尾上屋台 2018/06/25 00:00

「あまんちゅ 〜あどばんす〜」

・アニメ公式


あまんちゅアニメ、第二期ですね。

前作の時に、やっぱARIAと比較してしまうと書いたと思うんですけど、今期の方が、ARIAとの差別化は図られてるんじゃないかと思いました。

基本的に、日常にある何かから良いもの(幸せになるもの)を発見するって構図は変わらないと思うんですよ。
でもARIAが発見だったのに対して、あまんちゅは一応現代ものだってのもあって、「再発見」の意味合いが強いかなと。

あと、ARIAって僕が読んできた漫画の中でも五本の指に入るくらいの名作だと思ってるんですけど、ひょっとしたら、えらく感受性の弱い人には響かないというか、多少敷居の高い作品なんじゃないかとも思ってるんですよ。
人を選ぶ作品とは違うんですけど、たまにARIA読んだことあるって人と話してて、なんかずれてないか?って思うこともあったり。
ずれ、というのは解釈ではなく、単純にロジックを理解できてるかって部分ですけど。
こちらの方がより間口が広いというか、何をどう感じたら良いか、そういう手引きも兼ねてるかなあと。

あまんちゅは、てこという、視聴者に対するナビ役がいるってのが大きいですね。
この子が色んな意味で弱く、そんな子でも日常にある、ちゃんと目を向ければ幸せになれるようなものや、一歩踏み出す勇気を持って行く過程が、この作品のARIAとの違いなんじゃないかと。
で、このてこに対するナビ役として、ぴかりがいるっていう。

やはり作者が多少熟れてきてるってのもあって、こちらの方が親切な作品なのかもしれないですよね。
個人的には、メタファーを多用するARIAの方が好みだってのがあるんですけど、万人に薦めるならこっちなのかもしれないっていう。

てこが抱える悩みみたいのも、これは今の時代に多く見られる問題なんだろうなあと。
そして作中一年かけて、そういう諸々を乗り越えていくって意味で、学生である意味も出てくるんですよね。
元々ARIAの方もびっくりするくらい繊細な作品なんですけど、そのいい部分を受け継ぎつつ、より間口を広く設定してあるのが、あまんちゅなのかなと。
ぴかりとてこの気持ち、思ってることがシンクロする場面を強調してるのも、多分そういうことなんだろうと思います。
今くらい、人とのコミュニケーションとその安定が揺らいでる時代も珍しいんじゃないかって感じるので。
その意味で、まさに今の時代にしか描けない作品なんじゃないか、とも。

で、てこの一年生が終わって、ここからは後輩もできて、関係性により広がりが出てくるんでしょうね。
おそらくまたアニメ化があるんじゃないかと思ってるんで、続き、期待してます!

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