エロゲー考察
「エロゲーを考察」について、
私が同人業界を知りユーザーになり、
今年クリエイター活動を始め、
今に至るまでの約10年程度の知識で、
徒然に語ってみます。
いつものことですが、
今から記事を書くにあたって、
データとか根拠がない為信ぴょう性はなく、
ただ、自分が体感したこと、
憶測、
思い付きなどが、
とりとめもなく書かれていると思いますので、
時間と余裕がある方だけが読んで頂けたら良いと思っています。
■この記事のゴール
・現在作成中のゲームの青写真が垣間見えたら良いかなと期待
・私の今もやもやした気分が少しでも解消されたら良いなと期待
■なぜこの記事を書こうと思ったのか?
最近エロゲー実況をしている動画を閲覧した時に、
ふと、考えました。
私が作ろうとしているゲームは、
本当にエロゲーなんだろうか?
ちゃんとユーザーにコンセプトがわかるようになっているだろうか?
ちゃんとエロいだろうか?
そもそもエロゲーとはなんだ?
そして次の話になります。
■エロゲーとはなんぞや?
まずそこからですか?
と、すでに気の遠くなる話をしてますが、
そこから思ったことを書きます。
アンサー
エロゲーは自由だ!
「自由」
何にでも使えて良い言葉ですね。
これを言ってしまうと、
話が広がりすぎて収拾がつかなくなるので、
これを前提とした上で、
さらに絞ります。
エロゲーとは、エロ要素とゲーム要素が合体したゲーム
これもまんまですが、
ユーザー視点で言うなら、
少なくとも私が何かを購入する時の基準は、
これを優先にしています。
なんですが、先に結論を書きますと、
エロ要素とゲーム要素の相性は最悪である。
だからこそそこにロマンがある。
なぜ、そう思ったのかを書いていく前に、
エロ要素とはなに?
ゲーム要素とはなに?
ですね。
■エロ要素とはなんぞや?
とにかく、人をエッチな気分にさせるもの。
これもまんまですが、
明確な答えがない為、芸術に近いと言えます。
さらに細かく言うなら
①抜きたいレベルのエロ要素
②継続(あるいは断続的)してエロい気分に浸りたい
③癒されたい
④すっきりしたい
⑤心の下をくすぐられるような感覚を欲しい
⑥背徳的な気分を味わいたい
ぱっと思いつくだけでも、これだけあります。
個人的に思うのは、昨今多く求められがちなのは、
主に①③だと思います。
①は、「エロとつくなら抜けるまでがエロ」という概念。
⇒私はどちらかというとこっち派
⇒対照的に「妄想はこっちでするから題材だけくれ」
という考えもあり得ると思います。
③は、なんか全体的に可愛い感じ(ほっこりする感じ)の世界観で、
発生するエロでしょうか。
(主にキャラが学生っぽいのが多い)
最近多く売れているものはこういう傾向が強いかなと、
勝手に解釈しています。
⇒ちょい前ぐらいに漫画でエログロ系(エロとヴァイオレンス)が、
流行っていた時期がありましたが、
それの反動かなと勝手に思っています。
あと、歳をとると、
学生時代を妙に恋しく思う感覚(童心に帰る感覚)が、
あるそうなので(友人曰く)、
そういうのも関係しているのかもしれない。
私はまだその感覚に陥ってませんが。
この時点で複雑な話になってきてますが、
さらにゲーム要素と掛け合わせる際に、
何をチョイスすれば良いのかは、
正解はない為、
より芸術的なセンスが求められると思います。
当然、上記エロ要素を狙って、
自由自在に作り出せるのが、
前提となりますが。
■ゲーム要素とはなんぞや?
「ルールを作って何かをすること」
「楽しい気分にさせてくれるもの」
細かく言えば
①与えられたミッションをクリアする事で喜びを与えてくれるもの
②操作する事に快感を伴うもの
③思考中に快感を得られるもの
④視覚的に気分を高揚させるもの
⑤成長させる事に喜びを与えてくれるもの
①はゲーム全般的に何にでも言えます。
稀に世界観にいるだけのゲームというのもあります。
所謂「自由度の高いゲーム」ですかね。
明示的な終わりがない為、個人的にはあまり好みじゃない。
②は主にアクション(RPGも含む)ゲーム
必須とまでは言わないですが、これがあるゲームはなかなか強い。
依存性が高いので、
同じ事をプレイヤーにさせても楽しませることができる。
③は主にシミュレーションとかパズルとか、
謎解きとか、あとノベルゲームとかが多い気がします。
主に数値(数値)や理論の面白さ、ストーリーの面白さを、
前面に押し出したようなタイプ。
④はアクションゲーム(レーシング系)とか、
パズルゲーム、RPGが多いでしょうか。
動きの面白さを前面に押し出したタイプ
⑤はRPGやシミュレーションに多いと思います。
③(数値の変動)と④(見た目の変動)を、
ブレンドしたようなタイプでしょうか
これが、大昔のゲームクリエイターさんが知恵と才能を、
フルに活用して作り上げられたゲームとしての基盤と、
言えると思います。
大体この五つのうちのどれかを一つ以上を押さえておけば、
ゲームとして、体をなしていると思います。
少し話が脱線しますが、
最近テレビで見たニュースでは、
戦争体験型ゲームというのが人気があり、
取り扱われていました。
戦時中の民家の様子を体験し、
心の奥にあるもの(道徳的な)に訴えた上で、
プレイヤーに選択を求めることを、
コンセプトとしているようです。
⇒プレイしたことはないですが、
①~⑤には当てはまらなさそうです。
同人業界でよく言われるセリフ。
「これをゲームと言っていいのか」
がありますが、
これには2パターンあると思っていまして、
上記①~⑤に当てはまらないタイプと
当てはまるけどユーザーの満足度に達していないタイプ。
もし私がプレイする立場で、
前者と遭遇したなら、
ゲーム要素はないものと考え、
エロ要素(抜けるかどうか)のみで評価します。
後者は同人エロゲーにはあるあるなので、
まあ、素人がつくったものなので、仕方ないよね。
とりあえず最後まで動いてくれればいいか。
となるでしょうか。
まあ、事前情報で知っている上で、
購入したかどうかも大きいと思いますが。
■エロ要素とゲーム要素の相性は最悪
ここまでの内容が整理できてきたので、
私が思うエロゲーの定義を書きます
「ルールを前提としプレイした中で楽しさや面白さを見出すことができ、煽情的な気分にさせ抜けるゲーム」
つまりこういうことなんです。
これがどれだけエグイことを言っているか。
伝わりましたでしょうか。(爆)
まず、面白いゲームって、
プレイヤーの集中力を必要とするものが多いです。
操作が複雑だったりとか、
絶えず思考して動かさなければ、
クリア困難になったりとかが、
スタンダードです。
昨今では操作方法を極力簡単にした、
同人エロゲーとかもいっぱいありますが、
そうなるとゲーム要素としては、
見た目や思考でしか楽しめるものがなくなり、
どうしてもゲーム要素としては少し弱くなります。
対して良いエロっていうのは、
どれだけ破壊力のあるエロ(一気に抜けるか)か、
どれだけエロ気分を持続させれるか、
で左右されると個人的には思っています。
この、ゲームへの集中と、
エロ気分というのは、
相反するものなので、
合体させることが非常に困難です。
(一休さんばりの頓智レベル)
■エロゲーとして体をなすには?
プレイする側としては単純に、
「面白くて抜けるエロゲーがやりたい」と
希望だけを持ちますが、
作る側としては、
それをそのまま実現させれない。
だから、まずは比重を考える事が先行します。
■ゲーム要素対エロ要素
ゲーム要素対エロ要素の比重について、
私の個人的な偏見のある考えですが、
1:9、2:8くらいが良いかなと思います。
(いっても3:7くらいかな)
乱暴な言い方をすると、
本当に面白いゲームをやりたいなら、
市販されている8000円(PSとかNSとか)くらいのゲームを、
やったら良いと思います。
■最初に目指す目標
最近だと体験型のエロゲー(RPG)が、
流行っているかなと思いますが、
プレイヤーは操作できるけど、
すでにシナリオは決まっていて、
それを順になぞっていくスタイルのゲーム。
下手したら戦闘すらないRPG。
考えたシナリオとエロに自信があるなら、
これが一つの正解かなと思えるほど、
作り側の観点で言えばベストではないでしょうか。
個人的には、
ノベルゲーの制作が一段落したら、
こっちにシフトしても良いかなと、
現時点ではそう考えています。
(どこかのユーザーに紙芝居ゲー、
と言われるかもしれませんが。。)
一つ問題があるとすれば、
エロ要素で満足度を満たせなければ、
ただのくそゲーと化しますので、
どれだけエロ要素にこだわれるかが重要かなと思います。
最初に目指すべき目標はこれでいいと思っています。
が、なぜ比重をエロのほうに寄せなければならないかを、
もう少し考察します。
■なぜゲーム要素よりエロ要素なのか
私がエロゲーを買った時によく思うのですが、
ゲーム要素を強くしたエロゲーの場合、
比較対象が市販されているゲームになる事が多いです。
「この手のゲームって普通こういうつくりになってるよね」
っていうのが山ほどでてきます。
同じジャンルで他製品を先にプレイしている場合、
人間って無意識にそれを基準として、
次のゲームを比較してしまうものです。
どう考えてもプロ集団が作ったゲームに勝てるわけがない。
というのが理由になります。
勝つ算段が全くないというわけでもないですが、
それをいってしまうと、
話が膨らんで収拾がつかなくなるので、
一旦ここで終わらせときます。
■昨今求められているものは?
エロゲーを買いに来るユーザーは多種多様です。
私個人的には、大きく2パターンあります。
抜きゲーとして買いたい場合
①抜けるかどうか。
②嗜好(好きなシチュあるか)があうかどうか。
③シナリオが良いか。
④時間がとられないかどうか。
⑤絵が良いかどうか。
①は最優先
②はストライクゾーンは広いと自負していますが、
軽く抜きたいか、強い絶頂が欲しいかで考えます。
③はそもそもシナリオが良くないと①②が達成されない。
④はできれば初回プレイから1時間以内に抜きたい。
⑤はなんとなく絵が良いかどうかで決めています。
エロゲーとして買いたい場合
①独自性の高いものか
②斬新さがあるかどうか
③ジャンルが確立されているゲームかどうか
④エロいかどうか
優先的には安牌をとって③ですかね。
博打買いするなら、①②が優先されることもあります。
④は多少エロイ気分になればいいかくらいの気持ちで買い、
一回でも抜けたら高評価
私の購入時の思考パターンとしてはこうなりますが、
買う側は多種多様なので、パターンを考えるとキリがないですが、
現在の傾向としては、
①癒し
②精巧な絵
③コンセプト
④時間
でしょうかね
①はもうそんな気がしてならないという私の偏見です。
②はAI生成絵が売れているようなので、そんな気がします。
③ゲーム実況者の内容を聞いてたら、
やはりコンセプトを気にされているようでした。
まあ、何がしたいかわからないゲームは、
面白くないとは思います。
④はゲーム的にダラダラしていないかどうか
(時間を有効に使っているかどうか)、
も気にしていそうです。
■青写真
結局のところ目下の青写真は、
ゲーム要素はノベル
エロ要素はリョナ
シナリオを強く出したい
絵の下手さはシナリオでカバーしたい
これは当初から思い描いていた制作方針であり、
今も変わってはいませんが、
再確認という事で改めて書かせて頂きます。
⇒次の目標とかも考えていますが、
ややこしくなるので、
この話はやめておきます。
■不安に思う事
①制作中に考えがぶれることがよくありますが、
現時点で、これがコンセプトに大きな影響を、
与えていないだろうかと危惧しています。
②昨今求められているものが「癒し」だとして、
本当にリョナで良いのか?という、
思いも多少あります。
③文字数が多くて、
だらだらしたゲームにならないだろうか?
と言うことも時々思います。
■気持ちを強くもつこと
以前の現場先のリーダーに、
言われたことがありますが、
「君の悪い所は初めから完璧なものを求めすぎている」
これは今のエロゲー制作にも、
同じことが言えるような気がしています。
周囲からの批判や評価を、
完成していない段階から恐れはじめ、
何度もこれで良いのかを考えてしまう。
これが原因で制作できないとすれば、
クリエイターとしては割と致命的かもしれないですね。
いっそ「素人が作ったゲームなんだから、
くそゲーでもいいじゃない」
くらいの勢いで作ったら良いと思うのですが、
その精神を持つのがなかなか難しい。
一瞬一瞬の気分で気持ちががらっと変わります。
今市販されている完璧に見えるゲームも、
失敗と修正を繰り返した結果であるということを、
肝に銘じておきたいです。
■THEエロゲー
思いの丈を綴り、気持ちが少し楽になった所で、
次は過去にプレイした同人ゲーにおいて
衝撃的だったゲームを、
記憶を辿りながら書いていきたいと思いましたが、
記事が長くなりましたので、
次の記事に書きます。