緊縛の視姦室 2021/05/29 19:01

【新規】寝取らせ日記~妻の女壺に注がれる他人の淫汁#01

#01 寝盗らせる夫側の視点、その1~托卵の寝床

 寝室のドアを開ける瞬間、情けないことだが、脚が震えた。
 いや——脚だけでない。ドアレバーに向けて伸ばした指先が痺れ、それが手首、腕、それから肩へと伝わり、全身に広がっていくかのようだった。

 ごくり、と口中の唾を飲み込んだ。
 今ならばまだ、引き返すことができる。
 くるりとドアを背中にして振り返り、
「いや、悪かった、若松くん。実はこれまでのことはすべて、冗談だったんだよ」
 と、そう告げれば、いいことだ。

 寝室で待機している妻の瑞葉(みずは)には、瞬一(しゅんいち)くんに断られた、と言えばいい。
 もともと、今回の件について、瑞葉はそれほど、乗り気ではなかったのだ。
 とは言え——瑞葉も三十路を間近に迎え、熟れた躯を持て余していることは、司(つかさ)もよく、知り尽くしてはいた。
 男性経験のほとんどなかった瑞葉の肉体を開発し、セックス好きにしたのは他ならぬ、司自身なのだから、責任はある。

 それに——瑞葉を説得し、部下の瞬一と三人で会話の場を設け、それなりに段取りは踏んできているのだ。
 もはや、冗談でした、で済まされないことになっているのは司自身、わきまえていた。
 寝室のドアを開ければ、その瞬間、運命は決まる。
 司も、妻の瑞葉も、それに、部下の瞬一も、この瞬間より以前の自分に、戻ることはできないのだ。

 ドアを細めに、開けた。
 いや——まだ、望みはある。
 寝室に、妻がいなければ、いいのだ。
 瑞葉が尻込みをして、ここにいなければ、瞬一も妻の躯を抱くことはできなくなる。
 瑞葉が逃げ出したことで、司の面目は丸つぶれとなるが、それはその時だ。
 これから、どうするかは、また、考えればいい。

 ドアを開け、司は夫婦の寝室に脚を踏み入れた。
 寝室はカーテンがかけられ、薄暗かった。
 天井の照明は点けられておらず、ベッドの脇のサイドテーブルのランプがわずかに、足元を照らしている。
 シングルサイズのベッドがふたつに、ドレッサー、それに奥にクローゼットがあるだけの、シンプルな寝室だった。オーディオセットやテレビといった、映像や音が流れるものはいっさい、置いていない。

 司は自分が使っているベッドのそばまで行って、脚を止めた。
 ベッドのどちらにも、妻の姿はなかった。
 しかし……。

 暗がりの向こうから、ぶーんという音が聞こえてきた。
 スマートフォンをマナーモードにしている時の音に似ている。
 それを耳にした途端、司は絶望感に満たされた。

 ——あぁ、やはり……瑞葉は部下の瞬一と、セックスをしたがっているのだ。

 望みを絶たれ、しかし、司は長らく項垂(うなだ)れていた男根が回春し、隆起する感覚に、悦びを隠せないでいた。

 司はベッドと反対側の壁際に、目をやった。そこから、音は響いてきていた。
 近づくまでもなく、司は暗がりの向こうに、一脚の椅子がそこに置かれていることを、知っていた。
「若松くん」
 司は振り返らず、部下を呼んだ。
「こちらへ、来てくれ」

 そう言うと、寝室の空気が動いた。ぱたり、と寝室のドアが閉ざされ、暗がりが増した。
 これで——もう、誰ひとりとして、戻ることはできないのだ。
 司は無言で、ぶーんという音のもとへと歩いていった。

「あッ……あぁ……あぁン……い……これ以上は、もう……」
 暗がりの向こうから、女性のよがり声が聞こえてきていた。
 が、その声はアダルトビデオやその類のものから聞こえてきているのではなかった。
 寝室の空気がねっとりと澱み、そこから直接、響いてきているのだ。

 何度、この声を寝室で聴いてきたことだろう。
 ベッドの上で繰り返し、繰り返し、耳にし、もっと、聞きたい、喘がせたいと思い、奮い立ったものだった。
 が——それももう、過去の話だ。
 久しぶりに耳にする艶めいた声に、しかし、司は逆に、心が鎮まっていくのを感じた。
 自分がこれから、この寝室で起こるであろうことに期待し、昂ってはいるのだが、妻の喘ぎ声を聞いた途端、ペニスは早くも、平常状態となっていた。

「部長……」
 司のすぐ後ろに、瞬一が立った。
 ——若松瞬一……。
 司の勤める水波(みなみ)総合商社の社員で、商品開発部門に配属された直属の部下である。
 年齢も若く、仕事で大きなミスをしたことは一度もない。
 月一度の社内会議でも積極的に改善案を進言し、司も時にライバルとまではいかないが、若手では一番の出世頭と思っていた。

 背は司よりも、頭ひとつ分、高いだろうか。
 会社のある潮町の出身ではないようだが中学、高校、大学とバスケット部で活動しており、もう躯は鍛えていないのであろうが、体格は維持していた。
 今日はラフな恰好でいいと告げていたのだが、ビジネスマンらしく、スーツ姿で久保寺家を訪れていた。

 その瞬一に、司は自分の妻を抱かせようとしているのだ。
 別に、若手のなかで一番だからでも、司の将来、邪魔になりそうだから、懐柔しようとしているのでもない。
 血液型も同じで、司の知っている若い男のなかで一番、健康で性欲も強そうで、瑞葉がセックスをするのを嫌がらない相手、ということで選んだのだった。

「あぁ……あ、あなた……そこに、い、いるの……」
 ぶーん、という音が一際大きく、響き渡り、同時に瑞葉の喘ぎ声が聞こえてきた。
 司は今すぐにでも、瑞葉のもとに掛けより、きつく抱きしめ、キスをしたい誘惑に駆られた。
 が、それをどうにか堪えると、拳をぎゅっと握りしめた。

「あぁ。若松くんも、いっしょだ」
 そう答えると、司はベッド脇のサイドテーブルへと近づき、リモコンを手にした。
 スイッチを操作する。
 天井の照明が点いた。
 寝室をなぞるように、光が移動し、それからベッドの反対側の壁際を照らした。
 照明に浮かび上がったものを見て、司は深く吐息をついた。

 瑞葉が椅子に座っていた。
 ただし——両脚を椅子に縛りつけられ、さらに手首も腰の後ろに回して、縄で拘束された上で、目隠しもされていた。
 ベビードールと言うのだろうか。瑞葉はシースルーの黒のセクシーな下着だけを、身につけていた。
 ブラジャーはなく、見慣れているというのに、その豊かな胸の谷間に視線を向けてしまう。
 乳首の尖端には、クリップが——O型で、乳首そのものはあまり締めつけず、クリップと繋がった小さなバイブレーターが刺激を与えるものが、取り付けられていた。
 パンティーは穿いていたが、クロッチのない網状の紐のみのもので、股間も陰毛も、丸見えとなっていた。

 ——瑞葉……。
 司は妻の艶やかな姿を目にし、唇を噛んだ。
 美しい——もともと、瑞葉は顔立ちも整っており、すらりと長身で、二十代後半とはいえ、無駄な肉などまったく、付いていなかった。
 プロポーションもよく、ちょっと露出の大きい服などを着ていると、おとこたちの視線を集めてしまうことも、しばしばだ。
 本人は胸だけでなく、お尻もむっちりと大きいことを気にしているのだが、司は前戯の際に撫で、両手で包み込もうとしても余るほどのお尻の肉が、お気に入りだった。

 その妻が緊縛され、目隠しをされながら、ベビードールを身につけて、乳首クリップの与える悦楽に、悶えているのだ。
 熟れた女体に年齢相応の色香が加わり、噎(む)せ返るようなフェロモンに、司は頭のなかがくらくらとしそうだった。

 瑞葉は時折、顔を上向かせ、苦悶しているかのように、眉を撓(たわ)めさせていた。
 しかし、その一方で口の端から涎を垂らしているのだ。
 それを見つめながら、夫の司は何もできないでいた。
 過去には、妻の裸身を——いや、彼女がシャワーを浴び、そういう雰囲気になっただけで、股間のものはへそにくっつきそうなほど猛り、瑞葉を悦ばせたものだった。

 だが、今はどうだろう。
 身を焦がすほどの昂ぶりは覚えるものの、司のペニスはずっと、項垂れたままだった。
 先程、ペニスは久方ぶりに硬くなりはしたものに、今はもう、柔らかくなってしまっていた。
 短い間でも、ペニスが硬くなった、ということは、司が現在こういう状態になってしまったのは、物理的な理由によるものではない。
 何か、精神にショックを与えるようなことがあれば、以前のように妻を抱くことができる、ということだ。

 それがわかっているだけに、司にはもどかしかった。
 が、司が抱えている問題は、それだけでなかった。
 司のペニスがこういう状態になる前から、妻とは子作りをしていたのだが、長らく、妊娠のきざしも見えないことに、疑問を感じていた。
 司も瑞葉も、子供は望んでおり、妊娠がしやすい時期に有給を取り、集中してセックスをしていたこともあった。
 司も瑞葉も、子供は好きだったが、それ以上にセックスが好きで、これ幸いと、女体に負担をかけない程度に、ヘンタイ的なプレイをすることもあった。

 が、子作りをはじめてから半年、一年と経過しても、やはり、瑞葉が妊娠するようなことはまったく、なかった。
 思い切って、ふたりとも産婦人科で精密検査をしてみてもらったところ、瑞葉には異常がなかった。
 瑞葉なら、いつでも子宮に精子を注ぎ込まれれば、妊娠ができるとのことだった。
 問題があったのは——ふたりの家族計画を阻害していたのは、司のほうだったのだ。
 精子無力症というのが、司が煩っている不妊の原因だった。
 医者から、ひと通りの説明は受けたが、要するに精巣に元気な精子が少なく、女性を妊娠させづらいのだと言う。

 薬物治療は続けていたが、司の年齢と勃起障害も加わった現在、ふたりに残された時間は残り少なかった。
 さんざん、話し合った結果、ふたりが選んだのが托卵という行為だった。
 本来、托卵は女性が他の男と不倫をし、その結果、妊娠した子供を夫には告げず、育てることを言うが、今回は司が同意の上で、部下に瑞穂を孕ませるのだ。

 瞬一には、既に久保寺家の事情を説明し、生まれた子供は司と瑞穂の子供として育てること、このことは口外せず、子供についてのいっさいの権利を放棄する、という契約を取り交わしていた。
 正直、血の繋がらない子供と家庭を作るということに、司はあまり現実的に考えることができずにいた。
 が、司はどんなに努力をしたとしても、自分の子を成すことはできないのだ。

 司ひとりきりで、愛する妻も、子供もおらず、残りの人生を燃え滓のように過ごす——。
 将来は、それが本当のことになるのかもしれないのだ。
 それならば、子供と血が繋がっていないなど、些末な問題でしかない。
 そうは思うのだが……。

「あ、あなた……いいのね。本当に、いいのね。わたしと……瞬一くんが、セックスして……ん、子供を授かったとしても……」
 唇を震わせながら、瑞葉が言った。
 目隠しをしているので、表情はわからない。
 が、躯をびくん、とさせる度に上半身をぐらつかせ、それと共に重たげに双乳が揺れるのが、何とも艶めかしかった。

「……あぁ」
 そう言うと、司は自分のベッドへと歩いていった。
 シーツの上に座る。

 ——瑞葉のすぐそばにいて、彼女と瞬一のセックスを見守ること。
 それが、瑞葉が瞬一とセックスをするにあたって出した条件のひとつだった。
 瑞葉と瞬一がセックスをするのは、今日がはじめてだった。
 司も交えて、三人で家の外で会い、ふたりだけでデートもしてもらい、そして今日——司の目の前で、ふたりはセックスをするのだ。

 セックスをする時、夫も同席してもらう——。
 最初、その条件を瑞葉から伝えられた時、驚きはしたが、妻ならば、そんなことを言い出してくるのかもしれない、と思った。
 瑞葉は男性経験が少なく、司が二人目の男らしい。
 しかし、その一人目の男というのが、素行がかなり悪かったらしく、瑞葉の処女を強引に奪った挙げ句、ストーカーまがいのことをしていたらしい。

 男性恐怖症、とまではいかないものの、瑞葉とはじめて出会い、それから結婚までこぎつけるには、相当な努力が必要だった。
 当時のことは、司もあまり、思い出したくないくらいだった。
 清楚な佇まいで、美人の瑞葉が晩婚だったのも、そんな理由があったからだ。

 その彼女が、司以外の男とセックスをする——。
 瑞葉からすると、かなりのストレスであり、すぐ近くで見守って欲しい、というのも頷くことができた。
 瞬一とは、一回だけとはいえ、ふたりきりでデートをしており、恐怖感のようなものは抱いていないようだ。

 意外だったのは、瞬一が上司である司の目の前で瑞葉とセックスをすることに、同意してくれたことだった。
 瑞葉の事情を話した上で、『久保寺さんも、奥さんの躯が心配でしょうから、おれもOKですよ』と、そんんなことを言ってきたのだ。
 司としては、どう瞬一を説得すべきか、考えていたところなので、ほっとしたのと同時に、瞬一の思惑が理解できず、戸惑っていた。

 どんな条件を出されようと、早く瑞葉とセックスをしたい、ということなのだろうか。
 しかし、瞬一ほどの男であれば、女に不自由しないのであろうし、それに、手っ取り早くセックスをしたいのであれば、瑞葉から事前にふたりきりでデートをしたい、という申し出も受けないのではないか。

 瞬一自身、上司の奥さんを妊娠させることに、興奮しているのかもしれないし、三人の話し合いがだんだんと煮詰まってきていて、もう、逃げることはできない、と覚悟を決めているのかもしれない。

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すみません。<(_ _)>
PDFファイルの添付の仕方がわからず、一度、削除してしまいました。もう一度、勉強しなおします。

この小説はFANBOX&Fantiaにて公開した小説です。

夫視点のパートは無料公開(最終話を除く)し、妻視点のパートを流星プランにて限定公開します。
さらに、夫視点、妻視点に新章を加筆修正したものを商品としてDL販売する予定です。
因みに今回、夫視点の第1部分はほぼ、エロシーンがありません。ご了承下さい。

あらすじ……司と瑞葉の夫婦は子作りを続けていたが、夫の躯に問題があることが発覚してしまう。悩んだ末、夫婦は夫の部下である瞬一とセックスをし、妻を妊娠させてもらうことを決断する。

【 【菱縄縛り】プラン(プランC-05) 】プラン以上限定 月額:500円

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