拾った亜人に愛された結果サイズフェチプレイでぐしょぐしょにされる話サンプル

2021年12月31日に販売した作品のサンプルです。
続きはこちらから読めます。

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 友宏がルミと出会ったのは、遅めの雪が降り始めた真冬のことだった。独り身ながらもクリスマス気分を味わうためにケーキを買った仕事帰り、人通りの少ない閑静な道に彼女はいた。

「……亜人の子供?」

 電信柱の影に隠すように置かれ雪に濡れてふやけた段ボールの中に、長く白い毛をまとった子猫、のように一見思える生き物がいた。
 頭頂部にある耳や長い尻尾は猫同然だが、顔や身体の作りは人間の幼児と全く同じのそれらは、亜人と呼ばれる人間に近い種族だった。

「捨てられたのか?」

 彼女らはあまり知能が高くなく、成体になっても精神年齢は人の半分程度と言われている。代わりに愛嬌が良く人に懐きやすい、人の言葉を覚え簡単な家事もできる。その他様々な理由から、亜人を家族の一員として迎える家庭も多い。

 それと同時に、こうして扱い切れなくなったか飼い切れなくなった亜人を放棄する無責任な飼い主というのも、当然ながら存在する。

 段ボールの中で寒さに震えている長く白い髪が印象的な亜人は、まだ産まれてそう経っていないように見えた。まだ保護者から引き離されるには早すぎる。
 どちらにせよ、このまま放置していれば寒さに凍えて生きてはいられないだろう。

 そして典型的善人である友宏は、目の前で死にかけている小さな命を捨て置けるような人間ではなかった。

 手早く着ていたコートを脱いで、それで包むように亜人を抱える。突然抱え上げられてびくりと驚いたが、人肌で温まったコートの感触に溺れる方を優先したらしく、抵抗らしい抵抗もしなかった。

「寒かったろ、もう大丈夫だからな」

 コートで包んだ亜人を寒さから守るように、あるいは防寒着を脱いで冷たい風に堪えるために、友宏は腰を丸めて帰路についたのだった。

 一人暮らしのアパートに戻り、丸めたコートをソファに置いて暖房機器の電源を入れて、風呂場へ向かう。バスタブにお湯が溜まる手筈を整えると、ソファの前に戻りあらためて亜人の様子を確認しようとコートを取り払った。

 身を丸めていた亜人はやはり生後間もない小ささで、猫に近い種だった。薄汚れた髪と顔は色白で、身に纏っているのはボロきれ同然の布一枚。これだけで、この娘がどのような飼育環境にあったのかがわかる。

「酷い飼い主もいたもんだ……」

 頭を軽く撫でると、手の平に頭頂部を押し当てて目を細める。普通ならば人に警戒心を抱きそうなものだが、異様に人懐っこい。余計に捨てられたのが不思議だと呟くと、彼女を腕に抱き抱えて湯が溜まった風呂場へ連れて行く。
 脱衣所で布切れを脱がせようとしたら勝手にぼろぼろと崩れたので、こんなものを着せていた飼い主への苛つきを覚えながら丁寧に取り除く。そうしてシミひとつない肌を晒し裸体になった彼女をゆっくりと湯につけた。

 人と同じシャンプーや石鹸が使えて助かった。できるだけ力を入れないように、しっかりと汚れを落とすように洗って、湯で身体を温めさせる。そして風呂の中でウトウトし始めた彼女を丹念にタオルで拭き、最後に自分のシャツを着せて一通りの作業が終わった。

(それにしても……)

 先ほどまで薄汚れていて意識が向かなかったが、綺麗になった容姿を見ると相当に上等な種の亜人だとわかった。
 櫛を通さなくとも艶やかな白い長髪に白い肌、幼体だから体の凹凸は小さいが、すらりとしている。顔立ちも可愛らしく、くりくりと丸い蒼い瞳が特に印象的だった。

(……明日にでも保護施設に連れて行こうと思ったけども)

 ちらりと自室に目をやる。見栄を張って一人暮らしにしては広いアパートの一室は、帰りを待つ者がいないと余計にがらんとした印象を友宏に感じさせる。誰もいない空間に「ただいま」という行為が寂しいという思いは、どうしても生じていた。

「お前、うちの子になるか?」

  ソファの上でころりころりと転がって遊んでいた彼女は、その言葉を聞いて顔を綻ばせた。喋れはしなくとも人語は理解している、ならばしつけも楽だろう。それが最後の一押しになり、

「明日は、道具の調達と調べごとだな……その前に、一緒にケーキ食うか」

 このアパートの一室に、新しい住人が増えたことが決定したのだった。

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