柱前堂 2021/01/09 00:09

あまあまえっち習作

二度目のキスはずっと自然で、余裕がなくて、ひどく動物的だった。私に挿れたままのユウ君が顔を寄せてきて、当たり前のように唇を触れ合わせた。
私もユウ君も、飢えた犬みたいに互いの舌を求めた。先端を、根本を、あらゆる部分に触れていたくて、貪欲に舌を動かす。結合部をカバーする柔らかい唇でも暴れる二人の口腔を抑えきれなくて、隙間から涎が漏れ出る。頬を伝う熱い液体は普段なら汚く思うだけのはずなのに、今はそれすらやらしく感じる。そうして湧き上がった劣情を、またユウ君にぶつけ、ぶつけ返される。
息をするのも忘れて、愛しい肉片を貪り尽す。酸欠でふわふわしてきた頭では、舌先の体温のことしか分からない。

「ぷはっ……」
「はぁっ、あぁっ……」

やがて口を離すと、二人の間に唾液が糸を引いた。重力に従って垂れる放物線の丸みすら淫靡に見える。目尻が熱いのは涙が出ちゃったから。

「アカネ……俺、もう……」

息がかかるほど近くで、ユウ君が切なげに言う。私に覆い被さって貫いているのはユウ君なのに、その顔は細い枝でやっと支えられているみたいに余裕がなくて、熱っぽくて、かわいい。
そうさせたのは、私のカラダなんだ。
その事実が叫びたいほど嬉しくて誇らしくて、そしてもっと欲しくなる。ユウ君の全部を。

ユウ君のおちんちんは今は止まっているけれど、私のナカに先端が入ったまま。柔らかいところで感じる存在感は、ますます膨らんで大きくなっている錯覚すら覚えるほど。
その先、私の膣も熱く蠢いている。ユウ君の全部を受け入れたそこは、自分一人で触っていたときには決してなかった刺激でぐちょぐちょに濡れている。
この時間がずっと続けばいい、なんて思う余裕はなかった。この熱を抱えたままでいたら死んでしまう。行き着くところまで、ユウ君と行ってしまいたい。

「いいよ、ユウ君……来て……」

ユウ君は私の腰を抱えると、腰を打ちつけ始めた。最初は私の顔を見ながら、ゆっくりと。けれどすぐに、がむしゃらなリズムに。私への気遣いと劣情で板挟みになるユウ君の表情にきゅんとしちゃった私も、腰を浮かせてしまう。より真っ直ぐ、より深くユウ君のおちんちんが入る位置へ。スムーズになったユウ君のピストンが、さらにスピードアップする。
ユウ君のおちんちんが出ていくたび、私が分泌した愛液がじゅぷじゅぷと音を立てて掻き出される。淫らな水音に恥ずかしがる余裕もなく、それどころか押し殺した喘ぎ声が水音をかき消してしまいそう。
奥からせり上がってくる何かを、咄嗟に全身で抑え込む。シーツを掴み歯を食い縛り、お腹を締めて太ももを硬ばらせる。
それが、ユウ君へのトドメになった。

「アっ……カネ、俺、もう、イく、出る……出るっっ!!」
「ユウ君、ユウ君……いいよ、私も……あっ、ああーっ! んぁーーっ!!」

かすれがちなユウ君の声があんまりえっちで、私もどうにかなってしまいそう。
熱に浮かされて二人の境界が曖昧になる中、ユウ君が奥の奥まで届けとばかりに腰を押し込む。これまで以上に熱く求められた膣がきゅっと収縮する。次の瞬間、ユウ君の射精が始まった。
子宮へ叩きつけるような熱い奔流に、私も絶頂した。
ユウ君の射精はすぐに終わらず、強い締めつけに抗いながらどくどくと精液を注ぎ続けた。おちんちんがポンプみたいに膨らんで精液を流し込むたび、一度イッた私ははしたない声を我慢もできずに乱れ続けた。

「んああぁ……っ、あっ、んんーっ! んふぅ……っ! あっ、あぁーっ!」
「アカネぇ……っ、はぁっ、はっ、アカネ……っ!」

どれほど時間が経っただろう。10秒も続かないだろうに、永遠にイき続けるかと思った。それでもユウ君は打ち止めとなり、私にも外界を認識する余裕が戻ってきた。
息を弾ませたユウ君がおちんちんを抜く。まだ太さも硬さも失っていないおちんちんは、ずろぉっ……と存在感を残して引いていく。擦り上げられた膣壁のじんわりした刺激が、疲れ果てた今の私にはちょうどよかった。

「ふーっ、ふーっ、はーっ………んん、んっ……ぁはあ……っ」

腰を浮かせて、女陰を見せつけるように持ち上げる。下腹部を締めつけると、押し出された精液がどろりとこぼれ出た。粘ついて重い精液がおしりを這いつたい、その熱さにまた感じてしまう。
だけどもう体力の限界だ。一度浮かせた腰を、またベッドに放り出す。何事か成し遂げたかのような誇らしさと満足感で、ひどく気が緩んでいた。
涙で滲んだ視界の中、嬉しそうなユウ君の顔が愛おしくて、素直に言葉が転がり出た。

「濃いの、いっぱい出たね……」

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