フルすす 2021/08/26 17:31

気乗りしなかった追加コンテンツを、いかに作成するようになったか

 ver1.1に同梱した追加要素の説明文章も記事として同時にUPしていますが、こちらの記事はブログのみの内容で、バージョンUPの経緯などを書いていきます。

 まず、以前の投稿記事で、あまり気乗りしない気持ちをそのまま書いたりしていましたが、いきなり前言撤回して、角魔女王京のバージョンUPで追加コンテンツを入れました。




※旧バージョンで「強襲」で敵を倒したときはメッセージのみだったところを「強○」に変更し、このように一枚絵が表示されます。


 そもそも気乗りしなかった理由には、おおよそ3つあります。

・追加でコンテンツを足しても、遊んでくれる人が増える気がしない。

 これは現状でも覚悟はしておりまして、自分はスマホのアプリゲーの開発経験などは無いのですが「発売日の初動の週にコケたら終わり。後になって挽回するのはほぼ不可能」というのは、感覚的にまぁそうだろうなぁ…と自分も思います。
 とはいえ、角魔女王京は値段に対してHCGが少ない状態で発売してしまったのは動かない事実です。
 次回作以降の作品などがそれなりに上手くいった場合に(一応それを目指して次回作を作っています)そこであらためて過去作を見てくれる人が増えたとき「こっちはHCGが少ない…どうも購入する気が起きないかな」と思われてしまうのは、やはり自分でも勿体ないことのように思います。
 逆に、最初はHCGが少ない状態で発売された作品でも、継続的なアップデートでコンテンツが追加されていることを実現できていたら、それは安心感や信頼を得られる要素になるのではないか、と考えています。
 短期的な意味で急に遊んでくれる人が増えることは無理でも、長い目で見たときに「過去作品もちゃんとコンテンツを追加しておけばよかったな」と後になって後悔するような状況にはしたくない、と思い至りました。



・無意識なところで、一度に大量にHCGを追加しようと考えていた。

 現状のざっくりとした印象ですが、角魔女王京の最初のバージョンでのHCGは基本12枚。しかし他のサークルさんの作品をリサーチしていくと、値段に対してのHCG枚数は合計30~40枚くらい欲しい、むしろ1650円でHCG基本30枚ではまだ少ないほうだ、と現在の自分は考えています(このあたりはそれぞれのサークルさんで事情や考えかたが異なって当然ですし、あくまで今の自分はそう考えている、という話です)。

 正直なところ、一度にHCGを20枚とか足すのはキツい作業です。
 それに加え、以前の記事でも書きましたが「単にHCGだけ増やすのはさすがに不自然なので、Hイベントとしてシナリオも追加する必要があるだろうか」とまで考え出すと、気が遠くなるというのが本音でした。

 ただ、これも改めて考え直したのですが、別に20枚ものHCGやシナリオを「一度で」追加する必要は無いよな、と。
 6枚くらいのHCGを次回作以降の作品制作の合間に、すこしづつ足していくという方法ならば、なんとなくやれそうな気がします。
 失敗を一度で挽回しようと考えているから無理が生じるわけで、今更、急に慌ててコンテンツを追加することには特に意味は無い。しかし、過去作品を見てもらうときに「結構、継続的にコンテンツを追加しているんだな」ということが履歴から伺えるなら、むしろ好印象に繋がる可能性もあるかもなぁ、と考えを改めました。



・どうも自分にとっては、一番負担がかかるのはシナリオらしい。

 これは角魔女王京の、ヨタ話的なシナリオのほうでもそれなりに語っていますが、自分はストーリー的な文章を書くことに、ほとんど経験がありません。
 長文を書くのは以前から好きでちょくちょく行っていたのですが、内容的にはコラムやエッセイのようなもので、ストーリー的な文章とは異なるものです。
 現在、絵を描くこと自体は結構できているのですが、そこにシナリオも足す必要があるのは「もう新作ってかたちにさせてください…」と思うところはあります。

 絵を描く作業というのは結構、頭をカラッポにして手を動かすだけでも量をこなすことはできるのですが(まぁ何も考えずに手だけ動かすのは良い状態とは言えないけど)シナリオとしての文章は、もう出てこないときは本当に全然何もできなくて、書く必要はあるのに何も書けないまま机に座って何時間も過ごす、ということがままあったりします(逆に、書けそうな起点が見えてくると一気に書けるというのもシナリオですが)。

 ところで、今回のバージョンUPで「強襲」を「強○」に変更し、一枚絵を表示するというのは、実は次回作のアイデアのひとつとしてぼんやり考えていたことです。
 しかし、この方法でそのまま角魔女王京をバージョンUPするのなら、文章的なストーリーを足すことなくHCGを追加できる。絵そのものは次回作のために描いていたストックから用意できる。枚数的にも気の遠くなるような手間というほどではない。

「これならやれそうだ」

っていうものが見えてくると、それ自体がやりたくなる動機になるというか、これはむしろ、そう感じたそのときに、勢いのまま実行してしまったほうが良いなぁ、と思いました(こういうことを後々に伸ばすと、めんどくさい気持ちのほうが強くなりがちなので)。




 今後のアップデートと追加コンテンツも、やりたい気持ちもあるし、今回とは違う方法で、ゲームシステムに上手く乗せるかたちでHCGを追加することも考えています。
 まだ形に全然なっていないのでお見せできるものがなく、お約束もできませんが、やはり次回作で採用しようとしていたアイデアを、そのまま角魔女王京に組み込むかたちで追加コンテンツとすることを考えています。
 次回作に採用するアイデアをどんどん前作に入れていこうとしていますが、極端な話、エロゲの目的の根本はHCGを見てもらうことだと自分は考えているので、次回作は次回作で、そのまま採用する予定だったゲームシステムは使用するつもりで、別に奇抜なアイデアで勝負する気は無いかな、という一種の開き直りのような感覚が自分にあります(ある意味ではそれは良くないことかもしれないけど)。


 こうしてあらためて要素を挙げていくと、結構自分でも考えが変化していってるなぁと思うのですが、前作に追加コンテンツを…ということを、ひたすら悩んでいたわけではなく、次回作のHCGを描き貯めている作業の合間に「ふと思いついた」要素がほとんどだったりします。
 絵を描く作業をしていて、これは良い絵になりそうだな、と思えるときは自分でもテンションが上がります。そのテンションが上がる感覚を得たいから絵を描いているし、ゲーム作りもその延長にあります。
 前作が完成する三日前くらいの「なんかこのゲーム、本当に完成しそうだぞ」というのが見えてきたときには、興奮で眠れないくらいテンションが上がりました。それが忘れられないから、作品づくりを続けているんだ、というのも自分はあります。
 たぶん、前作の追加コンテンツのこと「だけ」をひたすら考えて、机に座って悩んでいるだけだったら、逆にテンションは落ちる一方で、前向きなアイデアは出なかったと思います。
 とりあえず手を動かす、ということの重要さを、あらためて感じたりしています。
 

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