尾上屋台 2022/07/05 19:21

「サマータイムレンダ」

・アニメ公式
https://summertime-anime.com/

 過去様々あったタイムリープものの正統進化って感じで、ある意味そういった系譜の作品の中でも、一、二を争う傑作かなと。
 単純に、面白いわけです。

 タイムリープを繰り返しながら事件の真相を追うってのが基本的な筋ですけど、タイムリープものにありがちな、それを繰り返すことで同じ場面を何度も見させられるダルさみたいなものが、全然ないんですよね。
 というか、基本そういう場面はさくっとカットしてて。
 あと、タイムリープするごとに、同じ時間に戻るんじゃなくて、少し進んだ時間からリスタートなんで、それがタイムリープのリミットになってる。
 そう何十回とやり直せないわけです。

 キャラも魅力的ですよね。
 南方ひづるなんかは最初から魅力的ですが(笑)、そういうキャラにしても、話が進むごとに新たな謎や魅力が増えていって。
 影潮もまた、単に可愛いからかっこいいとこも見えてきて、ホント、飽きさせないわけです。
 他の、モブっぽいキャラも実際にはそうじゃないというか、単に事件の謎を追うだけじゃない、物語の進行具合に合わせて新たな魅力が開示されていく感じで。

 あと、タイムリープするごとに、ピンチになる、よりそれが可能かどうか怪しくなってくところも。
 要は、いざとなったらタイムリープすればいいやってことじゃなく、相手方もそれを阻んで来るってことで、スリル感は増していって。
 なので、それやるごとに事件の真相がわかると共に、ピンチにもなっていく、タイムリープでリセットできないってとこが、この作品の肝なのかなあと。
 やばくなったら逃げればいい、みたいな感じじゃないんですよね。

 加えて、ただピンチになってくだけじゃなく、こうあって欲しいな、という要素がタイムリープごとに追加されてくのもいい。
 南方ひづるが協力的になってくれたり、影潮付きで時間を戻せたりと、リープすることで全てリセットされるんじゃなく、事件の全貌以外にも、何かを獲得してく感じが、よくできているなあと。

 スリル、ホラー的な要素と追いつめられていく感じで適度に視聴者にプレッシャーを与えつつ、こうあって欲しいなというプラスの要素もいい感じで加えられていって、この辺りのパランス感覚は、ホントいいです。

 タイムリープものって、やや当たり外れのあるジャンルかなと思ってますけど、これはいい作品ですね。
 このまま2クール目なんで、引き続き楽しみたいと思います!

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