機動戦士ガンダム 水星の魔女 6話 の感想
機動戦士ガンダム 水星の魔女 6話
「鬱陶しい歌」の感想です。
各種動画配信サービスにて配信中
【監督】⼩林 寛
【シリーズ構成・脚本】⼤河内⼀楼
【原作】矢立 肇、富野由悠季
【出演】市ノ瀬加那、内田直哉 ほか
(C)創通・サンライズ・MBS
機動戦士ガンダム 水星の魔女
おお、おお……
ここまで辛い30分になるなんて。
エランくんに救われて欲しかった、欲しかったですよ。
ミオリネちゃんマジ正妻
今回一番の救いはミオリネと地球寮の面々でした。
ミオリナは結婚相手が勝手に決められないこと、地球寮は高性能MSを囲って成績あげるという建前があるのだと思いますが、あくまで建前と理由付けで、スレッタが好きで、応援したいから、なのですよね。
デート失敗(?)して落ち込むスレッタを応援するニカリリッケアリヤ、傷付けたエランに怒るチュチュがなんと微笑ましいことか。
多分スレッタのやりたいことリストも、いっぱい埋まってるんじゃないかな。
ミオリネも終始言葉はキツいですが、
「勝ったら許してあげる」「スレッタらしく頑張れ!」
なのですよね。
言外にスレッタの鬱陶しさ、お節介な行動力に救われた、好きだと言ってる訳で(笑
いやーニカちゃんと同じく私もニマニマしちゃいますよー。
バトル後も完全に"浮気を許す正妻"発言ですし(笑
スレッタが傷ついたから、スレッタが頑張ってるから。
寮全員&資産全部ブッこんでの協力、ボロボロの機材からの十分な推進機の製造、
頑張れスレッタ!
燃えるッ!
グエルくんゆるキャン△
あちゃー
冒頭で放寮となり残念な気持ちでしたが、弟にも取り巻きに気持ち的には嫌われてないですし、自分からの責任はしっかりと託し、
そして校内キャンプ(笑
いいわー グエルくん良い子だわ強い子だわー。
後々地球寮への参加もあり得る楽しい流れですね。
ジェダークパパー!
ここまでは毒親だと思ったのですが…
エルノラ、ダブスタクソ総裁、4人CEOと比べると、ジェタークパパが聖人に見えました。
少なくとも"父親"であろうとはしてくれましたからね……
いやエルノラ=プロスペラもスレッタの母で居ようとは思ってるんでしだっけ。
それはそれで度し難いのですが。
ガンダム VS.ガンダム
今作品初のガンダム同士の戦い。
好きな格闘戦ではなく高速移動メインの軌道戦でしたが、見ごたえたっぷりでした。
ガンダム両機の機動性、ビット機動、制御能力、そしてスコアレベルの歴然とした差。
最後に、エアリアルに住まうガンドを支配する"少女"の存在。
戦う、進む、エランくんを知ると決めたスレッタの想い。
背中を押すと決めた地球寮とミオリネの言葉。
スレッタの優しさと、エランくんの悲痛な慟哭が混じって、どうしようもない力の差の先に、再びスレッタとエランくんが、素の気持ちのまま触れ合って。
ハッピーバースデー。
そんなのはおかしい。
だから、もっと君と。
この作品だからこその魅力が短い時間にいっぱい詰まっていた、そう感じました。
この残酷な世界で
エラ… いや、エランくんではなく、名前すらもはや無いのか。
スレッタも、我々視聴者も、誰も彼の本当を知らない。
名も知らない少年が、灼かれて消えた。
エリクトではないもの、エランではないもの。
幼い子らに、恋する少年少女たちに、向ける優しさのない世界で。
スレッタは、淡い恋した少年を、名さえ知らない少年を、笑顔で待ち続ける。
地獄か!地獄だよ!
ふと気づくと、スレッタはお母さんに推進機の援助求めないし、エランくんではない少年は、自分の境遇をスレッタにも誰にも話さず。
推進機の方は、「子供達だけでもここまで出来る!」といポジティブでもあるのですが。
子供でも「誰も助けてくれない」が当たり前の社会なのかな…
ハッピーバースデイ
今回多分、4回ゾワッとしました。
ミオリネの言葉で進むと決めたスレッタ。
仲間の言葉を背に受けて飛び立つエアリアル。
21年前を受けてからの"娘"。
そして、エランくんではない少年の最後の歌。
ハッピーバースデイ
鬱陶しいけど、呪いのようだけど、幸せになって欲しい、君と出会えてありがとう、そんな気持ちだけが溢れる歌なのですよね。
「ディア エランくん〜♪」の歌詞が無かったのは、少年を祝福する名では無かったから。
地獄の底の、ささやかだけど、これだけで死んでも良いと思えるような、確かな幸せ。
スレッタの「おかしい」はエランさんは一人の大事な人間だから、祝われて当然なんだ、私は祝うし、みんなも祝う!という救いにつながる願いで。
エランくんではない少年の「おかしい」は、そうだ、僕は祝福されたんだ。それを最期に思い出させてくれてありがとう、なのですよね。
スレッタは進み、2つを得られたのか。
分かりません。
分かりませんが、エランくんではない少年は求めていた救いを得て、スレッタは淡い恋をする少年の、本当の笑顔と言葉を聞けた。
それだけは間違いないと、思うのです。
それでも!
2人の魔女で、名もない少年を、なんとか救ってあげて下さい!
本当の名前で、スレッタからのハッピーバースデーを聞かせてあげて下さい……!
度し難いぞ!
度し難いのは、これでなんだか賑やかな特番に続くってことだよ!(笑
もうちょっと情緒が落ち着く日常描写挟んでよ!
エランくんのエアリアルが"直火で煽った""4層が生み出す"とか違う意味になるだろ!
絶対スタッフ、ニチャァって笑ってるだろ!
くそうもういい仕事するなぁ!
ガンダムの悲劇を引き継いで
『ガンダム』シリーズの系譜、凝縮して食らった気分です。
強化人間、影武者、黒いガンダムの搭乗者。
ほぼ2話で凝縮還元してきやがった…。
いや私は信じてますよ!必ず生きて帰ってくるって!
信じさせて!
ガンドの未来、人の未来
ガンダム2機ということで、比較できる分能力が浮かび上がりました。
機動性に加え、複数機体の瞬時の精密な制動。
これがガンドの強さなのですね。
そしてそれが行えるスコア4と、限界を超越したスレッタとエアリアルの強さ。
そしてまた、21年前の言葉と"娘"の言葉から、エリクトとスレッタが別人であること、エアリアルの中にエリクトが存在する可能性の強化。
そしてエルノラの協力者の存在。
真実はまだ見えませんが、21年前の虐殺とその影響でエリクトまで失ったのなら、エルノラ=プロスペラが復讐に狂わないなんて、あり得ないですよね。
人と機械、地球と宇宙、力と心、過去と今、大人と子供。
新しい人類の未来がどう描かれるのか、辛いですけど、楽しみです。