尾上屋台 2022/12/25 03:42

「ぼっち・ざ・ろっく」

・アニメ公式
https://bocchi.rocks/

 前々から評判は聞いてたんですけど、一話目見た時、どの辺が人気なのか、さっぱりわかんなかったんですよ。
 ただ、二、三話と続く中で、ツイッターのトレンドなんかにも上がってて、え、どこが魅力なのってツイート見てたら、ああっ!って。

 コミュ障というかぼっちというか、引きこもりまでは行かないまでも、人との交流に難を抱えてる人たちにとって、これってえらい共感呼んでるんだなーって。
 その視点で見てみると、なるほど、そういう要素がメインで、それに気づくと実に興味深いなと。

 で、僕ってあんまコミュ障の人たち、その共通する何かについて、あんま理解してなかったんだなーって。
 無論、僕の周りにもそういう人たちはいましたし、僕もそういうキャラを物語で出すことはあります。
 けどそういうキャラって、今まで僕が触れてきた人たちがモデルというか根っこにあって、で、それぞれ性格やら何やら全く違うじゃないですか。
 その人たちをものすごく大きな枠で捉えると「コミュ障」と呼べるにせよ、もうちょい詰めた、共通する何かってのは、わかってなかったんだなって。

 変な話、僕はそういう人たちと接する機会多かったんですよ。
 なので一人一人の話を聞くうちに、かえって共通する何かを見落としてたんだなって。
 というのも、その人の話を聞く時に、「コミュ障」なんてレッテル貼るのも失礼じゃないですか。
 なのであくまで一人一人、で、後にコミュ障って言葉が出てきた辺りで、ああ、あの人とかあの人なんかは、このカテゴリーに入るんだろうなって、振り返って思ったりするくらいで。

 僕自身もあんま人とのコミュニケーション得意としてるわけでもないと思うんですけど、人前でアガッたりとか、そういうのは全然ないんで、ざっくりとしたコミュ障ってカテゴリーに対して、理解浅かったなあって。
 つうか、そういうキャラがこれだけ多くの共感を呼んでるってことに、びっくりしたというか。

 なのでその共通する、多くの共感を呼ぶ要素って何なんだろうって、そこに注視するようになってからは、実に興味深い作品になりましたね。
 で、まだそれを掴めたとは言えないですけど、ああこういうことかって、感心することしきりで。

 作品って、特に高尚に構えることはなくて、何かの逃避行でいいと思ってるんですよ。
 どう感じたかって、結局読み手次第なんで。
 なので今作のような、後ろ向きの共感(?)みたいなのでも、それが多くの人の共感を呼んだのなら、それは素晴らしいことだよなって。

 逆に、こういうアプローチもあるんだなって。
 そういうのを要素の一つとして持ってる作品は多くても、そこ前面に押し出してくる作品は、僕が見てきた中では、ひょっとしたら初めてだったかもですね。

 その意味で、良作だったと思います。
 少なくとも僕にとっては、新たに目を見開かれるような、新鮮な作品ではありました。

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