「Extreme Hearts」
・アニメ公式
https://exhearts.com/
今期一番好きだった作品は、間違いなくこれですね。
一番面白かったのは?と聞かれると、サマータイムレンダやシャインポスト辺りがあるんでアレなんですけど、でも面白さとしても両作に遜色ない、いい作品だったと思います。
好き、に関しては、今作がまず一番だと。
ジャンル的にはアイドル+スポーツと、それぞれのいいとこ取りで(笑)。
アイドル3、スポーツ7くらいの割合で。
まずね、嫌みがないんですよ。
僕自身はどうしても作る作品にある程度の毒気を孕んでしまうんで、こういう嫌み、臭みのない作品って、憧れる部分は確実にありますね。
ゆるゆるとした作品に嫌みがないのは普通なんですけど、こういった葛藤やらドラマやらスポーツを通じての戦いがある中でここまで嫌みのない作品を作れるのって、やっぱすごいことですよ。
もう、主人公がまずいいですもんね。
今、僕も含めてですけどこれだけ多くの人が作品を発表できる時代に、日和みたいに全く売れない、けれど前を向いてやってくしかないって人は、少なからずいると思うんですよ。
序盤、ファンが一人しかいない状態でも、それでもというかそれだからなのか、その一人に向けて、川原で一生懸命歌う姿ってのは、共感できました。
僕も似たような境遇で、なんとか踏ん張ってる身ですからね。
あんま作品のキャラに共感することのない僕ですが、ああ、この心境わかるわぁって。
ちょっと余談気味ですが、僕は今まで作品のキャラにすごく共感できたのって、二回しかないんですよ。
葉山日和は三回目、三人目ですね。
なので一話目から、ぐっと心掴まれたような感じで。
あと構成的に、上手いなあって。
キャラが次々と登場、仲間になってく作品って、大体キャラの紹介で半分くらい尺使って、後はメインの話をラストに向けて駆け足って感じじゃないですか。
今作はメインの話を一話から進行させつつ、その過程で仲間が増えてくって感じで、きっちり1クール分メインの話を見せつつ、各キャラにもスポットライトが当たるようになっていて、無駄がないし、描き切れてない部分もない。
なのでラスト数話に、他のチームとの交流とか、そういうスパイスになるような、場合によっては肉付けになるような部分を入れる余裕があるんですよね。
おー、これ久々にいい構成見たなあって。
全てにおいて、過不足ないというか。
ラストもネタバレしない程度に書くと、これまで関わってきた全てのキャラに対して、1カット、1シーンで、全部拾ってて良かったですね。
この丁寧さですよ(笑)。
ホント、こういう丁寧さってのが、この作品の魅力だったかもですね。
ラスト手前、May-Beeの、「私たちにも応援してくれる人たちがいる」も良かったですね。
この一言で、ただのライバル、やられ役じゃなく、相手も同じような想いを背負って戦ってるってのがわかるわけで。
いやー、上手いです。
一言、1シーンで語りきれない背景を描くってのは、僕の大好きな描き方でもあります。
いやーこれ、一応完結してますけど、まだ神奈川大会優勝ってとこまでしか描いてないですし、続きは作れる感じですよね。
この後どうなるかっていう好奇心よりも、ずっと日和たちを応援していきたいって気持ちになりました。
ホント、続編、心底期待してます!