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アンケートの記事 (16)

ヒロイン工学研究所 2024/01/28 20:52

【座談会2_7】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン まとめ

「マァムというヒロインについて」という議題で話し合った座談会の各回のポイントをまとめました。

【座談会2_1】マァムというヒロイン
・「優しさ」が「甘さ」ととらえられたりするように、マァムのポジティブな要素にはネガティブな要素や解釈が付随することが多く、こうした両義性こそがマァムの特徴である。
・マァムには人間的な強さと弱さの間をフラフラしているような未熟さがある。
・マァムの本質である母性も両義的で、肝心なところで安定感を欠く母性が逆にイライラを感じさせることも多い。
・マァムが与えるイライラ感がマァムに対するサディスティックな欲望を生んでいる可能性がある。

【座談会2_2】マァムというヒロイン
・マァムは芯が強くひたむきな性格だが、その芯の強さやひたむきさが通用しない相手や状況を前にすると急に安定感を失い無力化する。
・「芯の強さ」や「ひたむきさ」というポジティブ要素には「柔軟性や他者理解の欠如」という両義的なネガティブ面が付随している。
・マァムのポジティブ面に付随する両義的ネガティブ面が露呈する状況を考えることでマァムらしいヒロピンシチュを考えることができる。

【座談会2_3】マァムというヒロイン
・マァムの両義性はポップとの関係で際立つ。
・マァムは間の悪いキャラであり、その原因として「感情先行の行動」、「自分の正しさへの過信」、「機微を読んで柔軟に対応する能力の欠如」などがあげられる。
・ミストに捕まるヒロピン展開の中にマァムの本質が表れている。

【座談会2_4】マァムというヒロイン
・アンケート回答では、ザムザ戦、アルビナス戦、ミスト戦などの原作に登場するピンチシーンのバッドエンド版を求める声が多い。
・モブ的な魔物に敗北するシチュをリクエストする声も多く、そうした回答はマァムを倒すべき戦士というよりも陵○する対象として見ている傾向があるように思われる。
・指定された対戦相手と相関性があるキーワードを集めると、その対戦にマッチしたピンチやエロの展開を考えやすい。

【座談会2_5】マァムというヒロイン
・レオナ姫など他のキャラクターと比較することでマァムの本質がわかりやすくなる。
・マァムの芯の強さは感情に立脚しているために感情による負の影響を受けやすく、その結果、「芯が強いのに不安定」という性格が生まれる。
・マァムは母のレイラよりもむしろ父のロカに似ている。
・マァムはアグレッシブな姿勢でいるときの方が潜在的には危うく、このため「優勢なのに不穏な空気」を作り出せるヒロインである。

【座談会2_6】マァムというヒロイン
・マァムの本質は「わかっていない」ことであり、そのためマァムのピンチや敗北には「わからせ」というテーマが付随してくる。
・自他ともに強いと認識されている態度の中に弱さが潜在しているので、その弱さを暴き出して、自分が強いと思い込んでいる者に弱さを自覚させてやりたくなるのが「わからせ」の衝動である。
・表面的な強さと暴き出された弱さの落差が大きいことや、自分の弱さに対する自覚がないために転落のショックが大きいことが「わからせ」の興奮を促進する。
・マァムは「わからせ」向きのヒロインであり、マァムに対するサディズムを理解する上でこのポイントは重要である。
・マァムを通じてのマゾヒズムを描く上では、感情を揺さぶられたり自信を喪失していく過程と肉体的懊悩を上手くリンクさせて描くのがポイントになる。
・徐々に蝕まれていく過程のマゾヒズムよりも決定的な無力感に直面してからそれを体と心に叩き込まれるマゾヒズムの方がマァムの性格に合っており、「わからせ」要素とも相性がいい。


今回の座談会を通じて、一人のヒロインにスポットを当て、その性格や戦力分析からふさわしいヒロピンや敗北について考えていくアプローチの面白さと有効性がわかりました。


ご意見・ご質問はコメント欄へ

「仮想ヒロピン座談会」は議論を豊富化しさらに掘り下げていくためにコメント欄にてご意見・ご質問を募集しております。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といったリクエストなどもありましたら是非お寄せ下さい。検討いたします。

匿名での書き込みを希望される場合は下記リンクから「ヒロイン工学研究所常設ポスト」をご利用ください。
⇒「ヒロイン工学研究所常設ポスト」へ

また、この座談会のテーマであるマァムについてご意見やリクエストがある方は、現在実施中のプロスペクト企画のアンケートページに是非ご意見をお寄せ下さい。
⇒「「武道家マァムCG集制作のためのご意見募集」ページへ

ヒロイン工学研究所 2024/01/26 21:13

【座談会2_6】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン 6回目

【マスター】
それではアンケート結果を参照しながらマァムというヒロインを掘り下げていく座談会の六回目を始めたいと思います。
前回の内容を簡単にまとめますと、
・レオナ姫など他のキャラクターと比較することでマァムの本質がわかりやすくなる。
・マァムの芯の強さは感情に立脚しているために感情による負の影響を受けやすく、その結果、「芯が強いのに不安定」という性格が生まれる。
・マァムは母のレイラよりもむしろ父のロカに似ている。
・マァムはアグレッシブな姿勢でいるときの方が潜在的には危うく、このため「優勢なのに不穏な空気」を作り出せるヒロインである。
ということでした。
この議題での座談会は今回が最終回なのですが、全体を総括する視点として私は「無自覚」というポイントを提起したいと思います。これまでの議論を通じてわかってきたことですが、マァムは基本的に「わかっていない」ヒロインなんです。そこが魅力であり、一部の人にはイライラを感じさせる原因でもあります。

【ブレーン】
これまでの議論であげられたポイントをおさらいすると、
・自分の性的な魅力がわかっていない
・(主に恋愛がらみで)相手の気持ちがわかっていない
・(感情先行で挑んでしまうから)敵の実力や特性がわかっていない
・戦闘スタイルにおける自分の強みと弱みをわかっていない
といったことですよね。

【トリック】
付け入る隙があるよね。しかも自分の危うさや脆さを自覚していないから無防備で、正確にその隙を突けば一瞬にして窮地に陥れることができる。

【マスター】
「強いヒロイン」であるにもかかわらず、その強さが致命的な弱さと構造的に表裏一体になっているので、今そこに表れている強さと自信はそのまま弱さと無力感に変えることができる。そんな危うさが自分にあること、狡猾な敵がそこに付け入ろうとしていることにまるで気が付いていない。こうした純真さからくる無防備さと危うさこそがマァムを転落させてやりたいという劣情を呼び込むのではないかと、私は今回の座談会を通じて思うようになりました。

【トリック】
つまり「わからせ」の一種だということだよね。自分の脆さがわかっていない強いヒロインをわからせてやりたいという衝動ね。たしかにそういう衝動を誘う絶妙なアンバランスさがマァムにはあるよね。

【ブレーン】
「自他ともに強いと認識されている態度の中に弱さが潜在しているので、その弱さを暴き出して、自分が強いと思い込んでいる者に弱さを自覚させてやりたくなる」というのが「わからせ」の衝動ということでしょうか?

【トリック】
うん、定式化すると確かにそんな感じだね。さらに付け加えると、表面的な強さと暴き出された弱さの落差が大きいことや、自分の弱さに対する自覚がないために転落のショックが大きいことが「わからせ」の興奮を促進するんじゃないかな。その点においても、マァムの性格がもつ強さと弱さのチグハグ感やショックを受けると凹みやすい感受性の強さは標的として魅力的だね。

【ブレーン】
前回マスターさんは攻勢に出ているときこそ危ういマァムの姿は第一回目の座談会企画(【座談会1_1】ヒロインが優勢なのに漂う不穏な空気)のテーマである「優勢なのに不穏」と同じだと言っていましたね。あのときの議論ではたしか、「優勢に見える状況の中に潜在する転落の可能性をヒロインが自覚していないシーンにおいて読者は自信満々のヒロインが一気に転落することへのサディズム的な期待感を抱いて興奮する」といった感じの結論になったはずです。ここにも「自分の潜在的弱さがわかっていない強気のヒロイン」という「わからせ」に通じるポイントが出てきますね。

【マスター】
そうですね。マァムに対するサディスティックな願望を刺激するためにはその辺が重要になってくるんじゃないかと思います。

【ブレーン】
マゾヒズム願望を刺激する場合はどうでしょうか?例えばピンチ状況のマァムに感情移入してマゾヒスティックな興奮を感じたいという人もいると思いますが…

【トリック】
マァムはとにかく感情に左右されやすいキャラだから、感情を揺さぶられたり自信を喪失していく過程と肉体的懊悩を上手くリンクさせて描くのがポイントになると思うな。あとは、ザムザ戦で必殺技を封印されたときのように、武道家の強みであるパワーやスピードを無力化されて、有効な対処ができないままにジリ貧になっていく焦燥感とかかな。そういうタイプの攻略ならザボエラも活躍してくれると思うよ。

【マスター】
強気な姿勢が裏目に出るとすぐにシュンとしてしまうことが多いマァムは自分の弱さに無自覚なだけでなく弱さへの対処も不器用なんだと思います。この辺の性格は本当にロカによく似ています。最初は自分が強さだと思っていたものに頑固に固執するでしょうが、それがまったく無意味だとわかると、急に一転して無力感に苛まれたりする。守勢にまわったときの自分の弱さにショックを受けて思考停止して為されるがままになっていってしまう過程などを上手く描ければマァムらしいマゾヒズム表現になるんじゃないかと思います。

【ブレーン】
柔軟な対応が苦手なマァムは強さの源である感情の部分が機能しなくなると急速に無力化しそうですね。無力化のスピードがあまりに速いと転落のマゾヒズムを上手く描けないのではないですか?

【トリック】
たしかにそれはあるかもしれない。ポップは感情面ではヘナチョコだけど、必死に色々な方法を考えてチャレンジするから実際には簡単には折れない。それとは対照的に、マァムは感情面が凄く強い分だけ、そこをへし折られるとあがき続けるだけの柔軟な対応力がない。

【マスター】
徐々に無力感に蝕まれていくマゾヒズムではなく、決定的な無力感に直面してからそれを体と心に叩き込まれるマゾヒズムになるのではないでしょうか?

【トリック】
叩き込まれるというのがまさに「わからせ」だね。

【マスター】
今回の座談会ではアンケート回答ににじむマァムの両義性からスタートして、「芯が強いのに安定感がない」という不思議なマァムの性格の理由を究明し、最終的にはマァムのピンチや敗北の本質には「わからせ」的な要素があるのではないかという結論に到達しました。正直これは予想外の着地点でしたし、一人のヒロインにスポットを当てた座談会の面白さも体験できました。まだまだ議論の余地はありそうですが、今回の座談会はひとまずここまでにしたいと思います。ありがとうございました。
(終)



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ヒロイン工学研究所 2024/01/22 21:07

【座談会2_5】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン 5回目

【マスター】
それではアンケート結果を参照しながらマァムというヒロインを掘り下げていく座談会の五回目を始めたいと思います。
前回の内容を簡単にまとめますと、
・アンケート回答では、ザムザ戦、アルビナス戦、ミスト戦などの原作に登場するピンチシーンのバッドエンド版を求める声が多い。
・モブ的な魔物に敗北するシチュをリクエストする声も多く、そうした回答はマァムを倒すべき戦士というよりも陵○する対象として見ている傾向があるように思われる。
・指定された対戦相手と相関性があるキーワードを集めると、その対戦にマッチしたピンチやエロの展開を考えやすい。
ということでした。
前回の対談の最後でトリックさんは「みんなの意見を集約しただけのアイデアは凡庸なものになりやすい」と指摘されましたが、凡庸化回避のためには何が必要なのでしょうか?

【トリック】
必要なのはオリジナリティなんだけど、このオリジナリティというのは「奇抜さ」であると誤解されることが多い。寄せ集めのアイデアが機能しない原因はそれぞれがバラバラで繋がりがないところにあるのに、そこに思いつきの奇抜な要素だけ追加しても問題はさらに悪化してしまうだけだ。必要なのは全体をまとめる一貫性のある理解を作り手がちゃんと持っていることの方なんだ。つまり問題全体に対するその人なりの理解のあり方が細部の表現にまで影響を与えて結果的にオリジナリティになっていくんだ。

【マスター】
つまりマァムのピンチや敗北の本質を考えるということですよね。これまでの議論を通じてそれなりに深まってきてはいると思うのですが、さらに何かありますか?

【トリック】
この座談会を通して初めて気が付いたんだけど、マァムって芯が強い割に安定感がないキャラなんだよね。さっきまで凄く強気で正論言ってたはずなのに急にシュンとなって口ごもっちゃうような展開が多い。僕はそこにこそマァムのピンチを考えるためのポイントがあるんじゃないかと思うんだ。

【ブレーン】
芯が強いといえばレオナ姫もそうだと思いますが、彼女とマァムは何が違うのでしょう?

【トリック】
そこなんだ。レオナも芯が強いヒロインだけど、マァムと違って彼女の芯の強さは感情に立脚していないんだ。レオナはさすがに一国のリーダーだけあって、重大な判断をするときに感情に振り回されることの危うさをちゃんとわかっている。だからレオナは重要な局面においては信念、知力、胆力を総動員して芯の強さを発揮するけど、そのときにはむしろ感情は抑制している。

【ブレーン】
仲間が危険に晒されている危機的状況の中で冷静であることに徹するレオナの態度にマァムが感情的に反発するシーンがたしかに何度かありましたね。レオナとマァムの違いがわかりやすく露呈したシーンと言えるのではないでしょうか?

【トリック】
そういったシーンでまさに起きることなんだが、マァムはとにかく感情が先行して有効かどうかもよくわからない方法にがむしゃらに固執しちゃうところがある。そこで気が付いたんだ。マァムの芯の強さは感情の強さに立脚しているから、感情が不安定になるだけで芯の方も簡単に揺らいだり、芯の強さが「頑固さ」として作用してしまうんだ。しかもその行動の結果が悪い方向に働くと、今度は感情がダイレクトにダメージを受けてシュンとなり、芯の強さが立脚の基礎を失ってしまう。

【ブレーン】
強さが主に感情に依存しているせいで、感情を揺さぶられるあらゆる要因が強さの崩壊と脆さに直結してしまうというわけですね。たしかにこの構造は「強いのに脆い」というマァムの一見矛盾した性格をうまく説明できますね。

【トリック】
しかもマァムは鈍感なくせに感受性の方は強いんだ。そう考えると、構造的には非常に脆くて危ういヒロインだと言える。僕が魔王軍ならマァムから順に攻略していくね。マァムを攻略すればポップとヒュンケルに対する強力なカードになるし。

【マスター】
魔王軍でその作戦を担うとしたら誰が適任でしょうか?

【トリック】
キルバーンだろうね。マァムの精神構造を標的にして作戦を立案するならば、ザボエラは向かない。ザボエラは狡猾だけど、底の浅い卑劣漢で、相手の心理やパーソナリティーには無関心なんだ。キルバーンなら一見芯が強そうに見えて実は一番脆いマァムの本質を見抜けるだろうし、パーティーの中で精神的支柱と見なされているマァムを弄んでその弱さを暴き出す行為に残忍な快楽を見出すはずだ。

【マスター】
レオナ姫などの他のキャラとの比較が分析に有効だとわかったので、私はマァムの両親、レイラとロカをマァムと比較してみたら面白いんじゃないかと思います。原作ではほとんど描かれることのなかったマァムの両親ですが、現在連載中の「勇者アバンと獄炎の魔王」ではメインのキャラクターとしてかなりしっかり描かれています。

【ブレーン】
マァムの勝気な性格はロカ譲り、母性的な性格はレイラ譲りということでしょうか?

【マスター】
基本的にはそうなんですが、マァムはそれほどレイラに似ていないというのが私の印象です。レイラはマァムに比べるとずっと安定しているキャラで、厳しさも持っていますが、基本的には大らかで柔軟性の高いキャラです。特に印象的だったのはマトリフのセクハラを上手くいなすシーンで、あのマトリフを手玉に取るようなしたたかさを見せます。

【トリック】
カッとなって反射的にぶん殴るマァムとはまさに対照的だね。

【マスター】
そうなんです。そこで気が付いたんですが、マァムはむしろロカに似ている。頑固な一徹者だけどお人好しで情に脆く、短気で感情的に行動し、力押しの行動が空回りすることが多く、失敗するとすぐに凹みます。豪快に見えてメンタルは非常に打たれ弱い。そして世話焼きの割に察しが悪い。

【トリック】
ああ、マァムだね。性別を変えて母性をくっ付ければマァムだ。

【マスター】
私はマァムのヒロピンを考える上で重要なのはレイラよりもロカの方だと思うんです。ロカは力押しが空回りすることが多いキャラでしたが、最終的にはキギロという強敵を一人で倒します。そのときのロカはアグレッシブな姿勢を捨てて、あえて敵の攻撃に対して身を晒すような受けの姿勢に徹することで、最強の一撃を相手にヒットさせます。

【ブレーン】
アルビナス戦でマァムが勝利したときとパターンが似ていますね。

【マスター】
そうなんです。アグレッシブなイメージとはちょうど正反対で、実は「受け」の姿勢こそがロカやマァムの強さをもっとも引き出すスタイルだったというわけです。ちなみにレイラもグランナードという強敵を一人で倒しますが、まさに狂戦士のように敵を苛烈に攻め続けて急所を探り当てるという極端にアグレッシブな方法で勝利します。アグレッシブさが空回りしやすいロカやマァムとはむしろ対照的です。

【トリック】
なるほど、たしかに武道家マァムはパワーとスピードに優れた肉弾戦特化のキャラのくせに攻めに出るとやられてしまうことが多いね。

【マスター】
そこがヒロピン的に重要なんです。「攻勢に出ているときこそが危うい」という状態は第一回目の座談会企画(【座談会1_1】ヒロインが優勢なのに漂う不穏な空気)のテーマである「優勢なのに不穏」という状況と同じなんです。

【ブレーン】
あのときは、「優勢に見える状況の中に潜在する転落の可能性をヒロインが自覚しているかどうか」を判定基準にしてタイプ分けをしましたが、マァムの場合は「自覚していない」にあてはまりそうですね。

【マスター】
そうなんです。マァムは戦闘における自分の強みと弱みを正しく理解していない。自身の性的魅力に関してもそうなのですが、マァムはとにかく自覚がないヒロインなんです。次回は最終回を予定しているのですが、出来ればこの問題をテーマにして議論の総括を行いたいと思っています。





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また、この座談会のテーマであるマァムについてご意見やリクエストがある方は、現在実施中のプロスペクト企画のアンケートページに是非ご意見をお寄せ下さい。
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ヒロイン工学研究所 2024/01/17 21:10

【座談会2_4】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン 4回目

【マスター】
それではアンケート結果を参照しながらマァムというヒロインを掘り下げていく座談会の四回目を始めたいと思います。
前回の内容を簡単にまとめますと、
・マァムの両義性はポップとの関係で際立つ。
・マァムは間の悪いキャラであり、その原因として「感情先行の行動」、「自分の正しさへの過信」、「機微を読んで柔軟に対応する能力の欠如」などがあげられる。
・ミストに捕まるヒロピン展開の中にマァムの本質が表れている。
ということになります。
マァムの本質からマァムにふさわしいピンチを考えるというアプローチにも徐々に慣れてきたので、いよいよ我々も魔王軍の一員となったつもりでマァム攻略の具体的な作戦を考えてみましょう。

【トリック】
作戦立案というけど、特に魔王軍がしっかり作戦を練ったわけでもないのにマァムの悪いところが自然と出ちゃってピンチになるというのもいいんじゃないか?アバンとかヒュンケルとは違い、マァムは十分そういう勝手に自滅というパターンもありうるわけで、それもまたマァムらしいと言える。

【マスター】
なるほど、ではそこはこだわらずに考えて行きましょう。

【ブレーン】
マァムの弱点から陥りやすいピンチを考えるアプローチとマァムの対戦相手を決めてから攻略パターンを考えていくアプローチがあると思うのですが。

【マスター】
これまでの議論で前者に近いことをやってきたので、今回は試しに後者、つまり誰か敵を設定してピンチ展開を考えてみることにしましょう。まず、マァムと戦うキャラに関してですが、アンケートの結果はどのようになっていますか?

【ブレーン】
現段階で上がっている敵キャラのトップはザムザ、次にアルビナス、その次にミストですね。

【トリック】
僕も読んだけど、多くの人が原作のピンチシーンのバッドエンドバージョンをまず求めるので、実際にピンチ展開になった対戦カードが自然と多くあがることになるよね。こういうリクエストの多くは実際にあったピンチ展開の延長線上の展開を求めるから、こちらでオリジナルのピンチ展開を考える意味はあまりないのかもしれない。

【ブレーン】
一応原作のピンチ展開をまとめてみますと、ザムザ戦では優勢な状況から必殺技を封じられて形勢逆転をされます。アルビナス戦では鎧化して一時的に優勢になったかのように見えますが、実際にはアルビナスの方がはるかに強くてすぐに圧倒されてしまいます。ミスト戦に関しては前回トリックさんがおっしゃった通りで、相手の性質をまったく考えずに怒りに任せて突進して捕まります。

【トリック】
ピンチになる理由がどんどんひどくなっていくね。ザムザ戦の展開以外は別にマァムは攻略されているわけじゃないし、ミスト戦に関して言えば完全に自滅だね。まあ、自滅するように誘導する作戦を新しく考えるというのも面白いかもしれないけど。

【マスター】
それ以外ではどんな対戦カードのリクエストがありましたか?

【ブレーン】
主要キャラではなくモブ的な魔物との戦いで敗れる展開を求める声がかなりありました。全部合わせればザムザ戦を求める声と同じくらいの数になりますが、もちろんそれぞれのリクエストごとにイメージされている魔物のタイプは違います。それ以外のところではザボエラと悪魔の目玉ですかね。魔物ではなく邪悪な人間との対戦を求める回答もそれなりにありました。

【トリック】
主要キャラではなくあえてモブ的な魔物を指定するのは何というかマァムに屈辱を与えるのが目的な感じがするね。

【ブレーン】
それは確かにそうかもしれません。このモブ的な魔物を指定する回答と相関性のある回答要素は、「淫具」、「陵○」、「産卵・苗床」などのエロ関連のものが顕著に多いです。

【トリック】
マァムを倒すべき戦士としてじゃなくて陵○して蹂躙する対象として見ている感じが伝わってくるね。

【マスター】
モブ的な魔物を指定する回答に関してその他に傾向性はありますか?

【ブレーン】
エロ関連以外だと、「多勢に無勢」、「状態異常」、「力負け」、「罠」、「ザボエラ」といった回答要素と相関性が出ています。

【トリック】
ザボエラの罠にかかって毒やしびれなどの状態異常のまま多勢に無勢の状況でモブ的な魔物の大軍と戦って自慢のパワーが発揮できずに雑魚相手に力負けする……相関性がある要素を繋げるだけでもう展開が一つ見えてくるね。

【マスター】
なるほど。アンケート回答を解析して設定した対戦相手と相関性の強いキーワードから展開を考えていくというアプローチも有効かもしれませんね。

【トリック】
うん。でもそういう「みんなの意見をそのまま集約しました」みたいなアイデアって結果的に凄く凡庸なものになりやすいんだ。求められているものの基本を外さないためには重要だと思うんだけど、やはり何かちゃんとしたオリジナリティが必要になると思うよ。

【マスター】
そうですね。大雑把なコンセプトや方向性はそこを参考にして決めて、具体的な肉付け段階ではマァムや対戦相手の性格をしっかり掘り下げてそこから何かオリジナリティのある要素を見つけ出していければ理想的ですね。



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ヒロイン工学研究所 2024/01/12 21:23

【座談会2_3】マァムというヒロイン

仮想ヒロピン座談会とは


「仮想ヒロピン座談会」とは、ヒロピンに関するテーマを掘り下げるために開かれた仮想の座談会で、管理人がAIとやり取りしながら進めた考察をマスター、ブレーン、トリックという架空の三者による座談会形式にまとめたものです。
仮想ヒロピン座談会の目的はヒロピンに関する議論をコンテンツ化することで、それを呼び水として読者から質問や意見を募集し、さらにテーマを掘り下げ、議論を豊富にしていくフォーラム的な場を作ることにあります。議題となっているテーマについて関心や質問がある方は是非コメント欄にご意見をお寄せ下さい。また、「こういうテーマを座談会で扱ってほしい」といった提案も募集しております。

議題:マァムというヒロイン 3回目

【マスター】
それではアンケート結果を参照しながらマァムというヒロインを掘り下げていく座談会の三回目を始めたいと思います。
前回の内容を簡単にまとめますと、
・マァムは芯が強くひたむきな性格だが、その芯の強さやひたむきさが通用しない相手や状況を前にすると急に安定感を失い無力化する。
・「芯の強さ」や「ひたむきさ」というポジティブ要素には「柔軟性や他者理解の欠如」という両義的なネガティブ面が付随している。
・マァムのポジティブ面に付随する両義的ネガティブ面が露呈する状況を考えることでマァムらしいヒロピンシチュを考えることができる。
ということでした。
今回はより具体的にマァムのピンチについて考えて行きたいと思うのですが…

【トリック】
その前にちょっといいかな。今まで議論してきた両義性について考えていて、一つ気が付いたんだ。マァムは例えばアバンのようなキャラから見たら未熟ながらも一生懸命頑張っている普通の良い子でしかなくて、特にイラつくようなところはないはずなんだ。そこで考えたんだけど、両義的でときにはイラつく存在に見えてしまうマァムというのは、主にポップのようなキャラから描かれるときのマァムなんじゃないかな?

【ブレーン】
アバンとマァムの関係とポップとマァムの関係では求められているものが違うせいでパーソナリティーの現れ方も違ってくる。社会学などで言う役割期待の問題ですね。たしかにアバンはマァムに母性を求めたりしないから、アバンとの関係ではマァムはむしろただの純真な少女ですよね。

【トリック】
マァムの母性を語るうえで最も重要なキャラはヒュンケルなんだけど、厳密に言うとヒュンケルはマァムの母性に救われたキャラであって、自分からマァムの母性を欲したりはしていない。だからヒュンケルはマァムに最大限の感謝をして大事にしてはいるけど、ずっと自分に母性を与え続けて欲しいと願って依存したり執着したりすることがない。ヒュンケルにとってのマァムはあくまでも「母性的な慈愛を教えてくれた存在」であり、マァムそのものは普通に年下の少女として見ている。マァムに母性を求めているのはヒュンケルではなくポップだ。そして隠れマザコンのポップこそがあの作品でマァムを両義的な存在にしている張本人じゃないかと気が付いたんだよ。もしもあの作品にポップが存在しなければ、マァムはダイやチウ目線から見た頼りがいのあるお姉さんキャラの側面とアバンやヒュンケル目線から見た純真な少女キャラの側面が併存するだけで、特にイライラを発生させる展開もなかったんじゃないかって。

【ブレーン】
たしかにマァムにイラつきを感じる人たちの理由を突き詰めていくと、何かしらでポップが関わっているところが出てくるということはありそうですね。

【トリック】
慈愛に溢れて魅力的なのに自分にはそれを向けてくれない。いつもしっかりしているのに精神的に支えて欲しいときに頼りにならず逆に相談してくる。いつも強気でパワフルに引っ張ってくれるけど大魔導士レベルになった自分よりはるかに戦力的には劣る…ざっと思い付くところをあげても、マァムの両義性やチグハグ感が際立つのはポップとの関係なんだよ。

【ブレーン】
ポップとの関係でマァムの役割期待が機能不全になったり不安定化しやすいというのはその通りだと思います。

【マスター】
イライラという感情の根源には幼児期の欲求不満が、つまり、母親から愛や安心感が欲しいときにそれが得られないという体験があると言われます。優しくて強い母性に魅力を感じてそれを求めているのに肝心なところでそれが与えてもらえないポップの目線からマァムが描かれることが多いせいで、マァムの両義性が際立ってイライラの対象になりやすいということはあるかもしれませんね。別の観点から言えば、主にどのキャラ目線からマァムを描くかによってマァムの印象を変えることができるということにもなりますね。

【トリック】
このことを考えていて思ったんだけど、特にポップとの関係においてマァムって凄く間の悪いキャラなんだよね。「間の悪さ」というのもマァムの本質の一つなんじゃないかな。

【ブレーン】
間の悪さの原因は状況理解の不足です。状況理解が出来ない原因は機微を察する力がないことや、自分の信念や正義に確信を持ちすぎるあまりに多角的で柔軟な発想ができないところにあるので、間の悪さがマァムの本質であるというのは当たっていると思います。

【マスター】
「間の悪さ」という性格をブレーンさんがおっしゃったようにその原因レベルまで掘り下げて考えていけば、そこからマァムが陥りやすいピンチ展開を考えることもできそうですね。

【ブレーン】
間が悪いというのは「客観的に見てその状況で求められている合理的な行動と違うことをしてしまう」ということですから、「感情先行の行動」、「自分の正しさへの過信」、「機微を読んで柔軟に対応する能力の欠如」などのマァムの性格がそうした行動を生み、結果的にピンチになる状況を考えていけばいいのだと思います。

【トリック】
老師とポップが死んだと早合点してミストに突進して捕まってしまう展開なんてまさにそれだよね。まず思い込みがあり、次に強い怒りの感情があり、それが制御できなくて見るからに物理攻撃が通用しなさそうなミストに突撃して捕まり身体を乗っ取られる。肝心なところで弱さや未熟さが露呈して頼りにならないわけだから、原因から結果まであのヒロピンは本当にマァムの本質なんだよね。

【マスター】
マァムの本質を掘り下げることでそんなマァムにふさわしいピンチを考えるのがこの座談会の目標です。本質的部分に関しては徐々にわかってきたので、次回は是非魔王軍になったつもりでマァム攻略の具体的な立案をしてみたいですね。



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