尾上屋台 2018/06/24 08:38

「LOST SONG」

・アニメ公式


大仕掛けのある作品でしたね。
MAGESの作品なんで、何かしらあるんじゃないかと思ってましたけど(笑)。

といっても見始めたらそんな予想のことはすっかり忘れてて、牧歌的な絵柄と雰囲気と、その割には意外と血なまぐさい展開や描写に引き込まれました。
結構好きなタイプの作品で。

で、中盤で大仕掛けというか、いわゆる超展開があるわけで。
これに関してはフィーニスが変節していく途中で、ちょっとミニ予告編みたいのあったんで心の準備はできてたんですけど、それ見てなお、ああ、こう来たかと(笑)。
この時点で振り返ってみると、結構伏線張ってるんですよね。

その後の展開ってのは、予測できるんです。
でも基本的な構成を、謎が謎を呼ぶ的なものにしなかったことで、物語自体に視聴者を引っ張る力があったと思います。
キャラクターの立て方もそうなんですけど、話として、ここは押さえておこうみたいな部分は、きっちり押さえてあったんですよ。
なので物語がどう展開しようと、ちゃんと引きつけておく土壌は、超展開前にしっかりと準備できていたってことですね。
ここがちゃんとしてないと、話追う方にばかり気を取られて、キャラクターが置いてけぼりになっちゃうんですよ。
その点、この作品はしっかりしていたなあと。

そういえば、今作は鈴木このみが声優として主演してるんですよね。
最初「ん? ホント?」って思いましたけど、歌を歌うシーンがキーになりますし、演技の方も朴訥とした芝居が、同じく朴訥としたリンに対して、結構マッチしてたと思います。
ちょっと抑揚のつけ方に、ん?と思う部分もあったんですけど、見終わった今では、やはりこの人がやるべきだったんだなあと。

あと、途中ちまちまと入るギャグというか笑いは、結構好きなタイプの笑いでした。
がちっと笑い取りにくるって感じじゃなく、ちょっとくすっと来るタイプの。
ちょっと幕間的なやり取りの時に、すすっと入れてくるタイミングも、良かったと思います。

仕掛けの部分に目が行きがちですけど、極端に言えばそこ抜きでテンプレ的な物語でも、充分楽しめた作品だったんじゃないかと思います。
やっぱりこう、キャラが立ってる作品ってのは、それだけで物語が成り立っているんですよね、とあらためて。
キャラが立つってのは別に強い個性を強調するってもんじゃなく、そのキャラクターが生きている、そこにいるって感覚で、その意味でこの作品は、そういう部分はすごく丁寧な作品なんですよ。

で、最後はこれ、来年のイベントに続いてるんですかね?
最後の最後まで、色々仕掛けてくるなあと(笑)。
物語としては一応完結してますけど、今後の展開も作れる感じで終わったんで、おそらくイベントで何かがあると。

ともあれ、丁寧な作りの作品は、やっぱ見ていていいものです。
今後の展開も、期待してます!

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