ぶるがり屋 2022/03/03 03:17

平家物語 8話の感想

平家物語 8話
「都落ち」の感想です。


【Amazon.co.jp限定】平家物語 Blu-ray box(「監督・山田尚子、音楽・牛尾憲輔スペシャルインタビュー」視聴コード付)

監督:山田尚子
脚本:吉田玲子
キャラクター原案:高野文子
音楽:牛尾憲輔!
発売日:2022/4/6
販売元:ポニーキャニオン

平家物語

 そう、平清盛がやってきたこと。
そう、平清盛がやってきたこと。
武力で、戦で敵を打ち倒し、追い落とし、京を我が物にしてきたことも、全て。

 野蛮、不屈を武器にする源頼朝と木曽義仲。
『鎌倉殿の13人』に似て、こっちの頼朝もつかみ所のない、弱さもひょうきんさもあるのに、どこか人間味が浮いているキャラだなぁ。
 義仲は典型的な野蛮で戦術が強い英雄ですね。
森を駆ける姿にターザンを思い出しました(笑

 頑張って頑張って、古ながらの武士となった、平維盛では勝てない敵ですよ…
京を捨て、風雅を捨て、それでもそれでもと身を削ったと分かる維盛の、叫びと涙。
ああ、滅ぶ一族とは、敗戰の将とは、こんなに辛いのか……。

 資盛の心中、今回だけだとよく分からないなぁ。
ボロボロに傷ついていく兄・維盛にも、ずっと追ってきた好いた相手にも、戦にもちょっと身を引いたようで。
賢くて世の流れが分かってしまって、もう諦観してるのかな。
 無理して明るく頑張ろう、自分たちが戦って盛り返そう自分たちを鼓舞する清経と敦盛と対照的に感じました。

 徳子は… 強くなったのかなぁ。
徳子も、何もかも諦めてしまった、その果てで希望を一つだけ抱いて、希望だけを抱いて、しがみついて、立っているように見えます。
愛された、その証の我が子だけが生きる目的。

 京を焼いて、福原を焼いて、人心を置いて何処へ行くのか。
舞を捨て、笛を聞かず、優しかった重盛の子らは、それでも優しく微笑んでいた徳子は、大人になって何処へ行ってしまうのか。
赤い火に照らされた、海も空も沈み果てて。
寂しく、悲しい情景でした。

 ああ、祇王と仏御前の幸せは、ほんのひと時でしたか。
びわも、それは分かっていたのか…
 でも、それは儚い一瞬だったのか、永遠とも思える至宝だったのか。

 びわと同じ瞳の白拍子、母かもしれない女性。
勝手にもう死んでいるものばかり思っていましたが、まだ生きてるの?
北陸に向かうびわと敗走し心壊れる維盛や「面白い」と言いそうな義仲とびわが会うのかビクビクしていましたが、普通にとんぼ返りで吹きました(笑
ただ、この京を離れた時間で、滅ぶ平家と運命が分かたれたのでしょうね。

 荒れ果てた京でびわが見たのは、民から奪う強者の姿。
平氏でも源氏でも変わらない、暴力。
父を失ったのに、それでも抗うびわが愚かだけど格好良いですよ。

 びわを助けた白拍子-
流石に母というには若過ぎる気がしますが。
アニメ『平家物語』のキャラクター紹介を見たら… 静御前とは!
巴御前は骨太な女武者で、こっちは颯爽とした美少女ときましたか。
静御前の母も白拍子だったとのことで、そっちがびわの探している女性かも?

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