フリーセンテンス 2022/07/30 21:54

進捗状況です。

いつもお世話になっております、フリーセンテンスです。

現在、日本中でコロナが蔓延している今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
当方、とある老人福祉施設にて働いているのですが、幸いにも、二度目の蔓延以降は施設内クラスターが出ておりません。
ただ、職員の家族(主にお子さん)を中心に、コロナ感染者や濃厚接触者が出ているため、休んだ方の代わりに出なければならない日が増えております。そのため、執筆活動が以前よりもできておらず、新作の完成が遅れております。せっかくリクエストしていただいたのに、申し訳ございません。

ただ、それでも一応、後1章+エピローグまで来ておりますので、もうしばらくお待ちいただければ、完成となると思います。一応、現段階で文字数も3万文字を超えておりますのと、前編と中編で拡げた風呂敷を畳む準備もできました。

とりあえず、第7章の冒頭を少し掲載しておきますので、もしよろしければご覧になっていただくと幸いです。もちろん、販売にあたってはかなり加筆修正を加えると思いますので、その点も比較していただけると嬉しいです。

それでは、どうぞ。


 ・・・・・・わがままボディが意識を取り戻した――クロスノイドがそう部下から報告を受けたのは、彼の上司であるミニーニャ・ノーバが初めての出産を終えてから四時間後のことであった。その時、彼は別の場所にて、生まれたばかりの妖獣兵器の生体状況をチェックしている最中であった。彼は助手役を務めていた部下のひとりの声をかけた。
「少し席を外す。妖獣兵器が麻酔から覚めたら、餌をやっておいてくれ。その際の動画撮影も忘れずに頼む」
「はッ、承知しました。ちなみに、どの「餌」を与えればよろしいので?」
「人肉のストックがあったはずだ。生餌ではないが、最初に人の肉の味を覚えさせておきたい。解凍して提供しておいてくれ」
「わかりました」
恐ろしい命令を平然と下してから、クロスノイドは踵を返した。一路、ミニーニャ・ノーバが待つ地下一階の治療室へと歩を進める。
その際、彼はまるで独白するように、独り言を呟いた。
「子どもの方はすこぶる健康だ。これで母親の方もなにも問題がなければ嬉しいのだが・・・・・・」
そう呟きながらエレベーターに乗り、上に向かうボタンを押す。生まれたばかりの妖獣兵器は、見た目はともかくとして、神経伝達反応から各種臓器の機能状況にいたるまで、なにも問題はなく、そして事前の遺伝子設計通りに生殖器官も備わっていなかった。まだ血液や分泌液の分析は途中だが、いまのところ問題はなさそうだ。後で外科手術にて、脳にマイクロチップを埋め込み、遠隔での操作・制御できるようにすれば、生物兵器として開発が成功したと言っていいだろう。
「問題は、すんなりと量産体制に移行できるかどうかだな」
エレベーターを降りながら考えをめぐらす。
 きっとあのわがままボディは、これ以上の懐妊は拒否するだろう。事前のやりとりでは、これでお役御免。晴れて解放されると思っているはずだ。
「しかし、それでは困るのだ。アレが兵器として戦場で活躍するためには、量産体制の確立が必須だ。そのためには、あの女にもっともっと孕んでもらわねばならん。孕んで、産んで、また孕んで、産んでもらわねばならんのだ。卵子が尽きるまで、ヒリ産んでもらう必要がある」
ゆえに、クロスノイドは、ミニーニャ・ノーバの身柄を解放するつもりはなかった。これは彼の中では、最初から確定していたことであった。クロスノイドにとって、ミニーニャ・ノーバの人生など、ロアノーグ平均株価の値動きよりもどうでもいいことであった。
 これからも妖獣兵器を産み続けなければならないと知った時、あのわがままボディは、はたしてどんな反応をするだろうか。
「ふざけないでッ! 約束が違うじゃないッ!」
そう叫んで、暴れるだろうか。それならそれで構わない。そうなった時は、手足を切断して達磨にして、生きた肉袋に加工してしまえばいいのだから。むしろその方が色々とやりやすい。
「いずれにせよ、反応が愉しみだな」
生粋のサディストのような笑みを浮かべながら、クロスノイドはミニーニャ・ノーバが待つ検査室に到着した。検査室の前には、ミニーニャ・ノーバの生体検査を担当していた部下たちがたむろしていた。
「わがままボディの様子はどうだ?」
「落ちついています。あんな感じで」
クロスノイドは外の覗き窓から中の様子を伺った。
 検査室の中で、ミニーニャ・ノーバは落ち着いた様子で椅子に座っていた。ベルトや鎖での拘束はなく、誰かが淹れたのか、湯気が立つココアを飲んでいた。
ただ、彼女は相も変わらず全裸だった。アソコも、改造によって大きく成り過ぎた乳房も、なにもかも丸出しの状態で椅子に座っていた。その姿を見て、クロスノイドは少しだけ眉をしかめた。
「ココアを淹れてやるぐらいだったら、医療用の検査ガウンでも着せてやればいいものを。その方が、まだ辛うじて人道的だぞ」
「あ、いえ、サイズが合うガウンが無かったんです。乳房があまりにも大きく成り過ぎていて、ガウンを着ても、結局、乳房が収まりきらずに露出してしまいまして・・・・・・」
「ああ、なるほど」
 得心がいった様子で、クロスノイドは頷いた。
同じような理由で、下着も着用していないのだろう。なにせ改造と出産の影響によって、ミニーニャ・ノーバの臀部はでっぷりと大きくなってしまっていたのだから。無理に履いても、破れてしまうに違いない。
「それで、検査結果はどうだった? なにか異常や損傷は見つかったか?」
「いえ、どこにも問題はありません。すこぶる良好です。損傷した臓器はなく、拡張状態にあった乳口や膣穴もすっかり元の状態に戻っております。凄い回復力ですよ。すぐにでも、次の妊娠と出産が可能な状態です」
それが肉体改造による成果であることは、もはや疑いようがない。
「重畳なことだ。ちなみに、表情がやや虚ろだが、あれは精神的な傷害によるものか?」
「いえ、精神安定剤を投与している影響です。検査中に発情されてはたまらなかったので、少し多めに静脈投与しました」
「なるほど」
だから性的欲求も也を潜めているのだろう。ミニーニャ・ノーバは自慰行為にふけってはいなかった。
「これならまともな会話ができそうだな」
そう判断したクロスノイドは、ドアノブを回して、ひとり検査室の中に入った。そして、わざとらしく足音を立てながら、ミニーニャ・ノーバに近づく。



完成まで、いましばらくお待ちくださいm(_ _)m

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