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ももえもじ 2020/08/22 17:07

女学園まるごと催○-聡美編

これの続きです。
https://ci-en.dlsite.com/creator/6423/article/339040

 理事室での祭りから一日が経過する。本日が就任であり、流石の祭祀も女子学園の担当に心が落ち着かない。職員室にて祭祀が一人、呼吸を繰り返していると、背後から見慣れた女性が忍び込んだ。
「祭祀せんせ❤」
「おわっ、千恵……いえ、副学長っ!?」
「あん、千恵美とお呼び下さい。私達の仲ではありませんか♪」
「ここは職員室ですよ。他の目も有るので出来ません」
「残念です。ところで、就任式は如何でしたか?」
「視界には女子ばかり。緊張の連続でしたよ」
「え~、そうは見えませんでしたが」
「そ、それより、近いですよ……」
 ホームルームの直前で緊張する祭祀に、千恵美が纏わり付く。あれから千恵美は祭祀に夢中であり、他の女性教員の目も気にせずスキンシップに酔っていた。
 二人の甘い雰囲気に、若い教員は興味津々と窺うも、年配の表情は実に訝しい。面倒事は御免と言い、祭祀が千恵美を振り払う。
「それでは、ホームルームの時間なので行ってきます」
「担当は一年七組でしたか?」
「はい」
「ふふ、様子を見に後で伺いますね♪」
「来ないで下さい……」
 祭祀にゾッコンの千恵美であるも、これは別に催○に依るものではない。もしもアプリに依る乱痴気が見つかれば大事になるのは必至だ。アプリで千恵美を完全な支配下に置けば良い話だが、なんとなく祭祀は現在の儘で放置している。祭祀は職員室を後にすると、担当する教室へと向かった。
「今宵祭祀と言います。今日から七組の担任です」
「「よろしくお願いしまーす!!」」
 そして担当クラスと顔合わせである。黒百合女学園は徹底して一貫教育制度にあり、とにかく男を寄せ付けない敷居として有名だ。祭祀のような若くて整った男性が担任なのは極めて珍しいのだろう。まるで穴を開ける勢いで全員が祭祀を射抜いていた。
「きゃ~っ、今宵先生、めっちゃ格好良くない!? ヤバいんだけど!!」
「黒百合って男禁制じゃなかったの!? こんなの聞いてないわあっ!!」
「ううー、緊張するっ!! 家族以外で男性と話したことないのに……」
「ねえ、休み時間になったら、話し掛けに行こっ!?」
「ええーっ、ちゃんと話せるかなぁ……」
「こらこら、静かに」
「あっ、ごめんなさい、先生っ」
「きゃーっ、先生に注意されちゃった♪」
 一クラス40人。80もの眼が一人の男性教員を見つめていた。
 声を潜めて女子がボソボソと祭祀を値踏みする。女子の声は直に届いているも、祭祀は祭祀で胸中が穏やかでなく、学生の話し声など右から左だ。
既にスーツの下は汗に塗れて、顔もポツポツと火照ってしまう。なんとか表情を締めるだけで精一杯だった。
 女子の反応は多種多様であり、様々な印象がチクチクと全身を蝕む。
(全校集会の時もそうだが、なんで女の視線ってこんなにエロいんだろう。みんなが俺を視ている。極め付けは教室の匂い。女の匂い。匂いと視線でそれだけでイキそうになるな)
 チラッと見る限りでも、教室に居る女子のレベルの高さが窺えた。
 誰か一人を適当に選んでも、恐らく祭祀の眼鏡に適うことだろう。
 由緒正しい黒百合女学園は授業料も莫大であり、まず入学の叶う家庭が限られている。裕福か権力者、その優秀な遺伝子の組み込まれた女子達のレベルが高いのも必然だった。
 視界一杯に映る40もの女子の顔を眺めてみる。テレビや雑誌に出てくるアイドルとは、また違った可愛さを感じる。化粧は控え目であり、物事を知らない無垢な面持ちがそそられる。祭祀には、国民的美少女と謳われる完成された存在より、こうした青臭くも素の儘で可愛い女子の方が遥かに好みだった。
 そして、そんな女子を丸ごと篭絡する力を、祭祀は持っている――
 その気になれば、今すぐにでも催○アプリを起動させては、ここに居る全ての女子を脱がしたり、一人ひとりの女性器の味を確かめることだって出来る。そう考えるだけで胸が一杯になった。
 否応なく漂う雌の匂いに、甘く蕩けた無数の視線が絡み、祭祀が教卓に膨らみを隠す。もう一度だけ深呼吸すると、祭祀はクラスに担任としての挨拶を交わすのだった。

 二

「ハンドマッサージ技能講習だって!?」
「うん、黒百合では療法学が必修なんだよっ。変わってるよねえ~」
「それでマッサージとはな。どういうマッサージなんだ?」
「それはもう~、こう? ん~、私もまだ一年だから分かんない」
「そうか……それにしても、理事長は何を考えているんだか……」
 ホームルームが終わるや、クラスの女子が祭祀に集まる。やはり、男の存在が珍しく映るのだろう、慣れない異性に緊張しながらも積極的に声を掛けてくる。声を掛けられない女子も、遠目から祭祀をチラチラと窺って関心は尽きないようだった。
 学級委員長の桧皮聡美と話す内に、祭祀は漸くとマッサージ技能講習の科目を知る。正美の権力に与かって不正に就任した為に、黒百合女学園の情報を殆ど知らないのだ。聡美に依れば、黒百合女学園には特殊な授業がいくつかあり、療法学を名乗るマッサージも、その一つだった。
「他にも華道やら……なんだ、この『庭仕事』ってのは?」
 よく見ると、黒百合女学園には療法学に留まらず、他にも一般には無い珍しい科目が盛り込まれており、これには祭祀も驚きを隠せない。興味を示すと、すぐさま理事長の元へと駆け込んだ。
「ああ、遂に知ってしまったのですね」
「こんなのが有るなんて驚きですよ。理事長の案ですか!?」
「いえ、創立から何十年と存在する伝統の講習のようですよ」
「華道や弦楽器なら頷けるけど、マッサージは突き抜け過ぎでしょ」
「そうなのですか? なにぶん、私も黒百合で育ったものですので……」
「とやかく言うのは後にして、この度は理事長様にお願いがあります」
「マッサージの講師を務めたいと仰るのでしょうか?」
「是非に」
「はぁ……」
 子供のように燥ぐ祭祀に、正美が呆れて頭に手をやる。溜息まで吐いて見せるも、祭祀が詰めかけて来ることを、正美は想定していたようだ。
 既に、正美は祭祀の為にと、講師を交代する手筈を整えていた。
「しかし、解せませんね」
「ん、なにがですか?」
「祭祀様の持つアプリなら、どんなことも可能にする力がありますよね? 別に、わざわざマッサージ講師にならずとも、もっと直接的に、それこそ好きなように女学生と興じられるのではありませんか?」
「自分で舞台を用意するより、こう偶然に起こる方が興奮し易いんです」
「私に頼む時点で偶然もなにも。いえ、では講師の変更をしておきます」
「嬉しいです。なんとお礼を言ったら良いでしょうか」
「感謝しているなら、いますぐ私とエッチして下さい……」
「いや、一時限目から授業があるので。今度に必ず埋め合わせします」
「約束ですよ?」
「はい」
 正美に軽くキスをして部屋を出ようとする。と、ドアノブに触れた所で祭祀が正美へと振り返る。正美の不安を解消する為だった。
「女子を食い荒らしたいだけなら、わざわざ教師になんてなりませんよ」
「えっ!?」
「このアプリは本当に万能です。好きなように精神操作が出来るのだから。俺がその気なら、一々正美を取り込んだりはしません。邪魔者は排除して、ただ只管に女学生を好いようにコントロールしていました」
「…………」
「暫くは、貴女の懸念するようなことには成らないと思います」
「あ、ありがとうございますっ!!」
 正美の不安とは、祭祀による女学園の混沌化だ。
 催○アプリの効力を唯一知る正美は、いつ祭祀が性欲を暴走させるのか、気が気では無かったらしい。身も心も祭祀に授けた正美であるも、やはり理事長の立場としては、女学園の平穏を望んでいた。
 そんな気遣いに感動した正美が、改めて祭祀へと抱き着いてくる。
「ああ、大好きです。夫よりも、誰よりも……」
「ちょっと、授業が始まりますってば……」
「だって嬉しいんですもの。やはり、私の主人は貴方だけです」
「暫くは、って言ったでしょ。いつかは、女学園を支配する予定ですよ」
「でも、貴方になら構いません。一生貴方に付いて行きます……」
「……お人好しめ」
 真の主人が誰かを再認識すると、正美がボロボロと涙を零して止まない。股は濡れて全身が火照っている。授業だからと言うも、そんな様子に胸が躍ってしまい、祭祀は溜息交じりに正美を抱き寄せるのだった。

 三

「今日は此処までにしておこう。みんな、お疲れさま」
「ありがとうございましたーっ」
「……ふう」
 チャイムと同時に、無事に一時間目が終了した。
 祭祀の担当は数学である。初めての教鞭にしては上出来だと自分で誇り、実際に女学生達も、祭祀の授業に不満な様子は一切も無かった。
(俺には教師の才能も有るようだな)
 催○アプリを使い、女学生を我が物とする目的で現れた祭祀だが、ただ食い散らかすだけでは面白味に欠けると言い、学を活かした教鞭も、至極真っ当な内容だった。
 祭祀にとって快感は身体だけではない。心も重要だと説く。相手の心を無下にして野獣の如く喰い続けては、すぐに食傷を起こすだろうと冷静に判断している。叶うなら、一人ひとりと時間を掛けて交流を深めたい……祭祀の神髄は、そんなロマンチストだった。
 だから、正美もゾッコンになるのだろう。口では冷たいものの、熟れた理事長に陶酔されるのも存外に心地よく、暫くは催○による無茶も控えてやろう……と、祭祀は考え始めていた。
(それに、まだ女学生の初々しい視線を堪能したいからな)
 教鞭を振るう授業中は、終始女子の視線を浴び続けていた。
 異性という珍しい存在に関心を寄せる女子、祭祀という端整な男に早速心を奪われて恋に馳せる女子や、自慰のネタにしたいと恍惚する女子など、様々な視線が堪らなかった。
 催○アプリを使えば、この心地を恐らくは味わえなくなってしまう……時間はたっぷりあると言い、暫くは女学園でたった一人の男という立場を素の儘で堪能したい一心だった。
「センセ❤」
「おっと、桧皮……どうした?」
 授業が終わると同時に、祭祀の担当する学級の委員長こと、桧皮聡美が話し掛けてくる。異性に慣れない女ばかりの学園でも、唯一と言って良い物怖じしないタイプである。好奇心は群を抜いており、寧ろ授業の間では祭祀に色目を送る程だった。
「あははっ、センセとお話しがしたくって♪」
「…………」
「センセのこと、色々聞きたいなぁ。ね、コッチ来てみんなと話そ?」
「悪いけど、忙しいから無理だ。次の授業の準備があるからな」
「え~、じゃあ、せめて一緒に職員室まで行こっ」
「まあ、それなら」
「やったー、センセは優しいね♪」
「…………」
「センセって凄いモテるんだね。私の友達の中でも評判最高だよ?」
「ほほお、それは素直に嬉しいな」
「みんなスカートは膝丈だったのに……センセが来た初日から10㎝は折るようになっちゃってさっ。まあ、私もちょっと折ったけどね。あははっ」
「ゴクッ……異性を気にする年頃ならな」
 聡美が無遠慮に祭祀へと寄り添う。ふわりと漂う少女の匂いが鼻を擽る。今時のミディアムヘアーに、パッと咲いたような満面の笑み、成長途中の胸の膨らみ、太腿を覗く絶対領域など、溢れる扇情が祭祀を大いに煽っている。祭祀が思わず喉を鳴らす程の逸材だった。
「ウチの母も、ず~っとセンセの話ばかりだなぁ」
「そうなのか」
「お母さんもスカート短くして、化粧もピシッとするようになったの!!」
「お、おい、声がデカいぞ」
 そして何より、桧皮聡美は理事長・正美の子女だった。
 職員室までの道すがら、遠巻きに祭祀を覗く女子とは対照的に、堂々とくっ付いてくる聡美である。正美とは異なり、異性に苦手意識もなく……それどころか、祭祀が気圧されるくらいグイグイと詰め寄っていた。
「ねえ、センセってお母さんに何かしたの?」
「なんもないよ」
「嘘だよね? ねえ、センセ。気になるなぁ~。良かったら、二人きりで話さない?」
「……分かったよ。じゃあ、ちょっと付いてきてくれ」
 ずばり核心を突く聡美に、祭祀が僅かに動揺する。正美の変わりようは、明らかに不自然である。実際に、何人もの教師が祭祀と正美の仲を疑っている。恐らくは私生活でも、気の緩んだ様子を見せていることだろう……そう思えば、聡美に確信があるのも必然だった。

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ももえもじ 2020/07/01 17:38

女学園まるごと催○-三人の熟女

【概要】
ある日に、催○アプリがインストールされる。
アプリは、あらゆる者の情動や精神の操作を可能とした。

以前に販売した【女学園まるごと催○】の一話目です。

「理事長!! 男性教員を雇うとは、どういうことですかっ!?」
「しかも、選りによって女子寮に配属とは、私は絶対に認めませんっ!!」
「これは決定事項です。確かに我が黒百合女学園は、百年以上も男禁制を貫いてきました。教職員はおろか、警備員すら全員が女性という現状です。しかし、昨今に頻発するトラブルを考えると、やはり男性のお力も必要だと考えます」
「ううっ、わ、私は認めませんよ。こ、このような、こんなっ!!」
「どうも、今宵祭祀と申します」
「ふんっ!!」
「今宵さんと言いましたか。絶対に追い出してやりますから」
 代表理事に猛反発を繰り返すは、女学園の学長と副長だった。
 黒百合女学園が男子禁制という仕来りは、もはや伝統と呼ぶに相応しい。だからこそ、過保護な親御も安心して娘を預けるのだ。祭祀という男性が忽然と現れれば、お偉い方が敵意を剥き出すのも仕方なかった。
「申し訳ありません、祭祀様。まさか、あの二人が此処まで頑固とは」
「構いませんよ。これくらいは想定済みです」
「祭祀様がお望みならば、あの二人に免職を言い渡しますわ」
「それは流石に可哀想でしょう。まあ、わざわざ貴女が気を配ることではありません。同僚なのですから、腰を落ち着かせて穏便に話し合いたいと思っています」
「ふふっ、そう言って二人も虜にさせるのでしょう。私にしたように❤」
「はは……」
 二人きりになり、早速と代表理事が祭祀に絡み付いてくる。先程までの毅然とした様子は欠片も無い。祭祀を主と崇め、恍惚と女を露呈しながら股間に頬擦りする。既に硬直した股間をズボン越しに感じると、理事長は淫靡な顔で官能の吐息を見せた。
 理事室にて、いまにも祭祀の衣服を剥ごうとする勢いである。
「ああ、祭祀様。ご命令ください。私は何時でも準備万端です」
「……申し訳ないけど、もう理事長とエッチする気は無いですよ」
「え、ええええっ!?」
 しかし祭祀は、既に理事長を眼中として居なかった。
「貴女とエッチする為に、女学園の教師になったとお思いで?」
「そ、そんなっ!?」
「貴女を意の一番に堕としたのは、男子禁制の敷居を跨ぐ為に過ぎないんですよ」
「う、うう。そうでしょうけど、め、面と向かって言わなくても……」
 黒百合女学園への潜入を目的に理事を籠絡したのだ。懐に忍ぶスマホで「催○アプリ」を用いれば、どんな女性も意の儘に操ることが可能となる。学園の教師として働く上に、女子寮の管理を任された身ならば、わざわざとうの立った女性を相手にする必要はない。
「悪いとは思っています」
「なんでもしますから、私を傍に置かせてください!!」
「理事長は身体が最高だから、確かにもっと色んなプレイを試してみたい気持ちはありますけどね。でも、これからは何人という学生を相手にする予定なので……興味はあっても、もう理事長を相手に出来る程の許容量は無いと思います」
 今日までの日を、催○で好き放題に調教した祭祀である。用済みを言い渡された理事長が落胆の涙を流す。夫婦間でセックスレスが長引いていた理事長にとって、真の主人たる祭祀は正に女としての希望だった。
「うううっ、祭祀様!! お願い、します。捨てられたくありません……」
「くっ、ひ、引っ付かないで下さいよ」
「お願いします。祭祀様に見捨てられたら、私は死んでしまいます」
「ヒトは、そう簡単に死にませんよ」
「死んでしまいます!! 私には、貴方しか居ないのですからっ!!」
「理事長は人妻でしょ。旦那さんが居るじゃないですか」
「祭祀様が一番です!!」
「くうっ、理事長のおっぱいが当たるっ。そ、そこも撫でないでくれっ」
「お慕いしております。誰よりも……」
 空は夕暮れにあり、放課後の時間帯だ。教師としての着任は明日なので、下調べを兼ねて学園の見回りを考えていた祭祀である。しかし、理事室を出ようと背を向けた祭祀に、理事長が泣いて縋り付いてくる。四十代とは思えない哀れな依存だった。
 背後からの抱擁と、そこから伸びる触手が祭祀の膨らみを捉える。
「はぁ、仕方ないな。とりあえず、一度ヤれば気が済みますね?」
「ああ、祭祀様っ❤」
「望み通り、超変態的なプレイで後悔させてやるっ!!」

 二

「ああ、祭祀様っ」
「理事長、何歳だっけ?」
「……47です」
「間もなく五十路になろう女の癖に、こんなにエロくて良いんですか?」
「恐縮です」
「褒めてないからな? 一回り二回りも年下の男に、ここまで縋るなんて、理事長として恥ずかしくないのか? 顔は真っ赤で涙まで浮かんでいるぞ。そんなに俺との行為が待ち遠しかったのか?」
「は、はい、勿論です。誰よりも、何よりも愛しております!!」
「従順な雌じゃないか。後は、我儘が減れば完璧なんだがな」
 理事室に相応しい長大の文机へと理事長を押し倒す。五十歳に迫る女の、なんと淫猥な様子に、祭祀の股間も反応を止まない。人妻らしい肉付きと、主を崇める敬譲の表情が祭祀を擽り、室内は瞬く間に凛とした雰囲気から官能色へと上塗りされていった。
「自分で脱ぐんだ」
「わ、分かりました。でも、視られていると恥ずかしいです」
「じゃあ、視ないようにしよう」
「ダ、ダメですっ!! み、視ていて欲しいですっ!!」
「なんなんだよ……」
 プレイ中は敬語を使わない。主従関係を明らかにする為だ。
 脱衣を指示された理事長が静かにスーツへと手を掛ける。ジャケットを脱いでワイシャツのボタンを外していく。その様子を間近で眺める祭祀に、理事長は塩を舐めるような顰めっ面を浮かべていた。
 羞恥に耐えているのだ。想い人に脱ぐ瞬間を注視されれば、恥ずかしく感じるのも当然である。だが理事長にとっては、そんな羞恥も快感となり、衣服が床に一枚一枚と落ちる毎に全身を火照らせていた。
「真っ赤だな。顔だけじゃなく耳や乳房も、脚まで……」
「脱ぐ所を視られるだけ幸せなのです。し、幸せ過ぎて泣きそうです」
「とんだ変態だな。年増の癖にエロい下着も穿きやがって」
「勝負下着なんて二十年振りです。どうでしょうか?」
「エロくて綺麗だよ、理事長」
 生地の少ない、明らかに相手を惑わす下着である。祭祀も例外ではなく、四十代後半の完熟した魅惑に滾ってしまう。理事長もまた、失われていた叙情の再訪に全身を燃やす。全裸まで待つことも叶わず、祭祀と理事長は同時に互いの身体を取り合った。
「エロい女だよ、本当に」
「ああ、光栄です。祭祀様っ!!」
「理事長っ」
「正美と呼んで頂けないでしょうか……」
「分かったよ、正美」
「あぁああっ、名前を呼ばれただけでっ!!」
「イッたのか? 相変わらずの感度だな」
「キスして下さいっ!!」
「主人に命令するなっ!!」
「んっ、ちゅうっ、んっ、はぁ、んっ、んんんんっ!!」
「ちゅっ、んっ、いや、本当に五十歳とは思えない柔らかさだっ。それに、正美の唾液も美味いっ。んくっ、俺の唾もくれてやる、全部飲むんだ!!」
「ま、まだ四十代ですっ……んっ、祭祀様の唾液っ、あぁああああっ!!」
 そして、接吻に馳せる。若者の控え目なキスとは違い、正美の口付けは外国人のように激しい。情熱的な抱擁を交わしながら、露骨な音と唾液が辺りに飛散する。祭祀は、貪るという表しが適切な、このような口付けが嫌いではなかった。
「正美。そろそろ始めよう」
「かしこまりました。ああ、祭祀様の、私に下さいっ!!」
 やがて祭祀が感極まり、隆々たる股間を突き出す。正美が受け、下着を脱いで赤裸々を披露する。正美は四児の母でもあり、相応の巨乳を誇っている。いまにも破裂しそうな実りに、祭祀の喉がゴクリと鳴った。
「なんつう爆乳だよ。Hカップくらいか?」
「Iカップです」
「堪らねえな。おい、俺の服も脱がしてくれ」
「はい。祭祀様のも、見せて下さいっ!!」
 正美が不慣れながらに祭祀の衣服を脱がす。スーツを剥いで下着も取り、そうして現れたのは天井を仰向く男根である。さぞ立派に見えるのだろう、同じく正美の喉も鳴った。
 血管の浮いたソレに、正美が腰を砕いて目を爛とする。
「あ、あぁあああっ、祭祀様のっ、あぁあっ、素晴らしいですわ❤」
「残念ながら、俺のは正美のように名器じゃないけどな」
「そんなことありません!! 祭祀様の逸物は、誰のよりも立派です!!」
「……まあ、そういうことにしておこう」
「私は、どうすれば良いでしょう?」
「とりあえず鎮めたい。机に手を付き、ケツを俺に向けるんだ」
「わ、分かりました。うう、は、恥ずかしいですけど……」
 前戯は不要と言い、正美に立ち後背位を伝える。恥ずかしいと言いつつ、正美が嬉々として羞恥に甘んじる。締まりのない緩んだ面持ちは、とても代表理事の柄ではない。蕩けた秘境が床を濡らし、肉びらはペニスを誘うようにヒクヒクと舞っていた。
 祭祀が真後ろに立ち、その大きな桃尻に何度と掌を打つ。
「胸だけじゃなく、ケツもデカい女だな」
「やっ、あぁあっ、も、申し訳ありません……」
「正美は、男を悦ばせる逸材だ。これまで、かなりモテてきただろ?」
「あ、ありがとうございます。お尻も胸も大きい所為か、いままで多くの男性に言い寄られてきました。あまり思い出したくない過去です」
「そうなのか?」
「だって、いまは祭祀様だけのモノですから……」
「立場も歳も下な俺に、そこまで諂ってストレス溜まらないか?」
「寧ろ、とても心地良いです。こんな幸せは、いままでに有りません」
「年上の性奴○が居るのも面白いな。そろそろ挿入れるぞ」
「お、お願い、します❤」
 支配欲・服従感――
 それぞれの味わいに、二人して酔い痴れる。祭祀が亀頭で秘境の入口をコツコツと叩いて肉ビラの具合を確かめる。正美の感度は既に最高潮へと達しており、亀頭の感触だけで艶やかな反応を見せていた。
「あっ、あぁああ……し、幸せ……」
「まだ入ってないぞ」
「あ、足が地に付きません。天にも昇りそうな気持ちです」
「じゃあ、もっと幸せを味わわせてやるっ!!」
「ああぁあああああああぁあああっ!!」
 肉棒を呑み込もうとするように、肉ビラが「くぱぁ」と大きく開口する。
カリが入り、そのままズルズルと奥底まで肉棒が沈んでいった。
「ぐう、なんて圧力っ!!」
「はぁああんっ、あぁああっ、ふあぁああああっ!!」
「ぐあっ、ヒダが絡み付いてくるっ、相変わらずの名器だなっ」
「んんんっ、ま、待って。まだ動かないでっ、い、いま動かれたら……」
「どうなるんだ?」
「はわぁあああああああああああっ!?」
 根元まで埋まるや正美が硬直して微動だにしない。まるで筋肉が攣って身動きが取れなく見える。催○の効果も相まり、実際には気の狂う快感に陥っているだけである。この状態から少しでも刺激が加重されれば、どうなることかと喜悦の恐怖に怯えていた。
 これ以上の快感は危険だと正美が直感するも祭祀に慈悲は無い。下衆な表情を浮かべる祭祀は、ゆっくりとペニスを引き抜くと、今度は力任せに奥底へと突き上げてやった。
 悲鳴のような絶叫で背を弓なりに、床には正美の潮が満ちる。
「あぁああっ、ああぁああああああああああああっ!!」
「初っ端から全開だな。もう少し軽めの刺激から始めれば良かったか?」「あぁあ……い、いえぇええ、こ、これ、最高っ、ですっ……!!」
「まあ、本当に辛くなったら言うと良い」
「わ、分かり、ましたっ、あぁあっ、はぁあああああぁあっ!!」
 バックの最中に、祭祀がスマホを取り出す。画面には催○アプリが表示されている。正美を従順な雌に仕立てた道具であり、アプリでは対象者の感度までも調節が可能だった。
 常態を一倍として、現在の正美は感度を五倍に設定されている。少しのスキンシップでもオーガズムに達するレベルだ。挿入だけで潮を噴き出し、一たび動けば失禁も避けられない。そんな状態の中にて正美を壊すが如く、祭祀は何度も手荒なピストンを繰り返していた。
「あがああぁあああああっ、あぁああああああああぁあああっ!!」
「おしっこ漏らしたな。なにか臭うぞ?」
「いぎぃいいいいっ、ひゃぁああああああぁああっ、ああぁあああっ!!」
「ダメだ……言葉も無い。快楽を貪るだけの獣になっちまった。いきなり五倍はやり過ぎたな。前回は三倍でも気絶したんだもんなぁ」
 正美の瞳から光彩が抜け落ち、意識も既に蚊帳の外である。この快感の為なら人殺しだってするだろう。理性の禿げた正美は、学園の敷地内でもお構いなしに幸福を叫ぶばかりだ。
 貰い快感か、相手の善がる姿に祭祀も情炎を燃やす。両手で尻を支えて、漠然と突くばかりな体勢から、徐々に密着を高めようと祭祀が前屈みへと移り行く。背中と腹部が重なり、祭祀の食指も正美の乳房へと這い始めた。 汗ばむ乳輪をコリコリと啄み、時には強く抓り上げる。痛みすら悦楽に感じる正美は、なおも悲痛の幸せを謳う。幸福感は身体を通して祭祀にも伝わり、それがオーガズムという形を成して競り上がってきた。
 肉の実を鷲掴み、腰で臀部を叩き付けて怒鳴る。
「くっ、イクぞっ……そろそろ、出すっ!!」
「あぁああ、出してぇっ、祭祀様の……精液っ、私にぃいっ!!」
「中に出して良いんだよな?」
「ええ、勿論ですっ!! い、言うまでもありませんわっ!!」
「旦那が居るのに良いのか?」
「構いませんからぁっ!! お願い、します……あぁああああぁあっ!!」
「正美は、やって後悔するタイプだな。まあ、この催○アプリの快感には誰も逆らえないだろうけどな。じゃあ、イクぞっ、受け取れっ、全部!!」
「んんんんんんっ、あぁあああぁあああああっ!!」
「くおっ、おおぉおぉおおおおおぉおおおっ!!」
 その叫びにペニスが爆ぜた。
 夫の居る身でありながら、一滴残らず中出しを受け入れる。トクトクと注がれる精液に悦び、祭祀と歩む未来を妄想する。心身で感じる最高潮のオーガズムにより、正美は再び潮噴き&失禁に堕ちるのだった。
「はぁ、はあ、はぁっ……」
「あ、も、もうダメッ、祭祀、様っ……」
「また気絶するのか?」
「も、申し訳っ……ありませんっ」
「言っとくけど、俺の一物は一度じゃ満足しないからな? 好きなようにして良いんだろ? 俺が満足するまで正美には叫んでもらうぞ」
「あ、あうう。わ、分かり、ました」
 圧倒的な快感と疲労が正美を襲うも、祭祀がそれを許さない。スマホを取り出し、アプリで正美の操作を行う。まだまだ快楽責めは終わらないと言うと、正美は幸福の混じる苦笑いを浮かべるのだった。

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ももえもじ 2020/05/25 18:27

【小説】ハーレムの脇役

とある女子校の体育館にて。残暑も乗り越え、ようやく過ごしやすい季節となった昨今も、体育館だけは女子たちの熱気により、蒸し暑いサウナと化していた。

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
「ん、んはぁあぁっ! はぅぅぅっ、硬くて大きいのぉぉ……私がっ、いっぱい舐めて気持ちよくしてあげますねっ!」

「先生のココっ、すっごく硬くなっててっ……触ってるだけで……下半身が熱くっ、こ、興奮しちゃいますっ!」
「んちゅっ、ちゅっ……全身舐めて綺麗にしてあげますね❤ 私の匂い……全身に塗りつけちゃうから……」

「ちょっとあなた、図々しいんじゃない? 一人で雄世さまの唇を占領しないでよっ! どきなよ、次は私の番でしょう?」

「はぁ、はぁっ……胸っ、感じちゃいます……雄世先生の腕、ごつごつしてるからっ、こうやって挟むだけでも……なんだか気持ちよくなってきます……」

 熱気に加えて、女子たちの甲高くて淫猥な黄色い声と、いやらしい粘液音が体育館全体に響いていた。
 酒池肉林というより、四面楚歌と表現するべきだろう。館内は女学生で隈なく犇めいており、その中心に立つ一人の男を取り囲んでは、女子たちが我先にと奪い合いを繰り広げているのだ。

「先生っ、ちゃんと耳も気持ち良くしてあげるね❤」

「私は、先生の足の指を頂きます! あむっ、んぁっ、ちゅぷっ、んちゅぅぅ……うぅう、指先もすっごく美味しいよぉ……❤」
「れろっ、んはっ、むちゅっ、にちゃっ❤ 脇の下、めっちゃいい匂いしてるよぉ~っ! はむっ、れろっ、れろっ……」
「首筋にもキスしてあげるっ! ちゅっ……んはぁ……」
「そうそう、先生って耳が弱いんだよね~。左側もいっぱい舐めてあげるから、感じてる顔、見せてね❤ んちゅっ、ちゅううぅぅ……」
「じゃあ、私は唇っ。キスしよ、先生っ……んんっ、ぴちゃっ、んちゅっ、ん……っ、んぁ~、美味しくて堪らないよぉ❤」

 男の全身に女子の舌が這う。身体中から伝わる舌の弾力に、男は早くも呻き声を上げて腰を引き攣らせる。やがて押し寄せる官能を塞き止められなくなると、男は背筋を弓なりに撓らせてアクメへと達した。

「きゃぁあ~~っ! 先生のセーシっ、私のぉ~~っ!」
「相変わらず濃くて美味しいわぁっ♪ もう三発目なのにさぁ~。まだまだデキるよね? 四発目はどうかなぁ?」

 沸き起こる歓喜の悲鳴。弧を描きながら飛び散る精液を、必死の形相をした女たちが争うように奪い合う。そして、指に付着した精液を舐めとった女子は、みな次々に恍惚の状態に陥っていった。

「臭いだけでも変な気分になっちゃう……今度は嗅ぐだけじゃなくて……飲みたいですっ❤」
「次は私たちだよ。いつまでも浸ってないで早くどいてよ! 」
「やった♪ やっと私たちの番だっ!」

 三度目の射精とのことだが、絶頂後の余韻は無いようで、またすぐにペニスが女子たちの手で埋まってしまう。一射精ごとに相手を交代する流れであり、先ほど愛撫していた軍団が引っ込むと、今度は別の女子グループが男へと群がっていった。

 この絶対的なハーレムを愉しむ男は名前を雄世といい、何人かが口にしてるように、この者は女子校で教鞭を執る歴とした教師であった。しかし、最早もう雄世の教職員としてのまともな姿など見ることは叶わないだろう。ある日突然に女を意のままに操れる「洗脳」の魔法を手に入れてからは、ずっとこの調子なのだから。
「先生のチ●コ、全然萎えないね。今日は何発出せるかなぁ?」
「まあ、二十発は出したいな。ここの女はみんな可愛いからな。出来るだけ多く相手してやりたいよ」
「この女たらしっ、ホントに教師かよ~! でも好きっ❤」
 洗脳により、雄世は女子校に通う全ての女子を好いように操って愉しんでいた。女たちは、雄世という存在に恋焦がれ、欲情と愛情を示すように強いられており、今日も朝から早々に全校生徒が体育館へ集結して雄世に寄り添っていた。

「雄世先生…………いいなぁ、私も、ご奉仕したい……」

 ふと、誰かがか細い声で雄世の名を呟く。誰に発したワケでもない、それは、遠くで行為を見つめていた一人の女子による溜息交じりの独り言だった。
 その女子こと由梨乃も、当然ながら洗脳の犠牲者であり、雄世に身を捧げて一生を尽くしたいと強○的に切望されている。しかし、洗脳が始まって早一か月余りが経過するも、悲しいことに由梨乃は未だ一度だって雄世に触れたことがなかった。

 その背景には、揺るぎなきスクール・カーストが存在していた。雄世を囲む女の巨大な円陣を見れば一目瞭然というべきか、円の内側へと向かうに連れ、女子のランクが明らかに高くなっている。それは即ち、雄世は日頃から容姿や身分、アピールに優れた女子ばかりを相手をしていると謂えた。

 相対的に、外径側は容姿の悪い、或いは自己主張が苦手の内気な女子で固められている。これは雄世が意図したつもりもなく、洗脳を全校生徒にかけた結果、必然的にそうなってしまったのだ。

 由梨乃は、分厚い円陣の遥か外側に位置していた。地味で内気な上に友人の一人もいない点が、彼女を最底辺のカーストに追いやっているのだ。

「出来るだけ多くを相手にしたい」と宣った雄世だが、多く見積もっても一日の射精は二十五発が限度であり、それでは中層の女子にすら届きはしない。最下層に属する由梨乃たちは、雄世の視界に入ることも儘ならず、ただ女という壁の奥で自慰に耽るのがせいぜいだった。

「んっ…………はっ、ぁっ……」

 洗脳で絶え間なく溢れる雄世への情欲に、由梨乃が甘い吐息を漏らしながらスカートを捲って下着越しに陰核を弄る。
 脳は完全に侵されており、人目も憚らず濡れた下着を露出させ快楽に溺れていた。
(先生……ぁっ、ふぁっ……雄世さまぁ……んぁっ、はぁんっ❤ 愛してますっ……でも、私だけ愛するなんて不公平です……)

 時おりチラチラと垣間見える雄世とカースト上位の女子たちの乱交を肴に、由梨乃が獣のように猛然と官能を貪る。まだ知らぬ雄世のペニスや肌の感触を想像しながら、どうして私はあの場にいないのかと、歯痒い気持ちになりつつクリトリスを指で擦り続けた。

(はぁっ、んぁあっ……雄世さまっ、あんなに大勢の女子に身体中を舐められて、本当に気持ちよさそうっ。私もっ、舐めたい……雄世さまのおちん●んっ……ううん、何処でも良いから……)

 どうしても、女子には雄世が絶世の王子様に見えて仕方がないらしい。姿を見れば子宮が疼き、声を聞けば愛液がドバドバと溢れ出してしまう。もし、そんな絶対的な相手に肉壺を貫かれたら――。なんて妄想してしまえば、それだけで女は恍惚状態に嵌ってしまうのだった。
(はぁっ、はぁっ、はぁっ、ゅ、雄世さまのおち●ぽっ……❤)

 内気という殻を破り、いますぐにでも女の波を掻き分けて彼の元に行きたい。由梨乃だけでなく、その周りにいる女子たちも全く同じ気持ちだった。しかし、派手な女子が前面にいる限り、そういうわけにもいかない。
 そんなことをすればどうなるのか。下層の者にとって、位の高い女子たちの恨みを買うことほど恐ろしいものはないのだ。例え髄まで洗脳されていようとも、それは揺るぎない心情だった。
「雄世ちゃん……んちゅっ、ちゅるっ、ぬちゅ……んはぁ、ぁっ、あああっ、唾液っ、雄世ちゃんの唾、美味しいよぉ……❤」
 円の中心――。立ち竦む由梨乃を尻目に、如何にもギャルという派手な女子が雄世にディープキスをする。唾液を交換したようで、唾を飲み込んだ女子は、それだけでオーガズムを迎えてしまった。
 スカートからは、氾濫した愛液が光沢を放ちながら床へと滴っている。

「キスだけでイッちゃうなんて、可愛い奴だな、はは」
「雄世ちゃんとのキスでイカない子なんていないでしょぉ~❤ ねぇ、もっとしようよっ! んっ、ちゅるっ、んふっ、んっ」
「ちょっと、キスは一人一回だけ! 次は私なんだから、早くどいてよ!」
「ぁぅ……残念。次は夕方くらいかな? またね、雄世ちゃん」
「やっと私の番ね! ぁ~むっ、んっ、ちゅぅっ、ちゅっ❤」

 キス待ちの大行列――。代わる代わる女子が自分に唇を捧げてくれるシチュエーションを、雄世は特に気に入っていた。
 顔を真っ赤にしながら、もじもじと身を捩ってキスを待つ女の集団は、一生観ていても飽きがこない。
 そうファシズムに酔うと、雄世は射精感を急激に高めていった。ふやけた唇がまた新しい女の口で塞がれると、雄世は苦悶の表情を作り、臀部と膝を震わせた。

(ぁああ……良いなぁ、良いなぁ。雄世さまとキス……雄世さま、唇がふやけてピカピカになってる……私も一度くらいキスしたいよう。好き……大好きっ……)
 快楽に溺れる雄世の姿に、由梨乃も胸を熱くする。ジンと下半身が痺れており、僅かに触れると陰核が弾けて肉壺から女汁が滴った。

「わっ、雄世先生のおち●ぽ、また大きくなった❤ ちゅるっ、んっ、ちゅくっ、ちゅるっ……感じてる顔、すごく可愛いっ❤」
「ぁ~ん、次こそ私にも精液くださいねぇっ! んっ、ちゅるるっ、ぬちゅ、ちゅっ……んはぁ、お汁、美味しいよぉ❤」
「雄世さまは、尿道をこうやって舌でくすぐられるのに弱いんですよね。ちゅっ。ほら、こんなに腰が引き攣ってる❤ このまま出して、私の顔面に万遍なく振りかけて下さいね❤」
 トリプルフェラをする三人が亀頭の様子から射精を予感する。早くも本日四度目の射精となるが、雄世のペニスに衰えは見えない。

 体育館の中央で棒立ちする雄世に数百人の女子生徒が群がり、キスをエンドレスに繰り返されつつ、陰茎には三本の舌が伸び、両方の乳首も女子たちに抑えられ、挙句には耳や肛門にも舌鉾が突っ込まれているのだから、否応なしに絶倫状態となるのも無理のない話だが。

「うっ、くあぁっ、キスに、トリプルフェラに、耳舐め……これは流石にっ、ヤバっ、全身に舌が這って、も、もう、出そうだ」
 苦悶する雄世。そんな様子に連ねて、オナニーに惚けていた由梨乃も性感を増長させる。雄世が達しそうになると、決まって連動するように周りの女子たちも高揚していくのだ。
 気付けば、由梨乃の周りにいる女子たちも夢中になって自慰に浸り、涙目で淫靡な喘ぎ声を漏らしている。一様にスカートを広げて股間を弄りながら、雄世の名を呟き陶然としていた。

「はぅっ、あぁっ、ひゃっ、ゆ、雄世せんせぇっ……好き、ですっ。はぁっ、ぁっ、私のことも、ぁっ、み、見てください❤」
「それは、ぁっ、な、ないでしょ……日陰者の私たち、じゃあ……でも、一回くらい雄世さまにっ、んっ……触られたいっ……」
「ぅうう、悔しい、ですっ、こ、こうして……み、惨めにオナニーしてて、そ、それで気持ち良くなってる自分にも……んぁあっ、は、腹が立ちますっ、うぁっ、ふぁぁあんっ❤」

 由梨乃の付近で、手淫に励む下層の女子たちが口々に想いを吐露する。激しく共感を覚える由梨乃だが、その社交性から口を挟んだりはしない。敢えて言うなら、由梨乃は下層ランクの更に下位、地の底を這う、いわゆるド底辺だった。
 それは、由梨乃が最も理解している。だから、嬌声も心の中に留めているのだ。
「見て……雄世さまのお顔……イッちゃうみたい❤ ぁあん、もう可愛いっ。もっと近くで見たいよぉ……ぁああんっ❤」
「ふぁぁあっ、先生っ、先生っ、先生っ!」
 と、そうこうしている間にも、場が佳境へと突入する。

 雄世が絶頂間近に迫ったことを受けて、みんなの動きも幕引きへと向かう。そして雄世が断末魔のような呻き声を上げると、反り上がった陰茎から白濁液が大きな弧を描いて迸り、近くの女子たちへと降り注がれた。
「うぁっ、あっ、うぁあああああああっ!」
 ビュルルルルッ、ビュッ……ドクッ、ドクッ、ドクッ……
「きゃぁあああぁああああ~~~~~~~っ❤」
 またも女子の悲鳴が轟く。撒き散らされた精液に触れた者たちが、すべからくエクスタシーに悶えて感情を爆発させていた。
 恒例の奪い合いが始まるが、後列で見ている由梨乃たちは相変わらず指を咥えたまま。精液の臭いすら嗅いだこともない彼女たちは、消化不良と言わざるを得ない心境のままオーガズムに達した。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……雄世せんせぇ……っ❤」
「オナニーは気持ちいいけど、私たちも精液、欲しいね……どんな味がするんだろ……ぅぅぅ、想像したらまた疼いてきちゃった……」
「みんな浴びるだけでイッちゃってるし、ほんと気になるよね」
 上位の女子たちが余韻で気持ちが浮ついている中、まるで賢者タイムのように下層女子たちが肩を落としている。これもお馴染みの光景と言えるだろう。

 一射精毎に交代というルールに則り、余韻を終えた女子たちが恍惚とした目つきで奥へと引っ込んでいく。すると間もなく、また別の女子グループが雄世へと集まっていった。

 五組目のグループとなるが、まだまだ上層の女子たちである。雄世が一日に百発は放てる超人でなければ、底辺層の由梨乃たちに届くことはないだろう。今日も相手してもらうのは無理だろうなと、由梨乃たちは落ち込んだ。
 美人揃いの本校において、雄世のような女たらしがわざわざ質の低い女子を相手にするハズがない。

 と、深く理解する下層女子たちは、いつでも雄世へと触れられる上位の女子を妬み、不満を募らせていた。口にはしないが、由梨乃も全くの同意見を抱いている。

 可能なら、雄世の精液を一飲みしてみたい。亀頭の味を確かめ、彼の喉に私の唾液をこれでもかというくらい注ぎ込んでもやりたい。
 そんな風に思っていた。

 だが、ボンクラな自分に、そんな機会は一生訪れまい。自分という存在が如何なるものか重々に理解している私だから分かる。でも、私はただ、遠くから彼を眺めるだけでも満足だから構わないのだ。

 ……本当に、そう思っていた。

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ももえもじ 2020/05/23 18:56

【小説】多頭飼いの男、ペットを愛でる

旧:性的少数派の葛藤

支配欲・従属欲

 辛島陶冶の人生行路は、全てゲーム理論により成り立っていた。
 解に対して、陶冶は客観的な分析・行動を得意とする。ここで言う解を陶冶は「支配者」と規定しており、そこに至るまでの道筋を半ば遊び心で歩んでいた。
 夏の残滓が漂う初秋にて、校舎から離れた男子バスケ部の部室より、今日も淫猥な濁音が吹奏する。広さ一坪という狭い室内には、男女の乱れた光景が窺えた。
「陶冶君……今日も……お、お願い……」
「おい。二人きりの時は『陶冶』じゃない。だろう?」
「あ、ご、ごめん、なさい……ご主人様ぁ……」
「ねえ、アレ言ってよ」
「う……は、はい。わ、私に罰を与えてください……ご主人様……」
「淫らな。が、抜けてるよ」
「み、みだ……淫らな私に、罰を与えて、下さい……」
「おお、場に染まってきたというか……棒読みじゃなくなってるな」
「あう~、は、恥ずかしかったよぉ~」
「可愛かったよ」
「撫でてっ!」
「なでなで」
「はわわぁ~❤」
 制服姿の男女が二人、室内で主従関係に馳せている。男は辛島陶冶であり、女子生徒の名前を都木菜々美という。股を広げて不敵に座る陶冶に対して、菜々美は不衛生にも地べたに正座をする。相対関係を明確にする行為にて陶冶は然り、菜々美も性的快感を剥き出しにして、うっとりした表情を見せていた。
 かしずく様子に陶冶が頭を撫でると、菜々美の陶酔感が更に増す。十分に高まった雰囲気に、陶冶は指で菜々美に脱衣を促した。
「う、うう……恥ずかしい、です……」
「もう三回目だよ。まだ恥ずかしいんだ?」
「う、そ、そんな、簡単に慣れる訳……ないじゃん……」
「敬語」
「あ、も、申し訳、ありません……」
「それじゃ、脱いで」
「はい……」
 おもむろに立ち上がり、菜々美が制服に手を掛けるも羞恥が脱衣を阻もうとする。主従関係を結び、三度目となる性行為だが依然として緊張と赤面は隠せないらしい。菜々美は耳や首まで真っ赤に染めつつ、衣服の一枚一枚を静かに脱いでいた。
「うっ、うううっ、うっ……」
 パサリ、パサリと、地べたに服が落ちる。全裸へと近づくに連れて菜々美の羞恥も増し、反対に脱衣の勢いが衰えていく。いつの間にか、瞳には小粒の涙が浮かんでいた。
 しかし、決して不承不承ではない。菜々美は恥辱に染まりながらも、内心では高揚感に煽られており、とうに方々の性感帯をジワリと蕩けさせていた。
「はぁ……はぁ……んっ、はぁ……」
「大丈夫? 顔が真っ赤だけど」
「……むうっ」
「可愛いよ」
「ぁ、うっ、あっ……❤」
「最後の一枚。早く取って」
 陶冶の言葉に菜々美が頷き、局部を覆っていた布を静かに剥いた。
 一糸纏わぬ姿が晒され、いよいよ菜々美の顔面から湯気が湧き昇る。全身が燃えるような恥ずかしさに、両手で胸と局部を隠してしまうも、陶冶がそれを許すハズはない。
「隠しちゃダメだ。よく見せて」
「あう、ううう~、恥ずかしい、ですっ、あぁあ~っ!!」
 陶冶が首を横に振り、菜々美の覆いがゆっくりと解かれていった。
淫蕩に燻された局部と、鎖骨から伸びた白く美しい湾曲が露わとなり、より一層に菜々美が赤みを帯びていく。陶冶の視線は局部の火照りを堪能すると、続いて程よい美乳へと注がれていった。
「相変わらず綺麗だな」
「あ、ありがとう、ございます……」
「乳首も新品同然にピンク色だ。美味しそうって言ったら、変態かな。けど、そそられるよ。早く、この手で揉んでみたい」
「ど、どうぞ、触って下さ、い……んっ……」
「そうしたいんだけど、もっと菜々美の恥ずかしがる姿が見たくなったから、それは後回しにしたいと思う。まずは乳首を使って、自分で慰めてみて」
「え、ええっ!?」
「早く」
「あ、う、は、はい……」
 蒸気を発する茹蛸になりながら、菜々美が両手で左右の乳房に手を掛ける。陶冶の視線に、つい手で顔を隠したくなる衝動に駆られるが、グッと堪えてお椀型のDカップを掌で包み、母指球と手根にて按摩を始めた。

羞恥プレイ

「うう、触って下さいよ、ご主人様ぁ。自分でするなんて……しかも、ご主人様が見てる前で……そ、そんなの、は、恥ずかしすぎますよぉ……んっ、ふぅううっ……」
「菜々美の恥ずかしがる所が見たいんだよ。名案だろぉ!?」
「あ、う……ご主人様のドS……大好き……」
「うわ、菜々美……いまお前、顔から湯気が出ているぞ……」
「い、言わないでぇっ……うあぁあ、ぁっ……」
「おい、手で顔を隠すな。全て、俺に見せるんだ」
「うううっ、ううっ……はぁあっ、ぁっ……」
「汗が凄いな。まだ暑いからな。そこまで赤面してりゃ、身体も熱くなるか。湯気が出て……汗の臭いが俺にまで届いてくるぞ?」
「意地悪です、ご主人様……はぁっ、ぁあっ、あっ……」
 いきなり始まる公開オナニーに戸惑うも、陶冶の命令は絶対であり、菜々美は気の毒な程に赤面しながら、恥辱の涙と嬌声を露骨に自慰へと馳せた。
 高まる感度から、どうしても声を押し殺せない。自身の乳房を揉み、それを陶冶に視られる屈服感が菜々美を悶えさせている。陶冶もまた、駆け巡る快楽に苛まれて下半身をクネクネと揺らす菜々美の厭らしい様子に感度を促されていた。
「うっ、くっ、ふぅっ、んんっ……」
「はぁ、エロいな。顔真っ赤にケツを振って、涙を流してさ」
「み、視ないで、くださいよぉ……は、恥ずかしい、ですから……」
「とか言って、本当は感じてる顔を見られるのが好きなんだろう?」
「そ、そんな……う、うう、は、はい……」
「素直な菜々美、可愛いよ」
「あううう~っ、んっ、ふぁっ……」
「可愛い」という言葉に、菜々美が輪を掛けて顔を歪ませた。
 陶冶は淫乱な菜々美を優雅な気分で眺めつつ、露骨にズボンを盛り上げている。不意に、菜々美の足元に投げ捨てられていたショーツに目が行く。陶冶の目線を察した菜々美は、思い出したように肩を竦め、ショーツを手に取った
「……そ、そういえば……今日はパンツを渡す日でしたね」
「ああ。この下着は貰っておくぞ?」
「良いですよ。どうぞ❤」
「どうも。白いパンツって好きだわ。なんか興奮する」
 清潔感を見せる白い下着が陶冶の手へと渡る。陶冶のそれは、特に下着性愛という訳ではない。ペットの下着を貰う行動原理は、本当にただの「なんとなく」だった。
 しかし、常に冷静沈着で毅然とした陶冶が実は下着の愛好家であり、夜な夜な一人で萌えているのかと想像を掻き立て、菜々美がうっかり噴き出してしまう。
「不躾な質問ですが……私のパンツでナニをするんですか?」
「え?」
「私のパンツが欲しいって言ってたけど、ナニに使うのかな、と」
「…………」
「ご主人様、もしかして私のパンツでオナニーするの?」
「…………」
「あはっ、なんか嬉しいかも……ってか、ちょっとウケる……」
「ぬう。なんて生意気なペットなんだ。そんな無駄口を叩けるなんて、自慰では羞恥が全く足りないみたいだな?」
「はうっ、ご、ごめんなさいっ!! これ以上はぁ……」
「乳房の自慰は終わり。俺の前に立って、割れ目を広げるんだ」
「ひえぇえ……」
「……心から従順になるまで、徹底的に羞恥責めをする必要がある」
「あう……とっくに従順ですよぉ……んっ、ふうっ……ほら、こんな目の前で、アソコを広げるなんて、彼氏にもしたことないんですから。ご主人様だけ、なのにぃ……❤」
 菜々美が陶冶の両膝を蟹股で跨ぎ、自らの指で陰唇を左右に拡げる。
 眼前で局部を見せる恥辱が菜々美を官能に焙っている。拡張だけで一切と触れられていないにも拘わらず、陰唇は陶冶の視線にジリジリ焼かれるように溶けて、断続的にヒクヒクと緊縮を乱発していた。
「そういえば、菜々美は昨日も彼氏と会っていたんだよな?」
「は、はい……エ、エッチもしました……で、でも、頭の中には……ず、ずっとご主人様が居ました。彼氏のこと、本当に好きだったのに、もう、ご主人様のことしか考えられなくなって……エッチの最中でも、ご主人様のこと、考えないと……感じられなくなってるん、です……ど、どうしてくれるんですかぁ、ご主人様ぁ……❤ 好きぃ、大好き、大好きです、ご主人様ぁ……❤」
「ほう? 彼氏が居るのに、俺に好きとか言って良いんだ?」
「あう……意地悪……」
 心身の全てを捧げ、陶冶への忠誠を露わにする菜々美には、彼氏が居た。他の学校に通う同年代の男と交際しており、いまでも週末にはデートをする間柄である。それを承知の上で、こうして陶冶は主従の関係を築いていたのだ。
 陶冶は口達者な上に女性からの人気も極めて高い。クラスメイトの友人として、元から仲の良かった二人が性関係に発展するのは難しくなかった。
「ちなみに、彼氏さんは俺との関係を知ってるのか?」
「し、知ってる訳、ないじゃないですか……」
「もし、俺との関係を全て打ち明けろ。って言ったら、どうする?」
「……ご、ご主人様がお望みなら……そうします……」
「そうか……まあ、冗談だ。俺も他の女と遊んでるしな。『均衡』を保つ為にも、なるべく彼氏と別れないでいてくれ」
「うう、分かりました……」
 親交の傍らにて独学のマインドコントロールを用い、対象の女性を自身に依存させるなんて、陶冶にとっては造作もないのだ。気付けば、菜々美は陶冶を神格化して麻薬を帯びたように溺れていた。
 なお、陶冶は敢えて「彼氏持ち」の女性をターゲットにしている。
どんな女も想いのままに依存させられる陶冶にとって、恋人の有無は問題にならないのだ。寧ろ、やがてハーレムを叶えたい陶冶にとって、恋人が居るという状況は相手をコントロールし易く、なにかと都合が良いのだった。
「ううう、ご主人様のも彼女、いるんです、よね……しかも、沢山の……ううっ、うっ、ううっ、ヤダ……ヤダァ……私が一番ご主人様を好きなのにぃ……ううううっ……ご主人様ぁ、好き、好き、好き……大好き、ですぅっ……誰よりも大好きですぅ……」
「彼女ではないよ。ただ、ちょっと懇意にしてるってだけだ。嫉妬を感じるなら、菜々美も複数の男と付き合えば良いさ」
「ヤダ、ヤダ、ヤダァ……うううっ、ひっく、うっ、意地悪……本当、意地悪です……私にはご主人様しかいないって……知ってる癖に……私はご主人様しか、す、好きになれないのぉ。ううっ……か、彼氏と別れるから……わ、私と付き合ってくださいぃ。ご主人様ぁ……一対一で、普通の恋愛、しましょうよぉ……だ、大好きなんです……」
「俺は寝取り好きなんだろうな。彼氏の居る菜々美を抱くってことに、異様な興奮を覚えるんだ。もし菜々美が彼氏と別れたりしたら、もう一気に冷めるかも。だから、別れないでくれ」
「そ、そんなぁ……」
「俺のことは、都合の良いセフレと思ってくれよ。本命の彼氏さんを愛しつつ、たまには気晴らしに俺を使って気持ち良くなる……なんてくらいにさぁ?」
「ヤダヤダヤダヤダヤダァ……ご主人様が他の女子と仲良くしてるの見ると、うっ、んんっ、ホントに死にたくなるのぉ……ひっく、うううっ、うわぁああぁああん!!」
 束縛しないからこそ、相手の行動を制限させられる。即刻と彼氏を捨てて陶冶と付き合いたいのが菜々美の本音であるも、陶冶へと心酔する菜々美は命令に逆らえず、いまも無理やり彼氏と付き合わされていた。
 陶冶が居るのに、他校に彼氏を持っている。だから、陶冶に菜々美以外の女性が居ても文句を言える筋合いがない。このジレンマに相当悩んでいたのだろう。菜々美は堰を切ったように、主人の目も憚らず、主人の前で泣き喚いてしまった。
「菜々美。いい加減に泣き止め」
「うううっ、うっ、うううぅっ、うっ……」
「はぁ……兎に角、抱いてやる。兎に角、それで落ち着け?」
「ふ、ぁっ……❤ う、うんっ……」
 陶冶が立ち上がり、やれやれと泣きじゃくる菜々美を抱き締める。主人の温もりにて、菜々美の涙がカラッと引っ込む。「抱く」という言葉を聞き取ると、すぐさま身体を熱くさせた。

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