ぶるがり屋 2022/06/26 22:53

鎌倉殿の13人 25話 の感想

鎌倉殿の13人 25話
「天が望んだ男」の感想です。


見逃し・同時配信 - 鎌倉殿の13人 - NHK

【作】三谷幸喜
【音楽】エバン・コール
【出演】小栗旬、新垣結衣、菅田将暉、小池栄子、片岡愛之助/坂東彌十郎、宮沢りえ、大泉洋、西田敏行 ほか
(C)NHK

鎌倉殿の13人

 生き延びる伊豆立志篇、駆け上る平家滅亡篇、新しい時代を築く築く開幕篇、維持篇。
そして源頼朝主役の第1部、終幕。
心に刻まれる、素晴らしい回でした。

恐れる頼朝、困る全成

 前回に引き続き、天に見放されたと感じ、死と成したことへの未練に迷う頼朝。
また疑われて死ぬ者が出るかとビクビクしました。
「このキャラ殺されない?」「疑われない?」ともう気が気でなくて……
 きっと全成も同じだったと思いますが、言ったことをちゃんと周りに伝えよーよ!(笑
一番困る立場の安達殿や、法事に餅作りに参加するぐらい一員なら北条家に伝えなよ!(笑

 一番似合うとプロポーズした赤を、実衣ちゃんに着替えろというシーンは悲しくなりました。
思慮がちょっと足りないのはもうキャラとして(笑、夫婦仲が冷めないで欲しいなぁ。

 全成実衣ちゃん、和田殿巴御前の夫婦は「幸せに暮らしました」で終わって欲しいなぁ。
本当に、幸せに終わって欲しい……

頼朝の謝罪

 やったー巴御前の出番だー!
と思ったらちょっと不穏で。
頼朝が謝ったのは本心ですが、頼朝が救われたいから、相手が女小物だから、なようにも取れるのですよね。
どちらにしても、配下の和田殿の妻となった身に、今更言っても仕方ない訳で。

 このせいでこっちの夫婦に亀裂が入ったら嫌だなぁと思ってたらラブラブで安心しました。
キス邪魔されましたけど(笑

人間、頼朝

 ずっとノリはコントなのに、生きた心地がしなくて。
「あー死ぬかと思った」でやっと安心できました。
勝手に怖がって不安をひり巻いて、死ぬ思いをして。
そして、頼朝は。

 私は今まで、「巨星墜つ」という表現をよく使ってきましたが、今回は違いました。
日の本の歴史を変える巨星が役割を終え、天罰を恐れて右往左往逃げ回り、虚勢も執着も全部吐き出して。
「自分だけのために生きるも良いな」
復讐と業に身を焦がした先で、やっとそう思えて。
たった一人の頼朝に戻って、人間として死んだ。
そんな風に感じました。
愛すべき人間、頼朝が。

 全部吐き出して、遠くを見つめるように笑う頼朝が、義時と政子、安達殿の前の頼朝が、きっと純粋な頼朝なのだろうなぁ。
弱くても勇気と知恵で世界を変える英雄、強くて弱くて退屈しない愛らしい夫、ずっと育ててきて子供のような"佐殿"。
臆病で傲慢で、助平で勝手で、優しくて情け深くて、弱くて業深くて、何処まで行っても人間臭さの塊な、人間。
大好きでした。
さようなら、源頼朝。

天命の死因

 寝不足、ストレス、耳鳴りから最後の症状と、脳梗塞など病気に見えて、誰かに毒を盛られたとしても納得の描写なのが、怖い……

 巴の握り飯には私も「毒味しなくて良いの!?」と思いましたし、時政以外も手を入れられそうな餅、そして最後に義時が渡した水。

 鬼灯や比企尼のように、頼朝を恨んでいるように見えても恨んでおらず、それは頼朝の心が濁っていたように見えて。
それでも簡単に受け入れてしまう頼朝も、心の何処かで信じていて。
でも、それはやっぱり幻で、頼朝を殺そうとする者が居たのか。

 ただ、私は病か呪いか運命か、天命だったように感じます。
本人たちも信じられなかったけど、鎌倉の皆々と頼朝は絆で繋がっていたと、思うのです。

託された義時

 頼朝と義時。
最後の語らいは、美しい木々の中、頼朝の笑顔も本当に晴れやかで。
木の場所が黄金比と正方形の場所をゆっくりと佇み、完璧な美しさでした。

 最初は頼朝を煩い、大事なことを私だけに話さないでと嫌がった義時が、心底嬉しそうに「私にだけ大事なことを打ち明けて下さいます」と語り。
頼家を、源氏を、武家の世を託された義時。
これから義時は、多くの犠牲にした者たちと頼朝の悲願を背負い、頼朝の健忘術策と執念を武器に、生きなければいけないのか……
辛いなぁ。
頼朝もそうでしたが、義時も、大業を為すのは自分の為ではないのか。

 最後の祈っていた墓は、死んだ妹か、八重さんか。

権力の座に残された人々は

 頼朝の死を感じた人物たちは、頼朝と縁深く、また「13人」または近しい存在なのかな。
流石にりくさんが13人になならないでしょーし。
そんなりくさんに驚き、ケツ掻いて、忠誠心が無さそーに見えてもやっぱり大事だったのだろう比企に笑い。
 遠景でえびぞめ色の人だけ分かなかったけど、誰だったのかな?

 時代を開き背負った頼朝が死んで。
自らの欲や大望に関わらず、絶大な権力を掴んでしまった鎌倉殿の者たち。
新しい時代、絶大な権力を如何にするのか。
新しい地獄が始まるんだろーなー。

 「鎌倉殿の13人」第2部 真章、始まる。
あ〜面白い!恐い!(笑

他、ちょこちょこ。

 三浦義村、辻殿を紹介する。
北条家を使うにしろ、自分の手腕で新しい権力を掴む気だ!
ウッキウキだなぁ(笑
義時に見せつける為、反応を見る為に後ろで待ってたよーな気さえします(笑

 りくさん強い!怖い!
時政を愛してない訳じゃないのでしょうけど、多分立身出世欲が最強なのでしょうね。
時政より、頼朝より。
 まー、りくさんの誹謗を咎めない大きな器、助平しようと思った頼朝の制欲の方が怖い気がします(笑

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