どうする家康 10話 の感想
見逃し配信 - どうする家康 - NHK
【作】古沢良太
【音楽】稲本響
【出演】松本潤、岡田准一、有村架純、野村萬斎、イッセー尾形 ほか
【デザイン】GOO CHOKI PAR
(C)NHK
どうする家康
戦国の女たち
もー色々予想外でした(笑
手垢のついた戦国三英傑の物語で、少年漫画的演出の中で、ここまでやるかー!
戦場の勇者、平時のダメ男
渡辺守綱くん、ダメ男だぁ(笑
一応日本でも有数の剛の者、なはずなんですが、木村昴の格好よさ可愛さダメな愛嬌がいいキャラしてますね(笑
そんな戦場の勇者、平時のダメ男を超える強さを見せるお葉さん。
これは惚れますわ〜。
お葉の方=西郡局ですね。
今回は家康もまーダメなポンコツ若当主でしたし、男が不甲斐ない回でした(笑
三国一の嫁姑
花園の中で遊ぶ白兎・家康を愛し、その家康の裏切りという形で故国と一族が滅びゆく瀬名。
多くを失って、戦国の倣いを何処まで身につけ、何処まで家康を愛しているのか、ちょっとだけまだ不安でした。
が、家康が今川を裏切るのはどうしようもなかった必然であり、なお戦国の鬼になりきれない家康を、今も同じく強く強く愛しているのですね。
「殴られる!」と残酷な言葉を吐いた於大の方の手を取るのも、いまも家康を愛しながら、戦国の将の妻として、あるべき役目と断じたからでしょう。
「正しく、人の心がない」正論をぶっ続ける、けど瀬名の逆襲に逃げ、息子の性癖に吐き気を及ぼす於大の方が小憎らしくも可愛い(笑
性癖漏らさせたの貴女ですよ!
この合わないし仲良くはない2人が、家康の為に一緒に頑張る様、とても微笑ましいです。
家康が本当に大好きで、大事で、それだけは2人ともお互い分かってる。
これがとても尊く、そして……
築山殿の名が、痛い。
お葉、奮戦!
お葉さんが側室になってからは最高でした。
赤裸々な閨作戦室、バトル描写な床上!
何が起こるか分かり切っていたのにもうお腹痛くて痛くて(笑
お葉さんが女性愛者だったのは意外でしたが、フられる形の家康が滑稽で可愛くて。
許された女性2人の仲睦じさが微笑ましくて。
これもいいな、と思えました。
いや「そんなに!?」とショックを受ける家康はやっぱり可哀想でしたが(笑
45分ほとんど振り回される側でしたし。
でも結局、最後、瀬名との穏やかな日々に浸る家康は、幸せにしか見えませんでした。
田鶴は取り戻したい
三河のそんなドタバタをよそに、残酷劇が広がる今川。
ああ、田鶴さんか……
失ってしまった瀬名さんが未だ悩み苦しむように、いやもしかしたら奪ってしまったから、取り戻せない傷をつけてしまったから。
これしかないのだと、あの強く大きく優しい今川の世を取り戻すしかないのだと、田鶴さんは決めてしまったのか。
夫を騙して殺して。
瀬名と同じだけ深い傷を負って、でも違う道を選びとってしまったのですね……
どうする家康
大きく変わる情勢。
天下布武に走り始める織田信長、立て直し牙を剥く今川氏真、そして三河平定を成し遂げた家康の戦略戦術を…
全部ひっくり返す武力の化け物、
武田信玄が関東に攻めてくる。
歴史的に一番有名な徳川家康の危機。
どうする、家康。
痛みの正体
今回、体調が悪かったのもあるのですが、視聴語感がかなり悪いものでした。
同性愛はについてはあんま他人の性愛に興味ないですし、物語の一要素として時代の事実の一つとして描かれるのは素晴らしいと思います。
この不快感は何か、ちょっと考えみて、「みんなが囚われている」ように思えて、辛かったのだと思い至りました。
君主の役目、武家の女の役目、信長の妹の役目、重臣の娘の役目、
正室の、側室の役目に。
時代の文化として、実情として、これらは、真っ当で悲喜交々な役目。
どれも一族郎党の一人として生きるならやるべき、やった方が良い役目の責、なのですが。
傍若無人な於大の方でさえ囚われて、強く生きる瀬名も、猪を一撃で殺せるお葉も、信長に近い才覚を持つお市も、役目に生きる為に傷ついている姿が、とても胸が痛かったのです。
お葉は愛する人と一緒に生きて笑いました。
瀬名はまた家康の一緒の時間を得て、少し痛そうに、でも笑いました。
私はそれが幸せだと思うのです。
でもそれは、とても難しいのだとも描かれて。
彼女ら、彼らが、望むように望む人と暮らせる。
そんな幸せがあって欲しいと、続いて欲しいと、胸が痛くなるのです。
田鶴さんは、きっとその幸せは得られないのだろうなぁ……
辛い。