柱前堂 2020/12/19 23:54

トップレスボクサーのバスト打ち練習

夏巳はロープに背をつけ、グローブを眼前に掲げるファイティングポーズを取った。剥き出しのJカップ爆乳が肘に押され、むぎゅっと中央に集まる。縦一直線の谷間と淡いピンク色の大きな乳輪、ウォーミングアップで勃ち上がった乳首が正面に揃う様は威圧的で、トップレスボクサーとしての確かな実力を感じさせる構えだった。
肩にかかった左右の三つ編みはアップの間にも緩むことのない丁寧な編み。これからの特訓に向けて決意がみなぎる両目は、けれど生来の垂れ目で柔和な印象を打ち消すには至らない。
およそ争い事には縁のなさそうな夏巳だが——事実、誰かと競って稼ぐことなどせずともいずれ相続するであろう資産の運用だけで生涯を過ごせる資産家令嬢だが——こうして構えた全身を見れば、トップレスボクシングのリングで彼女がタフな試合をすることは疑いようもない。

夏巳が構えたのを確認すると、初実は両手に嵌めたグローブを打ち鳴らした。

「準備はいいね、夏巳」
「ええ、いつでもどうぞ」

最後にアイコンタクトでタイミングを確認すると、初実は右ストレートを繰り出した。

ずにゅぅっ
「はふぅっ!」

初実のボクシンググローブが、夏巳の純白の谷間にずっぽりと埋まった。乳房が強く押し分けられ、思わず甘い声が漏れる。

ばずぅ……どぷん!
「んっ……はぁっ」

続いて左アッパーが右の乳房を持ち上げる。グローブの形に凹んだ乳房は、その周りへと柔らかく流れ落ちて拳を包む。初実が拳を引き抜くと、重い柔肉全体が流れるように沈み込んだ。

「ジャブいくよ……。はっ、しっ、ふっ、やっ」
「あん! うふ、あっ、いっ!」

初実の高速ジャブが、夏巳の勃起乳首を弾き、潰し、擦り上げる。一定の間隔で正確に飛んでくるジャブを意識せずにいることなどできず、一層の快感が弾ける。意識が真っ白に灼けるような快楽信号に、思わずトップレスボクシングの特訓中だということを忘れそうになる。
もっと強く長い刺激を。もっと快楽を貪りたい。
与えられるのを待つばかりなもどかしさに、思わず夏巳は体を硬くする。

「ガード開いてる!」
「んぶぅ!」

そんな夏巳の顔面に、初実は容赦なくストレートをお見舞いする。
両腕を八の字にして、グローブで顔面を守るのが本来の構え。
だが夏巳はおっぱいを襲う快感に耐えかね、ぎゅっと胸を絞ってしまっていた。その結果、腕は垂直になり、顔面がガラ空きになる。剥き出しの胸を攻めてガードを開かせるのは、トップレスボクシングにおける基本的な打ち分けだ。

背中の肉にロープが食い込む。淫靡な快楽の中に突如放り込まれた衝撃に、けれど夏巳は耐えて体勢を保って見せた。指摘されたガードもしっかり直す。だが……。

「腋が甘いッ!」
「んっ……ぶぶふぅぅっ!」

突き上げられたグローブが、夏巳の谷間を割って伸び、顎をカチ上げた。真上を向かされた口から唾液がしぶき、貫かれたおっぱいは衝撃を吸収しきれずぶるんぶるん上下する。
トップレスボクシングにおいても顎は致命的な弱点だ。だが、爆乳が邪魔となってグローブで素早くガードすることはできない。
そこでアッパーはおっぱいで受ける。強打に負けないよう、両腕で絞って乳肉で受け止めるのだ。
だが今の夏巳は指摘された顔面のガードに意識が向きすぎ、乳房を押さえる左右の力が弱かった。トップレスボクシングではこのように、繊細な身体操作が勝負を分ける。

「ぶぼっ……はぁっ、ふーっ、あっ……初実ぃ……」
「……もう、しょうがないなあ」

夏巳はマウスピースを吐き出し、もはや自分自身で支えられない体を初実に預けた。
階級の中でも背の低い夏巳が膝を折って寄りかかると、ちょうど初実の爆乳に顔を埋める格好になる。
初実はその背中にグローブを回し、優しく受け止める。
夏巳の切羽つまった、それでいて甘く儚い呼吸が初実の耳朶を打つ。

夏巳とて歴戦のトップレスボクサー。試合本番ではこうもたやすく崩されることはない。
わずか1ラウンドのバスト打ちで蕩かされてしまった理由は、これが無防備な練習だからというだけではない。相手が初実だからだ。

夏巳と初実は学生の頃、競い合うトップレスボクサーだった。だが学生最後の試合が初実の勝利で終わった後、初実は夏巳の専属トレーナーとなる道を選んだ。
夏巳の方が伸び代があるから、というのが周囲に伝えた理由。
だが本当の理由は、愛する夏巳が一番苦しいときに支えていたかったからだ。
そして夏巳も、初実の献身を受け止めてトップレスボクシングのリングで闘い抜くと誓った。

見上げる夏巳と視線が絡み合う。闘争心の欠片もなく潤んだ瞳に、初実の理性も吹き飛んだ。
慎しく差し出された唇に唇を重ね、夏巳の背に回した腕に力を篭めてきつく抱く。自分がノックアウトして弱った夏巳を、他の誰かから守るように。

バスト打ちを終えて発情した夏巳は、打ち上げられた魚のように闇雲に初実の舌を求める。初実はその獣じみた勢いを受け止めながら、けれど腰が砕けてリングに押し倒される。夏巳の濡れそぼった股間が初実の鍛えられた太腿に擦りつけられ、その暖かさに下腹部がジンとなる。
初実もたまらず、夏巳の頭を抱え込んで貪るようなキスを返す。
二人の体が震えるたび、柔らかく溶けあった一流トップレスボクサーの乳房がぐにゃぐにゃと形を変える。

試合本番でどんな苦境にも挫けないよう、トップレスボクシングにおいて欠かせないバスト打ち。
夏巳が対戦相手の女に落とされることが決してないよう、初実は練習で徹底的に責める。そして夏巳をここまで追い込む役目を、他の誰かに任せるなんて考えられない。

この場所だけは、誰にも譲れない。

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