たぬき/Comic☆たぬき 2022/08/24 21:02

『楽園ギルド』についての後書き的なあれこれ

『楽園ギルドの性処理係』をプレイしてくださった方々、どうもありがとうございます。
このゲームは販売順で言えば3作目ですが、制作順は4作目。エリンさんとぼくを販売した直後に作ったゲームになります。
エリンさんとぼくが2020年1月に発売してるので、2年ちょっと眠らせてた計算ですね…。もう2年!?早いな!
なぜ2年も眠らせていたのかというと、当初依頼する予定だった絵師さんがいたのですが、色々考える中でその絵師さんにたぬきと組むメリットがないな、と思って依頼前に白紙に戻したためです。
その後、りつきさんを見つけてびびっと来るまで2年間お蔵の中で眠らせることになってしまいました。
Comic☆たぬきでは絵師さんを選ぶときの理念がいくつかあります。
まず絵師さんの絵柄のいいところを最大限生かすキャラクターづくりであること。
たぬきは、シナリオを読んだ絵師さんが何を感じてどう表現するのかの化学反応を求めて依頼を出しているため、まずその絵師さんとの相性がよさそうなキャラクターを連れてくるところから戦いは始まっています。
次に、絵師さんの心を動かせそうなシナリオづくりであること。
同人ゲーム界では制作物に対する熱量がないとまずスタートラインに立てないと思っているので、その絵師さんが大事している価値観の、出来れば一歩先を見せられるようなシナリオを用意するようにしています。
そして最後に、関わってくれた絵師さんに金銭以外でもメリットを用意すること。
例えばやってみたいけど踏み出せなかったことへの背中を押すとか、絵師さんが悩んでいることを好転させるようなシナリオを作るとか、もっとたくさんの人に知ってもらうきっかけを作るとか、そういったことを考えています。
このように、そもそも制作段階から依頼する絵師さんを狙い撃ちすることを決めて作品作りしているため、「この人だ!!!」というびびっと感がないとまず依頼を出せないんですよね。
これはもはや絵師さんとのバトルです。作品で刺すか刺せないかの戦いです。
もちろんこれはただの理念ですから、全部完璧に当てはまらないと依頼を出さないわけでもないし、狙ってみたけどずれちゃったなんてこともしばしば起こります。
実際、この絵師さんに依頼する作品を作るぞ!って意気込んで完成させたはいいけど、ああ…この作品では〇〇さんを刺しきれないな…ってなって次の絵師さんを見つけるまで蔵にしまい込んである作品も何本かありますね…。
『楽園ギルド』も、下手すれば一生日の目を見ることがない可能性もありましたので、りつきさんに出会えて本当によかったなと思っています。



そういえばイヌトラくんとシギちゃんの記事で書き忘れたのですが、二人が夢の世界で生まれた夢の世界の住人っていう可能性もあるんですよね。
そうなると、魔鍵を核にしないと現実世界にとどまれないことになってるので、再びシファちゃんが力を分け与えるか、自分たちの魔鍵を見出すことになりそう。
後者のほうが面白そうですかね。心の成長によって以前と違う魔鍵が生み出される展開は見たいです。
とはいえ、人間or夢の世界の住人問題はどっちに転んでもいいかなと思って雑に投げた設定なので、回収されない可能性もあります。

たぬきのお話づくりのやり方は、
たぬきの嫌いなタイプの子と苦手なタイプの子二人をたぬき村(キャラクターの種を何十人分かストックしてある場所)から連れてくる。
→二人の性格や価値観、思考回路を、そのキャラになり切ってリアルタイムで会話できるようになるまで徹底的に考え抜く。
→その二人の行く道を想像して、うまく脇を固めてくれそうなキャラたちをたぬき村から連れてくる。
→必要そうな設定を後から付け足したりあとで回収してもしなくてもいい雑な伏線をばらまく。
→あとはキャラクターたちの価値観や選択に任せて眺めていれば完成。

ていうまぁ適当なものなのでこういう生きてるんだか死んでるんだかわからない設定や伏線がいっぱい誕生します。
舞台や小道具を変えてもたキャラクター性が変わらない限り表現したい物語が成立しちゃうので割と適当に扱っちゃってるとこがありますね。
ほんとはあんまりよくないんだろうな。キャラクターとばっちり噛み合う舞台や設定やゲームシステムを考えるのって難しい。
今作ってるやつはもう少し噛み合いを意識したものになってます。
完成度は上がってるけど表現したいものからはちょびっと離れた感。むう。



お話づくりのやり方や以前の記事でも少し触れたのですが、たぬきはお話を作る際、必ず苦手なタイプのキャラと嫌いなタイプのキャラを連れてきます。
たぬきの苦手の感情は酸っぱい葡萄。嫌いの感情は同族嫌悪から来ていることが多いのですが、この二つを絡ませることで、嫌いな自分を認め、理想に向かって歩き出す物語が自然と出来、そうなれたときに苦手も嫌いも大好きに変わってるんですよね。
自分の苦手と嫌いを大好きに変える、というのがたぬきが自創作に求めるものなんだろうな、と思っています。
なんというかすごく内向きの感情で作ってるというか、これ全然エンターテイメントじゃないですね。内省の延長です。
これほんとにえっちゲームの後書きかな?プレイヤーはあんまり見たくない話かもしれないな!?
真面目な悩みやらなんやらを作品にしようとしてるんですけど形にするとどうしてもえっちゲームになっちゃうんですよね。
たぬきさんすけべなことばっかり考えて生きてるからせっくすって形でしか出力できないんだ。しょうがないね。



ずいぶん獣くささがあふれる記事ですが、こんなたぬきのキャラクターを好きになってくれたという声や、はじめはあんまり好きじゃなかったけど好きになったという声をいただくと、ああ、幸せだなあ…。報われたなあ…なんて感じたりします。
普通えっちゲームじゃ注目されないことが多い男キャラへの好きコメントも結構いただけるのも超うれしい!
苦手や嫌いから始まってるけれど、今では物語を走り抜けてきたみんなのことが大好きなので!!



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https://ci-en.dlsite.com/creator/3426/article/238087



ついった

@tanukiya1

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