Wedge White 2022/07/31 01:43

半端な気持ちで入ってくる属性のお話

半端な気持ちで入ってくるなよ。性癖の世界によォ

 7月の最後の更新は、日記というか、コラム的なお話を
 今後は、こういう愚にもつかない話を積極的にしていきたいですね
 一応、ちょっとした伏線でもありますし

 今回のお話は「百合」を
 WW的には、一度もこういった作品を公開はしていませんが、興味は大いにあるジャンルとなります
 さて。では、ややこしい話に入らせてもらいますね。いきなり

百合と同性愛の違いについてです

 ちょっと感覚的にわかりづらい表現だったので、大字にはしませんが、言い換えます
 「百合」と「レズ」の違いについて、話そうとしています
 「同じだろ」と思う人もいるかもしれません。多分、少なくとも現代においては広義的には同じ言葉としても扱われるのだと思います
 ですが、ここでは狭義的に使わせてもらいます
 少なくとも私の基準においてこの2つの違いは、偶然か必然かの違いです

 つまり、「百合」とは女性が好きになった人がたまたま女性であった場合
 逆に「レズ」とは、女性が好きな女性が女性と絡むこと。であると認識しています
 これは決して小さな違いではなく、物語の色合いを大きく左右する要素であると考えています

 たとえば、百合であれば恋愛感情を意識した瞬間。あるいは、付き合い始めたその瞬間に、大きな葛藤があることが予想されます。ある意味、初動が最大瞬間風速な訳です
 逆にレズであれば、付き合い始めたその瞬間は、そもそも自分の性的な嗜好が女性(同性)にある、ということがわかっているため、出だしはスムーズである場合が多いでしょう。しかし、その過程で悩むことが多くなると思います。やはり、自分がマイノリティであることを意識したり、現実的な「終着点」について悩んだりと
 百合が初々しい葛藤を描くとすれば、レズはそこから更に踏み込んだ葛藤を描くことになる、と言えるのだと思います
 言い換えれば、百合はレズの初心者、という表現ができるかもしれません。また、あくまで私の理解において、百合は必ずしも同性だけを恋愛対象とはしません。バイ、あるいは基本的には異性愛者だが、今のパートナーだけは同性なのに恋愛対象になっている。というケースもあり得ます
 そのため、単純なレベルの違いとは言い切れないとも思う訳ですが

はい、ややこしい話をしています

 この辺りは本当、深淵も深淵であると理解しています。理解しづらいということを理解している
 大雑把な話をすると、百合という表現はソフトでもあります
 一見すれば意味がわからず、意味を調べず、なんとなく「これが百合作品だよ」と言われているものを見ているだけなら、なんとなく「女の子同士の恋愛をそう呼ぶのかな」という理解になるはずです
 これも決して間違っていませんし、女性の同性愛の隠語が百合である、という表現も間違ってはいないと思います
 逆に「これはレズ作品だよ」という表現をされると、一歩引いてしまう人も決して少なくはないのではないか、と思います

 なお、余談ですが百合の対義語に「薔薇」が存在します
 ほぼ完全に男性向けサークルを運営している身で、おおよそターゲット層が女性に絞られるこのジャンルに言及するのもアレですが、つまりはBLです。ただ、百合に比べて薔薇はあまり見ない表現だと思います
 また、逆にBLに比べてGLという表現もそこまでは見られない気がしています。もちろん、どっちも使われる言葉ですが
 なんとなく、女性同士は百合、男性同士はBL、と通りのいい言葉がねじれの関係にあるのは興味深いことな気もしますが、こちらもやはり、「ホモだよ」と呼ばれるよりは「BLだよ」「薔薇だよ」と言われる方がソフトな感じがします

 閑話休題。正しく使えてますよね
 百合が半ば同性愛のソフトな表現と使われているために、巷で「百合作品」と呼ばれる作品が、実質的にこれ、レズじゃない……?という感想になる場合は往々にしてあります
 でもまあ、言葉の意味は変わるものですし、そもそもこの辺りは隠語、スラングの類なので、特に流動的な言葉です
 いちいち警察を発動していてはキリがありません
 ですが、最低限、創作者としてはその辺りについても意識しておきたい。書いている本人ぐらいは「これは狭義的にはレズ作品だ」などと理解しながら書いていたいと思ったりします
 先の通り、この2つは間違いなく近接し、重なり合っていますが、やはり微妙に主題や作品としての手触りが変わってきます
 ここがぶれてしまうと、もう誰にも百合ともレズともわからないものになってしまうため、それは避けたい、という気持ちがあるのでした



あ、そういう訳で百合作品を書いていますので

 正直、レズとも取れるな、とは思っているんです
 ただ、たとえレズであったとしても、初めての同性恋愛を経験するお話なので、テーマとしては百合的になります
 そう、レズなのに百合的という一番ややこしいパターンです
 もうここまで来てしまえば、ぐるぐる考える必要もないのでは……?と思いますが、ややこしくとも、自分の中では意識しておく必要があると思います
 また、単純に色々と考えるのが好きな人間なんです。そういう人間だからこそ、書いている訳です

 とりあえずは小説という形で、これが後に音声作品化するのかも謎ですが、新しい試みであるのには違いありません
 その結果をぜひ、見届けてもらいたいと思います



 それでは、来月もどうぞよろしくお願いいたします

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