シロフミ 2020/08/06 22:50

犬のお世話・その3

 ぽふ、と枕に頭を預け、マキはぼんやりと天井を見つめます。お母さんには寝てなくちゃダメと言われましたが、お昼にぐっすり寝てしまったせいか、ぜんぜん眠れそうにありませんでした。
 かち、こち、と、壁の時計の針の音がやけにおおきく聞こえます。傾き始めたお日様が、カーテンの隙間からすこしだけ差し込んで、きらきらと絨毯を照らしています。足元で小さく唸るストーブは、部屋の中を暑すぎるくらい暖めていました。
「はぁ……」
 ぼうっとする頭を軽く振って、マキは何度も繰り返し溜息をつきます。
 このところ続いている微熱のため、マキはもう3日も学校を休んでいました。昨日はクラスメイトも心配してお見舞いに来てくれています。
 普通の風邪とは違って、喉も痛くなければ咳もくしゃみもでません。けれど、なんだか頭が重くて、立っているとくらくらとめまいがして、ちょっと気持ち悪くなることもあります。
 お昼ごはんも半分くらいしか食べられず、昨日の夜は我慢できなくて、少しもどしてしまったくらいです。
「わるい病気なのかなぁ……」
 漠然とした不安を伴う重苦しい気分と、ぐるぐると微動を続けるおなかのキモチ悪さに、マキは枕に顔をうずめてつぶやきます。このぶんだと明日も学校に行けそうにはありませんでした。
 いつもは慣れているはずの、一人きりのお留守番も、心細くて仕方がありません。自分の部屋でベッドに横になっていだけなのに、まるで世界中から自分だけが取り残されてしまったようで、マキの胸は自然に締め付けられるように痛くなります。
「…………」
 まるで、自分の身体が自分のものではなくなってしまったかのよう。ひょっとしたらこのまま悪くなって死んじゃうのかもしれない、とマキの想像は悪いほうへと傾いてゆくばかりです。
 うっすらと汗のこもったパジャマがどこかキモチ悪く、火照ったほっぺたが気になります。ごしごしとパジャマの袖で顔を擦って、マキはもう一度ころん、と寝返りをうちました。
 うつ伏せになっていても仰向けになっていてもなんだか身体が重くて、おなかが苦しくて、横を向いているのが一番楽なのです。
「はぁ……」
 いっそ眠ってしまえばいいのかもしれませんが、何度目を閉じても眠気はやってきてくれません。ずっと眠ってばかりなのですから、仕方のないことでもありました。
 時計を見れば2時半を少し過ぎたところ。もう1時間近くも、マキは溜息と共に長い長いひとりきりの時間を過ごしていたのでした。
「あー、もぉっ……」
 だんだん嫌な気持ちが高まってきて、マキは半分苛立ちながら、邪魔なお布団を跳ね除けます。
 ゆっくりベッドの上で身を起こすと、やはり頭の奥がジンジンと熱く痺れているようです。我慢しようと思えば、できないことはないのがどうにももどかしく、いつまで経っても治る様子のないだるさが、マキをますます苛立たせるのです。
「……のど、かわいたな」
 つぶやいて、マキは上着を羽織り、ベッドから降りました。
 本当はあまり何かを飲みたいとも思えなかったのですが、このままえんえんとベッドの上で寝返りをうっているよりは、だいぶマシに思えました。
 ひんやりとした階段を降り、廊下に出たマキは、向かったダイニングキッチンの冷蔵庫から牛乳をだして、マグカップに半分ほど注ぎました。
「――ふぅ」
 レンジで暖めた牛乳を、3回くらいに分けてゆっくりと飲みます。
 ほんのり暖かい牛乳は、重いおなかの中にふわっと広がって、キモチ悪さをすこしだけ和らげてくれます。やっぱりおなかが空いていたのでしょうか。飲み終える頃にはおかげでいくらか、頭の奥がすっきりしたようでした。
 かたん、と流しにマグカップを戻し、マキはぼんやりとダイニングの椅子に腰掛けます。
 脚がだるく、ぼんやりとした気分。
 けれど、やっぱり眠る気にはなれません。
 立ち上がったマキは、ぺたぺたとスリッパを引きずりながら廊下をもどって、庭に続く窓を開けます。
「シロー?」
 声をかけると、小屋の前で地面を掘っていた白くて丸い毛皮の塊が、ぴくんと耳を跳ねさせます。マキを見つけたシローは、わぉんっ! と吠えるとまっすぐにマキのほうへと駆け出してきます。
 どーんっ、窓から脚を乗り出して、マキに毛むくじゃらの大きな身体がぶつかります。
 ねえどうしたの。どうしたの? どうして遊びに来てくれなかったの? と言わんばかに、シローはべろべろとマキの顔を舐め回します。マキの具合が悪くなってから、シローとは会えていませんでしたから、シローもすっかり大喜びでした。
「わぉんっ!!」
 はっはっ、と舌を出しながら息も荒く。首輪につながれた鎖を引きちぎらんばかりに、シローは庭を跳ね回ってマキを呼びます。尻尾は根元から千切れてしまいそうに激しく振られ、つぶらな瞳はらんらんと輝いていました。 一年三百六十五日、遊びたい盛りのシローは、こんなに寒い今日もうらやましいくらい気いっぱいの風の子のようです。
「……いいなぁ、シローは元気で」
「ぉうん?」
 泥まみれの前足で飛びついても、マキがいつものように「もぉーっ!」と怒ったりしないので、シローはいくらか戸惑ったようでした。わふ。わふ? としきりに首をかしげながらぐるぐるとマキの前を行き来し、わんわんとマキを元気付けるように吠えました。
「……もぉ」
 のーてんきなシローに苦笑いしながら、マキは庭へ降りて、シローの側にそっとしゃがみ込みます。風はひやりと冷たかったのですが、シローの毛皮はすっかりふかふかの冬毛に生え変わっていて、近づくだけでふんわりと枯れ草の匂いがしました。
 マキがぎゅっとシローの身体を抱きしめると、シローもマキの身体に首を擦り付け、ふんふんと鼻を鳴らしてきます。熱い鼻息がマキのほっぺたをくすぐりました。ちくちくとするおヒゲの感触がむず痒くて、マキは目を細めます。
「もぉ……ありがとね、心配してくれて」
「わぉんっ!!」
 マキが首の後ろをよしよしと撫でてあげると、シローはうれしそうに尻尾を振りました。気持ちよさそうに目を細めて、もっと、もっととねだるように一生懸命に頭を押し付けてきます。
「……んぅっ……ちょっと、シロー……?」
「わふ、わふ、うぅぅ……ぐるふるぅ……」
 最初のうちはマキにじゃれついていただけのシローでしたが、やがて姿勢を低くし、ぐいっと鼻先をしゃがみ込んだマキの脚の間に押し込んできます。
 パジャマのズボンの奥へ、ぐいぐいと何かを確かめるように、シローはしきりに顔を押し付けてきます。
「ひゃん!? し、シローっ……なにやってるのっ……?」
 もぉ、やめなさい、と言いかけて。
 マキはシローの脚の間に、いつのまにか赤黒いおちんちんがひょこっと顔を覗かせているのを、見つけてしまい、思わず顔を赤くしてしまいます。
「し、シロー、どうしたのっ。そ、そんな……こんなところで……っ」
 まったく予想外のことに、マキはうろたえてしまいます。
 シローは普段、あの大きくて長いおちんちんをおなかのなかにきちんとしまっているのですが、シローが何かの関係で興奮してくると、だんだん大きく硬くなって、外にはみ出してくるのです。
「……シロー……?」
 びくびくと震えているシローのおちんちんは、表面をてらてらと光らせて、尖った先端をまっすぐに前に伸ばしています。まだ中途半端な大きさの膨らみのせいで、見えるのはほんの先っぽの部分だけでしたが、シローは間違いなく、マキの身体からえっちな成分を嗅ぎ取っているようでした。
(……やだ、シロー……っ)
 まだまだ小さな膨らみでしかありませんが、シローが興奮し始めているのは確かなようです。マキはほっぺたを押さえた手が、熱くなるのを感じてしまいます。
 おちんちんを大きくしたシローは、ますます息を荒くしながらマキの側に身体をすり寄せてきます。大きな毛むくじゃらの身体に『ぐいっ』とのしかかられて、マキは思わずその場にごろんとしりもちをついてしまいました。
「きゃうっ!?」
 すてん、と浮いたマキの腰、サンダルを履いた脚の間にシローが鼻先を潜り込ませてきます。
(や、ちょ……し、シローってば……っ)
 お外でこんなことをされて、もし誰かに見られてしまったら――
 とくん、と大きく揺れるマキの胸は、しかしますます言葉にできない熱い気持ちに満たされてゆきます。
 その一方で、シローはまるでなにかにとりつかれたみたいに、何度も何度も丹念にマキの足の付け根で鼻を動かします。いったい何を確認しているというのでしょうか。
 けれど、いつしか熱いシローの鼻息は、マキの内腿をしっとりと湿らせてゆきます。
「ぁぅ……」
 きゅう、とマキのおなかの奥が、甘く疼いて痺れてゆきます。身体の奥に篭ってい熱がじんわりと溶け出すように、マキの脚は閉じる力を失っているのでした。
 いつしかマキの胸も、とく、とくと激しく高鳴り出していました。頭は変わらず熱にぼうっとして、うまくものが考えられません。
 わけもなく。
 心に溢れた寂しさと、心細さ。それから逃げるように、マキはぎゅっと、シローの首に腕をまわしていました。
「……ね。シロー、……あたしの部屋まで…来て?」
「うぅ。…ぅわおんっ!!」
 マキのせいいっぱいのお願いに、答えるように。いつもよりも、さらに元気な大きな返事。シローはマキを励ますように、ぎゅうっと身体を寄せてきます。
 ん。と傍にある暖かなシローの匂いをたっぷり吸いこんで。
 マキはそっと、シローの首輪に繋がる鎖を外しました。


 ◆ ◆ ◆


「こら、シロー、まだ脚、きれいにしてないのにっ……暴れちゃだめだってばぁっ……んぅっ」
 マキの部屋に飛び込むなり、シローはベッドの上に座ったマキに飛びつきます。
 ふかふかのシーツの上にぺたんと腰を下ろし、シローは愛情たっぷりに、マキの唇をぺちゃぺちゃと舐め回します。マキも小さく口を開けて、シローの舌にそっと自分の舌を触れさせました。
「んっ……んぅ、っ……」
 映画の俳優さんがするような、たっぷり濃厚なキスとともに、シローの味がマキの口の中に溢れ、喉の奥まで流れ落ちてゆきます。
 シローの毛皮に顔をうずめて深呼吸をすれば、胸に広がる枯れ草の匂い。マキはこの匂いが、何よりも大好きなのでした。
 マキは夢中になって唇を開き、シローとキスを繰り返しました。ふんふんと荒いシローの息が首筋へと吹きかけられ、切ないほどに胸の奥がきゅんと締め付けられます。
 粘り気の多いシローの唾液を、マキはいっしょうけんめい飲み込んでゆきます。おなかの奥に滑り込むシローの味が、マキの身体を内側から熱くしてゆくようでした。
「ぁおおんっ」
 大好きな相手とのキス。それは、女の子の心を素敵に幸せにしてくれるものです。けれど、マキを背中に乗せられる大きな身体に飛びつかれては、さすがにマキもこらえ切れません。
 大きなシローの身体に押し倒されるように、マキはベッドの上に横になりました。ぎしっとベッドが音を立てて、二人分の体重を受け止めます。
「こらぁ……パジャマ、破けちゃうっ……待ちなさいってばぁ……」
 シローはパジャマのボタンの隙間に鼻を突っ込んで、うっすらと汗の浮かんだマキの胸元にまで舌を伸ばします。シローの熱い吐息が肌をくすぐるたび、マキのうなじがひくんと震えました。
 さすがに破かれてはたまらないので、マキもパジャマのボタンを外そうとするのですが、シローにぐいぐいと圧し掛かられていて思うようにうまくいきません。
「ぁおんっ!!」
 もどかしく首に絡まりつく布地を、うっとうしいとばかりにぶるぶると首を震わせ、シローはぐいっとパジャマの隙間に顔を突っ込みました。ぷちんとボタンが千切れ、シローはマキのパジャマに耳まで首を突っ込みます。
 つんと上を向いて尖ったマキの胸の先端を、熱く長い舌がぺちゃぺちゃと舐め回し、鼻先のヒゲがくすぐってゆきます。
「ふぁ……ぁうんっ…」
 マキは思わず声を上げてしまいました。
 大好きなマキと一緒にいることで安心しているのか、シローは時折こんなふうに、赤ちゃんのようにマキにミルクをねだるのでした。
 とは言っても、シローは中身はともかくも、身体はもうすっかり大人なのですから、その大きな口や舌でミルクをねだられれば、マキはたまったものではありません。
 やわらかい胸のふくらみをぺちゃぺちゃと舐め回され、つんと尖った先端を甘く噛まれ、ついばまれて、マキの頭の中はあっという間にとろとろにトロけていってしまいます。
「ぁ……やぁ……シロー……ぺろぺろ、しちゃ…ダメぇ……っ」
 たっぷり泡立った唾液にまみれたマキの胸は、うすくミルクのように色づいて、まるで豆乳プリンのようにふるふると震えます。器用にうごくシローの大きな舌が、ふくらみを押し潰し、揉むようにしてなんどもなんども舐め続けるので、ぷくりと膨らんだ先端はびっくりするくらい敏感になってしまいます。
 こうされると、マキはいつもくちゅくちゅになるまで、脚の間の大事なところを濡らし、下着を湿らせてしまうのでした。
「ばかぁ……シロー、そんなしたって、おっぱいなんか出ないよぉ……っ」
 荒い息をこぼしながら、マキはたまらずにシローの首に腕を絡め、強く力を込めました。
 かぁっと熱くうねった快感が、じわりと胸の奥からせり上がってゆくようです。まるで深く深く、底の見えない井戸の奥に沈んでいくみたいでした。そうやって、マキの身体が深く深く潜っていけばいくほど、手も足もどろどろに溶けてしまい、どこまでが自分なのかわからなくなってしまうのです。
 これは、あそこを弄られたり、おちんちんで身体の奥を突き上げられたりするのとはまた違う、素敵なキモチなのでした。
「っ、シローっ、もぉっ、それ、だめぇ……ぺろぺろって、するの、やめてぇ……っ」
 ぞくぞくと背中を走る甘い電流に、マキは切ない息の間からシローに呼びかけます。
 でも、シローは絶対にやめてはくれないのです。
 言うことを聞かないわがまなな、やんちゃざかりと言うだけではなくて。マキが気持ちよくなるのをわかっているので、シローは大好きなマキが、口ではそう言っていても、本当は嫌がっていないのを知っているのでした。
「わぉんっ!!」
「きゃ…っ」
 ぐりぐりと突っ込んだ鼻先で、とうとう、シローはマキのパジャマのボタンを全部外してしまいます。
 左右に広がったパジャマの間から、シローの唾液でどろどろになったマキの胸があらわになります。まるでスプーンにつつかれて柔らかく震えるプリンのような、可愛らしい女の子のふくらみの中央で、すっかりピンク色になってつんと尖った先端が、天井をさしてちいさくヒクンと震えています。
 甘く蕩けるような表情を浮かべ、脚を小さくもじつかせて。マキはまるで、そのまま、ぱくりとかぶりつきたくなるほどに愛くるしい恰好にされてしまっていました。
「んゅ……、しろー、ぉ……っ」
 切ない胸のなかから声を絞り出し、マキが見上げると。シローのおちんちんは、すでに庭にいたときの倍近くまでも、身体の外にせり出してきています。
 白いふかふかの冬毛の間から、にょっきりと顔を出したおちんちんは、シローが腰を震わせるたびにぷるんぷるんと揺れていました。赤く黒く色のついた肉色の、まるで茹でたてのソーセージのようにほわほわと湯気すら立ちのぼらせるおちんちんは、すっかり硬くなって、シローのおなかの上にびくっと反り返っています。
 それがとてもとてもいらやしいカタチをしているものですから、マキはもうなんにも考えられなくなってしまいます。
(ぁぅ……シロー、いやらしー、よぉ……)
 そう。このおちんちんで、シローはいつも、いつもいつも、マキのおなかの中を徹底的にぐちゅぐちゅっとかき回し、苛め抜いて、挙句にたっぷりと特濃の赤ちゃんミルクを注ごうとするのです。
 充血して膨らんだシローのおちんちんの先端は、マキを夢中にさせてしまう複雑な形に尖ってはぴゅる、ぴゅるぅっと先走りを吹き上げては、ベッドのシーツに染みを作っていました。
 このままえっちしたい、そう訴えているシローのまんまるな瞳でしたが、マキは少し、別のことを考えていました。
「んぅ……シロー、ちょっとだけ……待ってくれる?」
 なぜだか、今日はそうするべきだと。マキは思いました。
 マキはそっと唇を湿らせると、仰向けになって身体の向きを変え、シローのおなかの下に潜り込みます。目の前にはぶるんぶるんと震える熱い肉の塊。シローのおちんちんは、その根元に大きな袋をずっしりと二つぶら下げていました。
(ふわぁ。……っ)
 マキはますます顔を赤くしながら、おそるおそる、つん、とその重い袋をつついてみます。
 この中に、シローの赤ちゃんの素がいっぱい詰まっているのです。白くてどろどろと凝った赤ちゃんの素は、シローに似て元気いっぱいで、マキのおなかの中でもところ構わずに暴れまわるのです。
 まるで爆発するくらい勢いよく、おちんちんの先端から噴き出す、シローの精液を思い出してしまい、マキはくちゅっといやらしい音をさせながら、パジャマの脚をもじつかせてしまいます。
「ん……っ」
 きゅん、とおなかの奥が疼くのを感じながら、マキはシローのおちんちんを握って、そっとその先端をくわえました。
 ついさっきまでシローのおなかの中にしまわれていた、洗っていないままのシローのおちんちんは、粘液のこもったむっとした匂いをさせています。けれどマキは嫌がらずに大きく口を開いて、喉の奥まで太くて硬い肉の塊を飲み込んでゆきます。
「ん……ふ……ちゅぷ、れるっ……んうぅ……」
 シローを気持ちよくさせてあげるのは、『お嫁さん』であるマキのすべきことでした。一生懸命くちゅくちゅと口と舌を使ってあげると、いつもよりも早く、シローのおちんちんは大きくなってゆくようです。
 あっという間にいっぱいまで口を開けてもくわえきれないほどに太く長くなった肉の塊が、マキの唇の奥へとじゅぶじゅぶと音を立てて出入りします。
 そうしているだけでもマキの口の中がキモチいいのか、シローはぶんぶんと尻尾を振り立てて体重を乗せてくるのでした。
「んくぅ……っぷぁっ。……まっひぇ、ひろーっ……っ、ぉ、おも、ほもいっ…へばぁ…!!」
 息が詰まりそうになりながら、マキは口の中をシローの肉の塊に塞がれてしまいます。いつしかその大きな身体の下敷きになるように、マキの上半身はシローの腰の下に押し潰されていました。
「んむ、ぷはあっ!! し、シローっ、ちょっと、待ってっ……ふぁんっ!?」
 一方、遠慮なくマキのパジャマの上から脚の付け根に鼻を突っ込んだシローが、ぐりぐりとマキの内腿に顔を押し付けてきます。よだれでべたべたの長くて熱い舌が、ぺちゃぺちゃとマキのあそこをねぶり始めました。
「うぁ、や、く、くすぐったいよぅ……だ、だめ、シロー、パジャマっ……ぱんつもっ、ひぅ……よ、汚れちゃうっ……」
 ダメと思いながらも、マキの腰はじゅんっと熱く痺れ、ぴりぴりと響く切ない感覚に飲み込まれてしまいます。腰から下がとろとろとトロけて、くたりと力が抜けてゆくようでした。
 ふにゃふにゃと頼りなくなったマキの脚を押し広げて、シローはますます脚の奥深くに顔を突っ込んできます。

 ちゅぷ、じゅるっ、ぺちゃっ、じゅるるっ、じゅぅう……

「ぁ、あ、はうぅ……」
 形ばかりの抵抗もあっという間に溶け崩れて、マキはシローの成すがままに大事なところを舐められるばかりです。シローのぬるぬるしたよだれはピンクの布地をすっかり透け透けに湿らせ、パジャマの上からでも、マキのあそこの形をいやらしいカタチをしっかりと見せてしまっています。
 股布の上からあそこの隙間に鼻先がぐうっと押し付けられ、シローのヒゲのざらざらとした感触がマキの腰を震わせました。
 パジャマのしたで、すっかりじゅくじゅくになったマキのぱんつの股布は、濡れ透けてマキの『おんなのこ』にぴったり張り付いています。
 いまや、布地の上からでもぷくりと花開き、ほころび始めたマキの小さなスリットの形をうかがうことができました。それは単に、シローのよだれだけが原因ではもちろんありません。
 さくら色に充血したマキの大切なところがきゅんきゅんとすぼまるたびに、その内側からぷくりと熱い蜜が、塊のようになってパジャマを湿らせてゆきます、
「わおんっ!! わん、わふっ、わぉんっ!!」
「……ん、ぅ……っ」
 こんなふうにされたらもうマキも我慢できません。マキは大きく息を吐くと、そっと腰を浮かせるとパジャマのズボンに手をかけました。
 一気に足元までおろした下着とパジャマのズボンの下から、可愛いたて筋がのぞきます。つるつるぷにぷにの綺麗な一本線のはずのそこは、すでシローのいたずらと、マキが一生懸命おちんちんをくわえていたせいで、くちゅくちゅと蜜にまみれてすっかりほぐれいて、ほわりと湯気を立てるほど熱く潤んでいました。
 下着のお股のところにつぅっと透明な蜜が何本も糸を作って垂らしてしまうくらい、シローに負けず劣らずにマキも興奮しているのでした。
「んっ……」
 マキがそっと指をのばしてそこを広げると、子供っぽくおまたに食い込んでいた細いすじはくちゅりと甘い音を立てて割れ、その内側の薄桃色の花片を覗かせます。
 やんちゃざかりのシローのお相手をつとめているうちに、わがまま盛りのおちんちんによってすっかりオトナにされたマキのそこは、もう痛みを感じることもなく、根元までシローの大きなおちんちんを飲み込むことができるのでした。
「わふぅっ!!」
 マキの様子を見るなりシローはぐいっとマキの太腿の間に顔を押し込みました。はふはふと熱い息をこぼし、長い舌でぺちゃぺちゃとマキのあそこを舐め回します。
 いよいよ大胆に、シローはマキの『おんなのこ』を舐め回します。
 熱く長い舌が敏感な入り口を的確にとらえ、どろどろの唾液を送り込んでくるたび、マキはふわぁっと腰が浮かび上がるような気持ちよさに頭が真っ白になるのをこらえなければなりませんでした。
「ぁう、や、シローっ……だめえぇ……」
 まるで指のように巧みに動くシローの舌は、狭いマキのあそこの中にまで入り込み、くちゅくちゅと柔らかな襞を掻き分けてはその内側を丹念にこねてゆきます。
「ぁ、あっ、や、やぁあっ!?」
 パートナーの熱烈な愛撫に、マキは仰向けのまま膝をがくがくと震わせてしまいます。引けた腰を追いかけるようにシローはさらにぐいっと顔を突き出して、はあはあと荒い息を上げながらマキのそこに粘つく舌を前後させました。
 ちくちくとシローの鼻先の髭が内腿を擦り、濡れた鼻がつんつんと敏感な突起を突っつきます。
「ふぁあああっ……!?」
 シローの舌は、マキが自分の指でするよりもとっても上手で、素敵なのでした。自分でしているときはどうしても、本当に気持ちよい時の波が来ると、怖いような、いけないような気がして手を止めてしまうのですが――シローはそんなことは全くお構いなしに、マキのそこをくちゅくちゅと舌で弄り続けるのです。
 こんな時だけ意地悪なシローはマキがどれだけやめて欲しいとお願いしてもやめてくれませんから、マキはなすすべなくなんどもなんども頭を真っ白にして、内腿をがくがくと震わせ、ぷじゅっ、と激しく蜜を吹き上げてはベッドを汚してしまうのでした。
「や、やぁあ……き、きちゃううっ」
 シローの毛皮をぐっと握り締め、マキの声が高くか細く絞られます。そのほっぺたに、ぶるんぶるんと揺れるシローのおちんちんが押し付けられました。
「んぅっ……ふぁ、っちゅ、んむぅっ……」
 胸の奥がきゅんと締め付けられ、高鳴りはますます激しく、切なくたかぶります。マキも夢中になって、目の前に張り出したシローのおちんちんをくわえるのでした。
 ゆで上げたばかりのソーセージのように熱く、びくびくと滾る大きな肉の塊は、マキが唇を近づけ、舌を絡めて舐め上げるたびに、その先端からぴゅぴゅっと粘つく先走りを飛ばします。
 それを一生懸命喉の奥で受け止めてごくっと飲み込むたびに、マキは背筋が痺れるような甘い幸福感に満たされるのでした。
(んぅ……シローの、おちんちん、おいしいっ……)
 口の中を大きな肉の竿がぞるるるっ、と擦り出入りするたび、マキはなんだかおなかの一番奥までシローに貫かれているような気分になってしまいます。
 シローのおちんちんを『おんなのこ』の奥まで受け止める時とはまた違う、胸の奥がかぁっと燃えるような、不思議な気持ちよさなのでした。
「ふぁ……っ!? っ、んんぅっ…♪」
 とどめのひと舐めによって、じゅわあっと、ほころびた柔孔から、下着の上にたっぷりと蜜を吹き出してしまいながら、マキは背中を弓みたいに反り返らせます。
 まるでオモラシをしてしまったように、脚の間、シーツのおしりにまで、熱い感触が広がってゆきます。
 シローのおちんちんも、唇の中ですっかり準備を整え、すでにびくびくと白い液を吐き出していました。
「ん、れるぅ……」
 そっとマキがシローのおちんちんを離します。ずるう、と引き抜かれるシローのおちんちんは、白くどろどろとした先走りをたっぷりとこぼしていました。
 マキの喉には苦くてしょっぱいシローの味がまだ残っていて、おなかでは無理矢理飲まされた赤ちゃんのもとがたぽたぽと揺れているようです。
 マキの小さなくちびるで、すっかり大きくたくましくされたシローのおちんちんは、完全に『オス』の形を取り戻し、その表面にも大きな血管を浮かばせて、今にもどかんと噴火してしまいそうなくらいに膨らんでいます。
 目の前でびくんびくんと震えるシローのおちんちんが、マキのおなかの上にぴゅぴゅっと飛沫を飛ばしました。
「あふ……」
 いっぽう、シローの舌にすっかり骨抜きにされてしまったマキは、そのままずるずるとベッドの上に倒れ込んでしまっていました。なんどもなんどもいじられた『おんなのこ』はすっかり充血してほぐれ、可憐な花のように美しく広がって、とろとろの内側を覗かせています。
「しろー……っ」
 甘く蕩けた声で、マキはシローに呼びかけます。
 おなかの奥がきゅうとうずきます。いつもの何倍も、シローのおちんちんをおなかの奥まで感じたいと、マキの身体が訴えています。もう我慢ができそうにありませんでした。
 シローの長い舌にたっぷり舐められた大切なところは、ふっくらと充血して綺麗な桜色をのぞかせて、とろとろと蜜を溢れさせています。
 おなかの奥にもじゅっと火傷しそうなほどに熱が篭って、きゅうきゅうと切なく疼いていました。
「シロー、いっぱい、いっぱいえっち、して……」
 このままシローを受け入れることを決意したマキは、いったんシローから離れて、ベッドの上に腰掛けます。背中にはお布団を丸めて押し込み、背もたれのようにしてシローを迎えるように、大きく脚を左右に広げます。
 シローとのえっち専用に姿を変えたベッドに柔らかく横たわったマキは、シローをそっと迎え入れました。
「わおぅんっ!!」 
 マキがシローを受け止める体勢になるやいなや、まっていましたとばかりシローははぁはぁと舌を出して熱い息をこぼし、マキのおなかの上にのしかかってきます。
 ベッドに腰掛けたマキに覆いかぶさるようになって、シローは後ろ脚でたちあがり、前脚をマキの肩にのせて体重を預けてきます。
 シローの首筋にマキの顔が埋まりました。マキの鼻先を、ふわりとおひさまの匂い、枯れ草の匂いがかすめます。なんだかまるで、マキはシローにやさしく抱きしめられているかのようでした。
 ハダカの胸の先端にシローの毛皮が擦れ、マキの顔をぺちゃぺちゃとシローの舌が舐め回します。大好きなシローのキスを顔じゅうに浴びて、マキはたまらなく切なくなってしまいました。
「んぅ、シローっ……だいすき……」
 シローの大きな身体を受け入れるように、マキは精一杯広げた脚で腰を持ち上げて、シローのおなかに抱きつきます。ふっくらとした白いおヘソの上に、ぶるぶると震えるシローのおちんちんが押し付けられました。
 元気一杯に脈打つ大きな肉の塊は、びくびくと激しく暴れていて、そのままおなかを突き破られてしまいそうです。間断なく先走りをこぼすシローのおちんちんは、たちまちのうちにマキのおなかをぬるぬるのぐちゃぐちゃに変えてしまいました。
「ふあぁ、おなかダメぇ……おヘソ、ぐりぐりしちゃ……っ、おなか、きゅうってなるよぉ……」
 シローも気持ちよくなってきたのでしょう。すべすべのマキのおなかにおちんちんをこすり付け始めます。脚の付け根でとろとろと蜜をこぼすマキの大事なところに、シローの太くたくましいおちんちんが熱烈なキスを繰り返します。
「だめ、シローっ、……イジワルしないでよぉ……っ」
 まるでこのままふわぁっと腰が浮いて、空の上まで登ってしまいそうでした。気持ちいいのと、どうなってしまうのか解らない不安な気持ちが入り混じって、きゅう、と胸の奥が締め付けられるようなせつなさに、マキはたまらずシローに抱きついていました。ふかふかの毛皮に顔を埋めて、おなかの上で奥で熱く脈動している灼熱の塊をしっかりと感じ取ろうとします。
 けれど。マキが一番望んでいるのは、それではありませんでした。
 じらされ続けてたまらない、女の子の内側のいやらしいお肉が、シローのたくましいおちんちんを欲しがっているのです。
「わぉおおんっ!!」
 シローが大きく吠えると、後ろ足をぐっと折り曲げ、マキの脚を広げるように腰を沈めてきます。にゅるんっ、とマキの内腿を滑ったあつい肉の塊が、ぬかるむマキのあそこの入り口に滑り込んでゆきます。
「ふあ、あぁ、ぅ、あぁ、あっ」
(っあ、っ、シローの、はいってくる……っ♪)
 狭く細い、ピンクに色付くおんなのこの孔は、まあるく口を開いて逞しいシローのおちんちんを飲み込んでゆきます。マキはその瞬間をはっきりと感じました。おなかの中がぐうっと引き伸ばされて、だいすきなシローのおちんちんのカタチに、ぐうっとくり貫かれてゆくのです。
 ず、ぐっ、にゅぶっ、ぬるぅっ……
「っ、し、シローのおちんちん……びくびくゆってる……っ♪」
「わおんっ!!」
「うぁ、っ、あっあ、っあっ!! あぁーっ!!」
 こんなに気持ちのいいえっちは、はじめてかもしれません。
 身体の内側から胸の奥がぐうぅっと押し上げられ、肺の中から息が絞り出されます。おヘソの裏側を突き上げる衝撃と共に、シローのおちんちんを、根元までゆっくりと身体の中に受け入れながら――マキは何度も甘い声を上げました。
 力強く身体を押し付けてくるシローの首にそっと手を絡めて、きつくしがみ付き――マキはしっかりと愛しいパートナーにぴったりと身体を寄せます。荒々しく腰を振り立てるシローの邪魔にならないように、脚を広げてぐっと腰をくっつけ、女の子のだいじなところの、一番深い場所でシローのおちんちんを受け止めます。
 向かい合った唇が自然と触れ合い、シローの息遣いがはっきりと伝わります。くっつけ合わせた胸のドキドキまで聞こえるような、ぎゅっと抱き締めあったこの姿勢――もし男の人とするのであれば「正常位」と呼ばれる、この格好こそが、愛し合う恋人同士のえっちにいちばんふさわしいとされているのをマキは知っていました。
 本当の本当に大好きな相手と、どこまでも深く繋がるための格好で、マキはシローに自分の『だいすき』を、いっぱいっぱい伝えるのです。
「わおっ、わおんっ、わふっ……ぐるるぅ……」
「シローっ、……しろぉ、だいすき……っ」

 ぐちゅっ、ぐじゅっ、じゅっ、じゅっ、

 シローが四本の脚を力強く地面に踏ん張らせ、ねじつけるように体重を乗せて腰を叩きつけるたび、マキのおなかの中で、シローのおちんちんがぐんぐんと力強く膨らんでゆきます。
 シローの興奮と共に、なおも太く長く伸びたシローのおちんちんは、ついにマキの身体の一番奥まで届いてしまいます。
「ぁっ、あ、あーっ、あっ♪ あ、はぁっ……♪」
 ごつっ、と身体の一番奥が突き上げられるたび、マキがかはぁっ、と息を吐き出して身体を震わせます。
 おなかの奥では狭い孔の内側で柔らかなひだひだがくきゅうっとよじり合わされ、たっぷりの蜜をまぶされたシローのおちんちんは、根元からきゅきゅきゅううっ、と絞り上げられるのです。
 こんなに気持ちよくされては、シローだってたまったものではありません。おちんちんはさらに逞しく太く、長く伸びながらマキのおなかの奥へ奥へと入り込んでゆきます。
 マキの身体をまっぷたつに引き裂かんばかりに大きくなったおちんちんが、シローのたくましい腰使いによって激しく前後します。
 敏感になった柔らかい孔をじゅぶじゅぶとかき混ぜられて、マキはなんどもなんどもイってしまいそうになりながら、気絶しそうになるのを我慢するので必死でした。
「しろぉ……んぷっ、ちゅ、んう、むっ……んぅうっ!!」
 ぐちゅぐちゅと押し込まれる長い舌が、さっきのおちんちんのようにマキの喉まで入り込んできます。泡だって粘つく唾液を絡めた舌は、おちんちんとは違うやり方でマキの唇を一杯にしてゆきます。
 おなかの奥と唇をすっかりシローで満たされてしまい、マキは何度も何度も背筋をくねらせ、跳ねさせました。
「やっ、ぁ、あう。ぁ、ぁあぅ!?」
「わおっ、わおんっ!!」
 折り重なった柔らかなひだひだがきゅうっと収縮して、シローのおちんちんを締め付けるのですが、それにも構わずにシローはますます激しく腰を振るのでした。
 おなかの内側、細くよじれたおんなのこのやわらかな孔の、いちばんマキが感じる天井のところを、ぞるるっ、と擦り上げられるたびに。マキの頭は真っ白になり、ますますきつくシローのおちんちんを締め付けます。
 マキの身体の一番奥で、充血した子宮の入り口が、興奮にぽこりと盛り上がってシローのおちんちんの先端と熱烈にぶつかり合います。
 赤ちゃんのできる大切な場所を、優しく情熱的にノックされるたび、マキのおなかにはずんっ、とピンク色の電流が飛び散るのでした。マキの小さな孔ははぴゅうっと激しく潮を吹いて、シローのおなかまでをどろどろにしてゆきます。
「あはぅ……ぁあう、あっ、あ、あ…っ♪」
 ぐちゃぐちゃになったシーツの上で、マキのおなかがぐりぐりっとシローの腰に押し潰されます。いつしかシローのおちんちんの根元には大きな瘤が膨らみ出していました。
 ここから先だって、マキはもうすっかりやりかたを覚えています。
 まるで石臼をひくように丸く腰を動かして、シローの太く膨らんだ根元の瘤まで、マキはおなかの中に押し込んでゆきます。
「ぁ、あっあ、あぅ、あーっ♪」
 ごりぃっ、と小さな身体を引き裂かんばかりの深く深くにまで、シローのおちんちんがはまり込みます。おなかの中にがっちりと食い込んだ熱い瘤の感触で、マキはシローがもう限界だというのをはっきりと知りました。
「っ……シロー、いいよ……っ、い、いっぱい、出して……」
「わぁおおんっ!!」
 マキの大切な場所を深々と貫いたシローは、そのままぶるぶると腰を震わせ、脚踏みを開始しました。マキをベッドの上に叩きつけんばかりに、ぐいぐいと絨毯を踏みしめ、一歩ごとに熱く煮えたぎる赤ちゃんのもとになるミルクを注ぎ込みます。
 マキは、おなかのなかに、びゅる! びゅるる! と激しく吹き上げられるシローの生命を感じました。
「んんぅっ……!!」
 腰の奥でじんじんとひりつくように熱く膨らんだ、大切な場所――女の子のからだに備わった、新しい生命を育てるための神秘の揺り篭が、シローの生命の証をたっぷりと受けとめていきます。
 激しく射精をしながらも、シローは腰を振り続けるのをやめません。おなかのなかをシローの熱いものでいっぱいにされながら、マキはベッドの上で揺すられてしまいます。腰が持ち上がるたびにじんわりとシローの赤ちゃんのもとがおなかの奥の奥まで広がってゆくようでした。
 シローがびゅるびゅると赤ちゃんのもとを吹き上げるのに合わせて、マキの可愛いお尻の孔がぱくっと開いてはきゅうっとすぼまります。
 マキのトロトロになったあそこが、シローの射精にあわせてきつくきつくシローのおちんちんを締めつけているのです。
 シローをもっともっと、身体の中に感じたい――
 これまでに感じたことのない深い欲望が、マキの小さな身体をますます大胆に押し開かせていました。
「シローっ……っ、あ、あたし、っ、あたし……っ!!」
 胸に熱いものがいっぱいに溢れ、こみ上げてくるどろどろとした何かに塞き止められて、マキは声を出すことがでませんでした。じわりと視界がぼやけ、マキはぎゅうっとシローを抱きしめます。
(あたし、あ、あたし、シローの……っ、しろー、のっ…!!)
 おなかの奥にじわぁっと広がってゆく、赤ちゃんのもと。元気でワガママで、わんぱくなお父さんにそっくりの――小さなこどもたち。
 普段は意識することもないような、赤ちゃんのための揺り篭――子宮のカタチを、マキははっきりとおなかのなかに感じていました。
 シローの旺盛な生命の分身は、今この瞬間にもマキの生まれたばかりの卵を隙間なく包囲し、おなかのなかを徹底的に蹂躙しているのです。
「わぉおおおおおおん……っ!!」
 シローはうっとりと目を細めながら、そんなマキの胎内に赤ちゃんのもとを注ぎつづけました。焼けるように熱いシローの精液が、びゅーっ、びゅーっとマキのおなかの一番奥に浴びせ掛けられます。
 どく、どく、どぷ、どぷ。
「ぁあう、あっ、あ……ぁ」
 マキのおなかの中は、シローが吐きだし続ける赤ちゃんのもとでたぷたぷと揺れ、細いおなかはふっくらと膨らみ始めていました。まるで本当に、一足先に妊娠してしまったかのようです。
 小さくすぼまったお尻の孔も、ぱくぱくと小さく膨らんでは透明な粘液をこぼし、シローのおちんちんの形に内側から押し潰されていきます。
「わぉんっ!! わふ、わふ、わぉおおんっ!!」
「だいすき、しろーっ、だいすきだよぉ……っ」
 がくっがくっと壊されてしまいそうに揺さぶられながら、マキは愛しいパートナーの逞しい胸にしがみつき、力いっぱい抱きしめます。
 こんなにも一生懸命、マキの一番大好きなやりかたで愛してくれるシローが。おなかが破裂してしまいそうなくらいに赤ちゃんのもとを注ぎ込んでくれるシローが。マキのことを思ってたくさんさくさん頑張ってくれているシローが、愛しくてたまりませんでした。
「しろぉーっ……!!!」
(しろーの、シローのあかちゃんっ……シローとあたしのあかちゃん、ぜったいに、ぜったいに、産んであげるからね……っ)
 言葉にならない声を、マキは何度も何度も、心の中で叫んでいました。
 ふわぁ、と腰が浮かび上がり、マキの身体から重みが消えてゆきます。
 おなかのなかの一番奥――どうしようもないほどに敏感になった生命の揺り篭の内側の粘膜に。
 しっかりと、シローの赤ちゃんの素と結びついた、『おんなのこのタマゴ』が包まれてゆくのを感じながら、マキはとうとう気を失ってしまうのでした。



 (了)

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