でないとわかっていても、涙を流しながら初めて自分で選び取ったその道は。
傷つき苦しんでいる者を助けずにはいられないのは駒ちゃんもですが、光秀もこの義昭を、決して捨てられないだろうなぁ。


 ラスト、また変装・要人接触クエストが発生してる〜!
よもやの天皇相手とは(笑
こんなシナリオ&クエストな、光秀Ver.の太閤立志伝をやりたくなります。

 小さい頃は武将全てが天下を狙ったと思っていましたが。
天下取りを考えられる身分の少なさや、身分だけ有っても無力の痛ましさがよく分かります。
戦国時代はある意味室町幕府の内輪揉めなので、幕府取っ払いたくもなるけど、それを考えられる人間、実行できる人間は僅かなのですね。
今の時代、誰でも「自分が総理大臣になったら」と考えも目指すも出来ますからね。
いい時代だ。

 長谷川博己さんの佇まい、着こなしを見れば、色々な装束を着せたいのもよく分かります。うん、よく分かる。
あとは何でしょう、パリッしてないのも見たいですね。
当代では何に当たるのか分かりませんが、着古した作務衣姿とか見たい。
最後の頃の、茶を楽しんでるあたりで見れないものか。

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