ぶるがり屋 2023/09/19 01:10

どうする家康 25話 の感想

どうする家康 25話
「はるかに遠い夢」の感想です。


見逃し配信 - どうする家康 - NHK

【作】古沢良太
【音楽】稲本響
【出演】松本潤、岡田准一、有村架純、野村萬斎、イッセー尾形 ほか
【デザイン】GOO CHOKI PAR
(C)NHK

感想再開!

 なかなか書けなかったのは水星の魔女で体力使い切ったとか体調不良とかサイト更新とか色々有ったのですが、最初の大きな理由は、
辛かった からです。
いやぁ、この回は本当に辛かった。
史実でもこの物語の最初からずっとずっと、分かっている悲劇が辛くて、最高に感情を盛り上げてくれた、悲劇でした。

どうする家康

 築山の悲劇
本当に、本当に… 初回から家康と瀬名の純愛を何度も幾重にも描いてくれました。
愛を、戦国の非情を、家康と瀬名が一緒に受けた罪を、別々に受けた罪を、2人の子を受難を、描いてきてくれました。
瀬名……!

縋る理想に

 瀬名の計画は、夢破れた者たちには浄土に思える、縋りつきたくなる世で。
人の優しさが人を救う世で。
優しさがなければ足元から崩れてしまう夢あくたで。
不確かで危うい策に賭け、
失敗した。
それだけといえばそれだけ。

 でも、その危うい策に縋るしかないほどの傷と苦しみがずっと続いていた。
多くの、多くの人々が。
そして信康は、死ぬしかないと思った、だから縋れる夢を見た。

 夢が潰え、子を守れないのだとしても、せめて自分の責を取り、家の為、徳川の為に死にたかった。
泣いて縋る家康を抱きしめる瀬名の鼻は赤く、声は一番優しくて。

どうしようもない家康

 脆い策で、それも信長に気づかれた時点でもう破れていて。
ここまで来て、瀬名にあれだけ諭されても泣いて諦めないのがこの物語の家康で。

 そして一度は捨てた最愛の妻に残された夢を、捨てすに背負って生き抜くのも、家康なんだ。
泣いて泣いて泣いて、愛の希望の夢に呪われて、果てに弱虫泣き兎は腹黒狸になり、厭離穢土浄土を果たすのだ。

瀬名の死を見た者たちは

 哀れに泣いて苦しんで、腹黒狸に変わる家康を、誰が見捨てられようか。
鳥居元忠は命を捨てて徳川の世を築き、本多忠勝と榊原康政は一生をかけて仕えた。
大鼠は何を授かったのだろう。

 そして石川数正は、この先で何を選ぶのかなぁ。

どうする家康

 大事なものを失った家康は、岡崎は。
腑抜けた笑顔の仮面を被って舞い踊る家康は。
 次回、『ぶらり富士遊覧』
どうする家康。

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