真の正義は叩かれる

真の正義は叩かれる

バットマンは凄く良く出来た作品だと思うんです。それは社会の縮図を本当によく描いているからです。

映画「ダークナイト」では腐り切った街から犯罪をなくしたバットマンは次第に守っていた市民から反発されます。

バットマンの真似事をして私刑をする迷惑な市民まで現れ、みんなの為を想って戦うバットマンは常に警察から追われてマスクで素顔を隠しています。

これは近年の炎上や報道に酷似していて、
何か不適切な表現を言えばバッシング。
良かれと思ったサービスに不備があればバッシング。
有名人や漫画のヒーローに自分を見立てて切り抜き動画で覚えたカッコいい台詞の真似事。

とはいえ絶対の正義の味方なんて不可能で、
正義に負けた悪は自分が正しいとしか思えなかったら倒したアイツこそが悪なのです。

時代だけの問題でもなく、
例えば"敵討ち"だって、憎い敵を討った結果その子供に討たれて討ってと戦争になる訳です。
お互いが自分は正しいと思ってるので止まらないでしょう。

だからバットマンはマスクを被って著名な正義のシンボルになっているんです。

バットマンのバットはコウモリがモチーフですが"BAD"と二重の意味もこもっているんでしょうね。
作中でも何度も出てきますが、バットマンは"ヒーロー"等ではなく人々の憎しみや怒りや感謝を1人で背負う番人であり犠牲者なんでしょう。