ぶるがり屋 2020/07/16 04:52

フルーツバスケット 2期10話の感想

フルーツバスケット 2nd season 10話(計35話)
「あなたは・・・・・『誰』ですか?」 の感想です。


フルーツバスケット 2nd season Vol.1 BD Blu-ray
井端義秀 (監督), 石見舞菜香 (出演), 島崎信長 (出演)
エイベックス・ピクチャーズ
2020/06/26

フルーツバスケット

 海の別荘編・クライマックス。
あきとと草摩の呪いの正体と、透の決心。

 も、紅葉ーッ!!!!
あきとから透くんを守ろうとして、守れなくて。
自分のせいで傷つけてしまって、他人に守ってもらう事しか出来なくて。
 どうしたってあきとは透くんを傷つけたでしょうし、後々まで考えれば紫呉たちを呼んだのが一番良い方法だったと、自身で理解していても。
傷つけて守れなくて、自分を許せなくて苦しいですよね…
 ただ、夾がしようとしていたように暴力であきとを止めなかったのは。
紅葉が賢く後々の騒動を忌避しただけでなく、
あきとを十二支の神として愛しているだけでなく。
自分や透のためでも他人を傷つけることが出来ない、紅葉の優しさからだと思うのです。
 透が綺麗な涙と言ったように、君の涙も痛みも、全部優しくて愛おしいものなんだよ、紅葉…。

 あきとが透くんから離れる最後の、髪から手を離す動きがおぞましく美しく、妖しく。
歪み淀みが生きているような動き、声、言葉。
いやもー本当に脳内のあきとそのものですよ腹立たしい!(笑

 「守ることの難しさ」
今回だけでも、由希、夾、紅葉が、その難しさを痛感して、そして他人の想いも理解していって。
中でも、夾の内心の苦しみや、潑春の言葉から依鈴の行動の理由に気付く由希。
頭が良いだけでなく、成長して他人の心を分かる、優しい人に成長してるなぁ。

 あきとの挑戦、と言うか勝利宣言に、
挑むと、抗うと、
「守りたい」と決心する透くん。
透くんは優し過ぎて、また自分の気持ちを優先するのが苦手で。
苦しむのが夾や由希だけだったら、自分の恋心や家族的な想いが理由のようで、こんなにまっすぐ決断できなかったような、そんな気がします。
今回の紅葉と出会った頃の杞紗の傷を、痛みを知っているから、悩み迷った末、決心したように思うのです。
傷だらけの愛する人たちを目の当たりにして、こんなのが、あんなのが幸せだなんて、認められる訳も無いですよね。

 同時に、透くんが絆に、永遠に、疑問を持つ大きな転換期なのかな。
愛し愛されていても、今のままでも幸せでも、変わらないといけない時がある、見つめなおさなければいけない時が有る、という。

 花火を見ながら最後、透くんを囲んだ3人は透くんLOVE勢なのですね(笑
愛しくて、守りたくて、一番愛し合ってるのにくっつかない夾がちょっと腹立たしくて(笑

 きらめく花火の輝きから、EDの照らされた木々が重なって見えて。
美しい物語の終わりでした。



(以下ネタバレ注意!)



 ついに明らかにされた、草摩の呪いの中の、あきとの正体。
いやー、原作掲載時、全く予想出来ませんでした(笑

 あきとの嫉妬と恐怖から傷つけられた透くん。
この別荘でのあきとのちょっかい、全部紫呉が誘導してるのですよね…
やっぱり紫呉、透くんLOVE勢から3発くらいは殴られるべきだよ!(笑
私も独占欲強いですし、愛する人には本当の自分を見て欲しいですから、気持ちは分かるけどさぁ!

 多分、十二支たちが古の約束のままに、あきとを全員で愛しまくり褒めまくっても、誰も救われない気がするのですよね。
十二支の、草摩の絆=呪いが無くても愛されるのか、愛するのか。
自分に価値が有るのか。

 次回は…!
楽羅回だとしたら、一番好きな話です。
恋の喜び悲しみわがままさがぎゅっ!と詰まっている、胸が締め付けられる、そんなお話。

(ネタバレ終了)

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