尾上屋台 2018/12/11 22:10

十、十一月を振り返ってみる

もう十二月じゃないか。
それも、半ばだ。

んー、タイミングを逸してしまうというのは恐ろしいなあ。
この間、ここを更新する余裕がなかったというわけでもなかったはずなんだけど、まあ、ちょっとバタバタしてたってのもあるかもだね。
ともあれ、ここ二ヶ月を振り返ってみるぞ。




・ 「プリンセスブライト10」発売!

https://www.dlsite.com/maniax/work/=/product_id/RJ237615.html

発売しました!
前作の続きで、レベッカなりヒヨなりの物語に、一応の決着をと。

今回、あまり今までにやってこなかったような展開ややりとりがあって、ホントはそこについて色々語りたいとこなんだけど、それについてはあらためて、の方がいいかな。
最近滞ってるけど、この作品についてもライナーノーツ的なことを書く時に、取っておこうかなと。
発売してから、一ヶ月半くらいか。
ちょうど今くらいが、作品についてある程度客観的に見れる時期かもしれないね。
でもまあ、この作品については、また後日。

作品そのものの話ではないんだけど、これの仕上げに入ってる辺りでまた頸椎症の兆しがあってね、今回はあえて、ちゃんと休みを取りながら作業したんだ。

具体的には、週に二日、休むようにすると。


・(大体)週二日休む

こんな感じで家で仕事してる人は大体そうだろうけど、休日ってもんは自分で作るしかないから、どうしても何ヶ月もぶっ続けで作業しちゃったりするんだよね。
上の人間から「休み」ってもんを指定されてるわけでもないし、休んじゃうと、それだけお金が入ってこない商売なわけだから。
特に俺みたいに稼ぎの少ない人間だと、正直、本当に寝る間も惜しい。

が、そんな感じで何年もやってきたせいで、去年えらい怪我というか病気というか(頸椎症って、実際どっち?) をやってしまったわけだから、これはいかんなあと。
去年の今頃は、このまま利き手が動かなくなってしまったら、どんな仕事もできなくなってしまうって、震えてたわけだからさ。
そしてこの頸椎症ってヤツは、症状抑えることはできても、基本的には治らないものなわけだから、上手く付き合っていかなくちゃいけないわけで。

で、腕動くようになって、また夏頃までは調子に乗って作業続けてたんだけど、ちょっと再発の気配が何度かあったんで、ちゃんと休みながらやろうと。
週二日、これ厳密に測ってやってたわけじゃないんだけど、目安として、そのくらいの感じで休みを入れながら作業してました。

結果、一ヶ月単位くらいで見ると、あんま作業スピード変わらないんだよね(笑)。
月に七日八日と休んだら、どれだけペース落ちるのかなあと心配してたんだけど、ほとんど変わらない、むしろ誤差の範囲かもしれないけど、早かったんじゃないかってくらい。

やっぱ人間、何かをぶっ続けでやるってのは、あんま良くないんですよ。
二十代とかだったら寝食惜しんででもやった方がいいのかもだけど、この歳になると、そっちの方がむしろ作業効率落ちますわね。
肉体的な疲れもそうだけど、精神的にも相当煮詰まってくる。
で、そういう時に描いてる絵って、どこか堅苦しいというか、伸び伸びしてないんだよね。

週二日っていっても週末休むってよりかは、四日に一度くらい、ペンを持たないようにするだけで、随分身体は楽になるし、集中力も違うもんだなあと。

その後も、十日以上ぶっ続けで作業してた時もあったんだけど、その後は二、三日休むようにしたりと、その時の状況が許す範囲で、休みを入れるようにしているよ。

CG集出した後も、依頼品があったりとそれなりに作業の日々ではあったんだけど、意識的に休日取るようにすれば、効率はもちろん、作業量もかえって増やせると思う。

んなわけで、お仕事あったらいつでもどうぞですぞ!(宣伝)


・「レッドデッドリデンプション2」




んなわけで(?)、久々にゲーム休みも取ったりしました。
コンシューマーのゲームやるの、一年ぶりくらいだよ(汗)。
PS4がちゃんと動くか、ドキドキだったもんねえ。

にしても、これがまた傑作だったのだ。
この作品について語り始めたら、一晩じゃ足りないよなあ。
前作も非常にいい味出してて大好きだったけど、2にして前作を遥かに超えてくるんだから、すごいことだよ。

たださ、ゲームの続編だったりって、結構前作や初代を超えるよね。
システム的にどんどん進化してるからゲームとして面白くなるのはもちろん、ストーリーで超えてくる作品が多いってのは、ゲームの特徴かもしれないよね。
全てがそうではないけど、そういう作品の割合が、多い。

で、ここからゲームやった人じゃないとわからない話。
でも読む人もいるだろうからネタバレしないように書くけど、ダッチだよな、ダッチ。
ああいう人間を描いてきたってのは、本当にこの作品の凄いところだよ。

きっかけは、やっぱホゼアが倒れた辺りだな。
あそこから、ダッチが急速に「堕ちて」いくじゃない?
で、段々とアーサーたちに、疑心を持たれるというか、信頼を失っていく。
ここでさ、いわゆる普通の作品だったら、ダッチを駄目な悪者として描いちゃうんだよ。
今までは頼れるボスだったけど、実はこんな人でした、悪い人でした、みたいな。
いきなり、主人公の引き立て役になっちゃうというかさ。

ところがこの作品、駄目になってくダッチが、もう最高にカッコいいんだよね(笑)。
うわ、こんな描き方もあるんだなって。
特にあの、アンズバーグで演説ぶってからの大暴走は、ホント痺れるよ。
最悪の選択だけど、むちゃくちゃカッコいいじゃん!って。
ああ、これは決定的だな、この人もう駄目だなって思う瞬間をカッコ良く描けるのって、やっぱ向こうの作品ならではだよね。
俺が子供の頃から日本の作品にちょっと食い足りないなって思ってたのって、これだよって。
こういう描き方する作品って、アニメや漫画ではなかなかないんだよ。

ちょっと色々昔の感覚思い出せたというか、そうだよ、これだよこれって。
正直さ、自分の作品だと特に、上記のものとはまた別になるけど、こういった、人間の複雑さみたいのって、どれだけの人が理解してくれてるんだろうとか、ちょっと心配になるのよ。
たまに迷って、もっとわかりやすくした方がいいかしらとか、そういうことも考えたりしちゃう。

でもこういう作品が世界的にもそうだけど、日本でも記録的な売り上げを叩き出し、かつ高い評価受けてるってのは、ホント励みになるよ。
そうなんだよな、やっぱそういう部分はきちっと描いて正解だよなって。
無論、ある種のわかりやすさってのは絶対に必要で、過度に複雑な描写の仕方ってのは違うと思うんだけど、テーマとしては、そういう部分が損なわれちゃいかんよなって。

俺はさ、表に出した作品に関して、自分で「つまらないなあ」と思ったことはないんだ。
つうか、そうだったら表に出さない。
最低限、自分で読んで「面白いな、これは」ってものしか出してないつもりなんだけど、まあ読んでくれてる人は非常に少ないわけでしょう?
そりゃ自信も保てないし、なんか自分がひどく間違っているような気持ちになることも、少なくはないんだよ。
反応がないこと以上に、つらいことはないもんねえ。

でもこの作品に触れて、ああ、やっぱ間違ってないなって確信できた。
んま、技術的には振り返ればいつも未熟に見えてしまうものだけど、とりあえずその時の全力ではあるわけで。
で、もっと大きい部分で間違えてるかっていうと、そんなことはないなと。
この方向性で、間違っていない。

もっと多くの人に作品読んでもらいたいと思うと同時に、今読んでくれてる人がもっと楽しめるよう、これからも迷いなく前進するよ。


と、ここ二ヶ月はそんなことを思ったり。
今年もあと少し。
君が楽しんでくれるようなものを、ひとつでも多く作れるよう、頑張るよ。

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