尾上屋台 2018/12/18 03:48

「あかねさす少女」

・アニメ公式


アニマックス20周年ってことで、ケーブルでアニマックスたまに見ますし、めでたいということで見てみようかと。

どちらかというと掴みは弱い作品かなあと思いつつ、四話目くらいから「ああ、こういうことやりたいのか」って感じで。
変身して何かと戦ったり、パラレルワールドだったりってのはギミックとして目新しさはないんですけど、キャラを掘り下げるのに、「そうであったかもしれない自分のいる世界」と比較していくってのは、何気に斬新だったかなあと思います。
これは各メインキャラはもちろん、脇役にしてもそうですよね。

で、これがラストに向かってく過程、ないしはラストで、「自分を受け入れる」ってとこに繋がったのは、ああ、結構いい話だったかもって。
ちょっと説明的だったかなと思いつつも、最後で綺麗にまとめあげてくれたかなと。

大体1クールもののアニメって、最初に掴んじゃうか、真ん中くらいに神回みたいの持って来て、それで最後まで引っ張ってくって見せ方すること多いじゃないですか。
この作品はラスト1話見て初めて、どうしてこういうギミックが必要だったのかとか、主人公がどういう心持ちだったのかってのがわかる、ある意味ではすごく作品らしい作品だなあと思いました。
てか、小説だと書きおろし単行本の構成ですよね。

アニメでこういうことやるのは、ちょっと珍しいし、それがこの作品の特徴だったかなと思います。
ま、アニメにしては展開が弱いかなあみたいのもあるんですが、僕的には結構好きな作品ですね。
連載原作があるものでは全く見ない手法ですし、初めから1クールできちっとやってやろうって感じで作られた作品だと思います。

アニメって、今のはどうだかわかんないですけど、ちょっと昔の客層意識すると、なかなか自分と向き合わせる作品って、少ないんですよ。
これはキャラクター同士、ないしはその世界観の中の自分の役割みたいなもんとですけど、向き合わせるってことをやらせてる、珍しい作品だったと思いました。
敵方があくまで脇役扱いなのも、そっちに向いちゃうとテーマがぼやけるってことで。

ともあれ、ちょっと面白い構成で、ある意味マニアックな作りだったかなと。
初めは出来合いのギミックの多い作品だと思って見てましたが、最後まで見れば、全体でそういう大仕掛けがあったんだなと、納得の作品です。

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