尾上屋台 2019/10/14 04:14

「BEM」

・アニメ公式


妖怪人間ベムの、リメイク版ですね。
子供の頃、再放送かなんかで見た記憶あるんですよ。
その時は、絵柄もありましたけど、かなり怖かったって思ったんですね。
つい最近も確かMXで再放送あって、ちろっとだけ見たんですけど、ああ、この劇画調の絵が怖かったのかなと。
演出も、ちょっと子供が怖いと思う感じで。
ホラーって意味では、今見ても結構怖いなあと、そう思ったりも。
あと、原作だと結構差別表現があったりしたじゃないですか。
もちろん、迫害とかの、悪いものとして。

で、今作はスタイリッシュに、現代に合わせてリメイクされたわけですけど、んー、あんまり怖くないというか、原作の雰囲気が、もうひとつ出てなかったかなと。
一応、妖怪人間に対する偏見、差別みたいのも入れてはあるんですけど、ちょっとマイルドというか。
僕の中ではベムって、ホラーと差別/迫害みたいなイメージあって、そこら辺を勝手に期待してたもんだから、少し首を傾げる感じもありました。

ただ、大事なとことかは、そんなに外してないんですよね。
原作の記憶が子供の頃になっちゃうんで正確に比較できないですけど、テーマになるとこは、間違えてないんじゃないかと。
難しいリメイクだったんじゃないかとも思いますね。
ベラがやたらとかわいくなってるのは、僕的には大正解なんですけど(笑)。

一話一話は間違えてない、けど全体で見ると、多少中だるみ感もあって、構成的に弱かったかなと。
なのでラストが、ちょっとお約束感を感じてしまったりもしました。

あと地味に、妖怪人間は死なないみたいなのが、戦闘シーンの足を引っ張ってたりしますよね。
まあどうせ死なないんだったらみたいのがあると、痛みが伝わってこないというか。

まあ細かいとこで色々突っ込みたくなるところはあるんですが、この作品の良いところのひとつとして、声優陣がやたらと豪華ってのは、あったと思います(笑)。
話的に「んん?」と思うところでも、声優陣のやりとりで、なんか見れちゃうところがあるんですよね。
ベムが言ってることが、間違ってないんだけど、なんか論理的に飛躍してないか?とか思っても、小西克幸がもっともらしく語ってると「ああ、そうかもしれない」って思わされちゃうというか(笑)。
豪華だけじゃなく、配役の妙もあったと思います。

声優の力も大きいにしても、キャラ一人一人も、結構魅力的だったりするんですよ。
サマーズとかメインに近いキャラもそうですけど、ゲーセンにいる三人とかハラジーとか、妙に印象に残るというか。
使い捨てるんじゃなく、何度か物語に絡めていくことで、出番が多くなくてもキャラが立ってくるというか、この辺りも、配役の妙があったかなと。
なんかこう、愛着沸いてくるんですよね。
使い方が上手いんですよ。

原作と比較されちゃうと、ちょっと粗いかなあって感じもしますけど、結構細かいとこで、上手いというか、良い作品だったかなとも思います。
それぞれのその後とか、結構見たくなりますもんね。

むしろ妖怪人間ベムのリメイク版ってとこが、評価の足を引っ張る作品かもなと。
逆に原作知らないで見た方が、素直に楽しめたかなとも思います。
ともあれ、自分的にはやや細かい、テクニカルな部分で、勉強になった作品でした!

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