尾上屋台 2017/12/12 12:18

「ネト充のススメ」

・アニメ公式


この作品、原作の方は読んだことあるんですよ。
途中までなんですけど。
途中でやめちゃったのは飽きたとかじゃなく、その時の最新話まで読んで、次の話が待ちきれなくて、忘れちゃったという(笑)。
どうも、ネットでの連載ものって、自分の場合こういうことが多くていかんですね。
そこのサイト(コミコ)自体しょっちゅう見てたら最新話に気づかないわけないんですが、この「 ネト充のススメ」しか読んでなかったもので。

で、今期のアニメの予定見てたら、うお、懐かしいタイトルだと思って、視聴することにしたんですね。

原作の記憶ちょっと曖昧なんですが、あっちの方はもっとネトゲ内でのやりとりとか場面とか多かった気がするんですが、自分的には今回のアニメに大満足でした。
基本、アニメ化って原作に忠実であることを求めるタチなんですが、肝になってるとこはしっかり押さえてあるというか、やっぱもりもりさんの魅力に尽きますからねえ。
1クールで締めるんだったら、中途半端に色々描くよりは、この構成で正解だったと思います。
3クール、4クールとかできっちり描いてほしかった気もしますが、今のご時世、そういうのはなかなか作れないでしょうからね。

なのでネトゲ感ってのは随分薄れちゃって、普通の恋愛モノっぼく仕上がってるんですが、一見シンプルな構成に見えて、(ネトゲ内の)別人格から関係性が始まって、リアルの方に落ち着くってのは、ありそうでなかなかなかったんじゃないかと。
もうちょい事件性の高い作品なんかでは、ネット、リアル織り交ぜて展開してくみたいのはたくさんありますけど(ソードアートオンラインとか)、血なまぐさい展開なしに、現実っぽいというか、普通の恋愛モノに落とし込んだ作品って、なかなかないんじゃないですかね。
あっても要素や舞台装置のひとつみたいな感じで。
それそのもので、かつこういうところに落とし込んだってところに、地味ながらも完成度の高いオリジナリティを感じます。

あとさっきも触れましたけど、この作品って、もりもりさんこと盛岡森子の魅力に尽きますよね。
異常に遠慮がちだったりメンタル弱過ぎとか、マイナス面なんかも多分に持ち合わせてるんですが、基本的に相手を思いやる性格じゃないですか。
責任感も強いし。
一点でもそういった魅力があると、脱サラニートだろうがなんだろうが、全然関係ないですよね。
ていうか、その人の魅力を考える時に、地位やら稼ぎやらを考える人って、結局てめえのことしか考えられないわけで。
これ、いずれどこかで書こうと思ってるんですけど、人間関係、特に恋愛って、マイナス面を潰していったらモテるとか、そういうことじゃないじゃないですか。
一点でも、持っているものに魅力があるかどうかですよね。
この点、人に嫌われたくなくて色々やってる人間が、実は人に好かれる要素を何も持ってないってのと同じなんじゃないかと。

そこいくと、もりもりさんは持ってますよね。
それがこれまでの人生でネットの世界でしか発揮できなかったものだとしても、わかる人にはわかるというか。
まあ作品ですから、わかるように描写するんですけど(笑)。

んなわけで 「ネト充のススメ」、小粒ながらもきらりと光る作品でした。
こういう作品には、もっと出会っていきたいもんです。

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