やひるず 2023/07/09 19:10

コラムのようなもの:不正確性がエンタメになる

不正確性がエンタメになる

ストリートファイター6、
なかなかよくできたゲームらしく、かなり盛り上がっているようです。


格ゲーは全然詳しくないんですけど、自分もちょろっとランクマッチしたり、
プロゲーマーさんの配信や大会配信を拝見したり、などなど。


まず、バーンアウトってシステムがすごいよね。

普通のゲームだと、
「2ゲージを使うには2ゲージ以上必要」っていうのは当たり前だと思うんだけど、

スト6だと、ドライブゲージっていうゲージが
0.1ゲージでも残っていたら、3ゲージ分だろうと使うことができて

で使い切ったら、その後一定時間
バーンアウトっていう弱体化状態になるっていう。

この辺、文字にしても伝わりにくいけど
操作してると本当によくできていると感じます。

で、だからといって、
バーンアウトしても絶対に負けるわけでもないし、っていう
この辺のかけひきがめっちゃおもしろい。
あとは、インパクトとかもほんとよく練られてるし・・・


・・・システムの話してると
長くなってしまいそうなんで、この辺にしておきますか。




ところで、最近は何につけてもすぐにAIが話題になりますけど

じゃあ、格ゲーなどのプロゲーマーは、AIに取って代わられるのか?


といえば、まぁそれはそうならない気がします。


まぁ、もともと格ゲーにはAIというかCPUが
ずっと昔からあるし。

別に、CPU同士の戦いを見ても、気分転換くらいにしかならないからね。


そもそも、例えば将棋とかであってもAIがどれだけ強くなろうと
結局、人がやらないとエンタメにならないし。

AIの戦いをショーにしようと思っても、ストーリーがないので。

なんか擬人化するなり、どうにかこうにかしないとちょっと厳しそう。



ところで、格ゲーには昔から超反応という言葉があります。
(超反応…人間には不可能で、機械にしかできない速度の反応みたいな意味)


格ゲーの攻撃やガードには属性(いわゆる中下段)があり
攻撃側の属性に合わせた防御をすることで攻撃を防ぐことが出来ますが、

攻撃側の属性に自動で反応してガードするプログラムを組んでしまえば
攻撃は絶対に通りません。


だから、格ゲーで負けないAI(CPU)は、たぶん簡単に作れるんですね。
超反応すればいいだけなんで。


だから、そういうAIを倒そうと思うと、
アルゴリズムの穴を探す、みたいな全く違うゲーム性の話になっちゃう。



もし格ゲーAIが発展するとしたら
強さではなくて、人間味とかを研究することになるのかな。

レジェンドプレイヤーを再現したAIとかそういうのは出てくるかも。


で、別にAIの話がしたいわけではなくて
じゃあ何が言いたいかというと


つまり、格ゲー…というか対戦ゲームは基本的に

「不正確性があってはじめて成立している」ということです。

ミスの余地っていうのかな。



不正確性、つまり

中段下段ガード、対空出る出ない、コマンドやコンボの正確性、
スト6ならインパクト返し…などなど


すべて「ミスをすることが前提」のシステムであり

ミスをしないプログラムの場合
これらのゲーム性がすべてなくなってしまう
んですね。

CPUが必ずインパクト返しをしてくるなら、
ドライブインパクトの役割・意味がまったくなくなるし。

CPUにコマンドミスをさせようと思ったら
たまにミスをさせるためのプログラムを組み込む必要があるわけです。



ミスをするとかしないとかが、対戦ゲームに
「練習」や「実力」を生んだり、「対戦内容のバリエーション」を生んだりする。

テレビゲームだけではなくて、将棋・囲碁とか、音楽コンサートとかも、
100%の完璧にはなれないという前提があり、その上で完璧を目指す
ということが、エンタメとして成立するのかも。
(もちろん、エンタメの形はそれだけではないけど)




そういえば、ちょっと前に
Chatなんちゃらをネタにした動画が流行りましたけど

あれって単に話題性だけではなくて
適度に失敗するので、そこにゲーム性を感じておもしろかったのかな。

そう考えると、AIと正確性っていうのは別にセットじゃないんだな。



まぁ対戦ゲームについて偉そうに語りましたけど
もちろん別に対戦ゲームなんて作ったこともないので、
完全にプレイヤー目線の話ですけど。


対戦ゲームってさ
内容とか技術だけじゃなくて、プレイヤーの確保が一番大変そうだよね。

steamとかの対戦ゲームが
死ぬほど過疎ってたりするの見るとかわいそうだけど、
プレイヤーは有限だし、人気のゲームに人は集まるものだし、
この世の摂理みたいなものなので、仕方がないのじゃ。

それでいてサーバーの用意も必要だし。くっそ大変そう。



自分も、メモ帳に対戦ゲームの案だけは眠ってるけど、
永遠に作り始めることはなさそうですね。(技術も足りないし)

取り掛かかってみたい案だけは山程あるなぁ。

ゲーム制作は、
アイデアを出すだけなら一瞬、考えを形にするには数ヶ月~数年かかるので、
アイデアメモだけが溜まっていくのです。

作る気がないゲームは、記事で供養しちゃうのもありか。



個人ゲーム制作に興味がある人は、
アイデアを出す能力があるかどうかよりも
制作作業をずっと続けられるかどうかを基準に考えるといいと思います。

漫画家とかもそうですね。描き続けられるか否か。



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