ぶるがり屋 2023/02/05 23:16

どうする家康 5話 の感想

どうする家康 5話
「瀬名奪還作戦」の感想です。


見逃し配信 - どうする家康 - NHK

【作】古沢良太
【音楽】稲本響
【出演】松本潤、岡田准一、有村架純、野村萬斎、イッセー尾形 ほか
【デザイン】GOO CHOKI PAR
(C)NHK

どうする家康

 ああ〜
重厚な演劇も良い。史実に則った厳密な物語も良い。
情動に絞ったドラマ、好きー!
いやもう笑って死んでいく、下賤で嫌われていると分かって死んでいく者たちが格好良いんだよ!
泣いたよ!

 作戦会議のコントに笑って、本多正信の懐柔術に笑って、元康の報いる心に感心し、服部党の再結成に燃えて半壊に泣いて、巴お母様と田鶴の失敗に苦しんで、
正信と半蔵の再起に…燃える!

新しい家族

 「妻も子もすぐ新しく作れるよ!」はこの戦国時代に正しく、また切られた側の於大の方が言うのが重く正しく、またこの新しい義弟妹たちともいつ関係が切れるか分からないと感じさせて重いですよ。

 それでも諦めない松平元康と、その気持ちを、苦しみと勇気を知って助けようとする家臣たちの関係だけは、切れないものであって欲しいですよ。
…いや切れちゃう人も居るのは知ってるんですが。

智将・本多元信

 偽本多(笑
これは確かに知略謀略が得意で、信頼されず嫌われますわ(笑
武辺一本槍の本多忠勝とは水と油ですわ(笑
 服部半蔵をか懐柔するのもまぁ騙しはぐらかし。
コントか!

 ただ三河者の気質なのか、他の戦国絵巻の軍師たちと比べると特に卑怯でも卑劣でもないのですよね。
嫌われる一番の理由は、虚偽で戦いに赴かず、命を張らなかったからじゃないかなー。

卑しき悲しい獣たち ニンジャ!

 服部党再結集にもうワクワクドキドキですよ
なんだその収集ギミックは!(笑
うらぶれていたプロフェッショナルたちが集まっていくシーン、燃えないでいられるか!

 でもその姿は服部半蔵が忌み嫌う通り、醜く汚れ、下卑た獣のようで。
隠密の技は確かでも武装した侍には敵わず、忠でなく金でしか動かない者たち。

 でもそれは当然なのですよね。
役もなく禄もなく、人が生きるのに下賤で何が悪いか。
いや悪い事はしてるんだけど(笑、
家族や子の為に、命を捨てて銭を稼ぐ男たちは、渋く格好良いですよ。
笑って守り死んでいく者たちは、誇り高い戦士ですよ。

 と見せて、その子供たちに外連味たっぷりの女キャラ持ってくるの、卑怯だなぁ(笑

服部半蔵は忍びではなく、本多元信は鳥飼ではなく

 蔑み哀れんでいた者たち、必死に生き家族の為に主人を守った。
金と俸禄の為に動かした者たちは、己の失策の為に死んだ。
の血を張らなかった者たちが、多くの命を失わせてしまった。
 ああ、夢を見ていた半蔵と元信は、元康と同じ過ちをしたのですね。
だからきっと元康は、過ち傷つき、もう一度と願った2人を信じたのでしょう。

騙した者、騙された者

 一流の忍びであった服部党がなぜ失敗したのか。
半蔵と元信が足りなかったのは事実ですが、こう来ましたか…

 ここで巴お母様が不満が有っても優しく甘えが有っただけで、そして田鶴が本当に関口家と瀬名を苦しめる気が無かったことが、そう伝えられていなかったことが、知らずに自ら明かしてしまったことが、辛い……
 そして騙し残酷な制裁を与える今川氏真も、騙され裏切られた側で、決して悪でも間違っている訳でもないのですよね。

 未だこの世は地獄なり。

どうする家康

 ああ、きっとこの物語は、敗者と弱者の物語なのだろう。
蔑み哀れみ救われ、罪を背負った者は、服部半蔵で本多正信で、徳川家康なのだ。
己の弱さに慟哭し、己と付き従うものたちの血と涙を流しながら進む、家康の遠き浄土への道程なのだろう。

 妻と子を奪い、駿河を平定するために、まずは鵜殿長照との戦いを、
どうする家康。

これからどうなる家康!?

 どんどん人物が集まってきて、楽しくなって来ました。
このキャラたちでの三方ヶ原、伊賀越えがどうなるのか(笑
 そして王者、聖者として抗う側の家康が、支配する側になった後、治世の為の圧政、お取り潰しはどう描かれるのか。
もう楽しみでたまりません。
どうする家康!

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