シロフミ 2020/08/06 22:49

犬のお世話・その2

「シロー、もぉ、ダメだってばぁ……っ!!」
 ふんわりとタイルの部屋を満たすまっしろな湯気。
 ボディソープの泡と、シャンプーの甘い香りに包まれたお風呂場の中を、さらに甘いマキの声が反響します。
「まだ、シローのシャンプー、終わってないんだよ……? あんっ、おとなしくしなさいよ、もうっ……」
「わおんっ!!」
 泡のついたしっぽをぶるぶると振って、シローは元気に答えます。せっかく一緒のお風呂での洗いっこなのに、シローは自分のシャンプーそっちのけで、すっかりマキにえっちないたずらをするのに夢中なのでした。
 それもそのはず、何も身につけず、しゅわしゅわの泡に包まれたマキのからだは、まるでクリームを塗ったショートケーキのようです。ちょこんと尖ったさくら色の胸のさきっぽや、お湯につかってほこほこと湯気をたてるあそこは、そのままぱくりと食べてしまいたくなるくらい可愛らしいものでした。
「はう……シローっ、やめ、……くすぐったいってばぁ……こらぁっ!!」
 ほんの少しだけふくらみ始めたマキの胸はとても敏感です。ぐりぐりと顔を寄せてきたシローが顔をうずめるたび、耳の先やひげがちくちくよ胸のさきっぽを刺激してしまうのでした。
 小さく震えるプリンのような胸をシローに舐められて、マキは思わず声を上げてしまいます。
「あぅ……やぁっ…シロー、ぺろぺろしちゃ、やだぁ……♪」
 マキはぼうっとなる頭で椅子の上で身体をよじって、シローを引き離そうとします。けれどシローはすっかり夢中になって、ふわふわのシャボンのクリームに包まれたマキの胸を大きな舌で舐め回すのでした。
「んぅ……ちょっとはいうこと聞きなさいよぉ……わかってるの、シローってばっ」
「わふっ!! ぉんおんっ!!」
 たまらずマキがぽかりと殴る真似をすると、シローは慌ててマキの側を離れ、『ごめんなさい……』というように目を潤ませます。その変わり身の早さにマキはすっかり呆れて溜息をつきました。
「もぉっ、ホントに調子いいんだから……」
 気を取り直して、マキはシャワーを片手においでおいでとシローをと手招きします。
 小さく吼えたシローは、こんどこそおとなしくマキの前に擦り寄ってきました。小柄なマキなら背中に乗れてしまいそうに大きな白い身体が、マキのおなかに押しつけられます。
「シロー、いいわね? おとなしくしててよ?」
 ほかほかと暖かいシローの毛皮に、マキはそっとシャワーを向けました。
 ぱしゃぱしゃと流れ落ちてゆく水流が、真っ白なシローの毛皮からたっぷりの泡を流してゆきます。けれどせっかく綺麗にしあげているのに、シローは小さくぶるぶると身体を振りながらお湯を嫌がって、濡れた鼻をぐりぐりとマキのおなかに押しつけてきます。
「ちょっとぉ……こら、シロー、ど、どこ潜りこんでるのぉっ……!!」
 マキの脚の間に“ぐいっ”と顔を突っ込んで、シローはシャワーから逃げようとします。お風呂の洗い椅子の上で、無防備に剥き出しになっている脚の付け根に、シローの鼻先が押し付けられました。ふんふんと荒い鼻息がマキの敏感な場所をくすぐります。
 まるでゆで卵みたいにつるつるむきだしの、ほんのり色づいた可愛らしい『おんなのこ』。大好きなマキの“そこ”を目の前に、やんちゃざかりのシローにじっとしていろと言うほうが無茶な話でした。シローは舌をのばして、マキのあそこを舐めはじめてしまいます。
「んぅ、ぁあ……や、……そ、そんなトコ、舐めちゃ、ダメだってばぁ……っ」
 まだくいっと食い込んだままのたて筋を見せるぷにぷにのあそこを、シローの長い舌がべちゃべちゃと往復します。ピンク色の舌は驚くほど器用に細い筋をくいっとこじ開けてマキの狭い隙間に入りこみ、大切なところの入り口部分のひだひだをちろちろと擦るのでした。
 シローにいたずらをされたマキのお股は、たちまちむずむずといやらしいえっちな音を響かせてしまいました。
「ふぁああぅ!? あ、や、ぁぅ……っ」
 ぞくん、と背中を走りぬけた甘い電流に、マキはたまらずシローの頭を膝でぐいっと抱え込んでしまいます。いつの間にか膨らんださくら色の花びらが、マキの足の付け根でほころびはじめていました。
 そうしている間にもシローの舌は動き続けます。
 いつもはおとなしく閉じている合わせ目の内側、こりこりと硬く尖ったところやくちゅくちゅと蕩けた柔らかいお肉を、シローの唾液でべちゃべたちゃになった舌が何度も何度もなぞっていきます。
「ぁ、や……ぁ、ぁっ」
 マキはじっとしていることもできず、ぎゅっとシローの背中に抱きついていました。シローが丹念にそこを舐め回すたび、桃色の電流が腰を走り、ふわふわと身体が宙に浮きそうになるのです。
「ぁ……ふぁ、んぅ……ぁあっ…ぁ♪」
 シローの粘つく唾液が糸を引いて、すっかり白くどろどろになった頃には、マキの脚の付け根からもじんわりと甘い蜜があふれ出していました。細く開いたマキの『おんなのこ』からも、こぷり、と蜜の塊がお風呂のタイルの上にあふれ落ちてきます。
 頭がぼうっとして、えっちなこと以外が何も考えられなくなってゆきます。それはとてもとても、どんなことにも比べようもないくらいに気持ちのいいことなのですが、なぜでしょう。マキはシローにされるがままになるのが、どこか怖いようにも思えるのです。
 そう――こんなことをしていたら、自分が自分ではなくなってしまいそうに、マキには思えてならないのでした。
「だめ、シロー、だめ……ぇ」
 力の入らない手で、かぼそい抵抗を繰り返すマキ。でも、すっかり膨らんでほころびた『おんなのこ』の花びらをちゅぷちゅぷと舐め回されていては、そんなものはなんの役にも立ちません。
 ちゅるん、とシローの舌がうねり、マキの『おんなのこ』の端にある尖った場所が、熱い唾液に舐めとられてしまいました。
「ぁ、ひゃ、あぁああんっ!?」
 強烈な一撃をまともに受け止め、マキはとたんに大きな悲鳴をあげ、身体をふにゃふにゃにして倒れこんでしまいます。
「わおんっ!」
「ぅう……シローぉ……っ」
 ねだるようなシローの声に、マキはとうとう観念し、渋々応じてあげることにしました。
 けれど実は、マキももうさっきから胸がドキドキして、きゅうっと切なくてたまらないのは、シローには絶対に秘密なのでした。
「し、シローが、い、いけないんだからね……っ」
 こくり、と口の中に溜まった唾を飲み込んで、マキはそっと洗い椅子の上で座る位置をずらして、脚を広げてゆきます。できるだけシローの舌が奥のほうまで届くように、お尻のほうから伸ばした指でやわらかいピンク色のお肉をそっと押し広げます。それだけで、じゅんっと甘い蜜が吹き出してタイルの上にぴゅぴゅっ、と飛びました。
 もう一方の手でシローの頭を抱き寄せるようにして、マキはシローの耳の後にそっとくちびるを押しつけます。
「シロー、……ちゃんと、やさしくしてよ? 約束、だからね……?」
「おうんっ!!」
 了解、とばかりにお風呂場の中に吠え声を響かせて、シローはマキのあそこにぐうっと鼻を押し付け、一心不乱にぺちゃぺちゃと舐め始めます。身体が自由になったことで、今度は入り口だけではなく、長く器用な舌はもっと奥の方まで滑り込んでくるのでした。
 太くて熱い舌がマキのあそこの入り口につぷりと入り、泡だったシローの唾液を塗りこんでいきます。
「ぁ、ぅ、あ……ふぁぁ…」
 自分の指で触るのとはまったくちがう感覚に、マキはたまらずぎゅっとシローの首を押さえつけてしまいます。
 浴室に響くはぁはぁと荒い息は、シローのものかマキのものかももうはっきりとは分かりません。ぼうっと熱くなる頭の奥で、びりびりと痺れるような甘い感じがどんどん拡がってゆきます。オシッコをずっとずうっと我慢している時のような、むずむずした感じが、もっと鋭くなってマキのお腹をえぐっているかのようです。
「っ、シローっ、ダメ、そこ、ちゅくちゅくしちゃっ……ぁ、お、おなかの、奥、ヘンになって……や、やぁ……ふわって、ふわってなるよぉっ……!!」
 さっきも舐められたいちばん敏感な突起を、シローは巧みに舌で舐め擦り続けます。マキが自分でしているときは途中で怖くなってやめてしまうのですが、シローはもちろん、途中で舌を緩めたりはしてくれません。ぺちゃぺちゃと往復する舌先が、マキをどこまでも追いつめてゆくのです。
「っ、あぁ、や、ふあ、んぁ、んっぁ、あっ、シロー、しろぉお!!」
 シローの唾液とマキの蜜が混ざり合って、タイルの上にこぽこぽと白い泡をこぼしていました。ちくり、ちくり、とまるで痛いほどに鋭い快感が、マキをぞくぞくと震わせます。
 切なさと、愛おしさと、自分がどこかに飛んでいってしまいそうなたまらない感覚に、思わずマキの腰が引けます。けれど、シローはそれを察してぐいっと顔を前に突き出し、舌をれろんっと伸ばしました。
 きゅん、と収縮した敏感なあそこの入り口を、熱い舌でちゅるんと舐め上げられて、マキの腰が浮かび、細い背中が弓のように仰け反ります。
「ふわぁあああああ!?」
 きゅん、と最後のひとこすりを敏感な場所に『ぷちゅっ』と打ちこまれたマキは、とうとうそのまま身体をはねさせてイってしまいました。ぎゅうっとシローの背中にしがみつくように抱きつき、小さな孔からぷしゅぅと透明な潮を何度も飛び散らせます。
 その間にも、シローは顔に飛んだ飛沫を払うように顔を振り、マキの内腿に鼻先を擦りつけました。
「ぅく……ぁは……ぅ……」
 まるでジェットコースター。がく、がくと腰を抜かし、マキはくてりと脱力したまま、シローに寄りかかってしまいました。
 力の抜けた手足ではまっすぐ身体を起こしていることもできず、マキはとろん、とした表情のまま洗い椅子からずりおちて、ぺしゃんとタイルの上に座り込んでしまうのでした。
 いっぽう、そんなマキの様子は気にも留めず、放心状態のマキの脚の間に顔を突っ込んで、シローはふんふんと鼻息荒く匂いを嗅いでいます。それはまるで、マキが十分に準備できているかを確認しているようでした。
「シロー……?」
 シローの眼はぎらぎらと輝いて、こぼれる息はまるで蒸気のように熱いのです。まだまだ全然満足できておらず、すっかり興奮したままのシローに、マキはまたおなかの奥がかぁっと熱くなるのを感じました。
(や、やだ……)
 たったいま、キモチ良くなったばかりなのに、どんどんと熱くなるお股の奥では、『おんなのこ』の一番敏感な場所が、やわらかいひだひだをきゅうきゅうとよじり合わせています。細く狭いその小さな孔のずうっと奥では、ふっくらと整えられた、赤ちゃんを育てるための揺り篭がじんじんと疼いていました。
 シローに心ゆくまでたっぷり舐められて、マキの身体はすっかりシローに夢中になってしまっていました。
 また、シローのあの大きくて太いおちんちんで、おなかの奥をごりごりっとして、どろどろの赤ちゃんの素をいっぱい、いっぱい注いで欲しい……マキの身体は、そう訴えています。
(だ、だめなんだからっ。シローとえっちするのは、本当はいけないことなんだから……し、シローがおとなしくしてないから、いつも、しかたなくしてあげてるだけなんだもん……)
 シローのシャンプーをしている時にまで、こんなことを考えてしまうなんて……。自分がどんどんえっちな子になってしまっているような気がして、マキはぶんぶんと頭を振って、そのキモチを打ち消そうとします。
「わおんっ!!」
 けれど、
 このままではおさまりがつかないであろうシローは、マキにねだるように尻尾を振って何度も吠え続けていました。自分がマキをキモチ良くしてあげたのだから、マキも同じようにして欲しい、と言っているのです。
(うー……っ)
 シローの期待に溢れた表情を見ていると、マキは眼をそらせなくなってしまいました。なんだかんだ言ってもやっぱりマキはシローには甘いのでした。それに、確かに、自分ばっかりキモチよくしてもらうのは、やっぱり不公平な気もします。
「わ、わかったってば……し、シローのも、してあげる……ね?」
 真っ赤な顔のまま、胸のドキドキを押し隠しながら、マキはまだだるい身体を床のタイルの上に動かし、寝そべるようにしてシローの脚の間に潜りこみました。
 いまやすっかり露になって、濡れた毛皮の間からせりだした大きな肉の塊。力強く、大きく、硬くなり、びくびく跳ね回るシローのおちんちんが、マキのすぐ目の前でぷるんぷるんと震えています。
「わぁ……っ」
 マキは、顔を覆いたくなるのをこらえて、できるだけそっとシローのおちんちんを握りました。
 熱く脈打つ、赤黒いそれは、マキの左右の手のひらを使って包んでもまだまだぜんぜん余るほどに大きくなっています。杭のように鋭い先端からは、ぴゅぴゅっと透明な先走りがこぼれています。さっきしっかり洗っておいたので、いまはシローの匂いではなく、ボディソープの匂いがしました。
「……っ、…うわぁ……」
 こんなふうにしっかり、明るい中で目にするのは初めてかもしれません。こんなに大きくてなものが、えっちしている時はマキのあそこの中に入ってしまうのです。そう考えるとなんだかとても不思議な気分でした。
 よく見れば、とってもいやらしいかたちをしているようにも思えます。
 マキはほっぺを真っ赤にしながらシローの後ろ脚の下に顔を寄せると、大きく口を開いてシローのおちんちんにキスをしました。そのまま尖ったさきっぽをくわえ、舌と唇をつかってちゅるちゅると吸い上げます。
「んぅ……シローの、たくさん出てる……」
 濃くてとろとろとした先走りが、喉に広がってゆきます。あまり美味しいとは思えませんが、不思議ととてもえっちな味にも思えました。
 そうやってシローの味を感じられるのがなんだか嬉しくて、マキは舌をちゅくちゅくと動かし、精一杯大きく口を開けてシローのおちんちんを口に含みます。まるで大きなアイスキャンデーか、焼きたてのフランクフルトを頬張っているようです。
 もちろん、噛みついてしまうわけにはいきませんから、できるだけ歯を立てないように、唇をきゅっとすぼめてぺろぺろと舐め、ちゅうっと吸い上げます。そのまま唾を飲むようにごくっと喉を鳴らすと、シローが小さく腰を震わせて吠えました。
「わぉ…ぅうぅんっ!!」
「はむ……らひゅ…、っぷ……んむっ…」
(……シローも、気持ちイイのかな……)
 こんなふうに、シローのおちんちんをしっかり舐めてあげるのは、マキも初めてでした。舌先でぺろぺろっとしてあげたくらいのことはありましたが、まるであそこに入るように、口の中におちんちんを飲み込んだことは、マキにもありません。
(んぅ……っ)
 またひとつ、シローとする“はじめて”の経験に、マキはいつしかこらえようもないほどの愛おしさで胸をいっぱいにしていました。
 マキの小さな口のなかへ、赤黒い肉の塊がゆっくりと、けれど力強く出入りします。ぐちゅぐちゅと泡だったマキの唾液とシローの先走りが、べちゃべちゃとマキの胸を汚してゆきます。
 れぷ、れぷっとマキの舌が一生懸命にシローのおちんちんを舐めるたび、びくびくと脈打つ肉の塊が熱く、大きくなってゆくようでした。
「んぅ、…はむっ……ちゅぷ……んゅ……っ」
 いつの間にか、マキは夢中になってシローのおちんちんを舐め回していました。このなかに、シローの赤ちゃんの素がたっぷり詰まっているのだ、と思うと、ますますマキの頭の中はどろどろになってゆくようです。
 柔らかいほっぺたの内側の粘膜が、ぎんぎんにそそりたったシローのおちんちんを包み、ねっとりと絡みついて吸い付きます。びくびくと痙攣するシローのおちんちんは、びゅびゅっ、びゅっと粘液を吹き上げました。ごく、と喉を鳴らすたびにおなかに流れ落ちてゆくシローの味が、マキを内側からいっぱいにしていきます。
(ふあ……なんか…、これ……気持ち、いいかも……っ)
 敏感なくちびるやほっぺたの内側を、シローでいっぱいにされているうち、またマキの頭はどんどんぼうっと熱くなっていきます。けれど、さっきよりは穏やかで、怖い感じもありません。これならずっとしていても大丈夫そうでした。
(……さ、サオリちゃんとかも、お兄さんと……こ、こんなコト、してるのかな……?)
 クラスの中でも、何人かの女の子は男の子とお付き合いをはじめていて、おませな子の中にはもう“はじめて”の経験をした子もいるのを、マキは女の子同士の秘密として知っています。
 でも、マキにとってはどんなに素敵なアイドルや、憧れの上級生や、かっこいい大人の男のひと――あるいは素敵なお姉さんよりも、シローのふかふかの毛皮に顔をうずめて、抱き締めあう瞬間の方がずっとずっと、何倍も何十倍も素晴らしく思えるのでした。
 シローのおちんちんは、こうやってマキをキモチ良くすることにかけては本当にほんとうにすごい力をもっているのですから。
「んむ…れるぅ……ひ、ひろぉ……おひんひん、ひもちいい…?」
「わぅ…っ」
 マキがおちんちんをくわえたまま尋ねると、シローは目を細めて、小刻みに腰を振るわせて小さく吠えます。とってもキモチ良さそうなシローの表情に、マキの胸の奥もなんだかほわぁっと暖かくなるのでした。
 このまま、お口の中に赤ちゃんの素を出してもらうのも、いいかも……なんて、マキが思い始めた時でした。
「うぅ、わお、ぁおおおおんっ!!」
「んぅっ!?」
 いきなり前触れもなく、シローが暴れだしたのです。
 とうとうガマンのできなくなったシローが、マキの口の中へぐいっと激しく腰を突き落とします。
 マキの喉の奥まで無理矢理に『ずるぅっ!!』とねじ込まれた肉杭の先端が、どぷっと激しく先走りをほとばしらせます。
「っ、っぶ、えほっ、ごほっ!!!」
 さっきまでの優しげな感覚はどこへやら、喉の奥に直接、熱く煮え滾った赤ちゃんの素を注ぎ込まれ、マキはたまらず咳き込んでしまいました。
 吐き出したシローのおちんちんがぶるんと震え、さらにびゅ、びゅるっ、びゅるるるぅっ!! とマキの顔めがけて激しく射精します。とても目も開けていられず、ぎゅっと顔を背けたマキの首に、胸に、真っ白などろどろが糸を引きながらぶつけられてゆきます。
(うぁ……やだ、……熱いっ……)
 えほっと咳きをするマキの唇からも、どろぉっと泡立った白いど赤ちゃんの素が垂れ落ちました。
「………っ!!」
 いきなりの乱暴に及んだシローを思い切りはねのけ、お風呂場の端へ突き飛ばします。
「うわぅ!? ふうぅ。っ、ぐるるるるぅ……」
 シローもいきなりのことに驚いて、ふだんはまるで見せないほどに怖い顔をし、興奮気味に尻尾を逆立てて、牙を覗かせながらタイルの上をはね回ります。
「っ……」
 けほけほと咳きこみながら、マキは顔をしかめ、涙目になってきっ、とシローを睨みます。
「うく…けほっ……ううぅ……し、シローっ!! もおっ!! ……えうぅ……ら、乱暴にしちゃだめって約束したのにぃ!!」
 咳きこむマキは、涙を滲ませてどろどろになった唇をぬぐいました。手のひらにべったりと飛び散ったシローの赤ちゃんの素が、胸までこぼれてゆきます。せっかくシローのキモチいいようにしてあげようと思っていたのに、ぜんぶがぜんぶ台無しでした。
「ぅう……喉いたい……もぉ、せっかくお風呂はいったのに、また汚しちゃって……」
 じろり、と睨む先では、シローは相変わらずはぁはぁと息を荒げて、マキを見ていました。足の間ではまだ大きなおちんちんがぶるんぶるんと震え、ぴゅぴゅうっ、と精液をとぎれとぎれに吹き上げています。
 まるっきり反省の色の見えないシローに、マキの心にかあっと熱い憤りがこみ上げてきました。
「し、シローのばかぁ!! もう、もう知らないんだからっ!!」
 とうとうマキはふんっ、と顔を背けてその場を立ち上がります。
 いくらマキでも、いくら大好きなシローでも、こんなに乱暴にされては、もう限界です。
 マキにはこれ以上、シローの好きなようにさせてあげるつもりはありませんでした。
「シローのばか!! もう、もぉ!! そ、そんなんじゃ、ホントに嫌われちゃうんだからね? 女の子はね、乱暴な男の子なんかだいっ嫌いなんだから!! あたしも、あんなことするシローなんか嫌いっ!!」
 大声でそう怒鳴ると、ようやくシローは自分がしでかしたことに気づいたようでした。大きな身体をたちまち丸め、尻尾を足の間に垂れ下がらせて、きゃうん、と吠えてお風呂の隅に縮こまります。
「きゃう……くうぅん……」
 いつものまんまる目で、シローは頭をうなだれます。シャワーでびしょ濡れの毛皮のせいか、そんなシローにはさっきまでの猛々しさなどどこにも見当たらず、さらに情けなく見えてしまいます。
 いつもならマキも少し言い過ぎたかも、と思ったことでしょう。
 けれど、すっかり血が頭の上ったマキは、もうそれを可哀そうだとは思えませんでした。
 お風呂場の反対側まで歩いたマキは、まだいがいがする喉に顔をしかめてシャワーを手にとり、お湯を調整し始めます。
「シローなんか、だいっ嫌いっ!!」
 どろどろになった指をシャワーで乱暴に流すと、マキはぶるぶると頭を振り、もう一度きっとシローを睨みます。
 そうしてマキは、お風呂の隅で小さくなるシローを放ったまま、大きな音をたててドアを閉め、お風呂から出てゆくのでした。


 ◆ ◆ ◆


「…………」
 ごろん、とベッドの上で寝返りを打ち、マキはぶすっとした表情のまま、ちらりと部屋のドアに視線を向けます。
 閉じたままのドアに変わった様子はなく、そこをノックする音も聞こえてきません。乾いていない湿った髪の毛を振りながら、枕にぎゅうっと顔を押しつけます。
(…………うぅーー……っ)
 まるでシローのように唸りながら、マキは胸の中にわだかまるもやもやした気持ちを持て余していました。
 くちびると鼻の奥には、まだつぅん、と痛みがあり、さっき乱暴にされたシローの感触が生々しく残っています。同時に喉の奥に絡まるような、どくどくと脈打つ熱いシローの赤ちゃんの素の残り味も、一緒に感じることができました。
 あんなにも乱暴に、シローにされたことはありませんでした。それで少し驚いてしまい、怖かった、というのもあります。
 でも。そんなことはマキだってわかっていたことのはずでした。
「しろーのばか……」
 押し付けた枕のなかに、つぶやいた言葉が沈んでゆきます。
 ちょっと目元に滲む涙は、マキにもよく理由はわかりませんでした。たぶん今、自分はとても可愛くない顔をしているだろう、とマキは思います。
 シローのことは、好きです。マキは胸を張って、そう言えます。
 でも、あんな風に――シローに好きなようにされていると、時々、どうしてもマキは不安になってしまうのです。本当は『いけないこと』であるはずのシローとのえっちが、どんなことよりも素晴しいもののように思えて、それは別に、嫌なことではないはずなのに、なぜだか、わけもなくマキの胸をきゅうっと締め付けるのでした。
(なんで、あんなこと……しちゃったんだろ……)
 とく、とく、と小さな胸が高鳴ります。
 それは、シローに言いたいことでもあり、大好きなはずのシローを拒絶してしまった、マキが自分自身に言いたいことでもありました。
 マキが小さい頃から一緒だった、シロー。
 ずっとずっと、一緒に暮らしてきたシロー。
 だから、シローのことは大切で、誰よりも大好きで。ああして、お父さんにもお母さんにも内緒で、えっちをするようになってからは、もっとシローのことは大事になっていたはずでした。
 マキは、知らずそっと、自分のおなかを撫でながら、俯きます。
「うぅぅ。……っ」
 何度も何度も思い悩みながら、マキはやがてがばっ、とベッドの上に起き上がりました。それからさらに何度もちらちらとドアを見て、やっぱり誰も来ないことに何度も何度も落ち込んで。
 そうして、マキは時計を確認し、ゆっくりベッドから降り、階段を下りていったのでした。
 

 ◆ ◆ ◆


「……シロー、まだ、いる?」
 マキがそおっとお風呂のドアを開けると、すっかりぬるくなってしまった湿った空気が、ぶわっと隙間から溢れてきます。
 恐る恐る覗いた向こうでは。相変わらず毛皮をびしょ濡れにしたまま、シローがうなだれて、所在なげにうずくまっていました。
「シロー?」
 もう一度、マキが声をかけると。
 シローはぴくん! と耳をそばだてます。でも、立ち上がるでもなく、飛び掛かってくるでもなく、シローは変わらず、じっとお風呂場の隅にうずくまったままでした。『伏せ!』の命令をされているわけでもないのに、そこから動こうとしないシローに、マキはきゅっと胸を締め付けられました。
「……ごめんね……怒って、るよね。シロー」
 小さく言葉を押し出して、マキはそっとドアをくぐります。
 下着はもう脱いでいましたが、なんとなく恥ずかしくてまだ、上にシャツだけは着たままでした。お風呂場に入って、シローのそばにそっと歩いていきます。
「ごめんね。あたし、シローに嫌なこと、言っちゃった。……ごめんね」
 マキは。
 そっとシローのおでこに頭を寄せ、こつん、とそこを触れ合わせます。くぅん、とシローが小さく鳴いたので、マキはすこしだけほっとしました。
 シローの身体は、マキがびっくりするくらい、熱くなっていました。あのもこもこの身体の中に、シローはいったいどれくらい、猛烈な衝動を蓄えていたのでしょう。そのことにようやく思い至り、マキはぎゅっと口を引き結びます。
「……あのね。……でも、シローだって、良くないとこ、あったよ? その、や、やさしくして、って、いったのに、あんなに乱暴にされたら……やっぱり、嫌だよ?」
「ぅおん?」
「…うん。……嫌。でも、……あのね、あたしは、シローに気持ち良くなって、欲しかったの。でも、でもね?」
 そっと、まるで湯気を立てそうなほど熱くなっているシローのおなかの毛皮を撫で、マキはそっと唇を噛みます。言葉よりもはっきりと。こんなにもシローはマキに訴えかけてきてくれていたのに。それに気付いてあげられなかったのは、マキのほうだったのかもしれません。
「……馬鹿なの、あたしもだったね。あたしが、あたしだけが、シローのこと、気持ち良くしてあげてるんじゃ、なかったのにね。……シローだって、自分で、キモチ良く、なりたかった、のにね。……それで怒るななんて、やめちゃうなんて。……いじわる……だった、よね、あたし……っ」
 ひく、と小さな嗚咽を喉の奥に飲み込んで。
 マキは、せいいっぱいの言葉を、たどたどしくも、懸命に、シローに伝えようとしていました。
「っ、シロー。その……っ」
 涙に揺れる目で。じっと、マキは、ぎゅっとシローの身体を抱き締めます。俯いた顔を耳まで真っ赤にして。マキは、今にも途切れそうになる言葉を、そっと唇から押し出します。
「し、シローが、シローがね? き、キモチ良く、なれるように……。……し、しても……いい、よ……?」
 そう言って、マキはとうとう黙ってしまいました。
 頭から煙が、ぼんと噴き出すほどに心の中もいっぱいになり、もうそれ以上、なにも出来なくなってしまったのです。
 動かなくなったマキのほっぺたを、けれどシローはぺろん、と優しく舐めてくれました。
「んぅ……っ」
 ぞるるる、と舐められた頬に、はあはあと熱いシローの息がかかります。
「わう?」
 いいの? と問いかけるシローに、マキは、小さくこくん、とうなづいて――シローのたくましい身体に、そっと身をゆだねました。


 ◆ ◆ ◆


「……こ、こう? シロー?」
 言葉のないふたりは、なんどもなんども身体に触れ合いながら、お互いの意思を伝え合います。シローがいちばんキモチ良くなれる方法で、基地盤キモチ良くなれる恰好で。
 マキは、シローを迎え入れる姿勢をとります。
「わお、わおんっ!!」
 強く吠えるシローの声にこたえながら、マキはお風呂場のマットの上に、膝をついてうずくまります。
「っひゃ!? ふぁ、あっ、し、シローっ、だめ……、そ、そんな、とこっ」
 そう――ちょうど、シローは四つんばいになったマキの身体の上に伸しかかるように、前脚を持ち上げているのでした。
 あれからずいぶん時間が経っているというのに、マキのお口の中でいっぱいキモチ良くなり、すっかり興奮したシローのおちんちんは相変わらずびくびくと力強く震え、すこしも衰えていませんでした。 いまにもマキのおなかの中におちんちんを入れたくて仕方がない、と昂るシローは、マキにのしかかるように身体の向きを変えて、白いお尻の上にぐいぐいととがったおちんちんを押しつけてきます。
「し、シローっ、……や、こんなカッコ。……っ、恥ずかしい、よぉ……っ」
 まるで、シローに征服されてしまうよう。
 お互いに顔も見えないこの姿勢は、理科の時間に習った、動物の“交尾”の格好です。わかってはいても、いざしてみるとその恥ずかしさはこれまでの比ではありませんでした。
 激しく高鳴る胸の鼓動が、マキの心をきゅうっと締め付けます。
 怖いような、恐ろしいような、でも、シローと本当の意味で一緒になれるような、言葉にできない複雑な気持ちが、マキの小さな胸の中をぐるぐると渦巻いて、途方もなく大きく膨らんでゆきます。
「シロー…っ」
 マキはせめて振り返ってシローの顔を見させてもらおうとしましたが、しっかり体重を伸しかけてくるシローに阻まれてそれもうまくいかず、反対にシローの両足にぐいっとタイルの上に押さえつけられてしまいます。
 同時、シローの熱いおちんちんが、ぬるるんっ、とマキの脚の間におしつけられました。
「ふぁあ!?」
 びく、びく、と震える熱い感触が、マキの脚の付け根を滑ってゆきます。マキの足の付け根と、閉じた太腿の間にできる逆三角形の隙間に、シローのおちんちんがぬるっぬるんっと往復します。
 ほころんだあそこの上をかすめて通り越し、その先端がおヘソの上まで届くシローのおちんちんが激しく動き、マキのあそこにもじゅわぁっと蜜がにじんでゆきました。
 心の中にはまだ燻っていた、シローへのわだかまりが、もっと別の強い感情に塗り替えられてゆきます。
 マキの耳元、すぐ後ろに、覆いかぶさるようにしてくるシローの熱い吐息が聞こえました。
「んぅ……っふ……ばかぁ……シロー、知らない、からっ……」
 マキのおなかのに当てられて、ぺちんぺちんと揺れる、真っ赤に色付いたなおちんちん。
 ネットの検索エンジンで写真を調べたことのある、男の人のものとはまるで違うそれは、けれどマキを、すっかり夢中にさせてしまう素敵なカタチをしているのでした。
「で、でもシロー、やっぱり、こんなカッコ……っ、ひぁ!?」
 ぺろ、ぺろ、とシローの舌がマキの首筋を舐め上げます、そのくすぐったさに思わず首を竦め、マキは抵抗の意思を失ってしまいました。
 にゅる、ぬるんっ、と狭い脚の間を往復するたくましいシローのおちんちん。普段はお腹の中にしまわれているシローのおちんちんは、本当は発情期という時だけしか出てくることはないのだそうです。
 ですから――いまのシローは、マキとえっちしたい、と。はっきり言ってくれているのと同じでした。
(……シロー……っ)
 そう。シローはいま、マキの身体であんなにキモチ良くなって、本当にえっちをする時ではない時期に、我を忘れてしまうくらい夢中になって興奮しているのです。
 そう考えると、なんだかマキは胸の奥と頭の中がぐちゃぐちゃになって、言葉にできないような気分になるのでした。
「ぅあ……あぁぅ、……んぁっ……や、熱い……っ」
「わふ、わふぅ……わぉんっ!!」
 ぴゅるぴゅると先走りをこぼしながら、シローはマキのおなかにおちんちんをねじりつけます。柔らかいマキのおなかに、熱く滾るおちんちんの先端を押し付けて、シローはどんどん息を荒くしていました。それが伝わるように、マキの身体もどんどん熱くなってガマンができなくなってしまいます。
 いつしか、マキまでもはあはあ、と熱い息を繰り返して、シローと一つになる瞬間を待ちわびているのでした。
「わお、わぉおおんっ!!」
「っ、きゃぁああっ!?」
 答えるように激しく震えたシローのおちんちんが、またぶぴゅるっとマキのおなかの下で白くてどろどろした射精をします。
 びちゃびちゃとお風呂場のマットの上に、マキの白いおなかに、タイルの上に飛び散る、どろどろにして繋ぐ熱い赤ちゃんの素が、マキをいっそう切ない気持ちにさせました。
 ちく、ちく、と言葉にできない不思議な感覚が、おなかの奥で疼き続けています。
(シローの、ばか……っ)
 きゅうっと小さな胸が締めつけられるような、どうしようもない気分で、マキは胸が一杯でした。
 マットの上に飛び散ったシローの赤ちゃんの素を、そっと指でぬぐって、マキはそれを口に含みます。じわあ、と広がる、濃いどろどろとした感触。
(シローの味……っ)
 それを目をつぶり、こくんと飲み込んで、マキはゆっくり、シローのおちんちんを掴んで、開いた脚の奥、ぐいっと持ち上げた腰のあたりへと招いてゆきます。
「……シロー……っ」
 シローと同じように、四つん這いになって。いつもとは違い、シローのしたいように、シローがしやすいように、シローを迎え入れます。
 マキはそっとシローのおちんちんをくちゅくちゅと蜜を吹くあそこに添えてゆきます。焼ける鉄みたいに熱いシローのおちんちんは、お風呂の中でもまるで湯気を立てているようでした。
「ぅう…わぅっ!!」
 マキの指に導かれて、シローのおちんちんが、マキのあそこにほんの少し開いた小さな隙間を探り当て、狭く閉じあわされたひだひだの中に潜りこんでいきます。にゅる、にゅぷっ、と細い入り口をくぐって、大きくて太いシローの肉の塊がぐりぐりと押しこまれるのでした。
「んうぅううっ……!!」
 マキがたまらず息を吐き出してしまうと、いったんは嵌まり込みかけたシローのおちんちんが勢い良く反って抜け、ぶるんとよじれて震えます。
 あそこの入り口を激しく抉られ、マキはがくがくと腰を震わせ、シローを呼びました。
「し、シロー……やだ……もう、っ……」
 うまく『そこ』の入口を探り当てることができず、シローは何度もおちんちんを前後させます。マキの足の付け根と内腿の間にできた三角形の隙間を、堅く張り詰めた肉の杭がくちゅくちゅと前後します。
 シローのおちんちんはどんどんと硬さを増しながら、とろとろになったマキの脚の付け根を擦りました。おしっこの出口のそばを尖った肉の槍が擦るたび、マキはひぁ、と悲鳴をあげ、白い足の間からはぷちゅっと蜜が吹き出してお風呂のタイルに飛び散るのです。
「シローっ……、もう、いいよぉ……っ、はやくっ……」
 胸の奥にじりじりと熱いものがせり上がって、きつく締めつけられるようです。際限なく高まってしまうマキの胸のドキドキは、もう爆発しそうに激しく打ち鳴らされていました。
「いじわる、しないで……おちんちん、ちょうだぁ…いっ……」
 蕩けた頭で、甘い声で、おねだりをするマキのあそこが、シローのおちんちんに擦られます。
 剥き出しになっていた一番敏感な芽が、ぞるるるっとシローのおちんちんに押し潰されてこね回されます。脚の間をびりびりと走る甘い電流に、マキはびくんと仰け反ってしまいました。
「ぁ、あぅああ!?」
 そして、ちょうどタイミングよく、まるで見計らったかのように。今度こそシローは、マキの『おんなのこ』の入り口にくぷりっとおちんちんの先っぽを押しこんできました。
「ぁ、あ、ぁ……~~~……ッ!?」
 すぐに、細く狭いえっちなお肉をかきわけて、ずぅんっ! と、おなかの奥の方までシローのおちんちんがやってきます。
 シローのおちんちんが、マキのあそこの入り口を捕らえるやいなや、一気に奥まで突っ込んできたのです。一瞬でシローと身体の奥まで合体してしまい、マキはあまりの衝撃に言葉をうしなってぱくぱくと口を動かします。
(ぅあ……シロー、すごい…)
 ぐいっと体重を預けてくるシローを、マキは腕に力を込めて支えます。マキの小さな身体を押し潰さんばかりに激しく打ち付けられるシローの逞しい腰をぐっと受け入れて、はっ、はっ、と大きく息を吐いて、マキはシローのおちんちんを根元まで飲み込んでゆきます。
「んくぅぅ……っ!!」
 すでにたくましく根元をボールのように膨らませたシローのおちんちんが、ゴムのように引き伸ばされたマキのあそこにがっちりと嵌まり込みます。身体じゅうの全部をシローで貫かれたような、たとえようもないほどの充足感がマキの全身に拡がってゆきました。
「ぁ……ぅ……は……っ」
 強引なシローのリードに、苦しげに息を吐くマキ。
 けれどそれに応じて、マキのあそこは、狭くきつく寄せ合わさったひだひだでシローをきゅうきゅうと締めつけ、シローのおちんちんの中に詰まった熱く滾ったものを残らず搾り取ろうとしていました。
「わぉお、わぉんっ!!」
 シローは大きく吠えました。キモチいいよ、とマキに伝えてくれるように、逞しい前脚でマキをぐっと押さえつけます。
「ぁ、あ、あぁ!?」
 ずっとずっと待たされていたせいか、シローの動きはまるで歯止めのきかないほど、とても激しいものでした。
 シローが力強く腰を振るうたび、ごつんとおちんちんがマキの一番深いところにぶつかって、マキはがくがくっと激しく揺さぶられます。シローの下に押し潰されているのに、おなかがじんっと痺れて、まるで宙に浮いているみたいで、マキは頭のてっぺんまで突き抜ける衝撃になんどもなんども悲鳴を上げてしまいます。
「ぁ。あ、あっ、ああぅ、あぁあ!?」
 突き込まれるときだけではなく、ずるぅっ、とシローのおちんちんが抜けかけるとき、どういう具合かマキの『おんなのこ』の天井のところを硬ぁく尖った所がぞるるぅっ、と擦るのです。それがたまらなく気持ちよくて、マキは高い悲鳴を上げてしまいました。
「ぁあ、あふぁ、し、しろぉ……だめ、そ、それ、だめぇえ……っ!!」
 がくがくふるえる腕はとうとう身体を支えきれずに、マキはぺしゃんとお風呂の床タイルの上に突っ伏してしまいます。マキは小さな唇にぎゅうっと指を噛んで、勝手にこぼれてしまう声を押さえ込もうとしました。
「わふ、わふぅ!! ぁおおんんっ!!」
 けれど、シローは一向に容赦してくれません。マキを床に押しつけるようにのしかかってきます。マキを背中に乗せても歩けるような大きな身体の下敷きになって、マキは思うように身動きが取れません。
 だから、シローのおちんちんが、気絶しそうなほどキモチいいところを深ぁくえぐっても、マキはそれから少しも逃げることもできないのです。
 ほんのわずか、身体をよじって擦れる場所をずらすことすら、マキにはできませんでした。
「ぁああ、ぁああうぁあ?!」
 もう、声が出るのもガマンし切れません。ぱくぱくと開いたマキのくちからとろっとよだれがこぼれて、タイルに散ってゆきます。そうして悲鳴を上げれば上げるほど、ますますマキはともどもない快感の波のうねりに飲み込まれてしまうのでした。
 シローの身体に押し潰されて動けずに、きゅうきゅうとよじれる大切なところをじゅぶりじゅぶりとシローのおちんちんが出入りします。
 シローに、何から何まで、支配されて。
 自分はシローのものだ、と宣言されているようでした。
 何度もあたまのなかが真っ白になって、マキはぼうっとなりながら、自分がすっかりシローのものにされてしまったことを感じました。
「ぁ、あ、ぅ、お、ぁ……~~っ……!!」
「あぉおぉんんっ!!」
 まるで、なにかの証のように。
 激しい獣の交わりとともに、シローは何度も何度も、激しくマキのおなかの中に赤ちゃんの素をぶちまけました。白く熱く、どろどろと煮詰まった塊が、マキのおなかの一番奥の、大切な揺り篭の中まで流れこんでゆきます。
 シローは、そこがマキの赤ちゃんを育てる場所だと知っているのでした。だから、直接そこに届くように、マキのおなかの一番奥におちんちんを嵌め込んで、ありったけの赤ちゃんの素を流しこんでゆくのです。
(しろーので、おなかのなか……いっぱいにされてる……っ)
 シローのおちんちんがびくびくと震えては、何度となく赤ちゃんの素を吹き出します。
 マキは、ほとんど無意識のうちに、どうしても緩んでしまうくちびるから唾液をこぼし、真っ白になってゆく頭で身体をよじり、シローのくちびるにそっと口付けました。
 長い長いキスの間にも、おなかの奥深く撃ち込まれたシローの肉杭が、なんどもなんどもびくびくと蠢いて、自分の全部を真っ白くしてゆくのを、マキはいつまでも感じていました。


 ◆ ◆ ◆


 いつの間にか気を失っていたマキは、シローにぺろぺろと顔を舐められて目を覚ましました。
「んぅ……?」
 びくり、とおなかの中で熱いものが震えます。
 うつぶせに身体を丸めて、タイルの上に突っ伏したその上。シローはそんなマキの小さな身体のうえにのしかかったままです。
 自分がまだシローと繋がったままな事に気付いて、マキは真っ赤になって俯きました。
「し、シロー、あたし……寝ちゃってたの?」
 本当はキモチ良すぎて意識が飛んでしまったのですが、マキにはそんな事は分かりません。これまでシローとえっちした時よりもずっとずっと強烈で、怖くなるくらいキモチ良かったことは分かっていましたけれど。
 でも、いまのえっちは、いつものような素敵なものではありませんでした。マキは、自分が自分でなくなるようなあの感覚を思い出して、ぶるっと背中を震わせます。
「え、っと……何時だろ……?」
 思わず確認しようとするマキですが、シローに圧し掛かられてしまっては思うように動くこともできません。
「わおんっ!!」
 シローが吼えると、びりっとマキの背中に衝撃が走りました。
 なんと。あそこにがっちり食い込んだまま、びくりともしないシローのおちんちんが、いまも深ぁくつながったまま、マキのおなかのなかを占領しているのです。
「わふ?」
「あぅ!? わ、分かってるってば……で、でも、ぬ、抜けないのっ……」
 はっきりと脚の間に感じてしまうシローのおちんちんの感触に、マキはまた顔が熱くなるのがわかりました。それをごまかすようにごしごしと頬を擦って、困ったように眉を寄せます。
「だ、だいたい、シローのがおっきすぎるからいけないんだよ!! ……む、無理矢理入れちゃおうとするんだもんっ……」
 繋がったまま身体をひっくり返して、マキはぽかぽかとシローの顔を叩きます。
 でも、シローだってそうそう簡単におちんちんを納めることはできないのです。一度大きくなったシローのおちんちんは、何十分もそのままでした。それに、マキのあそこが狭くて窮屈で、あまりにもキモチ良すぎるのも問題でもあります。
「……は、はやく小さくしなさいよぉ!! お母さんたち、帰ってきちゃうっ!!」
「わんっ、わふ、わおんっ!!」
 シローがまた、マキのお尻に腰を擦り付けてきます。じんわりと広がる甘い感覚に、マキはまた「ふぁあ!?」と叫んでしまいました。どうやら、シローはまだまだ足りないようです。
「ああもう、シローっ!?」
「わぉんっ!!」
 マキとシローの声は、そうやっていつまでもお昼過ぎのお風呂場に響いてゆくのでした。



 (了)
 
 

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